日本とはたいぶ違う！不思議で美しい、世界のお墓10選

墓地はどこの国にもあり身近なものではありますが、宗教観や風習、国土事情を背景に、国によってだいぶ事情が違います。どこにでもあるものなのに、こんなにも国によって違うものもそうないかもしれません。普段なかなか話題に上らない、世界の「お墓」にスポットを当ててみました。

1. スコーグスシュルコゴーデン 【スウェーデン】

「スコーグスシュルコゴーデン」は、スウェーデンの首都ストックホルム郊外にある共同墓地で、「森の墓地」という意味です。スウェーデンの近代建築の変遷が見られる貴重な墓地で、ユネスコの世界遺産にも指定されています。
北欧人にとって「森」は、精神的な故郷。その森へ還って行く命を、直感的に感じさせる美しい建築表現が特徴です。スウェーデン出身のグレタ・ガルボなど著名人のお墓もあります。

2. ギザの三大ピラミッド　【エジプト】

エジプトのカイロ郊外にあるギザは、古代エジプトのお墓であるピラミッドがある町として有名です。ギザの砂漠には、クフ王、カフラー王、メンカウラー王の三大ピラミッドがあることで知られ、スフィンクス像もあります。

3. ハイゲイト墓地　【イギリス】

ロンドンのハイゲイト地区にある大規模墓地。原生林に囲まれ、野生動物が多く棲息している地域でもあります。「エジプト街」、「レバノン回廊」などの見どころがあるほか、ヴィクトリア朝風の廟や墓石など昔ながらの凝ったお墓のある区画は、見学も可能。

カール・マルクスやジョージ・エリオットなど著名人のお墓もあるほか、 「ハイゲイト吸血鬼」など、こわーい超常現象の舞台としても知られています。

4. セントルイス墓地　【アメリカ】

ルイジアナ州ニューオリンズにあるローマ・カトリック教会の墓地。第1墓地は最も歴史が古く、クレオール系の著名人のお墓となっています。「シンシナティ・キッド」や「イージー・ライダー」など映画のロケ地としても有名。

ニューオリンズは、標高が海面以下にあるため、遺体を土葬することができないため、上記写真のような部屋に棺を入れます。

5. ヒエラポリス-パムッカレ 【トルコ】

ヒエラポリス-パムッカレはトルコ西部にあるユネスコの世界遺産。「パムッカレ」とは石灰華段丘からなる丘陵地で、真っ白な丘が特徴的です。ここには「ネクロポリス」と呼ばれる1000を越す墓が並び、トルコの古代共同墓地の中では最大級。時代も様々で、まるでお墓の博物館のようです。

6. ワット・ラーチャボピット　【タイ】

1869年バンコクに建立された寺院。東洋のベルサイユ宮殿ともいわれるほどゴージャスで見ごたえのある寺院です。内部はゴシック調の装飾もみられヨーロッパの影響がうかがえます。お寺の敷地の西側には王家の墓があります。墓地とはいえ、華やかな雰囲気です。

7. ワディ・アル・サラーム　【イラク】

「ワディ・アル・サラーム」は「平和の谷」という意味で、世界最大の面積を誇る墓地であり、イスラム教シーア派の聖地です。見渡す限りのお墓が一面に広がる光景は圧巻！！イラクのナジャフ市内にあり、都市の13%を占めるのだとか。

1400年前から一般の人々が葬られ始め、現在は500万を超えるお墓がひしめき合っています。

8. タージ・マハル　【インド】

世界で最も美しいお墓の一つである「タージ・マハル」。ムガル帝国第5代皇帝シャー・ジャハーンが、1631年に死去した愛妃ムムターズ・マハルのため建設した総大理石の墓廟で、インドイスラムの代表的建築。インド観光の目玉的存在でもあります。

9. オリンピックスタジアム墓地　【ボスニア・ヘルツェゴビナ】

1984年に旧ユーゴスラビアサラエボで行なわれた「サラエボ・オリンピック」のスタジアム跡地に作られた墓地。1992年から1995年まで続いたボスニア紛争の際、サラエボ市内は多くの犠牲者であふれ、墓地が足りなくなったという経緯から、スタジアムを潰して作られたのだそう。

墓石は見る限り、1992～1995年に亡くなった人ばかりです。「平和の祭典」であるオリンピック会場に眠る紛争の犠牲者たちの墓石・・・「平和」について考えずにはいられません。

10. モンマルトル墓地　【フランス】

パリの北部モンマルトルの丘にある墓地で、著名な芸術家が多く埋葬されているため、パリの観光名所となっています。作曲家のオッフェンバック、ベルリオーズ、作家のスタンダール、アレクサンドル・デュマ・フィス、詩人のハイネ、映画監督のフランソワ・トリュフォー、画家の荻須高徳などが眠っています。
世界中からファンが故人に会いに訪れます。

素材提供：トリップアドバイザー