私たちが普段、何気なく見ている山や川も何億年という歴史変化を経て現在があります。そんな地球科学的な価値を持つ遺産を「ジオパーク」と呼びますが、北海道にはなんと5つのジオパークがあります。世界ジオパークに認定されている2つと、日本ジオパークに認定されている3つのジオパークをご紹介します。
1. 洞爺湖有珠山ジオパーク 【伊達市・豊浦町・壮瞥町・洞爺湖町一帯】
http://nenkin-tisiki.com/blog/%e5%8c%97%e6%b5%b7%e9%81%93/%e6%b4%9e%e7%88%ba%e6%…
北海道有数の観光地でもある洞爺湖周辺は、2009年、糸魚川や島原半島とともに、日本で初めて世界ジオパークに認定されました。20世紀だけでも4回の噴火を起こし、今もその姿を少しずつ変容させています。有珠山や昭和新山など活発な火山とともに人々が生活し、縄文遺跡やアイヌ文化などから、古代から貴重な文化が発展していたことがわかることも評価されています。
人の営みと変動する大地の密接な関係を知る!
http://blogs.yahoo.co.jp/toku29511/6682251.html
約11万年前の噴火でできた洞爺湖、2万年前に誕生した有珠山・・・いまだ激しい大地の活動が続く地で暮らす人の営みが見どころ。噴火する有珠山と共生するために地域住民の中から「洞爺湖有珠山火山マイスター」を認定、防災教育やガイドとして活躍する人たちがいます。上記写真は「災害遺構」と呼ばれるもの。1977年、2000年の噴火で被害を受けた建物を防災に活かすため保存しています。しかし、火山は怖いだけではありません。火山の恵みはこの土地に温泉をもたらし、大地が育んだ海岸では漁業が盛ん、火山噴出物が堆積した土壌は野菜の栽培に最適なんです。
洞爺湖や有珠山、内浦湾にめぐらされている散策路を歩きながら豊かな大地を自分の足で体感しよう!
ジオパークを食べよう♪
■ 基本情報
- ・名称: レストラン&フラワー KARZZ
- ・住所: 北海道有珠郡壮瞥町壮瞥温泉71-8
- ・アクセス: JR室蘭本線「伊達紋別」駅より道南バス「洞爺湖温泉」行きで「壮瞥温泉」下車
- ・営業時間: 11:00-14:30、17:30-21:00
- ・定休日: 火曜日
- ・電話番号: 0142-75-1888
- ・料金: ジオパークピザSサイズ:1000円、Mサイズ:1300円
- ・公式サイトURL: http://karzz.toyako-ch.com/
2. アポイ岳ジオパーク 【様似町】
http://yamasukidot.blogspot.jp/2015/06/blog-post_7.html
北海道の日高地方、襟裳半島の手前にある様似(さまに)町。この地では約1300万年前に、北米プレートとユーラシアプレートが衝突してアポイ岳が誕生しました。アポイ岳は、地中深くのマントルの上部分である「かんらん岩」が露出していますが、世界的に見ても地上にかんらん岩が出ている地質は大変希少ということで、世界ジオパークに認定されました。
マグマが造った奇異な自然がみどころ
地中深くにあるマントルが露出した様似周辺の「かんらん岩」は、地球深部の情報を持っているため、世界の貴重な研究対象になっているほか、マグマが造り出した海岸の奇岩も見もの。アポイ岳から鉄分やミネラルが多く流れ込むため、栄養豊かな海では、名産の日高昆布、ツブ貝、ウニなどが収穫できます。「かんらん岩天丼」なるグルメが!
http://www.hokkaido-nl.jp/detail.cgi?id=28588
2015年4月から「アポイ山荘」のレストランに登場したメニュー「かんらん岩天丼」(写真左)。地元産のツブ貝やタコのかき揚げがご飯の上に乗っているボリューム満点のご当地グルメ。■ 基本情報
- ・名称: アポイ山荘 レストラン えぞ鹿
- ・住所: 北海道様似郡様似町平宇479-7
- ・アクセス: JR「様似」駅よりJRバスに乗車、「アポイ山荘」下車すぐ
- ・営業時間: 11:00-14:00、17:00-21:00
- ・定休日: 無休
- ・電話番号: 0146-36-5211
- ・料金: かんらん岩天丼:900円
- ・公式サイトURL: http://apoi-sanso.co.jp/
3. 白滝ジオパーク 【遠軽町】
http://www.trailrunning-ohkoku.jp/raceguide/2013/07/1-5.html
2010年に日本ジオパークに認定された遠軽町白滝地区は、道北にあります。「赤石山」周辺は日本最大の黒曜石原産地。220万年前の溶岩流出で誕生した黒曜石は、今も山に行けばその姿を見ることができます。旧石器時代には既にこれら黒曜石の加工が行われていたことが、うかがえる遺跡群もあります。ジオパークのことも!その他のことも!
http://blog.livedoor.jp/wed7931/archives/50625311.html
旭川紋別自動車道沿いにある白滝PAに位置する、道の駅「しらたき」はオススメ立ち寄りスポット。白滝ジオパーク交流センターや、遠軽町埋蔵文化財センターからのジオパークに関する情報も集まっています。その他観光情報のほか、周辺には高原キャンプ場や北大雪スキー場などアウトドアフィールドがあります。レストランでは鹿肉を使った丼、地元のそば粉100%のそばなどが楽しめます。お土産品を買うにも売店があるので便利。
■ 基本情報
- ・名称: 道の駅 しらたき
- ・住所: 遠軽町奥白滝
- ・アクセス: 旭川紋別自動車道「白滝PA」すぐ
- ・営業時間: 9:00-18:00 ※レストランは10:00-17:00
- ・定休日: 年中無休
- ・電話番号: 0158-48-2175
- ・公式サイトURL: http://www.hokkaido-michinoeki.jp/data/83/each.htm
4.とかち鹿追ジオパーク 【鹿追町】
2013年、十勝地方鹿追町周辺が日本ジオパークに認定されました。澄んだ湖水をたたえる然別(しかりべつ)湖、夏でも冷気を送り出す風穴地帯など、寒さが作り出した特別な地形と景観、そしてその自然が育む野生動物や植物の数々を満喫できます。
冬限定!湖上の美しい建造物
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冬には完全結氷する然別湖の上に美しい雪と氷の建造物が建つイベント「しかりべつ湖コタン」。期間限定で現れる美しい建物は、とってもロマンチック。上記写真はイヌイットの伝統住居「イグルー」の様式で造られた、雪と氷でできたバー。■ 基本情報
- ・名称: しかりべつ湖コタン2016
- ・住所: 北海道河東郡鹿追町
- ・アクセス: JR「帯広」駅バスターミナルよりバスで約90分「然別湖畔温泉」下車(無料)
- ・開催期間: 2016年1月28日~3月21日
- ・定休日: 期間中はなし
- ・電話番号: 0156-69-8181(しかりべつ湖コタン実行委員会)
- ・公式サイトURL: http://www.nature-center.jp/kotan/index.html
5. 三笠ジオパーク 【三笠市】
http://blog.livedoor.jp/sorairocm/archives/4122338.html
空知地方にある三笠市は2013年に日本ジオパークに認定されました。この地が海だった1億年前の地層が露出する「桂沢エリア」、開拓の歴史を感じる「三笠エリア」、炭鉱の面影を残す「幾春別(いくしゅんべつ)・奔別(ぽんべつ)エリア」などで構成、古代から近代までの時間の流れを感じることができます。恐竜や化石がいっぱい!
http://wen-li.sakura.ne.jp/sb.cgi?eid=2037
三笠市立博物館は、別名「化石の博物館」と言われるほど、数多くの化石を所有する博物館。天然記念物「エゾミカサリュウ」の化石など3,000点以上の化石が展示されています。1階フロアにある1メートルほどあるアンモナイトの化石は、来館者が直接手で触れることのできる貴重な展示です。■ 基本情報
- ・名称: 三笠市立博物館
- ・住所: 北海道三笠市幾春別錦町1丁目212-1
- ・アクセス: JR「岩見沢」駅から北海道中央バス三笠線「幾春別町」行き終点下車徒歩5分
- ・営業時間: 9:00-17:00
- ・定休日: 月曜日(祝日の場合は翌日)、冬季の祝日、年末年始
- ・電話番号: 01267-6-7545
- ・料金: 一般:450円、小・中学生:150円、小学生未満:無料
- ・公式サイトURL: http://www.city.mikasa.hokkaido.jp/museum/
いかがでしたか?北海道の自然の豊かさに潜む雄大な大地の記憶を感じるジオパーク。北海道で古代からの地球の歴史を感じてみませんか?