白河城下町は、福島県にある日本100名城のひとつに数えられる「小峰城」を中心に成立した都市で、国指定史跡に指定されています。桜の名所としても有名なので、「今年のお花見は、どこに行こうかな…」とお悩み中の方にもオススメです。また「南湖公園」は、松平定信が築造しましたが、その際に園の周囲に17か所の景勝地を選びました。四季折々の草花や美しい風景は、一見の価値ありですよ。この記事では詳しくご紹介しますので、旅を計画する際の参考にしてください。
1.白河城下町とは?
http://www7a.biglobe.ne.jp/~soutokufu/boshinwar/sirakawa/main.html
阿武隈川と谷津田(やんた)川の間に位置し、江戸時代に白河藩として栄えた白河城下町。 城下町のあちこちに桜の名所が点在し、往時の華やかをしのぶことができます。
東北新幹線「新白河駅」を降りてすぐのところにあるので、首都圏からのアクセスも便利ですよ。
白河市は、福島県第1号のふるさと名物応援宣言を実施しています。「白河小峰城」の城址を中心とした観光地として、また、「藩主松平定信」公が治めた歴史と文化が今に息づく城下町として、さらに、白河そばや日本酒などの名物がある町を、積極的に発信しています。そんな白河城下町の魅力を詳しく紹介していきます。
2.白河城下町の見どころ
白河小峰城
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%99%BD%E6%B2%B3%E5%B0%8F%E5%B3%B0%E5%9F%8E
日本100名城のひとつ・白河小峰城(白河城、小峰城とも)は、寛永9年に初代藩主・丹羽長重が4年かけて築いた平山城です。 このあたり一帯が白河石の産地であるためか、東北地方では珍しい総石垣造りのお城です。
慶応4年の戊辰戦争・白河口の戦いで落城するまで、12代白河藩主・松平定信ら計21名の大名が居城しました。
現在は城内の多くの建物が失われましたが、平成に入って復元された三重櫓や前御門などが往時の姿を偲ばせます。
※東日本大震災で石垣の一部が崩れたため、現在は城内へ入ることはできません。
三重櫓のとなりにある「おとめ桜」です。
お城の改修の際、人柱にされた藩士の娘「おとめ」を偲んで植えられたものと言われています。
白河小峰城のみどころは、前御門とそれにつづく三重櫓です。前御門は、1994年(平成6年)に復元された表門で、周囲のみごとな石垣とマッチした重厚な造りとなっています。また、三重櫓は、1991年(平成3年)に復元された木造の3層3階の櫓で、江戸時代には天守の代用としての役割を担っていました。三重櫓内には展示物はありませんが、3階に上ることができます。
■ 基本情報
- ・名称: 白河小峰城
- ・住所: 白河市郭内1(城山公園内)
- ・アクセス: JR「白河駅」徒歩13分、東北道「白河IC」から約20分
- ・三重櫓入場時間: 10~17時(4~10月)、10~16時(11月~3月)
- ・お問い合わせ先: 0248-22-1147(白河観光物産協会)
- ・料金: 無料
- ・参考サイトURL: http://shirakawa315.com/sightseeing/komine.html
南湖公園
http://mazar.jp/special/13660/
歴史の教科書でもおなじみの白河藩主・松平定信は、政治家であると同時に優れた造園家でもありました。 この日本最古の公園「南湖公園」は、定信が造った人造湖「南湖」を中心とする江戸版大規模レクリエーション施設です。
「南湖」の名の由来は、李白の詩からとったとも白河小峰城の南に位置するからともいわれています。
1周およそ2kmの南湖湖畔は、お散歩にもぴったりですよ。
お花見の時期なら、ぜひとも南湖神社内の楽翁桜を見に行きましょう。
楽翁桜は樹齢約200年の紅枝垂桜で、定信公(楽翁公)にちなんで名前がつけられました。
南湖公園は、白河の市街地南側の丘陵地に囲まれた公園で、東北新幹線の停まる新白河駅からはJRバスで10分ほどの距離です。南湖の北岸には翠楽苑や南湖神社などが建ち、名物の南湖団子を出すお土産屋さんなどが営業しています。松平定信公が活躍した時代に思いを馳せながら、景色と団子を楽しんでみませんか。
http://navalin.at.webry.info/201310/article_6.html
南湖のほとりに建つ茶室「共楽亭」です。 定信の思想「士民共楽(身分にかかわらず誰でも楽しめる)」に則り、敷居をなくして広い茶室になっています。
翠楽苑
翠楽苑は、南湖公園内の一角にある回遊式庭園です。およそ25000平方メートルの敷地内にはアカマツ・カエデや季節の花などが植えられ、四季折々の自然を楽しむことができます。
「翠楽苑」とは、木々の緑と湖の水に通じる「翠」という字と、日本の伝統文化の伝承と活動の拠点であることを示す「楽」の字とを組み合わせて名付けられたそうです。「松楽亭」の他に、茶道にも詳しかった松平定信公ゆかりの茶室「秋水庵」もあり、日本の伝統文化を継承する施設となっています。
http://mirufukushima.blog.fc2.com/blog-entry-9.html
http://mirufukushima.blog.fc2.com/blog-entry-9.html
苑内にある数奇屋造りの「松楽亭」では、呈茶(抹茶+茶菓)を楽しむこともできます。 美しい景色とおいしいお抹茶で、五感すべてが大満足。
■ 基本情報
- ・名称: 南湖公園
- ・住所: 白河市南湖地内
- ・アクセス: 東北新幹線・JR「新白河駅」、JR「白河駅」からバス「南湖公園」下車、東北道「白河IC」から15分
- ・営業時間(翠楽園): 11月-2月は9時-16時半、それ以外は9時-17時
- ・定休日(翠楽園): 1-3・7・12月の第2水曜(祝日の場合は翌日)、年末年始(12/28-31、1/2-3)
- ・電話番号(翠楽園): 0248-23-6888
- ・料金(翠楽園): 大人310円、小・中・高150円(呈茶 大人・高・中・小500円)
- ・参考サイトURL: http://shirakawa315.com/sightseeing/nanko.html
白河ハリストス正教会
http://www.kfb.co.jp/tv/mirai/2014/07/4.php
白河ハリストス正教会は全国でも例の少ないビザンティン様式のギリシャ正教会で、現在の聖堂は大正4年に建立されました。 聖堂および聖堂内のイコン(肖像画)は、県の重要文化財に指定されています。
こちらは、JR白河駅に近い白河市の市街地中心部に建つ教会です。正八角形のドームと白い壁が特徴で、外観の見学は自由ですが、内部を見学するには予約が必要です。入館料はありませんが、見学される方に寄付をお願いしているそうです。一般公開されるイベントもあるそうですので、そういった日に歴史と文化に触れてみてはいかがでしょうか。
http://www.kfb.co.jp/tv/mirai/2014/07/4.php
全48点のイコンのうち、7点は日本人初のイコン画家・山下りん(1857-1939)が手がけたものです。 ■ 基本情報
- ・名称: 白河ハリストス正教会
- ・住所: 福島県白河市愛宕町50
- ・アクセス: JR「白河駅」徒歩5分、東北道「白河IC」から10分
- ・営業時間: 外観は見学自由、内部の見学は要予約・献金が必要
- ・電話番号: 0248-23-4543
- ・公式サイトURL: http://www.orthodoxjapan.jp/annai/h-shirakawa.html
楽蔵-RAKURA-
http://barwhiteriver.blog65.fc2.com/blog-entry-922.html
楽蔵-RAKURA-は、レストラン、カフェ、お土産物屋、農産物直売所などからなる多目的体験型スポットです。 http://minkara.carview.co.jp/userid/157690/spot/728766/
白河戊辰見聞館には、戊辰戦争最大の激戦となった「白河口の戦い」にまつわる資料が展示されています。新撰組関連のおみやげも必見。
「渡辺だるまや」では、福を呼ぶ「白河だるま」の絵付け体験(600円、所要時間約1時間)ができます。
予約ナシで体験できるので、気軽にトライ!
こちらもJR白河駅の近くの市街地中心部にあり、白河の歴史と文化に触れられる施設です。敷地内にはレトロな感じのする複数の建物が建っており、それぞれに特徴的なお店が入っています。ここのすすめは、直売所『り菜あん』で売っているジェラート。この施設限定の味もあるので、ぜひ、試してみてください。
http://barwhiteriver.blog65.fc2.com/blog-entry-963.html
あっさりラーメンが好きな人におすすめの、「二代目いまのや」の白河ラーメン。 会津地鶏煮卵のトッピング(100円)もオススメ!
■ 基本情報
- ・名称: 楽蔵-RAKURA-
- ・住所: 福島県白河市中町65
- ・アクセス: JR「白河駅」から徒歩4分
- ・電話番号: 0248-27-1448
- ・公式サイトURL: http://www.rakuichi-shirakawa.co.jp/index.html
3.白河城下町を訪れた人の声
白河市、南湖公園です。白鳥が飛来してるんですね… pic.twitter.com/rM8y5WPIRX
— nao(ツーリング待機中) (@nao0037) 2015, 2月 11
白河小峰城御三階櫓が予想外にライトアップされてました( ・´ω`・ ) pic.twitter.com/KYUkIQ0GTZ
— ひゃくまん凸hyakuman。 (@hyakuman350) 2014, 8月 2
白河ハリストス正教会聖堂。 大正4年に成聖式(竣工)が行われ、ハリストス教会として現存するもので全国5番目に古いんですよ。 逆光でごめんなさい。 pic.twitter.com/B4DdIg2Vkp
— 福島県南情報局@非公式ですよ (@shirakawa_Joho) 2015, 2月 24
白河には、桜の名所がいくつもあります。白河小峰城のおとめ桜、南湖公園の楽翁桜は有名ですが、この他にも白河市役所に近い妙徳寺、関川寺、妙関寺の3件のお寺の境内には、「城下町白河しだれ三桜」があります。市内の郊外の公園も春には桜が満開になるでの、そちらに足を延ばしてみてもいいかもしれません。
4.白河城下町についての詳細
白河市は、福島県南部にある東北新幹線の駅がある、人口6万人ほどの市です。昔から奥州街道の重要な関所「白河の関」があった場所として歴史上のいろいろ場面にも登場します。また、江戸時代に寛政の改革を行った松平定信公が藩主として治めていた土地で、市内には多くの史跡なども残されています。■ 白河城下町の基本情報
- ・住所: 福島県白河市
- ・アクセス: 東北新幹線・JR「新白河駅」もしくはJR「白河駅」下車、東北道「白河IC」から約20分(白河市役所裏側or白河駅前イベント広場駐車場がおすすめ)
- ・お問い合わせ先: 0248-22-1147(白河観光物産協会)
- ・参考サイトURL: http://shirakawa315.com/index.html
5.歴史好きの方は「白河関跡」へ
「白河関跡」は、白河市内より車で30分位の場所にあります。こちらは、勿来関・念珠ヶ関と共に「奥州三古関」と呼ばれていた場所です。人や物資の往来を取り締まったりする、重要な場所だったようですね。奈良時代から平安時代にかけて、役割を果たしていたようです。現在は、古い杉の木に囲まれている丘に、碑があるようです。どちらかと言えば、少し寂しい雰囲気もあります。四月の中ごろには、カタクリの花が美しく咲くようです。
古来より、歌人が白河関の歌や俳句を詠んでいたようです。松尾芭蕉や能因などが有名ですよね。歴史に興味がある方には、是非訪れて頂きたい場所でもあります。
平安時代には蝦夷地との境とみなされていた白河の関は、藤原定家、西行、平兼盛といった百人一首にも登場する有名な歌人にも歌われています。江戸時代にはそういった重要性も失われていましたが、昔の歌人に敬意を払う松尾芭蕉といった文化人に好まれる場所でした。今は特に何も無い史跡ですが、白河の歴史を知るうえで重要な場所の1つです。
■ 基本情報
- ・名称:白河関跡
- ・住所:福島県白河市旗宿白河内地内
- ・アクセス:白河市内より車で30分
- ・公式サイトURL:http://shirakawa315.com/sightseeing/seki.html
6.有賀醸造で「酒造り体験」をしよう!
江戸時代より受け継がれてきた味を守る「有賀醸造」は、JR白河駅より車で20分ほどの立地にあります。こちらでは、「酒造り体験」をすることができるんです。3つのコースより、選ぶことができます。手作業で行う、麹づくりなどが体験できるようです。コースは、1日コース・短期コース・本格コースに分かれています。それぞれ本醸造生貯蔵酒や濁り酒・生元酒・生貯蔵酒などの体験ができるようです。体験料は無料のようですが、体験したコースのお酒を購入する場合に料金が必要です。
体験後は、できたお酒を試飲することができるんです。自分で作ったお酒なので、味も格別ですよね。オリジナルラベルも作れる所が良いですね!楽しい思い出になりそうです。
この辺は白河市内でも江戸時代は越後高田藩の飛び地だった場所で、その時代から300年以上この地で営んでいる歴史のある酒蔵です。この酒蔵では日本酒の他に、韓国のお酒の「マッコリ」の醸造も行ってます。社長が上野のコリアンタウンで飲んで気に入ったのがきっかけではじめたそうで、「虎マッコリ」のすっきりとした味わいは韓国料理のみならず、焼肉と合わせてもぴったりと人気です。
■ 基本情報
- ・名称:酒造り体験(有賀醸造)
- ・住所:福島県白河市東釜子字本町96
- ・アクセス:JR白河駅より車で20分
- ・電話番号:0248-34-2323
- ・料金:無料(お酒購入の場合は1,080円~)
- ・所要時間:2時間
- ・公式サイトURL:http://arinokawa.net/experience.html
7.「白河提灯祭り」をみよう!
「白河提灯祭り」は、日本三大提灯祭りの1つとされるお祭りです。2年に一度、西暦の偶数年の9月の敬老の日の前の金~日曜日の3日間に行われます。白河の総鎮守である鹿嶋神社のお祭りとして伝えられてきたお祭りのようです。町内を神輿が進み、次の街へと引き継がれていく「町内渡御」や、23町の街印が入っている提灯を一人ずつ持ち歩く「提灯行列」は、とても幻想的で美しいですね。
各町の先頭の「先達提灯(せんだつちょうちん)」の巧みな技を見ることもできます。提灯を上げたり下ろしたりする所に、見る人は感動を覚えるようですよ。その他の見どころは、「阿武隈川渡り」です。川を渡る提灯の美しさを楽しんでみてくださいね。
■ 基本情報
- ・名称:白河提灯祭り
- ・開催日:西暦偶数年の9月の敬老の日前の金~日曜日の3日間
- ・公式サイトURL:http://www.kashimajinja.jp/kjchouchin.html
8.「火風鼎(かふうてい)」で白河ラーメンに舌鼓!
白河の城下町を観光した後は、やはりお腹がすきますよね?折角なので、有名な「白河ラーメン」を頂いてみるのはいかがでしょうか?今回ご紹介するのは、「火風鼎(かふうてい)」。JR白河駅より2km程で、南湖公園の近くにあるお店です。こちらのオススメは、「究極のチャーシューメン」。麺は、自家製の手打ちの中太縮れ麺です。弾力があり、食べごたえもありますね。スープは、鶏ガラ醤油系のスープで、上品でまろやかな味わいがとても美味しいです。
そして、トッピングのチャーシュー。炭火で燻してあり、香りも香ばしいです。噛みしめるたびに旨みが出る、食べごたえのあるチャーシューのようです。人気の白河ラーメンを頂いて、白河の城下町観光を楽しんでみてくださいね!
■ 基本情報
- ・名称:火風鼎(かふうてい)
- ・住所: 福島県白河市鬼越44-16
- ・アクセス:JR白河駅より2km
- ・営業時間:11:00~19:00
- ・定休日:火曜日
- ・電話番号: 0248-22-8314
- ・料金:手打ちチャーシューメン950円
- ・参考サイトURL:http://r.gnavi.co.jp/mwcu93sk0000/
9.帰りは「えきかふぇ SHIRAKAWA」でリラックス
白河城下町の観光も終わりに近づき、JR白河駅で電車を待つ時間に利用していただきたいのが「えきかふぇ SHIRAKAWA」。こちらは、JR白河駅に併設されているカフェなんです。大正ロマンを感じさせる駅の雰囲気が、素敵ですね。カフェの中も、天井が高く開放感があり、リラックスできそうです。レトロなテーブルや椅子もありますよ。そして電車のシートを再利用した席もあるようなので、そちらにも座ってみてはいかがですか?
メニューは、珈琲などの飲み物やスィーツ、そして毎週月~金曜日には日替わりランチ&サラダバイキングを行っているようです。地元の新鮮野菜をリーズナブルに頂ける様です。その他、白河のそば粉を利用した「白河ガレット」も美味しそうです。旅の最後は、カフェでリラックスして下さいね!
■ 基本情報
- ・名称:えきかふぇ SHIRAKAWA
- ・住所:福島県白河市郭内222
- ・アクセス:JR白河駅併設
- ・営業時間:10:00~19:00
- ・定休日:不定休
- ・電話番号:0248-23-5530
- ・料金:大正ロマンブレンド350円、日替わりランチ&サラダバイキング900円
- ・公式サイトURL:http://www.rakuichi-shirakawa.co.jp/cafe/index.html
白河城下町は、ゆっくりと歩いて歴史散策をするのにぴったりの場所です。春(4月)や秋(11月)には、観光に訪れる方が多くなりますが、それでも混み過ぎて疲れてしまうということはありません。南湖の周囲をのんびり1周して、名物のお団子をいただく。そんな楽しみ方が人気です。桜のシーズンには、ライトアップされ、幻想的な雰囲気に包まれますよ。小峰城には、日本100名城のスタンプを集める人の姿も。敷地内では、ボランティアガイドが案内してくれるので、出会ったらお願いしてみるのも良いでしょう。素敵なところなので、ぜひ行ってくださいね。