津島神社という名を聞いたことはありますか?日本中に天王さんとよばれる、病気・災難よけの神様がいますが、その総本山であり愛知県にあります。昔は、西の八坂と並ぶものとして評されていたほどの由緒正しい場所であり、戦国時代には織田信長公が氏神としていました。今回は、そんなスポットの魅力を余すことなくたっぷりとお届けします。建造物のご紹介はもちろんの事、名物のお菓子から、無形民俗文化財に指定されたお祭りまでご案内しますので、お出かけの際の参考にしてくださいね。
1.津島神社ってなに?
http://accs.extrem.ne.jp/tabisora/shrine/tsushima/
津島神社は、津島市にある病気・災難除け、授福の神社です。御祭しているのは須佐之男命(すさのおのみこと)。全国各地の天王社すべての総本社なんです。 古くは牛頭天王社とよばれていて、戦国時代には織田・豊臣・徳川家からも手あつい保護を受けていました。 敷地内にはその名残がつよくあり、豊臣秀吉が作らせたという楼門と、徳川家康の四男の妻が寄進した本殿は国の重要文化財に指定されています。南門などが愛知県の文化財に指定されています。
駅から津島神社まではまっすぐの道筋。風情のある街並みもたのしめます。
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上の写真は、天王公園の藤まつりで出される華麗な屋台。上に能人形がついています。 信仰しているのは津島信仰。ここ、津島市の津島神社を中心に東海地方に分布している神道の信仰です。祇園信仰の一種でもありますが、津島信仰独特のものもあります。中世・近世を通じて「津島牛頭天王社」と称し、須佐之男命とともに牛頭天王に対する信仰でもあります。そのため東海道名所図会には津島牛頭天王と記載されています。
2.津島神社といったら、天王まつりですよ!
津島神社といえば、天王まつり。宵祭りでは、2隻の船をつないで、つなぎ目の中心に柱を立てます。そこに12月をあらわす12個の提灯をつけ、半円形にぐるりと365個の提灯をつけていきます。こうやって提灯をかざった「まきわら船」が5隻そろって天王川をわたるようすは、荘厳なものです。
尾張津島天王まつりは「日本三大川まつり」のひとつ。600年におよび歴史があり、祭り全体では数カ月かけて神事、儀式がおこなわれます。昭和55年に国の無形民俗文化財に指定されました。
全国に数ある夏祭りの中でももっとも華麗といわれるほどの「尾張津島天王祭」。かつては旧暦で行われていましたが、現在では7月の第4土曜日とその翌日に開催されています。宵祭の始まりとされる天王川に浮かぶ津島五車のまきわら船に灯されている提灯はとっても幻想的で見る価値あり!津島笛を奏でながら漕ぎ渡る船と川面に映る提灯がその美しさを際立たせています。
3.津島神社に行ったら、ここを見てね
津島神社には見どころがたくさんあります。本殿はもちろんですすが、楼門の美しさや数々の末社や摂社など敷地内には当時の建造物を知ることができるさまざまな物があります。さすが全国に約3000社もある津島神社の総本山!といったところでしょうか。当時の建造物そのままに現在まで残っている素晴らしい神社になっているんですよ。1.楼門
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国の重要文化財の指定を受けている楼門です。むかしは屋根を銅板でふいてありましたが、昭和の造営時に桧皮葺に変更になりました。豊臣秀吉の寄進と伝えられていて、鳥居をくぐってすぐの場所にある、津島神社の顔ですね。
昭和16年(1941年)の解体修理の際に、墨書が発見されたことにより建立年代が明らかになりました。楼門は均整のとれた建築であること、細部に多く用いられた和様、初重内部の墓股など優れた意匠があったこと、幾度の修理にもかかわらず当初のままの美しい姿を残している、として重要文化財に指定されているのです。
2.本殿
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本殿も、重要文化財に指定されています。建物が左右対称に配置されていて、回廊でつながっている形です。こういう作りを「尾張造(おわりづくり)」と呼ぶのだそうです。昔の尾張地域は文化レベルが高かったのがわかりますね。
本殿は、徳川家康の四男松平忠吉の妻が寄進したものです。健康祈願のためにといいますから、やはり津島神社は病気よけの神社ですね。
南門から真正面に見える本殿。周囲には本殿を囲うように末社や摂社が配置されています。元々は三間社流造・檜皮葺・附指定棟礼6枚というものでした。この棟札は創建当時のものも残っています。その後たびたび修理が行われ加えられた棟札もありますが、本殿内各所には創建当時からのたくさんの紀年銘・落書きが残されています。その大きさもさることながら、装飾も豊富な津島神社本殿は国内でも有数の傑作といわれています。
3.本殿以外にもたくさんのお社がある
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津島神社は日本中の津島神社の総元締めです。それだけに、敷地内にはたくさんの小さなお社がたくさんあります。祭ってある神様の名前が書いてるものもあり、ないものもありますが、ぐるりと見ているだけでけっこう楽しいです。ほとんどは、1760年の建築です。 赤と白の色使いが鮮やかで、愛知県指定の文化財になっているものもあります。
津島神社の境内には摂社と末社、合わせてなんと30社を超えているんです!その他にも境外末社が5社以上。数多くある社にはもちろんさまざまな祭神が祀られています。中には有名な天照大御神や宇迦之御魂神、伊邪那美命が祀られている社もあります。これだけ多くの社が並んでいるとかなりご利益がありそうに感じられますね!
4.名物菓子 「あかだ」「くつわ」
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津島神社の名物お菓子「あかだ」「くつわ」。どちらも日本のお菓子のルーツともいえる唐菓子(昔の中国菓子)の系統です。「あかだ」は上の写真左側、丸いもの。米団子を油で揚げてあります。「くつわ」は、米ともち米を熱湯でこねて蒸し、砂糖・黒ゴマを混ぜて揚げたお菓子です。
とにかく固い。どっちも固い。お味は素朴でいい感じです。この硬さを体験するだけでも、買う価値はあります(笑)。津島神社の門前町で買えますよ。
門前にある店のひとつ、その名も「あがた屋清七」。このお店では機会に頼らずに昔ながらの伝統的な製法で「あがた」や「くつわ」を手造りしているんですよ。「あがた」と「くつわ」を作って販売しているお店は他にも3店ありますが、昔ながらの製法でつくっているのはこの「あがた屋清七」だけなんです。「あがた」は砂糖や潮を使用しない風味と芳ばしさ重視、「くつわ」はほんのりとした甘みが特徴的です。
5.大イチョウ
http://muku-mokuzai.livedoor.biz/tag/%E3%82%A4%E3%83%81%E3%83%A7%E3%82%A6
津島神社には、大きなイチョウの木が2本あります。ひとつが東鳥居の横にある大イチョウ(上の写真)。もう一本が東参道を東に行ったところの「御旅所跡の大イチョウ」(下の写真)です。東鳥居の大イチョウは、幹の周りが5.3メートル、高さ25メートル、推定樹齢が600年という古いものです。
秋が深まれば、見事な金色に染まり見事です。岐阜県の天然記念物に指定されています。
この大イチョウは雄の木で実(銀杏)をつけることはありません。普通であれば実の成らない雄の木は成木になる前に切り倒されるのが普通です。しかしこの大イチョウはその昔この場所が天王川の堤防にあたり、かつて津島神社の御旅所敷地内にあったために神木として崇められていたために現在まで残っているそうです。現在まで残っている雄の木としては珍しいもので、愛知県の天然記念物に指定されています。
http://muku-mokuzai.livedoor.biz/tag/%E3%82%A4%E3%83%81%E3%83%A7%E3%82%A6
4.津島神社に行った人はこんな風に言っています♪
http://www.tmd.ac.jp/med/hlth/depHP/tph/www/htdocs/jiku/index2.html
7月の津島天王祭はこちらの例祭で、大阪の天神祭らとともに日本三大川祭のひとつと言われる。が、天神祭ほど大規模でなく、天神祭を知る者から見ると、意外と静かな印象で、こちらのほうが神事らしい雰囲気がある。
http://www.jalan.net/kankou/spt_guide000000160834/
天王まつりのにぎやかな様子です。提灯をかざった楼門が、重厚ですね。
■ 基本情報
- ・名称: 津島神社
- ・住所: 愛知県津島市神明町1
- ・アクセス: 名鉄津島線津島駅から徒歩12分
- ・電話番号: 0567-26-3216
- ・料金: 境内無料
- ・所要時間:約30分
- ・オススメの時期: 通年
- ・公式サイトURL: http://tsushimajinja.or.jp/
津島神社 地図はここです♪
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津島神社の魅力をたっぷりとお届けしました。国の重要文化財に指定されている楼門や本殿をはじめとする建造物を見てまわったり、家族みんなで日本三大川まつりのひとつを楽しんだり、推定樹齢600年の大イチョウを見たりと様々な楽しみ方ができるスポットとなっています。最寄駅から徒歩12分なので、気軽に行けるのがいいですよね。今度のお休みは早速、足を運んでみませんか?訪れた際は、名物菓子のあかだとくつわのお買い求めもお忘れなく。