Hideyuki KAMON
岸和田城は、大阪府岸和田市にあり、またの名を、猪伏山千亀利城(いぶせやまちぎりじょう)とも呼ばれています。城としては珍しい「犬走り」があります。楠木正成が一族の和田高家に築かせたことに始まり、その長い歴史の間には、城主が次々と変わりました。天正13年(1585)に羽柴秀吉が入城し、小出秀政を城主にしました。その後、明治4年(1871)に廃城になりましたが、昭和29年(1954)に現在の3層3階の模擬天守にが再建されました!この秀吉ゆかりの城ついて、詳しい情報を周辺のスポットとあわせて紹介します。
岸和田城とは?
その後、信濃泰義によって現在の場所に移築され、さらに羽柴秀吉が紀州征伐の拠点とするため天守閣を含めて再築城させました。
小出秀政・吉政・吉英、松平康重・康映、岡部宣勝が城主となり、以後は明治維新まで岡部氏13代が岸和田藩を統治したとされています。
お城自体は、石垣や堀を除き落雷で焼失したり、維新期に自ら破壊したりしたため、昭和29年に模擬天守として再築されたものとなっています。
岸和田城の魅力
現存する部分は石垣や堀のみですが、この城跡は昭和18年に大阪府指定の史跡となっています。城内には「岸城神社」という社もあり、岸和田城の別名である「千亀利」と『契り』とをかけて、縁結びの神社として知られるようになりました。
そのためか、観光施設として活用されるほかに、岸和田城の天守閣では結婚式ができる「岸和田城ウエディング」というのもあるそうですよ!
また、桜の季節は花見の名所ともなっていて、定期的にイベントも行われているそうなので、気になる方は事前にチェックしてみるのもいいですね。
見どころ・お勧めポイント
岸和田城庭園(八陣の庭)
八陣の庭は、芸術上および学術上の価値の高さから国の名勝として指定されています。作庭家の重森三玲という人の設計で、1953年に作られた砂庭式枯山水庭園です。
この庭園は、諸葛孔明の八陣法がテーマとされていて、中央の大将と先端の「天・地・風・雲・鳥・蛇・龍・虎」の各陣には、それぞれ石組みが配されています。
岸和田だんじり祭り
毎年9月に行われる有名なお祭りで、岸和田城やその周辺に数十万人もの観客が訪れます。
高速で走るだんじりを、曲がり角で方向転換させるという「やりまわし」がだんじり祭りの醍醐味とされていて、その曳行コースの曲がり角にはいつもたくさんの観客で賑わいます。
また、だんじりには精緻に施された彫刻があって、これも見所のひとつとなっているそうです。
五風荘
岸和田市指定有形文化財にも指定されている「五風荘」。ここは、岸和田城の二の郭である「新御茶屋」「薬草園」の跡地に旧寺田財閥当主家の別邸として建てられました。
回遊式の庭園内には「山亭」「八窓席」「残月席」のみっつの茶室があり、その面積は8000平方メートルもあるそうです。
主屋や蔵、茶室に門などの建造物は指定有形文化財、庭園などは岸和田市指定名勝とされています。
この美しい庭園と建造物は、岸和田城の天守閣からも眺めることができますよ!
口コミ
http://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g1023471-d1407197-Reviews-Kishiwada_…
詳細 ・基本情報
■ 基本情報
- ・名称: 岸和田城
- ・住所: 岸和田市岸城町9番1号
- ・アクセス: 南海電気鉄道 / 南海本線「蛸地蔵駅」下車 徒歩約10分
- ・営業時間: 午前10時~午後5時(入場は午後4時まで)
- ・定休日:
- ・毎週月曜日(月曜日が祝日・休日の場合、及びお城まつり期間中は開場)
- ・年末年始(12月29日~1月3日)
- ・展示替の期間(臨時休場)
- ・電話番号: 072-431-3251
- ・料金: 大人 300円 / 中学生以下 無料
- ・所要時間: 1時間〜
- ・オススメの時期: 桜の季節
- ・公式サイトURL: http://www.city.kishiwada.osaka.jp/soshiki/36/kishiwadajyo.html
岸和田城には、珍しい「犬走り」があるのが特徴です。これは、石垣の外側に設けられた幅の狭い通路のことです。「犬が走れるくらいの幅しかない道」という意味からそのように呼ばれます。一般の住宅ではよくあるものですが、どうして城では珍しいのでしょうか?それは、敵の攻撃の足場になりやすいからです。それでもあえて造られたのには、石垣が崩れやすかったために、補強が必要だったからと考えられています。訪れた際には、ぜひ見て下さいね!