京都の三大奇祭といえば、4月に行われる今宮神社の「やすいらい祭」、現在は不定期となっていますが、広隆寺の「太秦(うずまさ)の牛祭」、そしてここでご紹介する由岐神社で行われる「鞍馬の火祭」です。そんな珍しいお祭りを行っている由岐神社とは一体…?歴史や見どころなどをご紹介します!
由岐神社とは?
由岐大明神(大己貴命と少彦名命)は元来は御所にお祀りされていましたが、天慶元年(938)に都の大地震、天慶2年(939)の平将門の乱(天慶の乱)と世情不安が相次いだことから、当時の朱雀天皇の命により天慶3年(940)の9月9日に御所の北方である鞍馬に移されました。
由岐神社の魅力
http://shiguretei.seesaa.net/archives/200707-1.html
北方鎮護のために鎮座し、長い歴史を持つ由岐神社。自然豊かな山中にあり、山は神聖で荘厳な雰囲気に包まれています。由岐神社近くの鞍馬寺では、鞍馬の山そのものやそこにある自然すべてが神仏として崇められているそうです。木々はもちろん、草花や昆虫、石などのすべてが神仏です。そういったお話を聞くと、一層山の中にパワーがみなぎっているように感じませんか?
見どころ・関連情報
神聖な雰囲気漂う境内
http://blog.livedoor.jp/myacyouen-hitorigoto/archives/cat_1223157.html
由岐神社の主要な建物は本殿と拝殿です。これらは豊臣秀吉の息子である秀頼により再建されました。特に拝殿は美しい桃山建築で、国の重要文化財に指定されています。また、京都市指定天然記念物である「大杉社の神木」も圧巻です。なんとこの御神木、樹齢600年を超えていると言われています。奇祭!「鞍馬の火祭」について
http://regex.info/blog/2012-10-22/2119
毎年10月22日には「鞍馬の火祭」の祭礼が行われることで知られています。鞍馬の火祭は、集落各所に焚かれたかがり火の中を氏子が松明を持って神社山門を目指すというもので、始めは主に小さな子供が、そして大人が比較的大きな松明を持って「サイレイヤ、サイリョウ」(祭礼や、祭礼の意)のかけ声で練り歩きます。三大奇祭と呼ばれてはいるものの、由岐明神の霊験を伝えるために始まったことが起源とされる、歴史の長いお祭りです。
アクセスの際は…
由岐神社は鞍馬寺の山門と本殿の間の参道途中にあります。鞍馬寺山門の門内すぐの所から出ている鞍馬山鋼索鉄道に乗車すると、由岐神社を通りすぎてしまいますのでご注意ください。先に鞍馬寺の本堂などに参拝したあと、下りは徒歩で参道を下るというコースがオススメです。社境内は無料で入場できますが鞍馬寺の境内にあるため、鞍馬寺の「愛山料」が高校生以上300円(中学生以下は無料・叡電1日乗車券提示者は半額・夜間は無料)が必要です。
訪れた人の声・写真
鞍馬寺と由岐神社! pic.twitter.com/G6b8z87H98
— 巫霊@ツールドアラキタ (@hakurei1206) 2015, 7月 30
由岐神社の子供を抱いた狛犬