郡山にはこんな見どころあります。読んだら分かる基本情報５選＆スポット15選

郡山は福島県三地方、浜通り、中通り、会津のうち中通りにあり、福島県のほぼ中央に位置しています。郡山には、郡山の奥座敷とされる磐梯熱海温泉や、猪苗代湖などの観光スポットがあります。新幹線が通っているだけでなく、鉄道や自動車道で県内各地方にも便利に行ける、郡山の見どころをご紹介します。

Ⅰ．郡山とは？

郡山は明治に入るまでは東北の一寒村でしたが、明治維新後になって、郡山がある安積地方の開拓のために安積疎水が建設されて、郡山は豊かな土地に変わり発展しました。大正13年（1924年）に郡山市となり、現在では県内第一位の人口を持つ都市となっています。

郡山は、福島県の中央に位置することもあり、浜通り、中通り、会津との交通の結節点となっています。東北本線・新幹線、磐越東・西線、水郡線の列車が発着しており、東北自動車道と磐越自動車道が郡山ＪＣＴで交差しています。

Ⅱ．東京から郡山へのアクセス

東京から郡山へのアクセスは、東北新幹線で郡山駅まで約１時間18分程度の距離となっています。自動車の場合は、東京から東北自動車道を利用して郡山ＩＣで下りることになります。時期によっては、常磐自動車道と磐越自動車道経由の方が、郡山までは早く着くことが出来る場合があります。

急ぐ旅でなければ、高速バスが新宿駅と郡山駅との間を走っています。また、湘南新宿ラインや上野東京ラインを使って、宇都宮・黒磯と電車を乗り換えますが、東京からならば楽に乗り継いで、郡山へ行くことが出来ます。

Ⅲ．郡山の観光スポット

郡山市には、全国的に知られている猪苗代湖や磐梯熱海温泉があり、郷土玩具の三春駒の里として知られている、高柴デコ屋敷などの観光スポットがあります。

フルーツ王国福島らしく郡山駅と会津若松駅との間には、福島の旬なフルーツなどを使ったオリジナルスイーツが楽しめる、スイーツ列車「フルーティアふくしま」が走っています。「フルーティアふくしま」の利用は、片道乗車とスイーツセット現地発着プランと、往復のＪＲと宿泊が加わったプランがあります。

スポット１）安積国造神社

安積国造神社は、第十三代成務天皇の頃に、安積の社稷の神を祀るために創建されました。坂上田村麻呂が八幡大神を祀ったことから、「八幡さま」と郡山の人達には呼ばれ親しまれ、郡山の総鎮守とされているお社です。

安積国造神社の拝殿は、文化７年（1810年）に再建されたもので、郡山市街地では唯一の江戸期の木造建築となっています。

スポット２）猪苗代湖

郡山市が福島県で一番栄えた都市となり、県庁移転の話が度々出るまでになったのも、猪苗代湖から安積疎水が引かれたことによります。

猪苗代湖の郡山市側の湖畔では、湖の向こうに雄大な磐梯山を望むことが出来る浜が７ヵ所あります。冬にはハクチョウが飛来し、猪苗代湖の波しぶきが冬の強風に吹き飛ばされて、浜にある木について凍ることで出来る、珍しい『しぶき氷』を見ることができます。

スポット３）郡山市ふれあい科学館

郡山駅西口にそびえ立つ24階建ての建物、「ビッグアイ」の20階から24階にあるのが、宇宙をテーマにした「郡山市ふれあい科学館」です。科学館の名誉館長は、漫画家の松本零士で、科学館のキャラクター『エンゼルナ』と『ミーニャン』の制作者となっています。

ふれあい科学館の23階には、地上から最も高いところにあるプラネタリウムとして、ギネスに認定された『宇宙劇場』があります。22階には郡山市を一望出来る展望ロビーや、鉄道の要衝として発展した郡山をテーマにして、40㎡もの大きさのジオラマが展示されています。

スポット４）郡山カルチャーパーク

郡山の市街地から少し離れたところにあり、大きな観覧車がランドマークとなっているのが、郡山カルチャーパークです。

カルチャーパークの園内には、様々なアトラクションがある遊園地の『ドリームランド』や、公園の中央に位置して芝生が広がる『創作広場』があります。夏期には、ウォータースライダーや流れるプールなどで、暑い夏をしっかりと楽しむことも出来ます。

スポット５）開成山公園

開成山公園は、安積開拓に入植した人達のつながりを強めるため、明治11年（1878年）に桜の樹を植えるなどして開拓者が集う場所となったところです。

桜の樹は、今でも1,300本あり、福島県内有数の桜の名所となっています。園内には、開拓当時に灌漑用水池だった五十鈴湖があります。公園は、五十鈴湖を中心とした公園エリアと、陸上競技場、野球場、弓道場などがある競技施設エリアに分かれています。

スポット６）雪村庵

雪村庵は、室町末期に関東・東北地方を中心に活躍した画僧の雪村が、晩年に棲み暮らした庵です。雪村にちなんで『雪村桜』、『雪村梅』と名付けられた、桜と梅の古木が庵の正面にあります。裏の竹林の中には、雪村の墓とされる自然石の墓があります。

雪村は、常陸太田の佐竹氏一族に連なる者で、家督を奪われて出家し禅僧となりました。雪舟に私淑しながら画の修行に励み、関東・東北各地を遍歴した後に、戦国大名や高僧の知遇を得ることで、画僧として大成したと伝えられています。

スポット７）高柴デコ屋敷

高柴デコ屋敷は、高柴地区の山間部にあり、古くから三春地域の民芸品として知られている、三春駒や三春張り子人形を作り続けている人形師の屋敷がある集落です。

デコ屋敷の『デコ』とは人形を意味し、人形を作る人形師が住む人形屋敷のことを言います。デコ屋敷には４軒の人形作り工房があり、伝統の人形の制作の様子を知ることが出来たり、集落内には三春駒神社やデコ屋敷資料館などのスポットもあります。

スポット８）三春ハーブ花ガーデン

上質のハーブや花の苗が得られると評判の「三春ハーブ花ガーデン」は、園内には様々なハーブ苗や園芸品種が並べられ、ガーデニング用品共々買い求めることが出来るようになっています。

園内には、三春ハーブ花ガーデンで育ったハーブで入れたフレッシュハーブティーを楽しめる「カフェ＆ベーカリー ケリケリ」があります。地元農家から届いた安心安全な季節の食材を使った、常時50種類の手作り料理が並ぶブッフェスタイルの「レストラン Sarara」も人気となっています。

スポット９）あぶくま洞

石灰岩の採掘場で見つかった全長600mの鍾乳洞は、最上層には29mの高さとなる『滝根御殿』と呼ばれる大ホールがあり、幻想的な光景の中でコンサートが行われたりしています。

あぶくま洞の出口近くの『月の世界』では、洞内にある全ての種類の鍾乳石を見ることが出来ます。調光システムを取り入れることで、自然な光の移り変わりで神秘的な世界を演出しています。あぶくま洞には、探検コースとして、『洗心の池』から『せせらぎの間』の間には別ルートが設けられています。

スポット10）郡山布引風の高原

猪苗代湖の南にある布引高原は、標高約1,000mの高原地帯で、風の高原と名付けられてように、広々とした高原に33基もの風力発電の風車が立ち並ぶ光景が広がります。

布引高原は、春には名産となっている布引大根の花が咲き、夏にはひまわり、秋にはコスモスが咲き並び、季節それぞれに美しい高原の草花と、彼方に広がる磐梯山や猪苗代湖の絶景を楽しむことが出来る場所となっています。

Ⅳ．磐梯熱海温泉とは？

磐梯熱海温泉には、不治の病に冒された美しい萩姫が、不動明王のお告げに従って、京から五百番目の川のある磐梯熱海温泉にたどり着き、温泉で病を癒やしたという伝説があります。萩姫伝説によって、磐梯熱海温泉は美人を作る湯として知られています。

磐梯熱海温泉は「アルカリ性単純温泉」で、pH9.1のお湯は肌をスベスベにしながらも、身体に優しい刺激が少ない温泉です。

Ⅴ．おすすめの宿泊施設

温泉街を流れる川は、萩姫が京からたどり着いた五百番目の川で「五百川」と呼ばれています。温泉の玄関口となる磐梯熱海駅近くから五百川の渓谷に沿って、それぞれが個性豊かな20軒以上を数える湯宿があります。

五百川の渓谷沿いに建つ宿は、『美人の湯』、『美肌の湯』と呼ばれている優しい温泉とともに、四季折々に温泉街の風情ある景色と、美しい渓谷美を楽しむことが出来ます。

スポット11）四季彩 一力

まもなく創業100年を迎える磐梯熱海の老舗旅館が、「四季彩 一力」です。温泉は、「四季彩 一力」が所有している古くからの源泉となっており、庭園露天風呂と種類の違う温泉が２つあります。

全室がお庭に面しているお部屋からは、春の桜や花勝見、夏の緑と水の流れ、秋の紅葉、冬の雪景色を楽しむことが出来ます。『四季彩』の名にふさわしく、四季折々に美しい姿を見せてくれる庭園『水月園』や、五百川渓谷の自然に囲まれたお宿となっています。

スポット12）旅籠 松柏

落ち着いた和風の装いのお部屋で、五百川のせせらぎの音を聴きながら、美しい五百川の渓谷の景色を眺めながらくつろげるのが、旅籠 松柏です。

お宿で楽しめる３種類のお風呂は、いずれも五百川の清流に面しており、四季折々に移り変わる渓谷の美しさを楽しみながら、『美肌の湯』でゆったりとした気分になれます。お料理は、地元食材を使った一品や、会津にも近いことから、会津の伝統料理『馬刺し』や『こづゆ』などの会津料理が出ることもあります。

スポット13）萩姫の湯 栄楽館

宿の入口に足湯『お美あしの湯』がある「萩姫の湯 永楽館」は、和風モダンな雰囲気とサービスで、しっかりとくつろげるお宿です。

お部屋は、純和風の和室から、１人旅でも気軽に利用することが出来るシングルルームや、上げ膳、据え膳でゆっくりと料理長自慢の一品を堪能することが出来る、ダイニング付のお部屋などがあります。温泉は、磐梯熱海温泉で共通の市営泉と、自家源泉の『永楽泉』をブレンドした天然温泉です。

スポット14）ホテル 華の湯

五百川の清流の畔にある大きな温泉ホテルが、「ホテル 華の湯」です。『美肌の湯』を使ったお風呂の種類はなんと30種類に及び、温泉＋天然石の『展望ひのき癒しの湯』では、ゆったりと湯船の中にある長椅子で、美しい景色を眺めながらリラックスすることが出来ます。

ホテルはツインタワーになっていて、松風館と華風館とに分かれており、３階中庭には露天風呂付の離れの『松林亭』があります。

スポット15）kinranso花山

『kinranso花山プロジェクトチーム』がプロデュースし、和の風情と洋の感覚とを融合させた、新しい感覚の日本の宿が「kinranso花山」です。

お部屋は、和室ながらモダンスタイルの寝室があるコーナースイート『和［nagomi］～季～』をはじめとしてベーシックルームまで、赤つばき色がお部屋のアクセントとなっています。食事は、和・フレンチ・イタリアンを融合させた創作コース料理と、季節折々の地場食材を使った和食膳のいずれかが選べます。