Hiroki ONO
かつて東京に存在していた「六郷用水」。当時その建設は多摩川の水を活用できるようにするための、地域の一大プロジェクトでした。
そんな地域の歴史に思いを馳せながら、六郷用水跡を散策してみませんか?六郷用水(ろくごうようすい)とは
六郷用水の魅力
徳川家康の命を受けて建設が始まった六郷用水。完成したのは慶長16年(1611)のことで、建設は14年にも及んだそうです。2011年には完成400年の節目を迎えました。現在の大田区周辺はこの六郷用水のおかげで多摩川の水を利用した稲作が可能になり、豊かな穀倉地帯へと発展しました。大変に大がかりな工事だった分、地域の人々が受けられた恩恵もとっても大きかったのですね。見どころ
六郷用水の跡を歩く
近年になって大田区では、新たに六郷用水の流路に沿って再現水路を作り、水辺の散策路として整備しました。水路の規模は小さいですが、在りし日の六郷用水の面影を偲ぶことができます。また、用水跡の多くの場所に説明看板や標識を整備して、どこを六郷用水が流れていたのかが容易に分かるようにしています。古い時代の遺構をたどって散策するのもいいものです。用水路の名残「丸子川」
他にもこんな逸話が
六郷用水の工事には、男性ばかりを動員すると農作に支障をきたすということから女性も動員されました。男性10人に対して1人の割合で女性を加えたところ、工事の能率がおおいに上がったそうです。このことが由来して、六郷用水は別名「女堀」とも呼ばれたそうです。そういった歴史を顧みながらの散策も楽しいですね。訪れた人の声
六郷用水ライトアップされてた!#ファインダーの私の世界 pic.twitter.com/3EMmz1E464
— Akito (@himabito57) 2015, 3月 25
個人的にはさくら坂より六郷用水の方が素敵でした。
癒し散歩先また一つ増えたな。 pic.twitter.com/YpTjjr0hSr
— junmaru (@junmaru_0423) 2015, 3月 28
旧六郷用水散策路、鵜の木辺りを歩いている。
実に久しぶりだ。そうだ、今の季節、あそこが…と思い出したのだ。
ここは街路と屋敷内に古い巨木が沢山あって、新緑の季には、路がとても心地よい。 pic.twitter.com/VvohMsgAMM
— 大窪一志 (@neuemittelalter) 2015, 5月 2
場所
基本情報
- ・名称:六郷用水
- ・住所:東京都大田区南久が原2丁目
- ・アクセス:沼部駅出口1出口から徒歩約3分
- 多摩川駅西口出口から徒歩約7分
鵜の木駅出口2出口から徒歩約16分