京都市にある”金地院庭園”をご紹介します。一般的には有名観光スポットなどと比べてしまうと知名度が高くない寺院かもしれませんが、見学リピーターも多い大変美しい庭園です。
京都府京都市左京区にある臨済宗南禅寺派の寺院「金地院」境内にある庭園です。小堀政一(遠州)による作庭で国の特別名勝に指定されており、「鶴亀の庭」として知られています。遠州作と伝えられる庭は国内にいくつか存在していますが、金地院の庭園は遠州が造園したという資料が唯一残っているもので、その点においても貴重な例です。
金地院は、徳川家康の信任が篤く江戸幕府の幕政に参与して「黒衣の宰相」と呼ばれた崇伝(以心崇伝、金地院崇伝)によって現在地に移されました。国宝「紙本墨画溪陰小築図」(東京国立博物館に寄託)や「絹本著色秋景山水図・冬景山水図」(京都国立博物館に寄託)、そして本堂や茶室、美術品などの多くの重要文化財を有しています。
徳川家康を祀る東照宮(重要文化財)があり、その拝殿の天井には狩野探幽の筆による「鳴龍」が、さらにその欄間には土佐光起画・青蓮院宮純法親王の親筆になる「三十六歌仙」額が掲げられています。格式高い方丈の各室の襖や障子腰板には狩野派による金地の障壁画があるほか、方丈正面には「布金道場」という山岡鉄舟の筆が残されています。
いかがでしたか?落ち着いた境内で眺める「鶴亀の庭」の美しさは大変素晴らしく、時期によってはそれほど人が押し寄せることもありませんので、心ゆくまで枯山水の庭園を堪能できます。ぜひ皆様も足を運んでみてくださいね!
金地院庭園とは?
金地院はどんなお寺?
金地院は臨済宗南禅寺派の大本山・南禅寺の境内にある塔頭(たっちゅう)寺院です。塔頭とは大きな寺院の境内にある個別の小院のことで、南禅寺境内には金地院の他にも南禅院や天授庵などの魅力ある寺院が建てられています。金地院は、徳川家康の信任が篤く江戸幕府の幕政に参与して「黒衣の宰相」と呼ばれた崇伝(以心崇伝、金地院崇伝)によって現在地に移されました。国宝「紙本墨画溪陰小築図」(東京国立博物館に寄託)や「絹本著色秋景山水図・冬景山水図」(京都国立博物館に寄託)、そして本堂や茶室、美術品などの多くの重要文化財を有しています。
見どころ・関連情報など
鶴と亀の配置
金地院の庭園は江戸初期の代表的枯山水庭園として知られ、禅寺としては珍しく豪快で華やかなことが特徴です。「鶴亀の庭」と言われているように、方丈から見て右手に鶴、左手に亀が配され、互いに向かい合う姿が表現されています。鶴が首を伸ばしているところと丸い亀の石などを、ぜひじっくりと眺めてみてください。亀の背に植えられている落葉樹は樹齢400年です。鶴と亀の間にある長方形の石、”遥拝石”は、隣接する東照宮を拝むために置かれた石なのだそうです。その他の文化財
茶室「八窓席」は予約制
八窓席は、崇伝の依頼により遠州が既存の前身建物を改造して建てた茶室です。その襖絵は長谷川等伯筆によるもので、手長猿が池に映った月を取ろうと手を伸ばすところを描いた有名な「猿猴捉月図」、「老松」があります。八窓席は大徳寺孤篷庵、曼殊院の茶室と共に京都三名席の1つに数えられているんですよ。ちなみに、八窓席と名付けられていますが実際の窓の数は6つなのだそうです。訪れた人の声・写真
京滋庭巡り⑥。金地院庭園。特別名勝。南禅寺の庭園は来てたのに金地院は見てなかった。んでやっぱ小堀遠州作。Wikiでの解説に「庭内に広がる大刈り込みが圧巻」というのが正にという感じのかっこいいお庭。鶴亀の庭という通称だそう。 pic.twitter.com/fg1sn2Bna3
— mitou (@romitou) 2015, 1月 1
南禅寺金地院方丈へ。超権力の僧侶、以心崇伝の別邸。でかいが品のよい控えめな豪華さ。鶴亀の庭は、小堀遠州作と確実な資料が残る唯一の庭。 pic.twitter.com/lMG39KvyCm
— 松島 潤平 matsushima-JP (@matsushimaJP) 2015, 5月 19
金地院 小堀遠州作庭 かなり前から薦められていて、 やっと来れた場所。 来てみて恩師の話してた意味も納得。 pic.twitter.com/k09H9VWHce
— Hirano Tomoko (@alftomo) 2015, 5月 17
前回拝観時間ギリギリだった金地院のリベンジはしっかり果たしましたよ!静かでよいところ pic.twitter.com/f2fPxvJGHY
— じょな (@junjun50rolls) 2015, 5月 15
基本情報・地図
■ 基本情報
- ・名称: 金地院庭園<鶴亀の庭>
- ・住所: 京都市左京区南禅寺福地院86-12
- ・アクセス:◆地下鉄東西線「蹴上」下車、徒歩約5分
- ◆市バス「南禅寺・永観堂道」下車、徒歩約10分
- ・営業時間: 8:30~17:00
- ・定休日: 無休
- ・電話番号: 075-771-3511
- ・所要時間: 寺院全体で30分〜1時間程度
- ・料金:大人700円、大学生600円、高校生500円、中・小学生400円
いかがでしたか?落ち着いた境内で眺める「鶴亀の庭」の美しさは大変素晴らしく、時期によってはそれほど人が押し寄せることもありませんので、心ゆくまで枯山水の庭園を堪能できます。ぜひ皆様も足を運んでみてくださいね!