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血天井が有名な京都「養源院」の見どころや歴史とは？

京都にある養源院をご存知でしょうか。豊臣秀吉や徳川家、浅井家ともゆかりのある寺院で、明治時代に入るまでは将軍家や大大名という高貴な身分の人だけに参拝が許されていたのだそうです。今回は、貴重な文化財などの見どころも多い養源院についてご紹介します。

養源院とは？

京都市東山区にある浄土真宗遣迎院派の寺院で、蓮華王院（三十三間堂）の東向かいに位置しています。文禄3年（1594年）に豊臣秀吉の側室・淀殿が父・浅井長政、祖父浅井久政らの二十一回忌の供養のために秀吉に願って創建されました。文化財（重要文化財に登録されているものを含む）や庭園など、多様な見どころのある寺院です。

養源院の魅力

養源院には生々しい血の痕が残る「血天井」が残っていることで有名です。武士たちの気迫が今も感じられるような雰囲気があり、かつての日本の歴史について考えさせられます。その他にも、尾形光琳と並び近世初期の大画家と称される俵屋宗達の襖絵と杉戸絵（ともに重要文化財）を見ることができます。さまざまな角度から日本の歴史を知り体感できることが、養源院の魅力と言ってもいいのではないでしょうか。

見どころ

伏見城の遺構が使われています

養源院は一度は焼失しましたが、淀殿の妹で徳川秀忠の夫人であったお江（後の崇源院）の願いにより、元和7年（1621年）に伏見城の遺構を移築して再興されました。以降は徳川家の菩提所となり、２代秀忠から15代慶喜まで徳川幕府歴代将軍の位牌が祀られています。豊臣家に建てられ、徳川家の菩提寺になるという不思議な過程を経た養源院は江戸時代には特別な位置付けだったそうで、現在のように一般の拝観が許されるようになったのは明治時代に入ってからとのことです。

血天井とは

伏見城の戦い（関ヶ原前哨戦）で徳川家臣・鳥居元忠と最後まで籠城した約380名もの人々が討死した時の血痕と伝わる天井板です。伏見城で自刃した徳川家の家臣達の血が染み込んだ床を供養のため天井にあげたもので、徳川家臣の血の手形や足型などが残る様は生々しいですが、当時の武士の生き様を感じられます。悲しい歴史を繰り返さぬためにも、このような遺構は貴重ですよね。

俵屋宗達筆の重要文化財

本堂には俵屋宗達が描いた襖絵「松図十二面」や、白象、唐獅子、麒麟を描いた杉戸絵があり、すべて重要文化財に指定されています。宗達は屏風絵はいくつか残していますが、なんと襖絵は唯一なのだそうです。杉戸絵もほとんど門外不出で、どちらも養源院でしか見られない貴重なものです。また、宗達は養源院に描いた杉戸絵で世に名を知らしめて大絵師としての第一歩を踏み出すこととになったのだとか。その奇抜な作風の杉戸絵は現代でも好評で、中学・高校の教科書にも採用されています。

訪れた人の声・写真





基本情報・地図

■ 基本情報

  • ・名称： 養源院
  • ・住所： 東山区三十三間堂廻町656
  • ・アクセス：◆京阪電車　七条下車　徒歩約7分
  • 　　　　　　◆市バス　博物館三十三間堂前/東山七条下車、徒歩約3分
  • ・営業時間： 9:00～16:00
  • ・定休日：◆12月31日
  • 　　　　　◆1月、5月、9月の各21日午後
  • ・電話番号： 075-561-3887
  • ・料金： 大人から中学生まで500円、小学生300円
  • ・所要時間： 30分前後


いかがでしたか？気になる見どころがたくさんある養源院。三十三間堂や智積院、豊国神社なども近いので、それらと併せて足を運ばれてみてくださいね。

素材提供：トリップアドバイザー

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