kunipee(写真提供)
和食が好きな外国人は多いですが、寿司にてんぷらにすき焼き以外、おすすめメニューってなんでしょう?これまでの経験上、はずさないのが親子丼です。外国人も日本人にも食べてほしいのが、親子丼発祥の店「玉ひで」の親子丼。鶏肉のうまみにふんわり卵、まさにパーフェクトな丼です!親子丼ラバーの聖地、人形町「玉ひで」
「玉ひで」は宝暦10年(1760年)に創業したお店。玉ひでの5代目女将、とくさんが明治24年頃に丼メニューとして発案したのがはじまりです。
ちなみに山田とくさん、写真が飾ってあります。写真の前には親子丼がディスプレイ。さすが、親子丼発祥の店ですね。
これぞ元祖!東京軍鶏のふわとろ親子丼
まずは、芳しい軍鶏のスープ
お店に入って座ると、まず1杯のスープが運ばれてきます。これは鶏だしスープで、非常にこうばしい香りがします。一口飲めば濃厚な鶏のうまみがガツンとやってきます。うまい、そしてあまい!親子丼が来るまで、しばらく鶏スープをあじわいましょう。
噛みしめるほどに軍鶏が美味い!
玉ひでで使う鶏は軍鶏。出汁の味は全体的に薄味なのですが、うまみがしっかり出るのは肉と卵が美味しいため。親子丼は鶏肉と卵の品質が命なので、玉ひでではとても仕入れに気を使います。
とろっとろの玉子は甘めの味付け♡
卵は半熟で、白味がつやつや光っています。味はわりと甘めですが、つけあわせのお新香が、ぴりっとした味わいで、いいリズムを作ります。親子丼→お新香→親子丼、親子丼、という黄金パターンです。
次回のお楽しみ?鶏レバー入りの「白レバ親子丼」
定番の親子丼もいいですが、貴重な白レバー入りの「白レバ親子丼」もおすすめです。白レバーは鶏の脂肪肝のことで、つまり鶏のフォアグラのようなもの。特有のくさみはあまりなく、親子丼に入るとトロっとした食感と濃厚なうまみが引き立ちます。
ランチは親子丼のみ!
玉ひでのランチタイムは、4種類の親子丼のみです。親子丼、”三昧”親子丼、極親子丼(炙り熟成ささみ入り)、白レバ親子丼と、どれもおいしそう。ちなみに膳もあります。夜メニューでは親子丼がコース料理の中に含まれているので、ゆっくり食べたい人は夜がいいでしょう。
江戸前の割下で炊く伝統の軍鶏鍋もオススメです
すきやきの原型ともいわれる軍鶏鍋は、江戸前の割り下で炊きます。ちなみに軍鶏鍋に使う「東京軍鶏」というブランド鶏は、玉ひでの7代目が東京都と共同で開発した鶏なんです。ここにも玉ひでの歴史がありますね。
濃厚でビターな「玉ひで 黒びーる」もどうぞ
親子丼を待つ間にちょっと一杯いただきたい人は、玉ひでのオリジナル黒ビールをオーダーしましょう。グラスに注ぐとみごとな黒色。香りも焙煎が深い感じです。親子丼の甘めの味とぴったりマッチ。とくに白レバ親子丼とのセットは最強です。
お店は襖や床の間にも歴史を感じます
玉ひでは歴史が古いこともあり、店先には明治~大正時代の頃の古い写真がたくさんあります。店内は随所に歴史を感じる部分があり、とても落ち着きます。親子丼の製法と同じように受け継がれてきた歴史がありますよ。
連日行列必至!余裕を持って出かけよう
元祖親子丼のお店のランチタイムは大行列。11:30~13:30までに来店しましょう。大勢並んでいても回転は速いですが、なるべく時間に余裕を持って行きましょうね!
■ 基本情報
- ・名称: 玉ひで
- ・住所: 東京都中央区日本橋人形町1-17-10
- ・アクセス: 人形町駅A2出口から徒歩すぐ
- ・営業時間: 11:30~14:30、17:30~22:00 ※休日は昼だけの場合あり
- ・定休日: 年末年始、お盆
- ・電話番号: 03-3668-7651
- ・公式サイトURL: http://www.tamahide.co.jp/index.html
人形町は昔から、歌舞伎やお芝居でにぎわった土地柄です。玉ひでも役者や噺家、作家のごひいき筋が大勢いました。とろとろ親子丼未体験の方は、ぜひ一度どうぞ。