京都市左京区修学院の、比叡山麓にある皇室関連施設「修学院離宮」。参観は完全予約制にもかかわらず、見学のリピーターが多い人気の施設です。「この世のものとは思えない美しさ」という感想も多い修学院離宮の歴史や見どころなどを、詳しくご紹介します!
修学院離宮とは?
17世紀中頃(1653年 – 1655年)に第108代天皇、後水尾上皇の指示で造られた離宮(皇居以外の別邸宅)。離宮内の上御茶屋(かみのおちゃや)と下御茶屋(しものおちゃや)は1655年から1659年にかけて水尾上皇の指示で江戸幕府により造営されました。
この時、後水尾上皇は女中に変装して輿に乗り、造営中の離宮を訪れて自ら造営についての指示をしたという逸話あります。真偽のほどは定かではありませんが、興味深いエピソードですよね。
修学院離宮の魅力
修学院離宮は上御茶屋、中御茶屋、下御茶屋と呼ばれる3か所の庭園からなり、総面積はなんと54万平方メートル!(中御茶屋は、上・下御茶屋と同じ頃に後水尾上皇の皇女の御所を目的として造られ、1885年に修学院離宮に入られたそう。)
山林や水田を含む景色の中は華美ではない落ち着いた雰囲気があり、そんな中で自然や貴重な建築物を見学するのは、桂離宮や京都御所などとはまた違った魅力があります。
見どころ・関連情報など
自然を”体感”する庭園
比叡の一角を背景にした景色が素晴らしいと評判の大きな離宮で、地形の高低を活かした建物の配置も見事です。上・中・下御茶屋が松並木で繋がっており、今も耕作されている水田の風景を見ることができます。1964年にこの水田を宮内庁が買い上げた後、耕作を担当する地元民と契約を結んでいるのです。農家の方が耕作されている”現代”の様子も時々見られ、歴史と今が融合したかのような不思議な体験ができますよ。
秋は紅葉が楽しめます
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11月末の紅葉の頃は、訪れた人からの人気が特に高い時期です。また、5月頃の紅葉の季節も木々の緑が青々と美しく、見ごたえがあります。春には桜が咲きますが、紅葉ほどは規模が大きくないそうです。秋は気候も良く見学の応募が多くなる時期でもありますので、訪れたいという方はお早めにお申し込みください。申し込み方法についても下記で簡単にご説明をしておきます♪
申し込みと見学について
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見学の申し込み方法は3つあります。インターネット、往復はがきに、近くに住んでいる方は直接窓口にて申し込みが可能です。インターネットと郵送での定員は別枠なのだそうなので、インターネットで希望日が満員の場合も、往復はがきの申し込みで参加できることがあります。また、見学は約1時間半、高低差のある敷地内を約3キロメートルほど歩きます。歩きやすい靴が必須なのはもちろん、春から夏にかけては帽子や日傘、飲み物なども持っていかれたほうが安心です!
訪れた人の声
これが雨の日に見に行った修学院離宮。俗世間を忘れさせてくれる閑静な所で癒された。高所にあるから雨の日は靄がかかって雲の上に立ってるような幽玄さを感じました。 pic.twitter.com/7CpnMvQEcn
— わらび@マナカ+ (@warabi_rabbit) 2015, 7月 23
雨の修学院離宮へ。 http://t.co/itG8R6hLC8 高低差のあるパノラミックな眺めがかなり好き。ここも12年ぶりくらい。 pic.twitter.com/RFJXB2hcMU
— 鈴木芳雄 (@fukuhen) 2015, 7月 7
修学院離宮拝観とても楽しかった^o^ ガイド職員さんに質問したり写真撮ったり…充実した1日♪日本の伝統工芸は繊細で遊び心があって素晴らしい(*゚▽゚*)♪ また拝観しに行きます〜♪ガイド職員さんのトークは丁寧でわかりやすかった! pic.twitter.com/354n03y5qy
— なおこ (@bright0210) 2015, 6月 24
修学院離宮 上離宮 隣雲亭 ここからの景色はとても気持ちいい 下鴨神社、京都御苑も見える^o^ pic.twitter.com/Or44fr3q9l
— なおこ (@bright0210) 2015, 6月 24
基本情報・地図
■ 基本情報
- ・名称: 修学院離宮(※見学要予約)
- ・住所:京都府京都市左京区修学院藪添
- ・アクセス:[叡山電鉄]修学院駅から徒歩20分、[市バス]修学院離宮道から徒歩15分
- ・参観開始時間:午前9時、午前10時、午前11時、午後1時30分、午後3時
- ※所要時間約1時間20分
- ・電話番号: 075-211-1215 (宮内庁京都事務所参観係)
- ・公式サイトURL(宮内庁HP内): http://sankan.kunaicho.go.jp/guide/shugakuin.html
いかがでしたか?修学院離宮は雨の日も晴れた日も、そしていつの季節に訪れても違った美しさを体験できる幻想的な場所です。気になられた方は、ぜひ今から見学の予定を考えてみてくださいね!
素材提供:トリップアドバイザー