Mark Fischer
アプサラダンスと共にカンボジアで古くから伝わる影絵芝居「スバエク」。伝統芸能「スバエク・トム」は、2005年、ユネスコの無形文化財に認定されました。今回は、スバエクの魅力についてご紹介します。 1.影絵芝居「スバエク」とは?
「ラーマーヤナ」は、アンコール王朝の時代から「スバエク・トム」と呼ばれるカンボジア伝統の影絵芝居で演じられ、人々に親しまれてきました。シェムリアップが発祥の地と言われる「スバエク・トム」は、牛の皮で作られた大型の人形をかがり火を灯してスクリーンに映し出し、伝統楽器と語り部によって演じられます。
http://www.tourismcambodia.org/multimedia/detail.php?id=53&cat_id=5
しかし、70年代半ばの内戦によって一時は途絶え、伝統は失われそうになりました。それを復活させた人物がティー・チアンさんです。今も、彼の意思を受け継ぐ “ティー・チアン一座”が、シェムリアップの一角で「スバエク・トム」の伝統を守り続けています。2005年にはユネスコの無形文化財に認定されました。
http://www.puppet.or.jp/puppetArchives/entryarchive/post_123.html
また、「スバエク・トーイ」と呼ばれる影絵芝居も残っています。手足が動かせる小型の人形を使って、小さな芝居小屋で演技をするものです。身近な話題を題材にしており、即興台詞とコミカルな動きで人々を笑わせる、「スバエク・トム」よりも庶民的・大衆的な影絵芝居です。
2.影絵芝居「スバエク」の魅力
http://tyy.co.jp/yum-mag/cambodia/?p=3772
カンボジアの影絵芝居・スバエクの魅力は、影絵の細かな装飾です。神話などをモチーフにしたお話が上演されることが多いため、象や女神などが造られる時には細部の装飾までミリ単位で細かに作り込まれているのが分かります。 スバエクを作る子供たちの写真です。幼い頃から、子供達にも細かい技術が受け継がれています。
http://tyy.co.jp/yum-mag/cambodia/?p=3772
こちらはスバエク・トーイ用の人形。神話に出てくる神々や動物などが中心です。
http://tyy.co.jp/yum-mag/cambodia/?p=3772
こちらはスバエク・トム用の人形。一つ一つをじっくり眺めてみると、芸術作品のよう。
3.見どころ・おすすめポイント
その1、スバエク・トーイ
http://www.apalog.com/monica/category_6/2
スバエク・トーイの最大の魅力は、親しみやすさ。 スバエク・トムと比べるとコミカルな要素が多く、より身近に感じられるお芝居が多いので、言葉やカンボジアの文化に疎い外国人でも受け入れやすいようです。要所要所に挿入される楽器による効果音も、お芝居を盛り上げてくれます。
http://mirukikutaberu.com/blog/2012/04/18/%E7%AC%AC068%E5%9B%9E%E3%82%AB%E3%83%B….
その2、スバエク・トム
http://www.puppet.or.jp/puppetArchives/entryarchive/new_6.html
縦横1mを越す大きな人形を使って演じられるスバエク・トム。一つのお話に50体以上登場することもあるという大掛かりなお芝居で、昔は宮廷や大きなお祭り・仏教行事でしか見ることができなかった特別なものでした。 大きな舞台の上をしなやかに動き回る人形たちの迫力に魅了されるはずですよ。
その3、舞台裏で演奏される生演奏
http://bjhimatsubushi.blog29.fc2.com/blog-entry-133.html
スバエクの上演中は、舞台裏または脇で民族楽器による生演奏もあります。カンボジアの伝統楽器ロニアット・アエックの美しい音色に耳を傾けながら食事ができるのも嬉しいポイントです。 4.スバエクを鑑賞した人の声
http://unik.kompasiana.com/2014/09/27/unesco-wayang-kulit-kamboja-masterpiece-69…
http://nonachempaka.blog69.fc2.com/blog-entry-239.html
http://blogs.yahoo.co.jp/superstarspy007/12515062.html
http://laputa25.seesaa.net/category/17842573-1.html
http://melt-myself.com/traditional-culture
無事にカンボシア到着!! ゆっくりしようと思っていたら…お迎えが10年来の知り合いでびっくり!! 彼の計らいでリクエストが一つクリヤー!! バイヨンレストランのスバエク(影絵)。本当に感謝感謝です!! pic.twitter.com/fJKn12Xw
— Y_TAKhagy (@YTAKhagy) 2012, 8月 20
5.スバエクを見られる場所
http://www.angkor-ancient.com/?page_id=2586
シェムリアップの中心部にある「バイヨン・レストラン」では、毎日ディナーショーを行っています。2014年7月にリニューアルオープンし、3階まで吹き抜けで、最大300人まで収容できる広々とした空間に生まれ変わりました。一部は、王や神々への祈りのために舞われたアプサラダンスショーが行われます。
http://www.angkor-ancient.com/?page_id=2586
二部は、スバエクトーイのショーとなっています。
http://www.angkor-ancient.com/?page_id=2586
料金は、ブッフェスタイルの食事が付いて12USドル(2014年10月時点)。食事を楽しみながら2つのショーが見られるというのは、とってもお得なのではないでしょうか。ちなみに現地の代理店を通すと若干安くなる場合もあるようです。また、食事が要らない場合は5USドル(2012年4月時点)だそうです。
http://www.angkor-ancient.com/?page_id=2586
基本情報
- ・名称: バイヨンレストラン(Bayon Restaurant)
- ・住所: Bantea Chas Village, Slokran Commune, Siem Reap, Cambodia
- ・アクセス: アンコールワットから車で約9分、6.7km
- ワット・ボー通りと国道6号線の交差点から北へ約100m進んで下さい
- ・営業時間:
- ●ランチ・・・11:00~15:00
- ●ディナー・・・17:30~21:00
- ●影絵ショー・・・19:30~20:30
- ・電話番号: +855 12 856 569