Kennosuke Yamaguchi
三条通の烏丸から寺町にかけてのエリアは、明治・大正時代のレンガ造り建築、江戸時代の町家などが混在した一種独特の雰囲気を持った通りです。外観を残しつつも内装を現代化したカフェやショップが立ち並んでいます。1.「三条通のレトロ建築」とは?
「京都文化博物館別館(旧日本銀行京都支店)」は内部を当時のままに保存しています。「中京郵便局」は現役の郵便局として使用され、「1928ビル(旧毎日新聞京都支局)」は珍しい星型の窓があったりと、それぞれに特徴ある建物が建っています。
2. どんな魅力が?
建物一つ一つにそれぞれ違った歴史があるのですが、江戸期、明治期と大きく二つの時代が見て取れます。江戸期の町家は「虫籠窓(むしこまど)」「一文字瓦」「忍び返し」といった特徴があり、明治・大正期の建物はレンガ建築です。昭和60年には三条通は、京都市の「歴史的界隈景観地区」に指定されています。これだけ多くの建物が一つのエリアに集中して残っているところは非常に珍しいのです。これも戦時中に空襲を受けなかった京都ならではかもしれませんね。
3.見どころ
江戸時代の町家
三条通に面したところや少し路地を入ったところには、江戸時代からの町家が多く残っています。間口が狭く奥行きが広いいわゆる「うなぎの寝床」です。昔、税金が間口の広さでかけられたことから、こんな形になったとか。今も昔も税金対策は大変です。代表的なところでは、「江戸末期創業の足袋屋さん 分銅屋」「カバンやさんの居戸商店」「1788年の棟木が残る日昇別荘」など。
明治・大正期の近代建築
「京都ダマシン」は旧家辺時計店で明治23年建築です。かつては建物の上に時計塔があったそうです。「1928ビル」は旧毎日新聞京都支局で昭和3年の建築です。特徴は最上階の星型窓で毎日新聞の社章をモチーフにしたと言われています。
内部の大理石に注目
明治期の赤煉瓦建築の内装には多くは大理石がはめ込まれています。大理石には時として化石が残ることがあります。京都文化博物館別館の内部にもそんな化石が眠っています。よく見られるのはフズリナ(古生代の有孔虫の仲間)やウミユリ(ウニやヒトデと同じ棘皮動物の仲間)です。化石探検にレトロ建築を訪れるのも楽しいです。
4.口コミ
京都文化博物館。元銀行…ため息が出るレトロ建築(´∀`) http://t.co/3h01OhPUQK
— さくら (@alicenasakula) 2015, 1月 15
朝は京都のレトロ建築を見ていて昼から急遽奈良へ。今日は軌道修正して行くはずだったところを回ろう。 pic.twitter.com/SMSvNsyb1J
— ようこ (@yatagarasuyoko) 2014, 10月 19
5.詳細
■ 基本情報
- ・名称: 三条通
- ・住所: 京都市中京区(烏丸通から寺町界隈)
いかがでしたか?三条通に残るレトロ建築は、写真に収めたり絵に描いたりと人気の場所です。これら建物を利用した新しいカフェやショップもたくさんあります。一度ぶらぶらと歩いてみると楽しいですよ。