清澄庭園は、池の周囲に築山や名石を配置しているため、都心にいながらも、自然に癒される、憩いの場所です。荒廃していた邸地を三菱財閥の岩崎弥太郎が買い取り、後継者の弥之助によって隅田川の水を引き込むなど大きく手を加え完成されたという経緯があり、現在は指定名勝になっています。普段は、4千本の樹木に覆われ、目に優しい緑とともに爽快な空気を感じられる場所ですが、季節により、サツキやツツジが咲き乱れ、水面にも映りはじめると、とても華やかになり、思わず写真を撮ってしまうほどの素晴らしさとなります。
1.東京都屈指の名園!清澄庭園とは?
1878年(明治11年)、荒廃していた邸地を三菱財閥創業者の岩崎弥太郎が買い取り、その後には三菱社長の座を継いだ岩崎弥之助によって庭園の泉水に隅田川の水を引き込むなど大きく手を加え、1891年(明治24年)に回遊式築山林泉庭園として完成されました。
周囲は深い緑に囲まれ、水に映る緑がたさえざえと美しく見せてくれます。中央に広がる泉水には、アヒルやカエルが次々とやってきてキュートな姿をみせてくれます。
2.美しい庭園が魅力!
何といっても清澄庭園の魅力は、東京なのに日常を忘れてしまいそうになる美しい庭園です!中央には大きな池があり、その周りを巡りながら移り行く景色が楽しめます。
どこから眺めても季節折々の花木が美しいです。敷地内は決して広大な広さではありませんが、コンパクトで綺麗に整備されていますので、日常の散歩や気分転換などで気軽に訪れるのにもオススメです♪
磯渡りができる池があり、周辺から回るのではなく池の中から庭全体を眺められるように計算されているのもまた魅力の一つです。岩崎弥太郎により、贅を尽くした素晴らしい庭が出来上がった事は日本の財産がカタチとして残された証拠ともなっているのです。
3.東京都の名勝!清澄庭園の見どころ
清澄庭園の見どころを余すことなく10個ご紹介します。①庭園の大部分を占める【泉水】
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庭園の大部分を占める泉水には3つの中島を配しています。水面を気持ちよさそうに泳ぐ水鳥や鯉たち、島、数寄屋造りの建物等、絵になる風景を作り出しています。この池は庭園の要といってもよいでしょう。また、昔は隅田川の水を引いていたため、潮の干潮により、池の景観が微妙に変化したと言われます。現在は雨水でまかなっています。
周囲は樹木で囲まれた静かな場所で、カメの姿もたくさん見る事ができるのもポイントです。ときにはあひるが庭を歩き、餌をおねだりして歩く姿も見えます。自然を感じながらベンチでのんびりするには丁度よく静かに楽しめるのが魅力です。
②全国から集められた【名石】
重量感があり、非常に珍しい石は汽船で運ばれていたのだとか。財力がある岩崎家だからできたことで、これほどに素晴らしい名石が揃っている庭はありません。石は、形だけでなく艶なども鑑賞するに値するもの。ゆっくりと、石の美しさに触れてください。
③芭蕉の句が刻まれた【句碑】
芭蕉の句でもっとも有名な『古池や かはづ飛び込む水の音』。その句碑が園内に立てられています。もともとは隅田川沿いの芭蕉庵跡にあったものを、護岸工事のときに清澄庭園に移したものです。岩崎弥太郎が芭蕉好きであったのは分かりませんが、まるで芭蕉がこの庭に訪れたかのように感じます。園内の池と俳句の池をかけたのかも知れませんね。どちらにしても、貴重な句碑がこちらでみることができるます。
④一番高くて大きな築山【富士山】
ツツジとサツキの花で燃え上がるような色合いを見せる、この庭園で一番高く大きな築山を”富士山”と呼んでいます。築山の山頂付近には樹木を植えず、低いツツジなどを数列横に並べ、富士山にたなびく雲を表現しているのだそうです。独自の視点から、日本の経済を考え財閥になった岩崎弥太郎。自分の栄華を象徴するかのような大きな築山を「富士山」と名付けのかも知れません。日本を象徴する富士山と、日本を代表する財閥「岩崎弥太郎」どちらも大きくこの庭で存在感をかもしだします。
⑤変化する景観を楽しめる【磯渡り】
池の端にばらばらに平らの石を置き、水辺を歩けるようにしてあるもの。歩を進めながら、広い池の眺めを楽しむだけでなく、変化する景観も同時に楽しむことができるようになっています。この磯渡りの奥にあるのが石造りの傘亭です。池の外から、風景を楽しむのが庭の定番的な楽しみ方。池の中から、庭や風景を楽しむのは非常に贅沢な事です。石渡りは、向こう岸にわたる為のものではなく池から庭全体を楽しむ為に作られたもの。石は大きめなのですが、雨上がりは少し気をつけてくださいね。
⑥磯渡りの奥にある石造りの【傘亭】
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磯渡りの奥にある石造りの傘亭。石で造られた大きな傘の下には4人が腰掛けられるほどのスペースがあります。ここから見渡す庭園は最高に素晴らしく、清澄庭園内のベストスポットのひとつといってよいでしょう。ちょっとひと休憩のポイントとしても。形が傘だけでなく、回りとのバランスが非常に素晴らしいこともしっかり頭にいれておきたいですね。庭が見渡せるだけでなく、石傘周りの風景も外からみると素晴らしいものです。休憩場としてだけでなく庭の一部としてご覧ください。
⑦東京都選定歴史的建造物【涼亭】
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庭園をより情緒豊かなものにしている、この、池に突き出すように建てられた数寄屋造りの建物は東京都選定歴史的建造物に指定されています。明治42年、国賓としてイギリスから来日したキッチナー元帥を迎えるために、岩崎家が建てたもの。昭和60年に全面改築工事を行いました。集会場として利用可能です。イギリスの国賓をもてなすために造った迎賓館であることもあり、非常に歴史と文化感じられる休息所でもあります。この文化財は、3時間半・5,500円で貸切ることができるので、ちょっとした会合や海外からの友人を接待する時に利用してみては?
⑧大正天皇の葬場殿を再建【大正記念館】
大正天皇の葬儀に用いられた葬場殿を移築したもの。最初の建物は戦災で焼失して失われましたが、貞明皇后の葬場殿の材料を使って昭和28年に再建。平成元年に全面的に改装されました。こちらの施設も集会場として利用可能です。大きな記念館なので、個人ではなく企業の集会所として使われることが多いようです。清澄庭園の前庭から見ると大きな池にカモがたくさん泳いでいて、その奥に対し大正記念館をみることができます。普段は触れることのない歴史に、少しだけ心を偲ばせてみませんか。
⑨様々な野鳥がやってくる【バードウォッチング】
なんとこの清澄庭園、東京都心でありながら、川と海に近いこともあっていろんな種類の野鳥がくることでも知られています。年間を通しているのはカルガモ、オナガ、キジバト、シジュウカラ、アオサギ、ヒヨドリ、ムクドリ、カワウなどで、夏にはツバメ、冬はメジロやキンクロハジロ、モズなどが見られます。
⑩人に慣れたたくさんの【カメ】
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清澄庭園にはたくさんのカメがいます。人慣れしているカメたちにエサをあげに訪れる人も少なくありません。石の上は亀たちにとって絶好の甲羅干し場所。の~んびり気持ちよさそうですね。でも、エサの気配を感じると…びっくりするくらいの早さで集まってきますよ。野鳥もいる自然豊かなこの庭園、日々の疲れも癒されること間違いなしです♪
4.訪れた人の声・写真
そして清澄白河へ!ブルーボトルが出店したことで最近はコーヒーの街と呼ばれているらしい。 ARiSE COFFEでコーヒー飲んでお話して、清澄庭園でぼーっとした