市役所方面から寺通を新京極へ歩くと、賑やかな商店街アーケードの中に暖かな橙色の提灯につつまれた矢田寺(矢田地蔵尊)があります。ご本尊は「代受苦地蔵」(苦を代って受けていただくお地蔵尊)と呼ばれている地蔵菩薩立像で、地獄の火炎の中に身を置かれて、寺町通りからもよく見える所に安置されています。
矢田寺は白鳳4(700)年に天武・持統両天皇の勅願所として、奈良・大和郡山市にある矢田寺の別院として、建立されました。もともとは壬生にありましたが、安土桃山時代の豊臣秀吉による区画整理で本能寺も同じ時期に三条河原町に移されました。苦しみを代わってくれるというお地蔵様「代受苦地蔵」がご本尊です。
冬の寒さが本格的に厳しくなる12月23日には、矢田寺ならではの「かぼちゃ供養」が行われます。冬至の日にかぼちゃを食べると、中風除けや諸病退散になるといわれていたことに加え、忙しい師走の時期にかぼちゃを食べて一息ついてもらえたらという想いから、矢田寺では20年前から「かぼちゃ供養」をされています。
この日は美味しく炊かれたかぼちゃがふるまわれます。
毎年、8月16日は矢田寺へと精霊送りの為に「送り鐘」を撞きに多くの人たちが訪れるそうです。
矢田寺に訪れた際は、ぜひぬいぐるみ守りを手にとってみてください。ぬいぐるみの中には代受苦地蔵のお札が入っています。持ち帰りお守りにするのも良いですし、願い事を記入して奉納しても良いそうです。
矢田寺(矢田地蔵尊)とは?
苦しみを代わってくれるお地蔵様
本堂に安置する本尊の地蔵菩薩(矢田地蔵)は高さ約2メートルの立像で、開山の満慶、満米上人が冥土へ行きそこで出会った生身の地蔵尊の姿を彫らせたものといわれています。俗に代受苦地蔵と呼ばれ、地獄で亡者を救う地蔵として人々の信仰を集めています。このお地蔵さまは、人々の苦しみを代わってくださるといわれています。矢田寺の見どころ
代受苦地蔵
「代受苦地蔵」と呼ばれる2mもの本尊の地蔵菩薩立像は、地獄の火焔の中に身を置かれおり、地獄で罪人を救っているお地蔵の姿を彫刻して祀ったものと伝えられています。地獄まで行ってでも罪人を救ってくださるというとっても珍しいありがたいお地蔵様です。冬至のかぼちゃ供養
この日は美味しく炊かれたかぼちゃがふるまわれます。
ぬいぐるみ守り
矢田寺にはぬいぐるみでできたお守りがあります。愛らしいお顔のぬいぐるみ守りはご住職夫婦の手づくりで一つ一つ表情が違います。なんでも20年前に大きなお地蔵様のぬいぐるみをつくったところ、近所の方をはじめ参拝客からもかわいいと評判となったため、小さなものをつくりお守りとして販売するようになったそうです。良縁成就・安産祈願・無病息災などのご利益があり、若い女性がぬいぐるみ守りを求めて、全国から訪れるそうです。送り鐘
お盆の季節になるとご先祖様があの世からこの世に帰ってくると言われています。京都ではご先祖様を迎えるために「迎え鐘」を行います。これはご先祖様の魂が間違わずに家族のもとへ帰って来られるよう、梵鐘を突く儀式。六道珍皇寺の六道参りの「迎え鐘」です。それに対してご先祖様が帰る時に迷わず冥土へ送る為に撞かれるのが矢田寺の「送り鐘」です。毎年、8月16日は矢田寺へと精霊送りの為に「送り鐘」を撞きに多くの人たちが訪れるそうです。
矢田寺(矢田地蔵尊)参加者の声
矢田寺(矢田地蔵尊) (京都市中京区寺町通三条上ル) http://t.co/QuyGZgKzVj pic.twitter.com/8CvxXv2yut
— 京都もよう (@kyotomoyou) 2015, 8月 23
矢田地蔵尊の絵馬は冥土に迷わず送るための寺やし地獄絵図やー pic.twitter.com/nPy6hVYwap
— ORtiz (ぱじゃま) (@VAzzeLO) 2015, 7月 25
矢田地蔵尊 pic.twitter.com/x2MejgyBFL
— ネ申矢 (@2E_09) 2015, 3月 31
基本情報
■ 基本情報
- ・名称:矢田寺(矢田地蔵尊)
- ・住所:京都市中京区寺町通三条上る
- ・アクセス:地下鉄「市役所前駅」下車徒歩3分 市バス「河原町三条」下車徒歩約3分
- ・参拝時間:8:00~19:00
- ・電話番号:075-241-3608
- ・公式サイトURL:http://kyoto-design.jp/spot/2861
矢田寺に訪れた際は、ぜひぬいぐるみ守りを手にとってみてください。ぬいぐるみの中には代受苦地蔵のお札が入っています。持ち帰りお守りにするのも良いですし、願い事を記入して奉納しても良いそうです。