薬師寺東塔は、奈良市の西ノ京駅を下車して右手に行ったすぐの所にあります。本来はお釈迦様のお墓を意味するこの建造物は、ユネスコ世界遺産にも登録された名刹の中でも白眉です。修学旅行や観光で訪れる人も多い、旧都を代表するスポットの1つで、680年(天武天皇9年)に創建されました。また、現在まで残る建築のうち、天平年間までさかのぼる唯一の物です。今回は国宝にも指定されたその魅力についてご紹介したいと思います。
奈良県奈良市西ノ京にある「薬師寺」。薬師寺はユネスコ世界遺産にも登録されており、誰もが一度は聞いたことがあるであろう奈良を代表する有名観光スポットの1つです。680年(天武天皇9年)に創建されました。
今回ここでご紹介する「東塔」は、現在この薬師寺に残る建築のうち奈良時代(天平年間)にさかのぼる唯一のもので、国宝に指定されています。塔は本来お釈迦様のお墓を意味するそうです。
(※平成21年より解体修理が行われており、現在は覆屋に覆われて見ることができません。平成31年に工事が終了する予定です。)
また、仏塔建築としては他に類例のない意匠が凝らされており、奈良時代の高い工芸技術を現代に伝えているとして、建築物としても世界中から高い評価を受けています。
屋根から天に向かって突き出ている相輪の部分には、その更に上部に塔が火災にあわぬようにとの願いをこめて、水煙が祀られています。水煙には24人の飛天が笛を奏で、花を蒔き、衣を翻し、祈りを捧げる姿が透かし彫りされています。また、相輪の中心部の柱の最下部には「東塔檫銘」(さつめい)と称される銘文が刻まれており、薬師寺の創建と本尊造立の趣旨が漢文で書かれています。
注目は玄奘塔北側にある「大唐西域壁画殿」にお祀りされている「大唐西域壁画」です。日本画家・平山郁夫が30年をかけて制作した、縦2.2メートル、長さ49メートル(13枚の合計)からなるもので、大変貴重なものです。ぜひ公開期間中に訪れてみてください。
玄奘三蔵(600または602~664)は、『西遊記』で有名な中国唐時代の僧侶です。
薬師寺東塔の魅力についてご紹介してきましたが、いかがだったでしょう?建築群の中で唯一、創建当時より現存しているこの建物には、1300年の悠久の時を重ねてきた歴史を、その姿から感じることができます。いつ見ても美しいのですが、特に晴れた日の夕方がおすすめですよ。西の空に沈む夕日に映し出されるそのシルエットは、まさに当時の人が願った極楽浄土を彷彿とさせます。ご旅行で奈良に行かれた際にはぜひ立ち寄ってみてくださいね。
薬師寺東塔とは?
今回ここでご紹介する「東塔」は、現在この薬師寺に残る建築のうち奈良時代(天平年間)にさかのぼる唯一のもので、国宝に指定されています。塔は本来お釈迦様のお墓を意味するそうです。
(※平成21年より解体修理が行われており、現在は覆屋に覆われて見ることができません。平成31年に工事が終了する予定です。)
薬師寺東塔の魅力
薬師寺東塔は相輪を含めた総高が34.1メートルです。日本に現存する江戸時代以前に作られた仏塔としては東寺五重塔、興福寺五重塔、醍醐寺五重塔に次ぎ、4番目の高さを誇ります。また、仏塔建築としては他に類例のない意匠が凝らされており、奈良時代の高い工芸技術を現代に伝えているとして、建築物としても世界中から高い評価を受けています。
見どころ
何重の塔に見えますか?
この東塔は一見六重の塔に見えますが、実は下から1・3・5番目の屋根は裳階(もこし)と呼ばれる小さい屋根のようなものであり、構造的には三重の塔なんです。大小の屋根の重なりは律動的な美しさを体現しており、その美しさは「凍れる音楽」と評されています。相輪の秘密
玄奘三蔵(げんじょうさんぞう)院伽藍
薬師寺内で毎年期間限定で公開され、期間中は拝観料が変わります。玄奘三蔵院伽藍は1991年(平成3年)に建てられたもので、玄奘三蔵を祀っています。注目は玄奘塔北側にある「大唐西域壁画殿」にお祀りされている「大唐西域壁画」です。日本画家・平山郁夫が30年をかけて制作した、縦2.2メートル、長さ49メートル(13枚の合計)からなるもので、大変貴重なものです。ぜひ公開期間中に訪れてみてください。
玄奘三蔵(600または602~664)は、『西遊記』で有名な中国唐時代の僧侶です。
訪れた人の声・写真
今日は薬師寺と唐招提寺へ。薬師寺は5年ぶり、唐招提寺は初めて。平成21年から解体修理中の薬師寺東塔は甍に覆われていました。前回の時は確か、修理の直前だったはず。どちらのお寺も風がスッと通ってすごく涼しかった(今日の奈良の気温28度)。 pic.twitter.com/f9lmZHsFfc
— 盆地人 (@Bonti_ZIN) 2015, 5月 24
薬師寺東塔の基壇発掘調査、現地説明会に行ってまいりました。 塔も金堂や講堂と同じく、全て版築で基壇を築いています。 そこに据え付け穴を掘って、礎石を置き、掘方内の埋土もこれでもかと棒で突きまくって固めています。 pic.twitter.com/jJB0VOJ984
— うめぞー (@shima_nata) 2015, 2月 28
薬師寺にて。東塔は建立以来1300年の修繕で見れず。西塔さん。お坊さんの説明がコール&レスポンスつきの漫談スタイル。さすがですわ pic.twitter.com/MupGVJD2jL
— ぺいちゅん(・8・)おいも (@pei_oimo) 2015, 2月 21
「薬師寺 東塔水煙 降臨展」へ行ってきました。現在、東塔大修理において61年ぶりに東塔から水煙が降ろされ特別公開されています。写真撮影OKです。11月30日まで。 pic.twitter.com/4LtB12taB4
— 松岡 (@koumatsuoka) 2013, 10月 14
基本情報・地図
■ 基本情報
- ・名称: 薬師寺 東塔(薬師寺)
- ・住所: 奈良県奈良市西ノ京町457
- ・アクセス:◆近畿日本鉄道橿原線「西ノ京駅」下車すぐ
- ◆または、JR奈良駅、近鉄奈良駅より六条山行バス18分「薬師寺」下車すぐ
- ・営業時間: 午前8:30~午後5:00(拝観受付は午後4時30分まで)
- ・電話番号: 0742-33-6001
- ・料金:【玄奘三蔵院伽藍 公開時】大人800円、中・高校生700円、小学生300円
- 【玄奘三蔵院伽藍 閉鎖時】大人500円、中・高校生400円、小学生200円
- 【大宝蔵殿・特別展入館料(薬師寺拝観料とは別途)】500円
- ・オススメの時期: 年間を通してオススメです!
- ・公式サイトURL: http://www.nara-yakushiji.com/index.html
薬師寺東塔の魅力についてご紹介してきましたが、いかがだったでしょう?建築群の中で唯一、創建当時より現存しているこの建物には、1300年の悠久の時を重ねてきた歴史を、その姿から感じることができます。いつ見ても美しいのですが、特に晴れた日の夕方がおすすめですよ。西の空に沈む夕日に映し出されるそのシルエットは、まさに当時の人が願った極楽浄土を彷彿とさせます。ご旅行で奈良に行かれた際にはぜひ立ち寄ってみてくださいね。