飛鳥時代に天智天皇が開いた近江大津京、ここには百済からの渡来人が多く住んでいました。663年の白村江の役で敗れた百済の亡命人を受け入れていたようで、北大津、南滋賀、穴太など朝鮮様式の古墳が集中していることが物語っています。
これら百済の渡来人たちが祖国を懐かしんで石塔を建てたと言われています。祖国への裁ち切り難い彼らの想いがこの寺に色濃く残っているようです。
「石塔寺略縁起」には、インドのアショカ王が釈迦の入滅後、仏教隆盛のため仏舎利を世界中にばらまいたところ、そのうちの2つが日本に飛来し、その一つがここで掘り出されたそうです。そこでこの場所に七堂伽藍を建てて勅願寺としたとあります。
また聖徳太子が仏法興隆のため近江に建てた48ヶ寺の48番目であったことから本願成就寺と称したが、三重石塔が掘り出されたことで石塔寺としたそうです。
現代からすれば荒唐無稽な話ではありますが、この地に亡命せざるを得なかった百済の渡来人たちにとって、故郷を思い起こす大事な場所だったのでしょう。石塔を眺めつつそんな彼らの尽きない想いが伝わってきます。
この塔の周りには鎌倉時代に入って先祖供養などを目的に石仏が奉納され、膨大な数にのぼり見るものを圧倒します。
境内の石仏群のなかに、八十八カ所石仏と言われるものがあります。ここは天台宗ですから直接に真言宗と関係はないのですが、弘法大師も比叡山で修行をした上で真言宗を開いており、天台から発した宗派は意外と多いのです。その関係かどうかは不明ですが、参道には八十八カ所巡りができるようになっています。
それを1990年に地元の人たちによって「フェスティバル」として復活しました。百済の渡来人たちが見たらどう思うでしょうか?私には一緒に喜んでいる顔が見えるようです。
日本最古の三重石塔、それを取り囲む石仏群、その姿のなかにここにこめた亡命渡来人たちの望郷の想いと古代に生きた人たちの思いをを感じてみませんか。
これら百済の渡来人たちが祖国を懐かしんで石塔を建てたと言われています。祖国への裁ち切り難い彼らの想いがこの寺に色濃く残っているようです。
1.「石塔寺(いしどうじ)」とは?
また聖徳太子が仏法興隆のため近江に建てた48ヶ寺の48番目であったことから本願成就寺と称したが、三重石塔が掘り出されたことで石塔寺としたそうです。
2.「石塔寺」の魅力
インドのアショカ王が仏舎利を納めて「阿育王塔」(あしょかおうとう)として、世界中にばら撒いたと伝えられる石塔があります。現代からすれば荒唐無稽な話ではありますが、この地に亡命せざるを得なかった百済の渡来人たちにとって、故郷を思い起こす大事な場所だったのでしょう。石塔を眺めつつそんな彼らの尽きない想いが伝わってきます。
3.見どころ
阿育王(アショカオウ)塔
不思議な形をしています。奈良時代前期の作と言われ、三重石塔としては日本最古のもので、寺の縁起によれば、アショカ王がばら撒いた仏舎利塔の一つだと言われています。高さが7.6mあまりあり、重要文化財に指定されています。この塔の周りには鎌倉時代に入って先祖供養などを目的に石仏が奉納され、膨大な数にのぼり見るものを圧倒します。
八十八カ所石仏
石塔フェスティバル(石塔寺万燈祭)
毎年8月22日前後の日曜日に阿育王塔の周りの石仏一つ一つに献灯が行われ、暗闇に無数の光のイルミネーションを作り出します。戦前までは万燈会として行われていましたが、戦時中に途絶えてしまいました。それを1990年に地元の人たちによって「フェスティバル」として復活しました。百済の渡来人たちが見たらどう思うでしょうか?私には一緒に喜んでいる顔が見えるようです。
4.口コミ
今日は嫁が珍しく彦根に行きたいと言い出してなにかと思ったらライブだっだ ついでに近くの行きたいとこリストアップして、まずは石塔寺 こんぐらい余計な物を削ぎ落としてるとかっこいいわ pic.twitter.com/BdAtrO1g64
— 庭屋 ささき (@Warlord0218) 2015, 8月 30
大きさも数もはんぱない。。。『最大最古の“阿育王塔”【石塔寺】』 ⇒ http://t.co/QepiwM2BhP
— あみんちゅ@ひとみん (@LaniHitomi) 2015, 8月 23
5.詳細
■ 基本情報
- ・名称: 石塔寺
- ・住所: 滋賀県東近江市石塔町860
- ・アクセス: 近江鉄道本線「桜川駅」より徒歩約30分
- ・拝観時間:9:00~17:00(5月から10月は18:00まで)
- ・電話番号: 0748-55-0213
- ・拝観料:大人400円、小人100円
- ・参考サイトURL: http://www.geocities.jp/kawai24jp/siga-isidouji.htm
日本最古の三重石塔、それを取り囲む石仏群、その姿のなかにここにこめた亡命渡来人たちの望郷の想いと古代に生きた人たちの思いをを感じてみませんか。