Airwolfhound
アメリカ大陸中西部にあるモニュメントバレーは、アメリカ西部らしい大自然と出会える場所です。写真を見て「あっ!」と思い出した方も多いでしょうが、そう、あの西部劇の映画で見た光景がそのまま広がっているのです。スケールの大きなこの大自然はアメリカにしかありません。映画好きでもそうでなくても、モニュメントバレーは一見の価値ありです。1.モニュメント・バレーとは?
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A2%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%8…
モニュメント・バレーとはユタ州南部からアリゾナ州北部にかけて広がる地域の名称です。「モニュメント・バレー・ナバホ・トライバル・パーク」と呼ばれる公園となっていて、ナバホ族のリザベーション(居留地)の中にあるため、ナバホの人たちが管理する公園として米国政府からは一応独立国家した形となっています。ナバホ族って何ぞ??
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さて、ここで唐突に出て来た「ナバホ族」ですが、おそらくほとんどの方は、初めて耳にする民族の名前なのではないでしょうか?「モニュメント・バレー」の一部はナバホ族管轄のもと一般に開放する形で公開されており、ナバホの聖地とも呼ばれています。「ナバホ族」はアメリカの南西部に先住するインディアン部族のこと。インディアンン中、最大の部族とも言われています。「ナバホ」とは、「涸れ谷の耕作地」という意味なんだそうです。「モニュメント・バレー」の景観にぴったりの意味ですね!
母系社会であったり、「砂絵」を使った呪術が今も盛んなことなど、日本とは全く異なる文化で調べれば調べるほど、興味深い部族です!「ナバホ族」の歴史に少し触れて置くだけで、「モニュメント・バレー」を別の角度から見ることが出来ますよ♪
2.地球規模の歴史がそのまま残っているのが魅力!
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この地域に見られるナバホ・サンドストーンと呼ばれる砂岩は、はるか2億7千万年前の地層です。この地域は当時川底でしたが、川底の砂が沈泥してこのように堆積したとされています。鉄分が含まれる茶褐色の色から当時は現在より酸素濃度が濃かったことがわかります。また、コロラド台地は3千万年前頃ロッキー山脈造山活動で作られたものですが、コロラド川が流れ込み削られた深い渓谷や、山間の台地を見ることができます。現在でも風化や侵食などで浸食が進んでいます。
歴史・気候
Moyan_Brenn
「モニュメント・バレー」では遺跡が多く発見されていることから、先住民が暮らしていたことがうかがえます。しかし西暦1300年頃から先住民の痕跡が消え、その後、年代は定かではありませんが、この地にナバホ族が定住するようになるのです。そして白人による迫害などを経て、現在に至ります。気候は砂漠気候なので、雨はほとんど降らず、真冬に少量の降雪が見られる程度。砂漠なら夏は灼熱かと思いきや、5月~9月の最高気温は25度~33度と意外に過ごしやすい気温ですね。
3.懐かしのあの映画で見た!モニュメントバレー
駅馬車(ジョン・ウェイン主演/1939年)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A7%85%E9%A6%AC%E8%BB%8A_(1939%E5%B9%B4%E3%81%A…
モニュメントバレーを一躍観光地として有名にしたのが1939年のアメリカ映画「駅馬車」です。西部劇の巨匠と呼ばれるジョン・フォード監督はこのモニュメントバレーを好んでロケ地に選んでいました。三流俳優であったジョン・ウェインを大スターにした作品としても知られています。バック・トゥ・ザ・フューチャー3 (マイケル・J・フォックス主演/1990年)
http://earnthis.net/brian-terrills-100-film-favorites-21-back-to-the-future-part….
1985年に制作されたロバート・ゼメキス監督の「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズのPART3。前作のPART2でデロリアンが落雷に打たれ1885年に飛ばされてしまったドクを救うために主人公が降り立ったのがこの西部劇の世界。「西部劇=モニュメントバレー」というイメージはジョン・フォード監督の西部劇作品の影響でしょう。フォレスト・ガンプ (トム・ハンクス主演/1994年)
http://commons.wikimedia.org/wiki/Category:Forrest_Gump
主人公フォレストがアメリカ大陸を何往復も走り続け、モニュメントバレーに続く一本道でついに走るのを止める名シーンが撮影された場所には上の写真のような立看板が建てられています。観光客が車を停め写真を撮影していることもあります。2001年宇宙の旅(キア・デュリア出演/1968年)
http://blogs.yahoo.co.jp/nobu19590321miki/12518286.html
「時計仕掛けのオレンジ」などでも有名なスタンリー・キューブリック監督による「2001年宇宙の旅」舞台は遠い昔、ヒトザルが他の獣と変わらない生活を送っていた頃。黒い石板のような謎の物体「モノリス」がヒトザルたちの前に出現することから物語は動き出します。
視覚効果デザインの上で科学考証に多くの科学者、研究者が参加するという巨大なプロジェクトとして製作された本作。なんと、映画の中で出てくる宇宙食は実際にNASAが開発したものなんだそうです!作中には色彩が加工されたモニュメント・バレーの空撮映像が使用されています!
マルボロのCMにも!
Wolfgang Staudt
「赤マル」「黒マル」などとも呼ばれ、平成20年度、紙巻たばこ販売実績において、外国たばこでは首位という、愛煙家にとっては、日本でもお馴染みのたばこ「マルボロ」この「マルボロ」のCMではウェイン・マクラレン演じる「マルボロマン」が有名です。そんな「マルボロマン」がたばこを吸う場面で使用されたのが「モニュメント・バレー」当時はさまざまな広告に使用されました。
4.モニュメントバレーのおすすめポイント
おすすめ1:ビジターセンター
http://thebiggertrip.wordpress.com/2012/06/30/south-rim-to-mesa-verde-via-monume….
モニュメント・バレー・トライバル・パークへ入ってまず行くところはビジター・センター。案内等を行なっていますので、情報をしっかり入手しましょう。この近辺で採掘されたティラノザウルスの足跡の化石も展示されています。公園内は自由に車で入ることは出来ますが、途中舗装されていない道もありますので、駐車場で待機しているジープツアーに参加することをおすすめします。ツアー料金は交渉可能です。また、ビジターセンターから見ることが出来る風景として有名なのが「3つのビュート」岩山が3つ見える景観で、それぞれの岩がどれも、特徴的な形をしていて、大自然の中にそびえ立つ彫刻作品のような存在感があります。トリッキーな写真を撮るのにもぴったりな場所です。
広大な荒野に巨大なマルボロのCMに登場したことでもお馴染みで、左の2つの岩山はミトンの形に見えることから一つは「ミトン・ビュート(Mitten Buttes)」、右端のビュートは左右対称の美しい台形の形をしていることから、「メリック・ビュート(Merrick Butte)」と呼ばれます。
おすすめ2 ジョン・フォード・ポイント
http://4cornershikesnavajo.blogspot.jp/2010/11/john-fords-point.html
映画「駅馬車」の撮影時にジョン・フォード監督が最も好んだ撮影スポットとして知られている場所です。右前方に伸びる半島状の先端まで歩いて行くことが出来るため絶好の撮影スポットでもあります。現地のナバホの人が馬に乗って一緒に写真を撮ってくれます。撮影をお願いしたらチップを渡すのも忘れずに。おすすめ3 モカシン・アーチとビッグ・ホーガン・アーチ
http://americathroughrickseyes.com/americathroughrickseyes_050.htm
先住民の履物「モカシン」に似ているといわれるモカシンアーチ。長い歳月をかけてこのようなアーチ型になっていったそうです。自然の威力って・・・スゴイ。ナバホ族の家「ホーガン」に似ていることから付けられた「ホーガン・アーチ」。手前の人間と比較すると、いかに大きいかがお分かりかと思います。
http://toshiboston.blog89.fc2.com/blog-entry-163.html
おすすめ4 トーテム・ポール
高さ250mほどの細い支柱のような岩が何本も重なって生えているところは「トーテム・ポール」と呼ばれています。確かに北アメリカ大陸の先住民たちによって作られていたとされる、柱状の彫刻を彷彿とさせますね。
麓まではツアーでいく事も可能ですが、通常は砂漠越しに見ることになります。先住民によるトーテムポールの起源は確かではありませんが、こういった自然の造形から着想を得ていたのかも知れませんね。
おすすめ5 ノースウィンドウ
「ノースウィンドウ」はその名の通り、2つの100mほどの大きな岩山の間が窓のようにぽっかりと開いている場所のこと。壮大なスケールの遠近感により、手前の岩山と岩山同士、とその手前の枯れた木々たちが配置されていて、まるで鮮明な3D画像を観ているかのよう。
澄み渡る空の青と、茶褐色の岩や、砂との色彩の対比がまた美しいです。「西部開拓史 (1962) 」や「捜索者(1956) 」がここで撮影されました。映画と同じショットに挑戦してみましょう♪
5.モニュメント・バレーに行けるおすすめツアー!
「モニュメント・バレー」に行くにはどうすればいいの??初心者やあまり海外に慣れていない方におすすめなのがツアー。「モニュメント・バレー」だけでなく、グランドキャニオンやアンテロープなど、その他のビュースポットにも行けちゃうのでお得です!
日本語ガイド付きのツアーも充実していて安心!慣れない海外でも思いっきり楽しめそうです★