世界遺産の「平泉」ってどこにある？知ってから観光したらより面白くなる情報20選

2011年6月に世界遺産登録された「平泉」　せっかく観光にするなら、前もって知識を入れてから行くと、より旅の楽しみが広がりますよ。観光情報を分かりやすく、まとめましたのでご覧ください。

1.平泉は岩手県にある

「平泉」は「岩手県」の南部に位置します。最寄り駅はJR「平泉駅」で東京から2時間20分程（乗り換え1回）　車なら6時間ほどかかります。

2.平泉は源義経が最期を迎えたと言われる地

「源義経」は鎌倉幕府を開いた源頼朝の異母弟で幼名を「牛若丸」と呼ばれ弁慶と共に、幼いころから名を馳せていた有名な武将でした。

戦の才能があり、平家との合戦では特に手腕を発揮し、平家を滅ぼした最高の功労者となりましたが、兄頼朝との確執から朝敵とされてしまいます。朝敵とされた義経は藤原秀衡（ふじわらのひでひら）を頼って、幼少期に匿ってもらった経験のある平泉に赴き、再び匿ってもらいます。

ですが、そんな思い出の地で源義経は最期を迎えたと言われています。

平泉の歴史

「平泉」は古くから岩手県南西部に伝わる地名です。平安時代末期、奥州藤原三代の本拠地となった場所でした、当時の人口は約10万人、日本有数の都市でした。この時代に建てられた、寺院や遺跡群が多く残っていて、内５件は世界遺産登録されています。

源義経が平泉に辿り着いた理由とは？

かつて僧にされるのを嫌がり京都の鞍馬山から逃げてきた牛若丸を、藤原泰衡が平泉で匿ってくれたということで、平泉は義経にとって思入れのある地でした。

平家との合戦後、兄頼朝から朝敵とされてしまった義経は、再び藤原秀衡に匿ってもらおうと考え、平泉に辿り着いたと考えられています。

ちなみに、藤原秀衡が匿った理由は、1度目は「奥州藤原氏と源氏との、古くからの関わり合いがあったため」、2回目は「平家を滅ぼした、戦の手腕に期待したから」だと言われています。藤原氏と義経が組むことにより、頼朝に攻められないようにとの策からでした。

源義経の最期とは？

2度に渡って義経を匿った、藤原秀衡は遺言として、息子の藤原泰衡（ふじわらのやすひら）に最期まで義経を匿うようにと伝えましたが、再三にわたる頼朝から要求に屈し、泰衡は義経を殺害しようとします（衣川の戦い）。

追い詰められた義経は文治5年閏4月30日（1189年6月15日）「高館義経堂」で妻子と自刃し果てました。
高館義経堂とは、岩手県西磐井郡平泉町高館にあったとされる奥州藤原氏の居館で、「衣川館」とも呼ばれています。

3.平泉の観光コース

魅力いっぱいの平泉。どうやって回りましょうか？オススメの観光コース３選をまとめましたので、ご覧下さい。

世界遺産登録地5ヵ所を巡る『世界文化遺産観光コース』

「中尊寺・毛越寺・観自在王院跡・無量光院跡・金鷄山」の世界遺産を巡るコースです。平泉の観光地を巡回している「るんるんバス」を利用するのがオススメです。

【るんるんバスコース】①平泉駅→徒歩で約10分→②毛越寺・観自在王院跡→るんるんバスで約7分→③中尊寺→るんるんバスで約10分→④無量光院跡・金鷄山→るんるんバスで約5分→⑤平泉駅

【車で巡る】①毛越寺・観自在王院跡（観自在王院跡駐車場）→車で約5分→②中尊寺（中尊寺駐車場）→
車で約4分→③無量光院跡・金鷄山（無量光院跡駐車場）

詳しくは「古都ひらいずみガイドの会のHP」をご覧ください。

義経と弁慶の最期『義経・弁慶終焉の地観光コース』

距離約3キロのコースで、見学時間を含めると所要時間は3～4時間ほどになります。義経が自刃した「高館義経堂」、弁慶を祀り、弁慶の木像が安置されている「弁慶堂」、「弁慶の墓」を巡るコースです。

①平泉駅→（約1.2㎞・徒歩約24分）→②高館義経堂→（約0.5㎞・徒歩約12分）→③弁慶堂（約0.1㎞ 約2分）→④弁慶の墓→（約1.4㎞ 約30分）→⑤平泉駅

詳しくは「平泉のHP」をご覧ください。

芭蕉と曽良が訪ねた道を辿る『芭蕉・曽良と奥の細道観光コース』

「夏草や兵どもが夢の跡」という有名な句は、平泉を訪れた松尾芭蕉が、藤原三代の栄華の儚さと義経の最期を偲んで詠んだ句だと言われています。弟子「曽良」と共に2人が訪ねた道を巡ってみませんか？

所要時間は5～6時間ほどになります。

①平泉駅→（約0.7㎞ 約14分）→②伽羅御所跡→（約0.1㎞ 約2分）→③柳之御所跡→（約0.5㎞ 約10分）→④無量光院跡→（約0.1㎞ 約2分）→⑤高館義経堂→（約0.8㎞ 約18分）→⑥衣の関→（約0.7㎞ 約14分）→⑦中尊寺金色堂→（約0.1㎞ 約2分）→⑧経蔵→（約0.1㎞ 約2分）→⑨白山神社→（約3.2㎞ 約64分）→⑩平泉駅

詳しくは「平泉のHP」をご覧ください。

4.平泉観光に『レンタイクル』

効率よく平泉観光をするのに、オススメなのが「レンタサイクル」です。期間限定の貸し出しにはなりますが、観光スポットを回るのに便利ですよ。

5.平泉温泉で疲れを癒そう『悠久の湯 平泉温泉』

訪れる人々の健康と延年(長寿)さらには、悠久の歳月にわたり、安らぎの場となることを願い命名された「悠久の湯」 

木のぬくもりが感じられる施設には「大浴場」や、60畳もの「交流室」、「特産品販売コーナー」などがあります。ワンコインで贅沢な時間が過ごせる施設ですよ！

6.様々な体験を楽しむ

旅の思い出づくりに郷土料理作りや、伝統工芸品の絵付けなどの様々な体験をしてみませんか？子供から大人まで楽しめ、平泉がさらに好きになりますよ♪

はっと料理体験

小麦粉に水を加えて良く練り、熟成させてから薄く延ばした生地を茹で上げる小麦粉料理の一種で、大豆、枝豆など作った餡に絡めたり、けんちん汁風の汁に入れて食べる「八斗汁（はっと）」を作る料理体験に参加してみませんか？

大正時代に建てられた建物を改築した郷土料理の店「きゅうけい処民家」で、参加できますよ♪

秀衡塗絵付け体験

岩手県平泉の伝統的工芸品漆器「秀衡塗（ひでひらぬり）」ができる絵付け体験です。秀衡塗（ひでひらぬり）とは箸や急須台などに、うるしを使った絵付け体験のこと。旅の記念に、世界に1つだけの作品を作ってみませんか？

からくり屏風づくり体験

開いた面を閉じて反対側から開くと別の絵が現れ、2枚板の屏風から4枚の絵が表れる不思議なからくり屏風の体験はいかがですか?

屏風にはポストカードを入れることができ、旅の思い出写真を飾るのにもピッタリです。※要予約

ちょうちん絵付け体験

伝統文化のちょうちんに手書きの絵付け体験ができます。旅の思い出、家族へのおみやげ、部屋の飾りなど、用途はいろいろです。

伝統文化のちょうちんに、手書きの絵付け体験ができますよ。世界に1つのちょうちんは、旅の思い出にぴったり！家族や大切な人へのお土産、部屋のインテリアとしても素敵ですね♡

7.平泉ならではのグルメを堪能しよう

その土地土地の美味しいグルメを味わうのも、旅行の楽しみの一つですよね！平泉ならではのグルメを存分に堪能してくださいね。

とろける美味しさの前沢牛『武蔵坊』

岩手県奥州のブランド牛で“陸のトロ”とも言われる「前沢牛」や、地元で採れた四季折々の野菜やきのこを使ったお料理、郷土料理「はっと」がいただけるホテル「武蔵坊」

「束稲山」を眺望できる大浴場が併設されていて、日帰り入浴の利用もできます。グルメに温泉にと、平泉を満喫できますよ。

お茶を飲みながら食べたいずんだ饅頭

平泉でいただくスイーツと言えば、やっぱり「ずんだ饅頭」ですよね。すりつぶした枝豆の餡がぎっしり詰まった風味豊かな、ずんだ饅頭は古くからおもてなし料理として親しまれてきました。ずんだ餅よりも配りやすいので、職場等のお土産にもぴったりですよ。

数あるずんだ饅頭店の中でも「ゆめのやかた菓子工房」では、和菓子一級技能士が作った、ふかしたてのずんだ饅頭がいただけオススメです。

 そば庵 しづか亭

自慢の手打ちそばと地元料理が人気の、山間の温泉宿「そば庵しずか亭」では茹でたて・打ちたてにこだわったそばを提供しています。全国的にも有名な「前沢牛」や、県産の食材をふんだんに取り入れた田舎会席で平泉グルメを堪能してくださいね。

お食事の後は、地下500mから湧き出る源泉かけ流し温泉で旅の疲れを癒しましょう♪