平安時代の貴族は、桜の美しさよりも梅の香りを愛したそうです。早い春の到来を告げる、爽やかな香りがたまりませんね。癒し効果も抜群!今回は、中部地方(新潟県~愛知県)の梅の観梅名所7選です。
1.田上町(たがみまち)梅林公園/新潟県
http://ekurotyan.exblog.jp/21913149/
新潟県田上町は、新潟県の中央部北寄りにあります。町の面積の半分は山地、もう半分は平野という自然豊かな場所。こちらの梅林公園では、白梅や紅梅、枝垂れ梅など約2000本が栽培されています。小高い丘の上にあるので、ピンクや白の梅が見おろせます。「田上うめまつり」は例年4月第1日曜の開催です。うめまつりのお楽しみは、田上産の「越の梅」を使った梅干しや梅酒の販売です。「越の梅」は新潟で栽培されている梅の品種で、種が小さく果実の部分が多いのが特徴。皮がやわらかいので、梅干に向いています。むかしお家で作っていたような、しょっぱくてすっぱい梅干しは合成保存料・香料・着色料を使用しません。
梅林見学が終わったら、1周3kmの散策コースはいかがでしょうか。のんびり歩いて2~3時間野コースは自然を満喫できます。4月上旬の山桜シーズンもみごとなので、再度やってくるべし。コース内の金毘羅山から梅団地の見晴らしの丘までは特に標識もありません。山道、ヤブ道なので、道に迷ったと思ったら戻りましょう。
- ■ 基本情報
- ・名称: 田上町梅林公園
- ・住所: 新潟県田上町大字田上甲184
- ・アクセス: JR羽生田駅→車5分
- ・営業時間: 入園自由
- ・定休日: 無休
- ・電話番号: 0256-57-6225/田上町産業振興課商工観光係
- ・料金: 無料
- ・例年の見ごろ: 4月上旬
- ・公式サイトURL: http://www.town.tagami.niigata.jp/sightseeing/map/map19.html
2.兼六園・梅林/石川県
http://hideshirou.exblog.jp/19602282/
有名な兼六園にも梅林があります。随身坂口近くに広がる梅林は、広さ約3000㎡。昭和43年(1968)に、明治百年記念事業として全国の名梅を集めてつくられたので、梅の種類が多い。白加賀、摩耶紅梅、青軸、八重寒紅など約20種類です。約200本の梅のうち、白梅が約130本、紅梅約70本が優雅に咲きます。兼六園は水戸偕楽園(かいらくえん)、岡山後楽園(こうらくえん)とならぶ日本三名園のひとつ。江戸時代の代表的な大名庭園で、代々の加賀藩主によって少しずつ整備されて今の姿になりました。梅だけでなく、四季折々の美しさを楽しめる庭園として、世界からも観光客がきます。
梅の後は桜(4月上旬)とカキツバタ(5月上旬)がみごとです。桜の時期は混み合いますが、カキツバタは多少ひとが減っているのでゆっくり楽しめます。なお梅林内もペットは不可なので、ご注意を。
■ 基本情報
- ・名称: 兼六園・梅林
- ・住所: 石川県金沢市兼六町1
- ・アクセス:JR金沢駅→北鉄バスで15分、バス停:兼六園下下車、徒歩すぐ
- ・営業時間: 7~18時(10月16日~2月末日は8~17時)
- ・定休日: 無休
- ・電話番号: 076-234-3800/石川県金沢城・兼六園管理事務所
- ・料金: 18歳以上310円、6歳~18歳未満100円
- ・例年の見ごろ: 3月上旬~下旬
- ・公式サイトURL: http://www.pref.ishikawa.jp/siro-niwa/japanese/top.html
3.西田梅林(にしだばいりん)/福井県
https://wakasa15thfd.wordpress.com/2015/03/29/%E8%8B%A5%E7%8B%AD%E3%83%BB%E4%B8%…
福井県の若桜町は海水浴で有名ですが、実は日本海側で最大の梅の産地です。三方五湖周辺には、約7万本の白梅が咲きます。梅の見頃は3月中旬ごろで、例年、3月の第2土・日曜にいろいろなイベントがあります。梅加工製品や地元特産品の販売などもありますので、一度は行ってみたいですね。梅まつりの会場はJA敦賀美方 梅の里会館です。特産品は梅干し。漬け込みから土用干し、製品の出荷まで、すべてを手作業でしています。大きくてふっくらした梅干しは、食べて良し、焼酎のお湯割りにしても良しです。
なお、西田梅林および周辺の梅林は、基本的に私有地。果実をとるための梅林です。ペットなども立ち入り可ですが、各自マナーを守ってください。
■ 基本情報
- ・名称: 西田梅林
- ・住所: 福井県若狭町成出17-4-1
- ・アクセス: JR三方駅→常神行きバスで10分、バス停:別所川(梅の里小)下車、徒歩1分
- ・営業時間: 入園自由
- ・定休日: 無休
- ・電話番号: 0770-45-9102 JA敦賀美方 梅の里会館
- ・料金: 無料
- ・例年の見ごろ: 3月上旬~中旬
- ・公式サイトURL: http://www.wakasa-mikatagoko.jp/search/entry/tourism-004.html
4.安八百梅園(あんぱち ひゃくばいえん)/岐阜県
http://jikomannte.exblog.jp/23677283
安八百梅園は、比較的新しい施設です。安八町の新名所として、平成10年(1998)に開園。町の中心を流れる中須川ぞいにあります。この梅園の特徴は、種類が多いこと。梅園とその周辺には敷地面積約3.9ヘクタールのなかに154種類、1200本以上の梅の木が植えられています。なぜこんなに多種類の梅があるのかと言えば、百梅園をつくる時に、町内外の方から多くの梅の木が寄付されたからです。もちろん、梅の種類では、岐阜県内では1番多い。主な梅は、寒紅梅、道知辺などです。種類が多いため見ごろも長く、1月下旬~3月下旬まで楽しめます。
例年、3月上旬には梅まつりがあり、うどんやぜんざいなどの各種バザー、盆梅展、フォトコンテスト、大寄せ茶会など各種イベントも盛りだくさんです。
■ 基本情報
- ・名称: 安八百梅園
- ・住所: 岐阜県安八町外善光3208
- ・アクセス:名神高速岐阜羽島ICから県道18号経由10km
- ・営業時間: 9~16時
- ・定休日: 無休
- ・電話番号: 584-64-3111/安八町
- ・料金: 無料
- ・例年の見ごろ: 1月下旬~3月下旬
- ・公式サイトURL: http://www.town.anpachi.gifu.jp/2014/02/19/%E5%AE%89%E5%85%AB%E7%99%BE%E6%A2%85%…
5.小國神社(おくにじんじゃ)/静岡県
http://poto.hamazo.tv/d2013-02.html
有名どころが続いたので、ひとつ、穴場的な梅林をご紹介しましょう。静岡県の小國神社は、遠江(とうとうみ)一の宮として、1450年もの歴史がある神社です。一般には紅葉やさくら、花しょうぶが有名ですが、境内周辺の梅も見事です。毎年、1月下旬から境内や周辺の水晶山の梅が咲き始めます。見頃は長くて、3月の中旬まで。植えられている梅は約1000本。ピークは2月下旬~3月中旬です。白梅、紅梅が入り乱れて咲き、早春の華やかさを感じさせます。
神社周辺もいいのですが、神社から大洞院方面へ行き、約1kmのところにある小國神社梅園もおすすめ。山腹から見下ろすと、荒々しさが残る山の斜面に紅白の梅林が幾重にも重なりあっています。車にひとは、小國神社第8駐車場が便利です。
■ 基本情報
- ・名称: 小國神社(おくにじんじゃ)
- ・住所: 静岡県森町一宮3956-1
- ・アクセス:天竜浜名湖鉄道遠江一宮駅→車10分
- (神社無料送迎バスが毎月1・15日、日曜、祝日に天竜浜名湖鉄道遠江一宮駅から運行)
- ・営業時間: 8~17時
- ・定休日: 無休
- ・電話番号: 0538-89-7302
- ・料金: 無料
- ・例年の見ごろ: 1月下旬~2月上旬
- ・公式サイトURL: http://okunijinja.or.jp/
6.梅の里 川売(うめのさと かおれ)/愛知県
http://soe3814.cocolog-nifty.com/blog/2013/03/2-f2e5.html
愛知県からは、新城市のご紹介。川売(かおれ)地区は食用梅の産地です。約1500本が植えられていて、3月成就ごろから、岩の間を縫うように紅白の梅が咲きます。食用梅なので、主な種類は南高梅など7種類ほど。「梅花まつり」では、梅製品の販売もあります。梅花まつりでは農産物の直売所も作られて、梅みそ入りの五平もちや梅アイスなど珍しいものが食べられます。食用梅の産地だけに、特産品がとってもおいしいのです。
梅林は、11戸の農家をとり囲むようにして咲き誇ります。山あいの傾斜地に、のどかに梅が咲き広がるようすは桃源郷のよう。アマチュアカメラマンの腕が問われる場所でもあります。
■ 基本情報
- ・名称: 梅の里 川売
- ・住所: 愛知県新城市海老字紙屋(川売地区)
- ・アクセス:JR本長篠駅→豊鉄バス田口行きで20分【バス停】海老下車より徒歩25分、新東名高速浜松いなさICから国道151・257号、県道32号経由28km
- ・営業時間: 散策自由
- ・定休日: 無休
- ・電話番号: 0536-32-0022/新城市観光協会
- ・料金: 無料
- ・例年の見ごろ: 3月中旬頃(天候により前後あり)
- ・公式サイトURL: http://www.city.shinshiro.lg.jp/index.cfm/8,3192,149,722,html
7.佐布里池梅林(さぶりいけばいりん)/愛知県
http://www.city.odawara.kanagawa.jp/kanko/plumsummit/p17341.html
愛知県知多市の佐布里池周辺に広がる梅林です。約4600本、25種類の梅が植えられています。主な種類は薄紅色の佐布里梅、白加賀、青軸など。早咲きの梅や遅咲きの梅が混ざり合っているので、2月中旬頃から3月中旬頃まで順番に花が開きます。特産の佐布里梅は、明治の初めに鰐部亀蔵さんという人が、桃の木に梅を接ぎ木をして造ったそうです。花はうすいピンク色で、実は果肉が厚く種が小さい酸味が強いので、梅漬けや梅酢に最適な品種です。
昭和34年の伊勢湾台風で被害を受け、佐布里ダムの建設により水没し他部分もあり、現在の梅林は昔より小さくなってしまいましたが、地元の協力もあり今では観梅客が戻ってきました。梅まつり期間中は、ステージイベントや週末の朝市などが人気。お天気がいいと物見やぐらから名古屋駅のツインタワーが見えます。
■ 基本情報
- ・名称: 佐布里池梅林
- ・住所: 愛知県知多市佐布里
- ・アクセス: 名鉄朝倉駅→知多バス佐布里[そうり]行きで12分、バス停:梅の館口下車、徒歩5分
- ・営業時間: 9~17時
- ・定休日: 月曜(祝日の場合は翌日、梅まつり期間中は無休)、年末年始(12月28日~1月4日)
- ・電話番号: (0562)54-2911 佐布里緑と花のふれあい公園
- ・料金: 無料
- ・例年の見ごろ: 2月中旬~3月中旬頃
- ・公式サイトURL: http://www.medias.ne.jp/~umehouse/