江ノ島神社龍宮とは、神奈川県藤沢市江の島に建立されている、龍神様を祀った宮です。朱い鳥居をくぐり、辺津宮、中津宮を経たその奥に鎮座しています。参道から参ると、鋭く威厳のあるまなざしをこちらに向けた、迫力ある御姿で迎い入れてくれます。神聖なエネルギーが宿るパワースポットとしても有名です。また、祭神の起源となった五頭龍が弁財天女に片思いをした伝説があることから、恋人たちがより縁を深める場所も。今回はここについてご紹介します。旅行ついでに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
江ノ島神社 龍宮とは?
1993年に崇敬者によって建立されました。
祭神は龍宮大神で、9月9日に例祭が行われています。
江ノ島はその湧出以来龍と密接な関わり合いがある事が江島縁起や太平記などに記されていて、その龍神を祀った宮となっています。
「龍宮」は「わだつみのみや」と読みます。「りゅうぐう」ではありません。ここは強力な竜神のパワーを秘めるパワースポットでもあります。分かる人にはその龍神の強力なパワーを感じることができるそうですよ。この「龍神」で手を合わせてから岩屋本宮に参拝すると心に溜まった悪いものが浄化されるような感じがあります。「奥津宮」の先に続く石段を海岸の方へ進むと素晴らしい風景が待っています。
江ノ島神社 龍宮の魅力
祠の上に横たわる龍宮大神の姿は独特の威厳と迫力があります。
江島縁起にて語られる悪龍であった五頭龍の改心と片想いの伝説を思うと、どこか恐ろしい気持ちも微笑ましい感じもします。
自らの行いを償い、その身を減じた龍は、最後に山に姿を変え、今の藤沢市にある龍口山となったそうです。
江ノ島神社に祀られているのは三姉妹の女神様ですが、弁財天女ともされています。
という事はこの祭神の女神様に一目惚れをしたのでしょうか。
奥津宮の隣に祀られている所を見るとそのお相手は多紀理比賣命なのでしょうか?この龍宮を見ているとそんな遠い昔の物語に思いを馳せてしまうでしょう。
その昔、周囲40里もある湖に五頭龍が住んでいたとされています。その五頭龍は山を崩す、洪水を起こす、疫病を流行らす、生贄として子どもを食べるなどの悪行三昧でした。そんな五頭龍は江島に現れた天女に一目惚れ。結婚を申し込むと今までの悪行を理由に断られます(当たり前ですよね)。しかし天女を諦めきれない五頭龍は日照りに雨を降らせ、台風を防ぎ、津波を押し返すなど正反対のことを行い改心したことを見せます。これによって天女も結婚を受け入れてくれました。そんなちょっと可愛らしい五頭龍の伝説が残るのが江島神社なんですよ。
見どころ・お勧めポイント
江島神社には歴史あるさまざまな見どころがあります。その中でも5つの頭を持つ龍と弁財天の物語「天女と五頭龍伝説」はその詳細を知れば江島神社がもっと魅力的に感じられます。湘南の海やデートスポットとして有名ですが、ここ江島神社の「江島縁起」という伝説が「天女と五頭龍伝説」の元となっているんです。そんな神秘的な江島神社のみどころをご紹介します。奥津宮
龍宮の隣の奥津宮には三姉妹の女神の一番上の姉である多紀理比賣命(たぎりひめのみこと)が祀られています。多紀理比賣命は海を守る女神と言われていて、その拝殿天井には「八方睨みの亀」と呼ばれる、どこから見ても見ている人間を睨んでいるように見える亀の絵が描かれています。
また、宮の入口の左右の燈籠には浦島太郎と乙姫がそれぞれ掘られています。
相模湾を臨む岩屋に一番近い奥津宮はその昔本宮、または御旅所と称されていました。岩屋本宮に海水が入り込む4月から10月までの期間は御本尊を御旅所に還座したと言われています。「八方睨みの亀」は江戸時代の絵師・酒井抱一によって描かれたもので、平成6年(1994年)に片岡華陽が復元したものです。これは藤沢市の有形文化財に指定され、実物は社務所にて保管されています。
岩屋
ここが江ノ島弁財天信仰の発祥の地とされています。
古くは江の島参籠と呼んで、武将や高僧などがここにお参りをしていたそうです。
夏は水没するので昔は夏の間は祭神を奥津宮に移していたそうです。
現在は何も祀られていませんが、石仏などは残っています。
「岩屋」は「第一岩屋」と「第二岩屋」に分かれており、「第一岩屋」が江島神社発祥の地とされています。社伝によると欽明13年(552年)に欽明天皇の勅命でここに神様を勧請したのが始まりだそうです。「第一岩屋」の中は先に逝くほど暗くなっているので灯りが必要になります。洞内は少しひんやりとしていて夏でも天然の涼を味わうことができます。ここは修験道の開祖である役行者や空海、円人、日蓮なども修行したと伝えられています。
八臂弁財天御尊像
神奈川県の重要文化財です。江ノ島神社中心部の奉安殿にて公開されています。
鎌倉時代初期の物で、源頼朝が鎌倉幕府を開く時に調伏祈願の為に造らせたと「吾妻鏡」にて記されています。
江戸時代には勝運守護の神様として広く信仰されていました。
「八臂弁財天御尊像」は鎌倉時代には勝運守護の神様として戦勝祈願をする武家だけでなく庶民の人々にも広く信仰を集めていました。この「八臂弁財天御尊像」は安芸の宮島、近江の竹生島と並んで日本三大弁財天の一つに数えられるほか、七福神の紅一点としても信仰を集めています。江戸時代には芸能や音曲上達祈願のためにも信仰されていました。
恋人の丘「龍恋の鐘」
1996年に造られた恋人同士の愛を誓い合うスポットです。天女と五頭龍伝説にちなんで造られた物で、この鐘を恋人同士で鳴らすと決して二人は別れないと言われています。
二人の愛に鍵を掛けるという事で、周囲には想いを込めた南京錠が一杯付けられています。
「天女と五頭龍」伝説とはその昔海の住む五頭を持つ邪悪な龍が島に現れた天女に恋をし、改心の末に結ばれるというものです。見晴らしがよく、恋人同士でなくてもぜひ訪れてみてください♪江ノ島では定番の新名所として賑わっています。伝頼朝寄進の鳥居をくぐって江島神社・奥津宮を進むと右手には龍宮、左手には細い道があります。その先に行くと相模湾を一望できる高台となっています。
江島神社龍宮までの見どころ
江島神社龍宮は江の島の西端近く、奥津宮の隣にあるので、江の島の見どころスポットを、ノンビリと散策しながら、龍宮へと向かうのがいちばんでしょう。江の島弁天橋
江の島の対岸となる片瀬浜から江の島に歩いて渡るとすれば、相模湾を一望することが出来て、富士山と夕日スポットとしても有名な、長さが389mある人道橋の江の島弁天橋がアプローチとなります。片瀬浜と江の島との間に架かっている橋は2本あり、人道橋が江の島弁天橋で、車道橋が江の島大橋です。江の島へはじめて架けられた橋は、明治24年(1891)に架けられた木製の人道橋で、それまでは干潮時に現れた砂州を歩いて渡っていました。
■ 基本情報
- ・名称: 江の島弁天橋
- ・所在地: 片瀬海岸1丁目~藤沢市江の島1丁目
- ・参考サイトURL: http://find-travel.jp/article/11536
青銅の鳥居
江の島に上陸して、江島神社の参道に入るとまず目に入ってくるのが、江島神社の入口となる大きな青銅の鳥居です。この鳥居は、延享4年(1747)に創建され、文政4年(1821)に再建されたもので、200年近くの永きにわたり江の島の参道に立ち、参詣者の姿を見守り続けています。鳥居に掲げられている扁額は、鎌倉時代の蒙古が襲来した文永の役(1274)の勝利のお礼として、後宇多天皇から奉納された勅額の写しという、歴史と由緒あるものとなっています。
■ 基本情報
- ・名称: 青銅の鳥居
- ・所在地: 藤沢市江の島1丁目
- ・公式サイトURL: http://enoshimajinja.or.jp/annai/
瑞心門
江の島のシンボルのひとつとも言えるのが、青銅の鳥居をくぐり参道を進んで行き、朱の鳥居の正面、石段を上がったところにある瑞心門です。瑞心門は竜宮城を模した楼門で、人々が瑞々しい心で参拝が出来るようにと願い、その名が付けられたとされています。楼門の壁や天井には唐獅子やボタンの絵画が飾られており、唐獅子はご祭神の守護だけでなく、参拝者に災厄が降りかからないようにとの祈願の意味もあるとのことです。
■ 基本情報
- ・名称: 瑞心門
- ・所在地: 藤沢市江の島2丁目
- ・公式サイトURL: http://enoshimajinja.or.jp/annai/
江の島弁財天道標
江の島に参篭して鍼術の上達を祈願して満願なったところ、江の島で管鍼術の啓示を受けたのち、検校にまで上り詰めたことから、杉山検校は江の島弁財天を非常に尊崇するようになりました。杉山検校は、藤沢から江の島までの1里ある江の島道を、参詣者が道に迷わないようにと発願し、48基の道標を元禄2年(1689)頃に建立したとされています。瑞心門から数段石段を上がったところ、検校が管鍼術の啓示を受けた場所となる福石のそばにあります。
■ 基本情報
- ・名称: 江の島弁財天道標
- ・所在地: 藤沢市江の島2丁目
- ・公式サイトURL: http://enoshimajinja.or.jp/annai/
辺津宮
建永元年(1206)に源実朝によって創建された辺津宮は、田寸津比賣命をお祀りしており、江の島神域内の社殿では、一番下にあることから下之宮とも呼ばれています。辺津宮の賽銭箱は巾着形をしていて、お賽銭を投げ入れると綺麗な音が出るようになっています。かわいい形をした木製の賽銭箱は、相模彫りの創始者である鏡碩吉が製作したもので、白龍池にある弁財天の神使「白龍王」も同氏の作となっています。
■ 基本情報
- ・名称: 辺津宮
- ・所在地: 藤沢市江の島2-3-8
- ・公式サイトURL: http://enoshimajinja.or.jp/annai/
中津宮
文徳天皇仁壽三年(853年)に慈覚大師が創建した中津宮は、市寸島比賣命をお祀りしており、元の上之宮とされるお社です。江戸時代に江の島への参詣が盛んに行われていた証しとして、境内には江戸時代の商人や歌舞伎役者など、様々な人達から献納された燈篭が並んでいます。中津宮の権現造りの社殿は、本殿・幣殿・拝殿共に徳川五代将軍綱吉によって、元禄2年(1689)に再建されたものを、平成8年(1996)に大改修を行って、再建当時の朱色鮮やかな姿が再現されました。
■ 基本情報
- ・名称: 中津宮
- ・所在地: 藤沢市江の島2-3-21
- ・公式サイトURL: http://enoshimajinja.or.jp/annai/
江の島シーキャンドル
江の島の頂上にそびえ立つ江の島シーキャンドルは、地元で親しまれている江ノ電開業100周年事業のひとつとして、平成15年(2003)に建設された湘南・江の島のシンボルとなっている展望灯台です。海抜101.5mの展望室からは、正面には相模湾の海原が広がり、富士山から伊豆半島、箱根、三浦半島に房総半島まで、360度の大パノラマを楽しむことが出来ます。夕暮れから夜にかけての景色、夕日が落ち行く姿を眺めていると、だれもが感嘆の声をもらすほどに美しい光景となっています。
■ 基本情報
- ・名称: 江の島シーキャンドル
- ・所在地: 藤沢市江の島2-3
- ・アクセス: 小田急 片瀬江ノ島駅から徒歩20分
- ・営業時間: 9:00~20:00
- ・定休日: 年中無休
- ・料金: 大人500円、小人250円
- ※ 江の島サムエル・コッキング苑入苑料200円 + 江の島シーキャンドル昇塔料300円
- ・電話番号: 0466-23-2444
- ・公式サイトURL: http://enoshima-seacandle.jp/seacandle/
江の島サムエル・コッキング苑
江の島シーキャンドルと同じ江の島頂上にある江の島サムエル・コッキング苑は、アイルランド人の貿易商だったサムエル・コッキングが、明治15年(1882)から造築した和洋折衷の大庭園です。庭園内には、世界各国で生育する様々な植物が持ち込まれており、中でも亜熱帯植物が自然状態で栽培されている場所としては、日本最北限と云われています。どこか南国情緒が漂う庭園には、藤沢市の姉妹都市の名が冠されて作庭されている、それぞれ特徴的のある5つのエリアがあります。
■ 基本情報
- ・名称: 江の島サムエル・コッキング苑
- ・所在地: 藤沢市江の島2-3
- ・アクセス: 小田急 片瀬江ノ島駅から徒歩20分
- ・営業時間: 9:00~20:00
- ・定休日: 年中無休
- ・電話番号: 0466-23-2444
- ・料金: 大人500円、小人250円
- ※ 江の島サムエル・コッキング苑入苑料200円 + 江の島シーキャンドル昇塔料300円
- ・公式サイトURL: http://enoshima-seacandle.jp/garden/
遊覧船べんてん丸
江の島弁天橋の片瀬浜側たもとにある船着場から、江の島の稚児ヶ淵の船着場まで、およそ10分の航海ながら、湘南の海の景色を楽しめるのが遊覧船べんてん丸です。べんてん丸を利用すれば、江島神社龍宮にまず参拝するにも、江の島の階段を昇ることなく、ほぼ直行することが出来ます。また、のんびりと美しい景色を楽しみながら、江の島散策をして龍宮に参拝したあとに乗るなら、海の上からも湘南の海の景色が楽しめます。
■ 基本情報
- ・名称: 遊覧船べんてん丸
- ・住所: 藤沢市江の島1-7-9
- ・アクセス: 小田急 片瀬江ノ島駅から徒歩8分
- ・運行日: 不定期運行
- ※季節・天候等によって不定期運行のため当日10時頃に問合せ
- ・定休日: 11月下旬~12月末は平日運休
- ・電話番号: 0466-22-4141(藤沢市観光センター)
- ・料金: 大人400円、小人200円
- ・所要時間: 10分
- ・参考サイトURL: http://www.fujisawa-kanko.jp/spot/bentenmaru.html
「江ノ島神社 龍宮」についての詳細
「江ノ島神社 龍宮」までのアクセス方法や詳細をご紹介します。車や電車などの公共交通機関を使用してのアクセス方法、参拝時間、公式サイトなどがありますので参考にしてみてください。最寄り駅からでも少々時間がかかりますので参拝に訪れる際には時間に余裕を持って行動するといいですよ☆車の場合は付近の駐車場情報も調べておくと良さそうです。アクセス
江の島に渡るには、片瀬浜から徒歩で行く場合は、歩いて江の島弁天橋を渡るか、遊覧船べんてん丸に乗船するか、路線バスを江ノ島バス停まで利用するという方法があります。海が荒れていたり、帰りが夜になった場合には、バスの利用が良いと思われます。江ノ島バス停からの行き先は、藤沢駅、大船駅、鎌倉駅となっており、江ノ島海岸、江ノ島駅、腰越駅などに行けます。
車で渡るなら、江の島島内には江の島入口近くから、江の島なぎさ駐車場、藤沢市観光協会江の島駐車場、湘南臨港道路附属駐車場の3つの駐車場があります。
■ 基本情報
- ・名称: 江ノ島神社 龍宮
- ・住所: 〒251-0036神奈川県藤沢市江の島2丁目3番8号
- ・アクセス:【鉄道】
- 小田急線「片瀬江ノ島」駅から徒歩27分
- 江ノ島電鉄「江ノ島」駅から徒歩30分
- 湘南モノレール「湘南江の島」駅から徒歩32分
- 【車】
- 保土ヶ谷ICから車で50分
- 朝比奈ICから車で45分
- 厚木ICから車で47分
- ・営業時間: 8時半から17時
- ・定休日: なし
- ・電話番号: 0466-22-4020
- ・料金:なし
- ・オススメの時期:9月9日(例祭)
- ・公式サイトURL: http://enoshimajinja.or.jp/annai/
江ノ島神社の龍宮と、周辺のおすすめスポットをご紹介しました。社殿全体をぐるりと回るとなると、広くて時間がかかると思います。特にこのお宮は奥にあるため、ゆっくりおさんぽ気分でお参りするといいですね。海に囲まれているため、高台から太陽の光を反射し、きらきら輝く水面を一望できます。天気が良ければ富士山も見えるようですよ。最高のロケーションですね!みどころ満載のこのエリアで、ぜひ龍神様に会いに行ってみてはいかがでしょうか?
素材提供:トリップアドバイザー