気分は平安貴族♪優雅な庭園で式部をしのぶ「紫式部公園」

上野写真を見たら、まあ、優雅な場所とおもうはず。これはやっぱり、京都でしょうね。え、違う？福井県越前市？しかも、ここが「紫式部公園」だと聞けば、ますますクエスチョンマークが頭に浮かびます。なぜ紫式部の公園が越前市にあるのか。すべては行けばわかりますよ。

１．なぜ越前に紫式部公園？

紫式部公園は、昭和58年度に着工された福井県越前市にある公園です。紫式部と言えば「源氏物語」をかいた、平安時代の世界的な女流文学者です。それにちなんだ公園がなぜ福井県にあるのかというと、紫式部は父親の転勤にともなって、越前で暮らしたことがあるんです。ゆかりの地なんですね。

公園内には広い池とほとりに建つ釣り殿、紫式部像、芝生広場などがあり、市民のいこいの場になっています。平安時代の貴族の邸宅を模した釣り殿と朱塗りの橋などは、優雅な時代をしのばせます。ゴールデンウィークには藤まつりもあり、平安衣装を着た人たちがねりあるくイベントも見ものですよ。

 ２．紫式部公園のみどころ

公園内のひろいスペースを占めている、泉池と釣り殿です。これは平安時代の貴族の邸宅「寝殿造」に欠かせないものでした。当時の貴族の家には広い池がつきもので、そこで船遊びをしました。源氏物語の中にも天皇が舟遊びを楽しむシーンが出てきますね。

釣り殿と泉池

池の端にはかならず「釣殿（つりどの）」とよばれる建物があり、水面に建物が張りだした状態で景色をみることができました。日本広しといえども公園内に釣り殿があるのは紫式部公園くらいでしょうね。

2.金色の式部像

写真でイメージするより、けっこう大きな紫式部の像です。金色で顔は霊峰日野山に向いています。地元武生では有名な話ですが、この像の足元は京都方面に向いているそうです。父親について越前まできたものの、気持ちは京都に残っているということをあらわしているとか。

3.紅葉

紫式部公園は、武生の人にとっては「紅葉の公園」です。上の写真にもあるとおり、紅葉シーズンはおみごとです。それこそ「錦をはいたよう」な景色が広がります。

この風景だけを見ていたら、なるほど平安時代の優雅な気持ちになれますね。和歌でも一首…初心者でも素晴らしい一句が詠めるかもしれませんよ♪

4.藤の回廊をくぐろう

紅葉とならんで、紫式部公園の名物が藤です。広い池のある公園スペースの横は、やはり広い芝生公園です。これをぐるりとコの字型に取り囲んでいるのが藤棚。長さは約２００メートルもあり、シーズンには藤の花で回廊ができます。

こちらの藤の花、よくみる紫色だけでなく、白い花もあります。下の写真、左側が白い藤で、藤棚の中に紫と白の花が交互に咲きみだれるのがながめられます。花の咲きはじめは例年４月下旬のゴールウィークの頃。「式部とふじまつり」の時代行列もあいまって、とても華やかです。

5.藤波亭で十二単体験を

紫式部公園のとなりには、無料休憩所の「藤波亭」があります。こちらでは無料休憩所のほか、手打ちそばが有名です。もっと有名なのが「十二単の着付け体験」です。日本時代衣装源流会のスタッフが総がかりになって、女性のあこがれ十二単を着せてくれます。

着るだけでなく、公園内で写真撮影などもできるので人気の体験スポット。予約が必要ですので、興味のある方はお早めに。他ではできない貴重な体験ですね。男性の衣装も着せてくれますよ。

３．紫式部公園にいた人は、こんな風に言っています♪ 

見れば見るほど情緒的な風景が残っていますよね。
せっかく公園を訪れたら、十二単の姿でパチリと美しい姿をいかがですか？

４．紫式部公園の詳細

釣り殿の横にある、しだれ桜もキレイです。

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