あじさい寺としても有名！箱根にある「阿弥陀寺」の魅力

紫陽花の季節には、多々の種類が花開き華やかな景観が広がる阿弥陀寺。実は紫陽花だけでなく、住職の琵琶演奏も有名なのです。見どころも満載で、穏やかな時間を過ごせる場所が箱根にある。それだけでも気になりませんか？

1、阿弥陀寺とは?

阿弥陀寺は弾誓上人を開山として創建されました。皇女和宮の香華院としても話題になりましたが、住職の琵琶演奏で和宮の一生を聞くことが出来るのも阿弥陀寺ならでは。紫陽花の美しい季節には、琵琶の音も澄んで響き渡り心を癒してくれるのは間違い無し！鎌倉の明月院と並び紫陽花の美しい寺として話題になっています。

箱根登山鉄道の塔ノ沢駅から徒歩25分ほど。沿線にも紫陽花の株が植えられていて、６月下旬～7月中旬には見事な風景を見せてくれます。山道や鬱蒼とした山道で、ところどころに石仏や石塔が置かれています。この参道には3000株もの紫陽花が植えられていて、一斉に花開く様子は圧巻です。この寺は和宮の終焉の地であり、本葬に先立って通夜・密葬が行われた場所でもあります。和宮は幕末を生き、明治10年箱根の塔ノ沢の温泉で32歳で亡くなりました。
  
 

2、阿弥陀寺の魅力

参道から本道までの美しい紫陽花も見応えがありますが、社殿には和宮ゆかりの宝ものが残されているのも歴史好きには堪らない。特に「皇女和宮御念持仏の黒本尊」は家茂公の無事を江戸城で祈れるようにと増上寺から持ち込まれた仏像。徳川家にとっては守り本尊となるので貴重なものです。

本堂には阿弥陀三尊像や皇女和宮ゆかりの像が安置されています。また、皇女の位牌も祀られています。本堂からさらに裏山を350メートル、15分ほど登ったところに弾誓上人が6年間も修行したという洞窟（奥の院）があり、見学することができます。あじさいは現在の住職が長い年月をかけて世話をし、花を咲かせたものだそうです。あじさいの季節には多くの参拝客が訪れますが、住職の講談をじっくりと聞きたい方は静かな季節に参拝するのがお勧めです。
 

3、阿弥陀寺の見どころ

1、住職の琵琶と講談

阿弥陀寺の名物でもある、名人級の琵琶を聞きながら講談を楽しみに訪れる人も多いとか。中でも、皇女和宮の生涯を琵琶演奏で語られるのに涙する人も。美しい琵琶の音色と住職の染み渡る声は、人の心を洗い流し活力さえ与えてくれるのです。

琵琶の演奏は人数が集まると開かれるようです。また抹茶をいただきながら、講談を聞くこともできます。お寺は拝観料はありませんが、講談＋琵琶の演奏で1,000円となっています。今和歌集の短歌を基にした「君が代」や、皇女和宮が夫である将軍家茂の死に際して詠まれた歌「三瀬川～」などを聞くことができますよ♪　盲目の琵琶法師(耳なし芳一)で有名な｢祇園精舎｣の琵琶演奏も聴けるかもしれません。「祇園精舎の鐘の声　諸行無常の響きあり…」で始まる一節です。

2、皇女和宮に縁がある

環翠楼は、和宮が生涯を終わらせた宿で遺品も保存されている宿になっています。和宮は脚気を患い箱根に療養に何度も訪れていました。阿弥陀寺には、和宮の写真や位牌も残されているので、紫陽花だけでなく歴史を知るためにも訪れたい寺です。

第14代将軍徳川家茂の御台所であった皇女和宮。賽銭箱には葵のご紋があります。阿弥陀寺の紋所は、徳川家と同じだそうです。境内には「百万遍転法輪」があり、回転で般若心経千回分唱えたのと同じご利益がありすおですよ。境内には多数の供養像があり、太平洋戦争末期、飢えと寒さで他界した孤児たちの霊を慰めるため「ともちゃん地蔵」もあります。草の根を食べる修行をした弾誓上人の洞窟も是非訪れてみて下さい。

3、環翠楼

創業なんと400年の老舗で、水戸光圀公が利用したとも言われている歴史ある旅館で、静寛院宮 和宮が病気療養の為に逗留しました。村の子供達を招き菓子を振舞うなど、村人との親睦も深かったそうです。

「君が齢　とどめかねたる　早川の　水の流れも　うらめしきかな」

篤姫が環翠楼を訪れ、和宮を思い泣きながら詠んだと言われています。また7回忌には勝海舟が訪れ、環翠楼の主と詠んだ「月影のかかるはしとも　しらすして　よをいとやすく　ゆく人やたれ」「静寛院宮の御たひやとりの折　行人過橋といへる御題給ハりし時よみて奉りぬ」の碑が残されています。

大正時代に建造された国内でも数少ない木造による高層建築物。大黒柱を用いない「総もたせ」という特殊な工法で建てらています。和宮や篤姫のほか、伊藤博文、桂小五郎、東郷平八郎などの政治家、夏目漱石や島崎藤村などの文豪など多くの著名人に愛された宿です。館内には大正ロマンを偲ばせるアンティークがいたるところに置かれていて、まるでタイムスリップしたよう。お風呂のタイルやステンドグラスなどじっくりとご覧ください。
 

観桜会奉納公演：薩摩琵琶　水野森水さん　箱根阿弥陀寺の住職をされています pic.twitter.com/ENBOuMFg

— 浄土宗大本山光明寺 (@komyo_ji) 2012, 4月 1

5、周辺のおすすめグルメ

湯もち本舗 ちもと

箱根を代表する銘菓だと言っても過言ではないのが、「湯もち本舗 ちもと」の湯もちです。竹の皮に包まれていて、高級感が感じられますね。

国産のもち米を使用した白玉粉で作ったお餅は、フワフワの軽い食感。中には、刻まれが羊羹とのコントラストがとっても美味♡ほんのり香るゆずの香りが、程よいアクセントになっていますよ。1個200円という手ごろなお値段も魅力です。

ティムニー

とってもおしゃれな二階建てのカフェ「ティムニー」。店内もスタイリッシュな空間が広がり、とっても居心地が良いんですよ。

2階の窓側の席からは川が流れるのが見え、お茶をしながらゆっくり眺めているだけでリラックスできます。メニューは、豊富なドリンクメニューの他チーズトーストやホットドッグをはじめ、日替わりランチに自家製ケーキなど。観光客のみならず、地元の人にも大人気のお店です。

湯葉丼 直吉

「湯葉丼 直吉」は、箱根の中腹から湧き出る綺麗な清水「姫の水」を使用して作った絶品の汲み上げ湯葉が堪能できるお店です。

メニューは、湯葉丼や湯葉そばをはじめ、セットメニューや単品メニューも豊富に揃っています。湯葉は、とっても滑らかで上質な味わい。湯葉好きの人はもちろん、今まで湯葉に馴染みがなかった方でも虜になってしまうほどの美味しさです。

日清亭 本店

箱根湯本にある人気の中華料理店「日清亭」。趣のあるレトロな雰囲気の外観がとっても素敵ですよ。
メニューは、ラーメンなどの豊富な麺類をはじめ、天津丼などのごはんもの、一品料理などが豊富に揃っています。

尚、自家製麺へのこだわりは強く、一度食べたら忘れられない美味しさ！もっちりとした麺は、なんと3時間もかけて打つのだそうですよ。

知客茶家

風情のある三階建ての和風建築がとっても印象的な「知客茶家」。こちらは、豆腐と山芋料理が楽しめるお店です。

高級感があり少々お値段が高めではありますが、そのクオリティと内容、お店の雰囲気を考えればきっと納得できるはず♪お豆腐は濃い味わいで、今まで食べてきた物との違いに驚いてしまう人も少なくはないんですよ。ボリュームもあって、大満足です。

そば切り十六夜

人気の和菓子屋さんが手掛ける「そば切り十六夜」。お店は3階建てになっていて、1階は和菓子店、2階は喫茶店、そしてそば切り十六夜は3階部分に入っています。

店内は、ジャズが流れるおしゃれな雰囲気♪こちらのお蕎麦は、極細の麺が特徴的で、一口食べるとモチっとした歯ごたえがあります。そばつゆは、カツオの香りが高くて、こちらも美味♡冷たい蕎麦と温かい蕎麦、どちらもメニューが豊富でどれも魅力的です。

山そば

「山そば」は、地元の自然薯をたっぷり使用したとろろそばが頂けるお店です。自然薯は、麺が隠れて見えなくなるほどたっぷり！

中央には生卵がトッピング。麺やつゆと自然薯、そして添えられたワサビは、どれも相性が良く、癖になる味わいです。もちろんその他のメニューも美味しくて、メニューも多いからどれを食べるかまよってしまうはずです。蕎麦のほか、うどんもありますよ。

まんじゅう屋・菜の花

先に紹介した「そば切り十六夜」と同じ系列の和菓子店「まんじゅう屋・菜の花」。地元で大人気のお店です。

店内には、数多くの和菓子が並びますが、中でも一番人気なのは「箱根のお月さま」という名の温泉饅頭。皮やあんこは産地にもこだわり、シンプルで上質な一品に仕上がっています。もっちりしっとりした皮に、甘さ控えめのあんこは何個でもイケちゃう美味しさです。

山賊粥

お粥専門店の「山賊粥」。箱根に湧き出る名水「嬰寿（えいじゅ）の命水」を使用して炊き上げています。

上質で味わい深いダシに、具がゴロゴロ入ったとっても贅沢なお粥なんですよ。「お粥御膳」は、4種類の中から選べるお粥に、人気のから揚げ、自家製ぬか漬け、サラダ、杏仁豆腐が付いた充実のメニュー！是非一度ご賞味くださいね♪

茶のちもと

最初に紹介した「ちもと」に隣接したカフェ「茶のちもと」。こちらでは、ちもとで販売されている「湯もち」をはじめとした数々の和菓子を、抹茶・お煎茶・冷煎茶のいずれかとセットで楽しむことができます。

お値段は、700円。お子様用のジュースは200円で用意することも可能です。店内の雰囲気も良くて、ぜいたくなひと時が過ごせますよ。

6、阿弥陀寺の詳細

地図はこちら

いかがでしたか？阿弥陀寺は、どの季節に足を運んでも素敵ですが、1度はあじさいの季節を狙っていきたいですね。周辺のおすすめグルメも是非参考にして、素敵な旅行プランをたててくださいね♪