Norio NAKAYAMA
熊本といえば、日本三大名城にも選ばれている「熊本城」や、世界に誇るカルデラを持つ「阿蘇山」などが有名ですね。ここ数年は、「くまもん」の人気で興味を持たれたという方も多いのではないでしょうか。そんな熊本県の魅力をたっぷりとご紹介します!1.「熊本県」とは?
まさに、山あり海ありの美しい景観が魅力の県です。また、環境庁選定の「名水百選」に県内から4ヵ所(白川水源、池山水源、菊池水源、轟水源)も選ばれている程、美味しい水が豊富なところです。人口65万の熊本市の上水道を流れる水も、ほぼ100%地下水でまかなわれています。
2. 「熊本県」の魅力
最大の魅力は、その恵まれた自然環境が織りなす美しい景観です。大小120 の島々からなる「雲仙天草国立公園」と世界に誇るカルデラを持つ雄大な阿蘇を含む「阿蘇くじゅう国立公園」の二つの国立公園を持ち、海と山の壮大で美しい景色を満喫できます。また、その恵まれた自然にはぐくまれた美味しい水や食べ物も魅力のひとつですね。
3.「熊本県」の歴史
熊本では、旧石器・縄文時代の遺跡は、県下各地で発見されていることなどから、約2万8千年前から人々が住んでいたとされています。弥生時代には、いち早く稲作が始まり、玉名郡天水町では日本最古の鉄斧が出土しており、弥生文化が栄えたことが知られています。律令時代になると、鞠智城(菊池市、山鹿市)が造られたりと、豊かな熊本県は九州で唯一の「大国」となります。8世紀編纂の「万葉集」にも熊本の風土が歌われています。
鎌倉時代には、武士たちが地頭や守護に任命され、阿蘇氏や菊池氏、小代氏が各地で勢力をふるいました。室町末期、菊池氏の勢力が衰えると、肥後国は戦国三大名(豊後、肥前、薩摩)の争奪の地となりました。その後、薩摩の島津氏の勢力下におかれ、豊臣秀吉の九州平定まで続きました。
その後、加藤清正が県北を、小西行長が県南を、相良氏が球磨を支配しました。熊本城を築造した加藤清正は慶長5(1600)年の関ヶ原の戦いで滅んだ小西氏のあとを受けて肥後を統一しました。
寛永9(1632)年、加藤氏の後を受けて肥後に入国した細川氏は、茶道の肥後古流、能の喜多流と金春流、門外不出の肥後六花、相撲の吉田司家、肥後象嵌などの文化育成に力を注ぎました。また、3代細川忠利の招きで熊本にやってきた剣豪宮本武蔵は、晩年を熊本で過ごし、「五輪書」を著しています。
天草では、キリスト教が広く浸透し、キリシタン文化が栄えましたが、慶長18(1613)年に禁教令が出され、重税に苦しめられた農民3万7000人が一揆(天草島原の乱)を起こしました。
この翌年この乱が大きな原因になり、鎖国令が出て、天草は明治維新まで天領となりました。
明治9(1876)年に現在の熊本県ができあがりました。西洋文明による近代化が図られる一方、士族たちの新政府に対する不満が増大し、神風連の乱、西南戦争などが起こり、熊本がその主戦場となりました。
また、熊本は日本赤十字発祥の地とされています。明治20(1887)年には第五高等中学校が設けられ、夏目漱石、小泉八雲らが教鞭を取り、多くの人材が巣立っています。
4.「熊本県」に行ったら出来ること
熊本の歴史的シンボルといっても良い「熊本城」。テレビ番組でも、日本が誇る名城として紹介されることも多く、その人気ぶりはよく目にします。なんと、その「熊本城」の一口城主になれる制度があるんです!一万円以上の募金をすれば、熊本城の一口城主となり、“城主証”と“城主手形”をもらえます。そして、天守閣の芳名板に名前が載るんですよ!そして、熊本城をはじめとした熊本市が管理する有料施設の入園が無料になるなどの特典付です!
募金の振込は、遠方からでも出来ますが、ぜひその歴史ある熊本城の魅力に実際に見て触れて、一口城主になって下さい。
5.おすすめ観光スポット
熊本城
築城400年あまりの歴史ある「熊本城」は、熊本市の中心部にそびえ立ち、その存在感を放っています。その見どころを、2つご紹介します。
◎武者返し(むしゃがえし)
城を取り囲む石垣。地面に近い辺りは傾斜が緩くて登りやすく、上に登るに従って傾斜がきつく反り返っているため、絶対に登れないように設計されています。この石垣のおかげで、熊本城は難攻不落の城としても有名で、西南戦争では政府軍が籠城する熊本城を西郷隆盛が攻め落とすことができず、「わしは政府軍に負けたのではない、清正公に負けたのだ」と語ったとされる逸話も残っています。
◎宇土櫓(うとやぐら)
熊本城には、天守閣と見間違えんばかりの立派な櫓が建っていて、国の重要文化財となっています。内部には敵からの侵入を想定した対策が施されており、この櫓にこそ城造りの名手と言われた加藤清正の真髄を見ることができます。
この他にもみどころはたくさんあります。ぜひ、ご自身の目で見られてください!天守閣や宇土櫓など、中に入れるところもありますよ。
■ 基本情報
- ・名称: 熊本城
- ・住所: 熊本県熊本市中央区本丸1−1
- ・アクセス: 【バス】交通センターより・・・・・徒歩5分
- 【市電】花畑町電停より・・・・徒歩5分
- 熊本城・市役所前電停より・・・・・・徒歩3分
- ・営業時間: ・3月~11月 8時30分~18時00分(入園は17時30分まで)
- ・12月~2月 8時30分~17時00分(入園は16時30分まで)
- ・定休日: 12月29日~31日
- ・料金: おとな 500円 こども(小・中学生)200円
- ・公式サイトURL: http://www.manyou-kumamoto.jp/castle/
阿蘇
阿蘇五岳の高岳(1592m)と中岳(1506m)の麓に、噴火した阿蘇山の溶岩が流れ込んでできた仙酔峡では、5月から6月にかけて、自生するつつじ(ミヤマキリシマ)が咲き乱れます。その数、およそ5万株。赤一色に染まったおよそ5万株のミヤマキリシマが咲き誇る渓谷の美しさは格別です。
天草
青く美しい海が広がる天草には、多くの野生のイルカが生息しています。特に天草市五和町の通詞島付近では、年間を通して高い確率でイルカに遭遇できるイルカウォッチングを楽しむことができます。丘の上に建つロマネスク様式の白亜の聖堂、大江天主堂や”海の天主堂”とも呼ばれるゴシック様式の教会、﨑津天主堂など、天草に息づくキリシタン文化を感じることができます。これらは地区の人々の手によって美しく保たれ、その信仰の灯火は今も脈々と受け継がれています。
6.おすすめのホテル
阿蘇ファームヴィレッジ
雄大な阿蘇の大自然に囲まれて、さまざまな遊びや体験ができる「阿蘇ファームランド」にある宿泊施設です。ドーム型のヴィレッジタイプのホテルで、阿蘇の大自然を感じながら宿泊できます。また、健康火山温泉もあるので、たっぷりと遊んだ後には、温泉でゆっくり寛げますよ。■ 基本情報
- ・名称: 阿蘇ファームヴィレッジ
- ・住所: 阿蘇郡南阿蘇村河陽5579-3
- ・アクセス: 九州道熊本ICより車で約35分、阿蘇くまもと空港より車で約40分、
- JR赤水駅より車で約7分
- ・営業時間: チェックイン16:00 チェックアウト10:00
- ・定休日: 無休
- ・電話番号: 0967-67-2323(宿泊に関する問い合わせ)
- ・料金: 8,000円~
- ・公式サイトURL: http://www.asofarmland.co.jp/stay/
ホテル日航熊本
熊本市の中心部に位置するホテルです。熊本城を眺められる部屋もあり、熊本各地の観光へのアクセスはとても良いので、観光客にはとても便利です。また、ホテル日航ならではの接客や高級感、食事など安心して滞在できるホテルです。■ 基本情報
- ・名称: ホテル日航熊本
- ・住所: 熊本県熊本市中央区上通町2-1
- ・アクセス: JR鹿児島本線「熊本駅」から市電約15分「通町筋」下車0分
- 九州自動車道 熊本ICより約8km/鶴屋百貨店向い側
- ・営業時間: チェックイン14:00 チェックアウト11:00
- ・定休日: 無休
- ・電話番号: 096-211-1111
- ・料金: 15,000円~
- ・公式サイトURL: http://www.nikko-kumamoto.co.jp/
7.おすすめ名産グルメ
馬刺し
薄くスライスした馬肉を、玉ねぎのスライスやおろししょうが、にんにくなどを薬味に甘口のしょうゆとともに生で食べる「馬刺し」。お酒のつまみに人気の料理です。また、切り口が桜色になる事から、「桜肉」とも呼ばれています。高森田楽
「高森田楽」は、阿蘇郡高森町に伝わる郷土料理です。清流で育ったヤマメや熊本の名水で作る豆腐やコンニャク、四季の野菜などに、地元のみそに赤酒や黒糖を合わせ、サンショウやユズなどの風味を添えた手作りのみそだれを塗って炉端でじっくりと焼いて食べる料理です。阿蘇の雄大な自然の中でいろりを囲んで、シンプルに素材の旬のうまさを味わいます。
ご飯の友
株式会社フタバが製造販売するふりかけです。大正時代の初期、日本人にカルシウムが不足していた最中、熊本の薬剤師・吉丸末吉が、カルシウムを補うため、小魚を乾燥させ粉末にして調味し、青のり・煎りゴマなどを加えて作った粉を御飯にかけて食べるという、発想から「御飯の友」を開発しました。業界団体「日本ふりかけ協会」がふりかけのルーツとして公認している商品であり、特徴は、主原料がいりこであるところです。
8.「熊本県」のイベント
藤崎八旛宮例大祭
この祭りは、「随兵祭り」「馬追い祭り」とも言われ、藤崎八幡宮の放生会(ほうじょうえ)の例祭で、毎年9月に行われます。放生会は、八幡宮の秋祭りに、生き物を放つ儀式のことで、数十頭の奉納飾り馬と1万数千人のハッピ姿の勢子が、向こうはち巻きで鉦やラッパ、太鼓を打ち鳴らし、人馬一体となって終日街中を練り歩く大変賑やかなお祭りです。秋のくまもとお城まつり
2か月にわたって行われる毎年恒例のイベントです。見どころは、お城まつり期間中、限定公開される国指定の重要文化財に指定されている「北十八間櫓」。他にも、太鼓や箏の演奏が流れる中、名月を観賞することができる「名月観賞の夕べ」や、伝統芸能音楽の他、武蔵・小次郎剣道大会、熊本城流鏑馬など伝統ある様々な催しが行なわれます。やつしろ全国花火競技大会
西日本で唯一の全国花火競技大会です。毎年10月に、全国の有名花火師が、八代の秋の夜空でその技と華麗さを競います。競技花火をはじめ、音楽にシンクロさせたミュージック花火やナイアガラ花火など、美しい花火が次々と球磨川上空に打ち上げられます。9.「熊本県」へのアクセス
◎東京から・・・飛行機 羽田空港から阿蘇くまもと空港まで約1時間30分新幹線 東京駅から熊本駅まで約6時間
◎大阪から・・・飛行機 伊丹空港から阿蘇熊本空港まで約1時間
新幹線 新大阪駅から熊本駅まで約3時間
◎福岡から・・・新幹線 博多駅から熊本駅まで約30分
高速バス 博多駅から熊本交通センターまで約2時間
車 大宰府ICから熊本ICまで約1時間
10.詳細
■ 基本情報
- ・名称:熊本県
- ・住所: 熊本県熊本市中央区水前寺6丁目18番1号(熊本県庁)
海あり山ありの自然豊かな熊本県。その恵まれた自然環境から作り出される美味しいものや美しい風景など魅力たっぷりです。ぜひ、熊本県の魅力を感じてください!