福井県立恐竜博物館でダイナソー博士になろう!!たまごをイメージした銀色のドームの中では、骨格標本が飾られていたり、在りし日の世界の様子が復元されていたり、化石のクリーニング作業が行われていたりと、中生代に興味のある人々の好奇心をくすぐる仕掛けがいっぱい。この分野では、世界でも3本の指に入ると言われている施設なんですよ。また、館内のレストランではここだけのオリジナルメニューも楽しめちゃいます。ね、面白そうでしょ?
福井県立恐竜博物館がある勝山市北谷町では、続々と新種の恐竜化石が発見されて、その数なんと日本で発見された7種類のうち5種類!今でも発掘作業は続けられており、これからも新しい恐竜化石の発見がある期待度は大!!野外恐竜博物館のツアーに参加したら、発見者になれるかも?!
1.恐竜化石の宝庫!「福井県立恐竜博物館」とは?
実は、福井県立恐竜博物館のある、福井県勝山あたりは、恐竜の化石の宝庫なのです。手取層群という、ジュラ紀中期から白亜紀前期にかけての地層が福井県を含む4県にわたってまたがっており、この地層は湖や湿地など化石を残しやすい地層であるのだとか。福井県は、恐竜の化石の発掘に力を入れてきたので、大量の化石が発掘され、恐竜の県として知られるようになったのです。
2.「福井県立恐竜博物館」の6つの見どころ!
館内に入ると、展示室へと降りる長さ33mのエスカレーターがあります。入口の3階から地下1階へ一気に下りますので、これに驚く人も!
巨大ドームの内部にある常設展示室は「恐竜の世界」「地球の科学」「生命の歴史」の3つのゾーンから構成されています。 ここでは、見どころをご紹介しちゃいます♪
このエスカレーター自体、中央にまっすぐ伸びるエスカレーターと、周りを囲む、うねる様な伸びを見せるエスカレーターの様子が、首長竜の群れの様に見えて、恐竜博物館ならではの雰囲気を感じさせますね。来館したらまず、このエスカレーターで一気に地下まで降りるのも、アトラクションの一つの様に感じられておもしろそうです。
①圧巻!「恐竜の世界」
巨大な空間に42体もの恐竜全身骨格が展示されており、見応えがあります。 恐竜のそばには復元模型が置かれており、当時の勇壮な姿を知ることができます。 https://www.flickr.com/photos/yu-kubo/6978571595/in/photostream/player/
メインホールの正面には、迫力ある動く!ティラノサウルスの姿があります。 ここでは、4つのコーナーに分かれていて「恐竜のからだ・くらし」、対面スクリーンの「ダイノシアター」、 忠実に再現されたジオラマ「中国四川省の恐竜たち」では、木々や恐竜まで鮮やかに復元されております。
http://www.flickr.com/photos/38303392@N03/9542264898/
更に「日本とアジアの恐竜」では、復元された福井産のイグアノドン類フクイサウルスなどの4体の化石標本と復元骨格もあり必見です。 「恐竜の世界」を見たなら、「生命の歴史」「地球の科学」ゾーンもぜひ歩いて見て下さい。「生命の歴史」のゾーンでは、46億年という時間をかけて、地球上で育まれてきた生命の歴史が紹介されています。「恐竜の世界」で見てきた、巨大な骨格を持つ恐竜たちは、どのように進化し、どこへと進化していったのか。哺乳類は…と、生まれ、消えて行った生命たちを追うことができます。「地球の科学」では、それら命を育んできた地球の姿を、二つの面からとらえます。
http://pangea-note.com/museum/fukui/post-13.php
②触れて楽しむ空間!「ダイノラボ(恐竜研究室)」
http://www.flickr.com/photos/38303392@N03/9539478495/
ダイノラボは、参加体験型の恐竜研究室です。 部屋の中心に置かれたティラノサウルスの全身骨格(レプリカ)をあらゆる角度から観察したり、間近に見たりすることができます。他にも 化石やティラノサウルスの足跡などに触れたり、 恐竜と自分の重さを比べる恐竜体重計や化石についてのクイズボックスなど、いろいろと楽しめながら学べる場所です。 本来、化石というのはとても壊れやすく、また、博物館で展示できるような状態の良いものは高価なのだそうで、不特定多数の人が訪れる博物館で「実際に触れる」という形で展示するのは難しいのだそうです。しかし、ここ「ダイノラボ」では、実際に触れることができます。ティラノサウルスの骨、マンモスの牙、アンモナイト…。人間が誕生するより遥か昔、この地球上に住んでいた生き物たちに手を触れ、感じることができます。
http://blogs.yahoo.co.jp/t_matuda/59973351.html
③常時公開!普段は見れない「化石クリーニング室」
http://blog.livedoor.jp/dont_coy/archives/51724864.html
化石を覆う余分な岩石を取り除く作業を「クリーニング」といいます。 岩石の種類によって様々な細かな処理が必要なため、非公開されている場所が多いのですが、 ここでは、エントランスホールの1階と2階部分にある窓から、作業をしている様子を見ることが出来ます。 実際に北谷の発掘現場から産出した化石が、ここでクリーニングされています。 化石というのは、掘りだしてすぐ展示できるわけではないのだなぁと、改めて知ることができますね。化石の周りの岩を取り除き、壊れやすくデリケートな化石を樹脂で固めたりと、太古の生き物たちの貴重な跡を 保存・展示できるように、非常に細密な作業が行われています。機械に詳しい人なら、ここで使われている機械にも興味津々ではないでしょうか。
④芸術品の化石と出会う!「ダイノストリート」
http://www.flickr.com/photos/33471903@N06/3329793975/
地下1階は、ダイノストリートと呼ばれる通路になっています。芸術品のように美しい化石標本が飾られており、竜脚類カマラサウルスの産状化石もあります。 また、動く古代天井があり、カブトガニ、魚群、クラゲなどを海底から見上げるような感じで見ることができ、 神秘な世界へと引き込まれます。 「ダイノストリート」は、エスカレーターを降りてすぐの通路になります。入り口から首長竜の様なエスカレーターを降りてきて、最初に目にする太古の生物の姿です。両脇に並ぶ化石標本は本物です。「カマラサウルス」の化石が登場するのは、そのストリートの一番最後。これから始まる恐竜の世界への冒険を、静かに盛り上げてくれます。
※2016年3月現在、設備老朽化のため、天井に古代の海の投影は行 っていません。
⑤「地球の科学」
https://www.flickr.com/photos/yu-kubo/6832451434/in/photostream/player/
地球を「水と地球」、「火と地球」という2つのテーマから紹介しています。 地球を構成する岩石、化石、鉱物、宝石などを展示しています。
地震などの地球科学を展示するコーナーや地層をどうやって調べるの?なども紹介されています。
「生命の歴史」ゾーンでは、地球上で育まれてきた生物たちの進化する様を見ることができますが、地球自体も、一つの「星」という生命体。生命体である地球の中で、岩石や鉱物・宝石なども作られ、陸や海には堆積物がたまり、その中には恐竜はじめ生き物たちの在りし日の姿が化石としてとどめられる…。地球の神秘に触れるひと時です。
⑥オリジナルメニューを楽しめる!
3階エントランスホール脇にある開放的なレストランには、恐竜博物館のオリジナルメニューもあります。恐竜の巣カレー、恐竜バーガー、キッズメニューの「きょうりゅうランチプレート」などや、 デザートでは、発掘恐竜スフレケーキやティラパフェなどもあり、どれを食べようかと悩みます。
素材提供:トリップアドバイザー
「恐竜バーガー」は恐竜の足跡型のバンズが楽しく、「恐竜の巣カレー」は恐竜の巣に見立てたトッピングがかわいらしく、子どもだけでなく大人も、メニューを見ながらウキウキしてしまいます。ガッツリ食べたい時には、カツをトッピングした「ボルガライス」や「ボルガパスタ」でお腹いっぱいに。巨大ティラノサウルスが乗ったパフェの他、「中から何かが出てくるかも…」な発掘恐竜スフレケーキで、デザートもバッチリです!
3.福井生まれの恐竜たち
福井県勝山市北谷では、1982年のワニ全身骨格発見にはじまり、恐竜化石発掘調査により獣脚類やイグアノドン類などの恐竜の骨が採集されました。発掘現場からは、恐竜の足跡化石や卵の殻、幼体の骨が発見され、豊富な恐竜の群れが棲息し生活していたことがわかりました。発掘現場から発見された恐竜の中には、新しい種類の恐竜として発見され、フクイやカツヤマの名が付けられたものが、日本で発見された7種類のうち5種類もあります。
フクイラプトル・キタダニエンシス
学名そのものが発掘地の福井県の北谷を冠しているのが、2000年に発見されたフクイラプトル・キタダニエンシスで、アロサウルス上科に属していると考えられている肉食性恐竜です。フクイラプトルは、白亜紀前期に棲息していたと考えられ、大腿骨から体長4.2mと推定される獣脚類の恐竜で、大きな手の爪や長い後ろ脚が特徴とされています。展示室1階、手取層群の恐竜・福井県の恐竜コーナーに復元骨格が展示されています。
フクイサウルス・テトリエンシス
1989年から行われた恐竜化石発掘調査で発見され、2003年に新しい種類の恐竜として、フクイサウルス・テトリエンシスと名付けられたイグアノドン類に属している草食性恐竜です。フクイサウルスは、特長的な上顎骨の構造を持っている、白亜紀前期に棲息していたと考えられる、体長4.7mの鳥脚類の恐竜です。発掘調査では頭骨や多くの部位が発見され、それを元にして全身骨格が復元されました。展示室1階、手取層群の恐竜・福井県の恐竜コーナーに展示されています。
フクイティタン・ニッポネンシス
2007年夏の第三次発掘調査の準備作業中に発見された大型恐竜化石は、2010年にフクイティタン・ニッポネンシスと名付けられた、ティタノサウルス形類と考えられている草食性恐竜です。フクイティタンは、白亜紀前期に棲息していたと考えられ、『日本産の福井巨人』という意味を持つ、竜脚類の恐竜として日本ではじめて学名が付けられた恐竜です。発見部位が少ないため、体長は10m前後と推定され、発見化石は展示室1階、手取層群の恐竜・福井県の恐竜コーナーに展示されています。
フクイベナートル・パラドクサス
2007年の第三次北谷発掘調査で発見された小型恐竜化石は、2016年にフクイベナートル・パラドクサスと名付けられたマニラプトル形類に属していると考えられる恐竜です。学名は『逆説の福井の狩人』の意味を持ち、骨の特徴が意外な組み合わせということから、パラドクサスと命名されたものです。フクイベナートルは、白亜紀前期に棲息していたと考えられ、体長2.5m、体重25kg程度と推定され、歯が円錐形で鋸歯が無いなどの特徴から、雑食性と考えられる小型の獣脚類の恐竜です。
コシサウルス・カツヤマ
2008年に発見されたイグアノドン類骨化石は、上顎の骨化石がフクイサウルスとは別種ということが確認され、2015年にコシサウルス・カツヤマと名付けられたハドロサウルス上科の草食性恐竜です。コシサウルスも白亜紀前期に棲息していたと考えられ、当時の福井の自然環境が、同じ鳥脚類で草食恐竜のフクイサウルスと、棲み分けが出来るほどに豊かだったと考えられます。この体長3mのコシサウルスの化石は、骨の組織から子どもの恐竜であったことがわかっています。
4.野外恐竜博物館
日本で発見されて新たに学名が付けられた7種類の恐竜のうち、5種類もの恐竜が発見されている勝山市北谷町には、2014年7月に野外恐竜博物館が開館されました。野外恐竜博物館は、日本最大の恐竜化石発掘現場に設けられた博物館で、観察広場では恐竜化石の発掘現場の見学を行い、展示場では発掘化石や調査の歴史の解説を受けます。さらに、化石発掘体験広場では、発掘現場から持ってきた石を叩いて、化石の発掘体験をすることが出来ます。
5.野外恐竜博物館ツアー
野外恐竜博物館での見学・体験は、恐竜博物館からのツアー形式となっていて、恐竜博物館で集合して専用バスで野外恐竜博物館に向います。ツアーには、初めての参加者を対象とした60分の通常コースと、リピーターを対象とした化石発掘体験60分コースの2種類があります。所要時間は、恐竜博物館との往復時間を含めて、約2時間です。
通常コースは、ナビゲーターのエスコートを受けながら、恐竜化石発掘現場を間近に見学し、発掘現場で発見された化石の解説を受けた後に、博物館研究員と一緒に発掘体験を行う60分のコースです。化石発掘体験60分コースは、野外恐竜博物館の滞在時間すべてを化石発掘体験で過ごします。
6.えちぜん鉄道・きょうりゅう電車
えちぜん鉄道では、毎日福井駅9時48分発のきょうりゅう電車を運行していて、勝山駅から専用バスで博物館まで向かいます。きょうりゅう電車の乗車は完全予約制で、乗車券とは別に卵形の特別券が必要となります。きょうりゅう電車は2両編成となっていて、車体には「きょうりゅう電車」のサイドボードやヘッドマークが付いています。2両のうち7005号の車内は、ジュラチックのキャラクターで装飾され、7006号の車内は、ジャングルゾーンの装飾となっていて、車中では車内モニターに恐竜の映像が流れます。
7.アクセス
鉄道を利用した場合には、福井駅まで北陸本線を利用して、福井駅からはえちぜん鉄道の勝山永平寺線で勝山駅まで乗車し、勝山駅からはコミュニティーバスを利用して博物館前で下車します。航空機を利用した場合は、小松空港から空港連絡バスで福井駅に向かい、福井駅からは鉄道利用と同じルートで向かいます。
車を利用する場合は、北陸自動車道を経由するならば、福井北ICで下りて、国道416号線経由となります。東海北陸自動車道を経由するならば、白鳥ICから中部縦貫自動車道・油坂峠道路に入り、国道158・157号線を走って向かいます。
8.実際に行った方の口コミもチェック!
http://keen44.exblog.jp/15086710/
http://craftgre.com/blog/201411093
http://ameblo.jp/nhrdsk/entry-11918059792.html
近くにはティラノサウルスが立ってました!デカイ!! 恐竜と言えば、やっぱり骨ですよね。改めて見てるとデカイ!カッコイイ!!迫力あります。 よくある恐竜博などに比べると10倍以上も内容が濃くて迫力もありました。見応えのある博物館でした。福井県に行ったら絶対見なきゃ損ですよ。
http://www.att42.com/menu/spot/play/fukui/kyoryu.html
■ 基本情報
- ・名称: 福井県立恐竜博物館
- ・住所: 福井県勝山市村岡町寺尾51-11 かつやま恐竜の森内
- ・アクセス:【電車】JR福井駅下車、えちぜん鉄道勝山永平寺線「勝山行き」乗車(約1時間)→勝山駅下車、コミュニティバにて約15分またはタクシーにて約10分。JR福井駅にてJR越美北線「越前大野」or「九頭竜湖」行きに乗りかえ→越前大野駅下車→タクシー約20分。
- 【車】北陸自動車道 福井北IC・丸岡ICから 国道416号経由 約35分(他HP参照)
- ・営業時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
- ・休館日:年末年始(毎年12月29日から1月2日)、月2回程度点検のため休館あり。
- ・電話番号: 0779-88-0001
- ・料金:大人720円、高・大学生410円、小・中学生260円、未就学の幼児、70歳以上の方は無料。
- ・所要時間:約1時間~3時間
- ・その他:冬期、当地は積雪があります。ミュージアムショップ、カフェ&レストランあり。
- ・公式サイトURL: http://www.dinosaur.pref.fukui.jp/
- ・かつやま恐竜の森URL:http://www.kyoryunomori.net/
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素材提供:トリップアドバイザー
福井県立恐竜博物館のご紹介でした。エスカレーターの写真を見れば、いかに立派な施設かということが分かると思います。ここに来れば、中生代の生き物や地球の事はホントに何でも分かっちゃうので、考古学に関心のあるお子さまなどは大喜びではないでしょうか。館内のレストランで楽しめるオリジナルメニューも良いですね。ハンバーガーやカレーやパフェなど、少人数では食べ尽くせないので、ぜひ大勢で訪れることをオススメします。
福井県立恐竜博物館に出かけるならば、車で出かけて福井市内に宿泊したなら宿泊先に車を置いて、えちぜん鉄道のきょうりゅう電車に乗って、専用バスに乗り継いで行きましょう♫