カンボジアにはヒンドゥー教関係の遺跡が多いものの、ヒンドゥー教についてはよく知らないという観光客も多いのではないでしょうか?せっかくの旅行、ヒンドゥー教の前知識をつけてカンボジア旅行をより一層楽しみましょう!
古代インドのバラモン教に由来しており、紀元前5世紀頃に政治的変化や民間宗教を取り込みヒンドゥー教へ変化していったと言われています。”カースト制度”という身分制度があることが大きな特徴で、大きく4つに分かれています。(ブラフミン、クシャトリア、ヴァイシャ、シュードラの4つ。)
ヒンドゥー教は多神教という特徴もあり、始まった時期ははっきりしておらず、またその地理的な範囲も曖昧です。仏教の釈迦もヒンドゥー教では数ある神の1つでもあります。考え方も様々で、曖昧な上に複雑です。全容を知ろうと思ったらかなり大変な宗教であると言えます。言い換えれば懐が深いとも言えるかもしれません。
こちらも三大神の1つで、宇宙の”維持”を司っています。4本の腕に4つの武器を携えており、ガルダと呼ばれる鷲のような姿をした鳥の王とセットで描かれます。地上には10の姿に変身して現れるそうです。画像はアンコール・ワットの彫刻です。建設当時ヴィシュヌの人気が高かったので、入ってすぐ見える位置にいます。
ベンメリア遺跡以外は共通チケットが使えるので、沢山回る際には先に7日分のチケットを買っておくと良いかもしれません。チケットのチェックは結構頻繁に行われるので、無くさないようにしつつも、すぐに提示出来るようにしておくと良いです。
ヒンドゥー教とその神々について身近に感じてもらえたでしょうか?仏教など他の宗教との繋がりもあるので、共通点を探しながら鑑賞するのも面白いかもしれません。
1.ヒンドゥー教とは?
http://jp.forwallpaper.com/wallpaper/vishnu-narayana-796448.html
インドやネパールで盛んな宗教であるヒンドゥー教は、人口の上では3番目に多い宗教です。(インド人が大多数を占めています。)ヒンドゥーの語源はサンスクリット語のインダス川を指す「sindhu」に由来しています。神様が沢山いるとする多神教であり、日本で言えば神道やアイヌの信仰に近いです。古代インドのバラモン教に由来しており、紀元前5世紀頃に政治的変化や民間宗教を取り込みヒンドゥー教へ変化していったと言われています。”カースト制度”という身分制度があることが大きな特徴で、大きく4つに分かれています。(ブラフミン、クシャトリア、ヴァイシャ、シュードラの4つ。)
ヒンドゥー教は多神教という特徴もあり、始まった時期ははっきりしておらず、またその地理的な範囲も曖昧です。仏教の釈迦もヒンドゥー教では数ある神の1つでもあります。考え方も様々で、曖昧な上に複雑です。全容を知ろうと思ったらかなり大変な宗教であると言えます。言い換えれば懐が深いとも言えるかもしれません。
2.ヒンドゥー教の神々について
http://sarahhiro.seesaa.net/article/390176489.html
多神教故に様々な神が存在するヒンドゥー教。ここでは、ほんの一部ではありますがその神々を紹介します。1.ブラフマー
近世のヒンドゥー教における中心的三大神の1つ。宇宙の”創造”を司っています。4本の腕と顔を持った老人の男性の姿で描かれることが多いです。苦行を行った者はブラフマーから恩恵が与えられます。画像はクバル・スピアン遺跡の川近くで彫られたブラフマー。三大神の1つではあるものの、他に比べて見られる場所は少ないです。http://rekusan.net/archives/50493018.html
2.ヴィシュヌ
http://branch.his-j.com/01/031/recommended/20130425195818.html
3.シヴァ
三大神の1つで、”破壊”を司っています。青黒い肌に三日月の髪飾り、裸に腰巻きだけの苦行者の姿で描かれており、ナンディンと呼ばれる牛に乗っていることが多いです。多くの異名と様々な性格を持つことでも知られています。画像中央に位置しているのがシヴァで、バンテアイ・スレイ遺跡などで見られます。http://blog.livedoor.jp/kinponchibi/archives/51423660.html
4.クリシュナ
ヴィシュヌ神の化身の1つ(第8の化身)であり、インド神話における英雄でもあります。人気が高く、一部ではクリシュナが最高神に位置づけている宗派もあります。クリシュナを主人公にした物語は多く存在します。画像は置物ですが、アンコール・ワットなどでその姿を見ることが出来ます。http://sebastian-company.com/objet/ob-11-KuriBeaKin.htm
5.ラクシュミー
美と豊穣と幸運の女神であり、ヴィシュヌの妻にもあたる神です。蓮華をモチーフとした姿をしており、性格は移り気。仏教には吉祥天という名前で取り入れられています。画像はバンテアイ・スレイのラクシュミーです。バンテアイ・スレイには”女の砦”という意味があり、女性のレリーフが美しいです。http://blog.livedoor.jp/rg_from_hebe/archives/8371593.html
6.マハーカーラ
シヴァ神の化身の1つであり、世界を破壊する際に恐ろしい黒い姿で現れます。不老長寿の薬を持っていて、日本では仏教に取り込まれ、大黒天の名で知られています。画像はネパールのものですが、クバル・スピアン遺跡などで見られます。7.ガネーシャ
シヴァの子にあたる障害、商業、学問などを司る神。人間の体に象の頭という姿が特徴的で、片方の牙は折れています。あらゆる障害を除くということでから、日本でも人気の高い神です。遺跡以外でも街中でもその姿は見られます。http://blogs.yahoo.co.jp/kyo910yagi/54645478.html
8.アプサラス
水の精であり、神々の接待役として踊りを主な仕事としています。自由自在に姿を変えることが出来ますが、一般的には美しい女性の姿で描かれることが多いです。一説によると戦死者の魂を天界に運ぶ役目も担っているそうです。画像はアンコール・トム付近、バイヨンという寺院のアプサラス。http://mirukikutaberu.com/blog/2011/09/09/%E9%81%85%E3%82%8C%E3%81%B0%E3%81%9B%E…
9.ハリハラ
創造と破壊を象徴する神。シヴァとヴィシュヌが合体した神であり、右半身がシヴァ、左半身がヴィシュヌとなっています。アンコール・ワットにはハリハラの彫像があります。分かり易い画像が無く、こちらはイメージイラストです。http://blog.livedoor.jp/drazuli/archives/6895038.html
10.インドラ
雷を操る神で、漢訳では帝釈天として仏教に取り入れられています。茶褐色の肌に4本の腕と2本の槍が特徴。ヒンドゥー教では東方の世界守護神にあたります。好色家で酒好きな神です。少し小さいですが、画像中心上にいるのが、インドラです。バンテアイ・スレイ遺跡などで見られます。http://blogs.yahoo.co.jp/alternative_politik/25797500.html
3.動物の神様や珍獣
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AC%E3%83%AB%E3%83%80
ヒンドゥー教では、ヴァーハナと呼ばれる神の乗り物があり、動物の姿として人型の神とセットで描かれることがあります。ここでは、そんな動物の姿をした神様を紹介しましょう。1.ガルダ
ヴィシュヌ神の乗り物であり、炎のように光り輝き、熱を発する神鳥です。黄金の体と赤い翼持ち、人間の胴体を持って描かれることもあります。東南アジア圏では、文化や文学のモチーフになることが多いです。画像はアンコール・トムのガルダ達。http://community.travel.yahoo.co.jp/mymemo/miwa712/blog/137011.html
2.ナーガ
蛇の精霊、蛇神を指し、仏教でも仏法の守護神として知られています。見た目はコブラの姿をしていますが、上半身人間、下半身蛇という姿で描かれることもあります。また、頭が7つある姿描かれることもあります。画像はベンメリアという寺院のナーガです。建造物の崩壊が激しいところですが、ナーガは比較的良い状態で残っています。http://saeglog.blogspot.jp/2013/11/20136_27.html
3.マカラ
インド神話における怪魚であり、ヴァルナ神のヴァーハナでもあります。象のような鼻ととぐろを巻く尾を持っており、水を操る力を有しています。マカラの棲むとされる、川、湖、海では崇拝の対象になっています。バンテアイ・スレイ遺跡などで見られます。http://mirukikutaberu.com/blog/2011/09/09/%E9%81%85%E3%82%8C%E3%81%B0%E3%81%9B%E…
4.カーラ
時間と死を象徴する神で、食欲が旺盛です。その過ぎた食欲で自身の手足も食べてしまい、顔だけになってしまったそうです。アンコール・ワットでレリーフを見ることが出来ます。http://nonachempaka.blog69.fc2.com/blog-entry-284.html
4.彫像、レリーフの見られる場所
http://tyy.co.jp/yum-mag/cambodia/?p=1251
最後に、今までに紹介した神々が見られる場所をまとめました。旅の参考にどうぞ。1.クバル・スピアン遺跡
http://www.hotholiday.jp/products/id/1740/
■ 基本情報
- ・名称: クバル・スピアン遺跡
- ・アクセス:シェムリアップより北東へ50キロ、シェムリアップ支川の上流
- ・料金:アンコール・ワットより南1キロのチケットオフィスでチケットの購入が必須
- (このチケットは共通チケットで、一部の例外を除き他の遺跡にも使えます。)
- 1日券 US$20
- 3日券 US$40
- 7日間 US$60
- ・所要時間:約1時間半
2.アンコール・ワット
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83…
■ 基本情報
- ・名称:アンコール・ワット
- ・アクセス:シェムリアップより約20分
- ・営業時間:5:00~18:30
- ・料金:チケットオフィスでチケットの購入が必須
- (このチケットは共通チケットで、一部の例外を除き他の遺跡にも使えます。)
- 1日券 US$20
- 3日券 US$40
- 7日間 US$60
- ・所要時間:約3時間
3.バンテアイ・スレイ遺跡
http://hin-mie.jp/blog/%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%83%9C%E3%82%B8%E3%82%A2%E6%97%85%E8…
■ 基本情報
- ・名称:バンテアイ・スレイ遺跡
- ・アクセス:シェムリアップより北東に約30キロ
- ・料金:チケットオフィスでチケットの購入が必須
- (このチケットは共通チケットで、一部の例外を除き他の遺跡にも使えます。)
- 1日券 US$20
- 3日券 US$40
- 7日間 US$60
- ・所要時間:約40分
4.アンコール・トム/バイヨン寺院
■ 基本情報
- ・名称:アンコール・トム/バイヨン寺院
- (バイヨンはアンコール・トムの中央に位置しています。)
- ・アクセス:シェムリアップ北へ車で約15分、アンコール・ワットすぐ北側
- ・料金:チケットオフィスでチケットの購入が必須
- (このチケットは共通チケットで、一部の例外を除き他の遺跡にも使えます。)
- 1日券 US$20
- 3日券 US$40
- 7日間 US$60
- ・所要時間: 約3時間
5.ベンメリア遺跡
■ 基本情報
- ・名称:ベンメリア遺跡
- ・アクセス:シェムリアップより車で約1時間半
- ・料金:$5(ここは、共通チケットの例外にあたります。)
- ・所要時間:約1時間
ヒンドゥー教とその神々について身近に感じてもらえたでしょうか?仏教など他の宗教との繋がりもあるので、共通点を探しながら鑑賞するのも面白いかもしれません。