Kentaro Ohno
都心から車でわずか2時間弱、静岡県の清水町に美しい清流が湧き起る神秘の泉と川があります。美しい自然環境と生態系に囲まれたこの川は「柿田川」といい、大自然の力を享受できる極上のパワースポットでもあります。今回はこの柿田川をご紹介します。この神秘の川、とっても凄いスポットなんですよ。柿田川とは
本河川は、長良川・四万十川とともに日本三大清流に数えられています。1985年(昭和60年)柿田川湧水群として名水百選に選定され、さらに国の天然記念物にも「地質鉱物」の枠で指定されました。
柿田川の水は、優れた水質と豊かな量を誇っているので、静岡県東部地域35万人の飲料水として利用されています。
この川は短い川ですが、独特な生態系が育まれており、都心からも近いため、知名度の高い川です。四国の四万十川なども有名ですが、透明度でいえばこの柿田川も同じくらい素晴らしいんです。ちょっと足を伸ばして行ってみたい柿田川の詳細をご紹介します♪
柿田川の水源はすべて富士山の湧水
とっても豊富な柿田川の水源は全て富士山の湧水からなります。富士山から直線距離で約30km、 富士山周辺の雨水や雪解け水は三島溶岩流の間を潜って、再び「柿田川湧水群」にて地表に湧き出します。湧き出た水は柿田川となって約1.2km下り、狩野側へと流れ出てやがて駿河湾へと注がれます。「柿田川湧水群」の周辺は「柿田川公園」として整備されており大自然の中で湧き出る水の神秘に触れることができますよ。柿田川湧水群は国道1号線沿いにありますのでアクセスも非常に簡単です。豊富な水量は自然の力の雄大さを体感でき、感動できますよ!
柿田川の流水はほぼすべてが湧き水から成り、富士山の雨水や雪解け水が三島溶岩流に浸透して徐々に湧き出てて川になっているんです。流量も年間を通して一貫しており、温度もほぼ一定に保たれています。水中植物としてはシマバイカモが自生しています。
柿田川はパワースポットです!
豊かな生態系を育む生命の源泉、柿田川は美しい自然に囲まれているので森林浴にも最適です。ヒーリング効果も期待できますよ。
柿田川はもともと汚染された川でしたが、現在では湧水がどんどん湧き出る透明度の高い革として知られています。その湧水量も他の川や地下水と比べて群を抜いており、汚染から復帰するスピードも目を見張るものだったんです。
多様な生態系、生命の母なる泉
流石日本一の富士山、その湧水もスケールが大きいです。噴出する湧水は1日約100万m³もあり、東洋一の湧水とも言われています。澄んだ清流がこんこんと涌き起こる様は、大地と富士山の力強い鼓動が聞こえてくるかのようです。実際に湧き出る泉を目の当たりにするとその豊富な水量に圧倒されますよ。8,500年昔にこの湧水は作られたといわれ、この地方の自然体系に大きな影響力を与え続けてきました。豊かな水源は数多くの水生植物や陸上生物、哺乳類や魚類や昆虫等の多種多様な生態系を育み、現在も自然生物たちの楽園となっています。生命のエネルギーに満ちたこの湧水、神秘的な力にぜひ触れてみましょう。
カワセミが見られるのもこの柿田川の特徴です。もともとこの鳥がカワセミと呼ばれるようになったのも川に住むセミという意味でカワセミという名前が付けられたんです。セミと言うのはもともと青土を意味する言葉だったようです。
柿田川の魅力
柿田川の動植物たちは柿田川の清流バロメーターになっていて、上流部に可憐に咲くミシマバイカモ、県内では柿田川だけにしか見られないアオハダトンボ、渓流のヒスイと呼ばれるカワセミ、ヤマセミ、水辺に群生するセリなど、すばらしい自然がここに生きています。柿田川は富士山の噴火によって生まれたと考えられており、現在でも地下からキレイな地下水が湧き出しているんです。過去には製紙工場が近くにあり、排水などが流されとても汚染された川だったんですが、現在ではキレイになっています。
湧水はそのまま飲むことができます
柿田川の湧水は年間を通してほぼ15℃の一定温度を保っており流量も安定しています。四万十川、長良川と並ぶ「日本三大清流」としても知られており飲用することもできます。水の味はとことん澄みきったピュアテイストで無味無臭。雑味が一切なく、すーっと体に染入るような柔らかな口当たりです。様々な生命を育む命の源泉、ぜひ味わってくださいね。湧水は汲んで持ち帰ることもできますよ。柿田川の清流を使用したお豆腐なども名物のひとつです。おひとつお土産にいかがでしょう?
都心からたったの2時間のところにある柿田川。富士山も見えるスポットもあり、川と富士山のコラボは最高に綺麗です。川の水の透明度はかなり高く、水温も平均して15度前後と飲用に適しているので、是非一度飲んでみましょう。
甦った清流
現在はこれほどまでに澄んでいる柿田川ですが、高度経済成長期には工場の排水による深刻な汚染問題を抱えていました。一時は魚も住めないほどの水質になってしまったそうですが、1980年代には地元有志によるナショナルトラスト運動が始まり、工場の移転運動や清掃活動などが行われ、再び美しい水質を取り戻すに至りました。1985年には柿田川湧水群として「名水百選」にも選定され、さらに「地質鉱物」の枠で国の天然記念物にも指定されました。未来にこの素晴らしい環境を残すべく、現在もナショナルトラスト運動は進行中です。
ナショナルトラスト運動とは自然環境を経済的な理由での無理な開発から守ろうとする運動です。市民活動で買い上げる保全を求める活動。イギリスのボランティア団体「ナショナル・トラスト」に寄って行われた活動を原型としています。
柿田川の見どころ
柿田川にはたくさんの見どころがあります。柿田川と言っても初めて訪れるならまずはどこに行けば良いのかわからないと思うので、行くべきスポットをピックアップしてみました。行く前にはチェックしてみてください。柿田川公園
昭和61年4月、「自然の保護・保全」「コミュニティー広場の確保」を目的に町民の憩いの場として柿田川の上流部に開園しました。園内の第1・第2展望台からは、年中変わることなく水が湧き出る「わき間」を見ることができ、湧水広場では実際に水に足を入れて湧き水の冷たさを体験できます。 また、国指定天然記念物の柿田川を眺めながら散策できる遊歩道が整備されています。
また、八つ橋から柿田川中流の優雅な流れを見ることができ、ここでも豊富な湧水を感じることができます。
「柿田川湧水群」は国道1号線のすぐ脇にあります。交通量の多い国道沿いにこんなにも神秘的な癒しスポットがあるなんてなんだか不思議ですよね。柿田川公園は駐車場も無料で利用できるのでドライブの合間の休憩にも最適です。自然豊かな公園内には数多くの源泉があり自然の神秘に触れることができますよ。源泉をめぐる散策で癒し体験をしましょう。公園内の散策は1時間もあれば周回することがでます。散策路がボードウォークとして整備されてますので、のんびり歩いて豊かな大自然の「気」を存分にチャージしましょうね。
日本の銘水100選にも選ばれているこの柿田川の湧き水。その銘水を用いて作られたお豆腐アイスが近くで販売されています。この場所に来たらぜひ食べてみてくださいね。豆腐をそのまま使用しているので、素材の味が豊かなんです。
わき間
川の上流部には、無数の水の湧き出る『わき間』があります。柿田川公園の第1展望台に立つと、透き通ったきれいな水が緑の藻を左右に揺すりながら静かに流れているのが見えます。所々に灰黒色の砂地があって、川床から湧き出す水で砂が舞い踊っています。そして、川の上流から500メートルほど下った、左岸から、富士山と柿田川の清流を望むことができます。このあたりは、川幅も広く流れもゆったりと流れています。
このわき間は展望台の上から眺めることができるようになっており、水がこんこんと湧き出る様子はいつまで見ていても見飽きないんです。コバルトブルーに輝く丸い井戸のようなわき間はまさに自然の水が産んだ芸術品。とってもキレイですよ。
エメラルドブルーの「わき間」 第二展望台
第二展望台のわき間は、柿田川で一番のパワースポットといわれる湧水です。湧き出る水源は円筒状のコンクリートで囲まれており、まるで神話の水鏡の様な様相です。コバルトブルーの水面は吸い込まれるほどの美しい透明度を誇り、清流には魚が住みついています。こんこんと涌きだす水量は豊かで、澄みきった自然の気が充満しているのが感じ取れます。水が湧き出ているコンクリートの円筒は、かつて製紙工場の取水場だった名残だそうです。まるで古い文明と大自然が交錯した史跡かの様な佇まいは、趣深い味わいをつくりだしています。大地から湧き出る神秘の泉、是非体感してくださいね!
泉の館
『泉の館』は「名水百選」にも選定された柿田川湧水群を訪れるのに、絶好なドライブインです。約3000坪の敷地内には、そば処の「遊水亭」、抹茶とお食事の「高野邸」、湧水コーヒーの喫茶「蔵」などがあります。また豆腐、みやげ物店などもあり、湧水が汲める場所もあります。さらに、ペットと一緒に食事ができるカフェ・リリオもあり、駐車場も広く、隣りには東洋一の湧水群を望む柿田川湧水公園があり、静かで素晴らしい環境を体験できると思います。4.訪れた人の声
http://getsitaya.blog24.fc2.com/blog-entry-132.html
http://shushu24.exblog.jp/11076652/
5.場所
柿田川公園への車でのアクセス
柿田川は東名高速の「沼津インターチェンジ」から10分程度です。インターを降りて、国道一号線を小田原、下田方面へと向かいます。柿田川公園駐車場には国道一号線からは右折での進入ができませんのでご注意ください。「柿田川公園前」交差点を一旦左折し、迂回して柿田川公園へと侵入してくださいね。駐車場の開放時間は9:00~17:00で、無料で利用することができます。柿田川公園への交通機関を利用してのアクセス
最寄りの鉄道駅はJR東海道本線の「三島駅」になります。三島駅の南口のバスターミナルから路線バスが出ています。
<三島駅南口4番のりば>
◆サントムーン経由沼商行き、杉沢行き/「柿田川湧水公園前」下車徒歩1分
◆サントムーン・柿田経由沼津行き/「柿田川湧水公園前」下車徒歩1分
◆サントムーン経由柿田川循環/「柿田川湧水公園前」下車徒歩1分沼商行き/西玉川下車徒歩5分
◆柿田経由沼津行き/「西玉川」下車徒歩5分
<三島駅南口1番のりば>
◆旧道経由沼津行き/「玉井寺」下車徒歩5分
時刻表などはコチラ
■ 基本情報
- ・名称:柿田川
- ・住所:静岡県駿東郡清水町
- ・アクセス: JR三島駅からバスで15分程度です。(柿田川公園)
- ・電話番号: 清水町役場 :055-973-1111(代表)
- ・公式サイトURL:http://www.kakitagawa.or.jp/kakitagawa.html
地図
清流のせせらぎと森林浴、野鳥の歌声と癒しの湧水、とっても自然の力に満ちたスポット柿田川の紹介でした。心の清涼剤のようなひとときを過ごせます。都市生活にちょっと疲れた時などにも訪れてくださいね♪それでは皆様、良き旅を♪