幕末の大老・井伊直弼は知っていても、「井伊直虎」と聞いてピン!と来る方はまだ少ないと思います。直虎は直弼のご先祖さま。女性領主として戦国乱世を生き抜きました。ドラマ開始前に予習を兼ねて、奥浜名湖にでかけてみませんか?
彦根藩・井伊家18万石(15万石 ~ 30万石の時代あり)の初代藩主・直政の後見人である直虎は、名前こそ男名ですが実は女性領主。遠江地方の名門・井伊家の惣領娘として戦国時代に誕生しました。許嫁だった直政の父とは結ばれず、彼と別の女性との間に生まれた忘れ形見である直政を引き取り後見人(養母)として井伊家を支えたのです。
この龍潭寺は井伊家の菩提寺なので、境内には初代・共保公から24代・直政公まで井伊家歴代の墓所があるんですよ。井伊家の御霊屋も有料(拝観料とは別料金)で拝観することができます。
春にはさつきの花が、秋には どうだんつつじの紅葉も楽しめます。庭園に面した廊下等に座り、ゆったりと眺めることができるのが嬉しいですね。また、堂内には左甚五郎作と伝えられている鶯張りの廊下や、龍の彫刻もあります。この龍の彫刻は廊下の上部に飾られているので、お見逃しなく。
龍潭寺の駐車場から徒歩数分のところに、井伊の初代当主・井伊共保(ともやす)公出生の井戸があります。今から1,000年ほど前の寛弘7年(1010年)正月に、近在の八幡宮宮司が井戸の傍らに捨てられていた男児を発見。その男子は聡明で7歳まで宮司の元で育てられた後、遠江国の国司・藤原共資の養子となりました。
そして成人してから井伊谷に戻り、地名を用いた「井伊共保」と名乗るようになったのです。この共保公が井伊家の初代です。井伊家は平安時代中期から続く名門の家柄なんですね。
この出生の井戸は周囲一面が田圃です。白い壁で囲われていて、中に入ると左側に古い井戸、中央に「祖霊之碑」が建ち、右側には八幡宮のことが書かれた古い石碑があります。井伊家の家紋は、この井戸と井戸の傍に植えられていた橘に由来しているとのこと。
橘は「祖霊之碑」の後ろに植えられているので、ご覧くださいね(元々の橘の木ではありません)。
牧原医院の右側に走る道路から見て、田圃の中にあるのが井伊家発祥の井戸です。
参道の途中には全国的にも珍しい「日本絵馬史料館」があり、各地の珍しい絵馬が展示されています。井伊谷宮オリジナルの縁結び絵馬はハート形をしていて好評です♪ この井伊谷宮は龍潭寺と敷地が繋がっているので、龍潭寺の駐車場が満車で止められなかった場合は、こちらの駐車場に止めて行くことができますね。
時代は変われども、戦国の乱世を生き抜いた女領主・直虎もここからの風景を眺めていたのかと思うと、感慨深いものがありますね。
北区役所施設の左やや斜め上に見える逆ハート形をした空間が城山公園です。
その後、直政は徳川四天王の1人になり猛将ぶりを発揮し、「井伊の赤備え」として怖れられます。
天守閣3階にある展望室からは、空気の澄んだ日などは東に富士山の姿を見ることができますよ。
戦国時代を背景にしたゲームでは知られている井伊直虎。彼女のゆかりの地は、奥浜名湖以外にも三遠南信地域に及んでいます。まずは井伊家発祥の地「井の国」めぐりで、悠久の時を感じてみませんか?
素材提供:トリップアドバイザー
1 . 龍潭(りょうたん)寺
この龍潭寺は井伊家の菩提寺なので、境内には初代・共保公から24代・直政公まで井伊家歴代の墓所があるんですよ。井伊家の御霊屋も有料(拝観料とは別料金)で拝観することができます。
小堀遠州作の庭園が見事!
この龍潭寺は歴史が古く、その庭園は江戸時代の初期に庭園造りの名人・小堀遠州が作った池泉観賞式庭園です。中央に守護石を、左右には仁王石、そして正面に礼拝石を配した美しい庭園です。春にはさつきの花が、秋には どうだんつつじの紅葉も楽しめます。庭園に面した廊下等に座り、ゆったりと眺めることができるのが嬉しいですね。また、堂内には左甚五郎作と伝えられている鶯張りの廊下や、龍の彫刻もあります。この龍の彫刻は廊下の上部に飾られているので、お見逃しなく。
■ 基本情報
- ・名称:龍潭寺
- ・住所:静岡県浜松市北区引佐町井伊谷1989
- ・アクセス:【電車・バス】JR東海道本線「浜松駅」下車後、遠州鉄道バス15番ポール奥山行き乗車 → 「神宮寺」バス停下車、徒歩約10分
- 【自動車】◆東名高速道路・浜松西I.Cより国道257線を北へ約20分
- ◆東名高速道路・三ヶ日I.Cより国道362号線を東へ約25分
- ◆新東名高速道路・浜松いなさI.Cより国道257号線を南へ約10分
- ◆舘山寺温泉街より北へ約20分
- ・営業時間:9:00 ~ 16:30(17:00 閉門)
- ・定休日:毎年 8月15日、12月22 ~ 27日 ※行事により臨時休館の場合あり
- ・電話番号:053-542-0480
- ・料金:大人(高校生以上)…500円 /小人(小・中学生)…200円 ※団体割引あり(要予約) ・オススメの時期:春と秋
- ・駐車場 : あり無料
- ・公式サイトURL:http://www.ryotanji.com/index.html
2 . 井伊家発祥の井戸
龍潭寺の駐車場から徒歩数分のところに、井伊の初代当主・井伊共保(ともやす)公出生の井戸があります。今から1,000年ほど前の寛弘7年(1010年)正月に、近在の八幡宮宮司が井戸の傍らに捨てられていた男児を発見。その男子は聡明で7歳まで宮司の元で育てられた後、遠江国の国司・藤原共資の養子となりました。
そして成人してから井伊谷に戻り、地名を用いた「井伊共保」と名乗るようになったのです。この共保公が井伊家の初代です。井伊家は平安時代中期から続く名門の家柄なんですね。
田圃の中に残されています
橘は「祖霊之碑」の後ろに植えられているので、ご覧くださいね(元々の橘の木ではありません)。
■ 基本情報
- ・名称:井伊家発祥の井戸
- ・住所:浜松市北区引佐町井伊谷1989(龍潭寺門前)
- ・アクセス:龍潭寺駐車場から徒歩約3分
- ・料金 : 無料
- ・駐車場 : なし
- ・参考サイトURL:http://senjp.com/ryiutanji/
牧原医院の右側に走る道路から見て、田圃の中にあるのが井伊家発祥の井戸です。
3 . 井伊谷宮(いいのやぐう)
井伊家は南北朝時代には南朝方の拠点となり、後醍醐天皇の第四皇子である宗良親王をこの井伊谷へ迎え入れました。その宗良親王をご祭神としているのがこの井伊谷宮です。本殿の裏手には宗良親王のお墓もあり、宮内庁の管轄となっています。全国でも珍しい絵馬史料館!
この井伊谷宮は宗良親王が和歌に秀でていたため、学業成就・諸芸上達にご利益があると言われています。また家内安全・厄除け開運にもご利益があるとのこと。年中行事も盛んに行われていて、地元の人々に愛されている神社です。参道の途中には全国的にも珍しい「日本絵馬史料館」があり、各地の珍しい絵馬が展示されています。井伊谷宮オリジナルの縁結び絵馬はハート形をしていて好評です♪ この井伊谷宮は龍潭寺と敷地が繋がっているので、龍潭寺の駐車場が満車で止められなかった場合は、こちらの駐車場に止めて行くことができますね。
■ 基本情報
- ・名称:井伊谷宮
- ・住所:浜松市北区引佐町井伊谷1991-1
- ・アクセス:【電車・バス】JR東海道本線「浜松駅」下車後、遠州鉄道バス15番ポール奥山行き乗車 → 「神宮寺」バス停下車、徒歩約11分
- 【自動車】◆東名高速道路・浜松西I.Cより国道257線を北へ約22分
- ◆東名高速道路・三ヶ日I.Cより国道362号線を東へ約27分
- ◆新東名高速道路・浜松いなさI.Cより国道257号線を南へ約12分
- ◆舘山寺温泉街より北へ約22分
- ・電話番号:053-542-0355
- ・公式サイトURL:http://iinoyaguu.ehoh.net/
4 . 井伊谷城跡
井伊家の居城として知られる井伊谷城跡は、現在では城山公園として整備されています。直虎は一時期、家臣にこの城を取られますが、その頃 遠江に侵攻してきた徳川家康によりこの家臣は滅ぼされ、直虎は井伊谷城を回復できました。眺望の良い山城です
井伊谷城跡へは、麓にある引佐図書館付近から約20分程登ると到着します。城跡は城山公園として整備されていて、小高い土塁の跡などが残されています。山城なので眺望も抜群! 龍潭寺や井伊谷宮はもちろん、遠く浜名湖や浜松駅付近にあるアクトタワーの姿も見ることができます。時代は変われども、戦国の乱世を生き抜いた女領主・直虎もここからの風景を眺めていたのかと思うと、感慨深いものがありますね。
■ 基本情報
- ・名称:城山公園
- ・住所:静岡県浜松市北区引佐町井伊谷字城山
- ・アクセス:【電車・バス】JR東海道本線「浜松駅」下車後、渋川行きバス「井伊谷」降車 → 徒歩約20分
- ・電話番号: –
- ・オススメの時期:桜の開花期
- ・参考サイトURL:http://www.hamamatsu-books.jp/category/detail/4f2f65f5ce109.html
北区役所施設の左やや斜め上に見える逆ハート形をした空間が城山公園です。
5 . 浜松城
井伊直虎が後見人となった井伊直政は、15歳の時、当時浜松城に居を構えていた徳川家康に仕えることになります。許嫁の遺児を立派に育て上げ、のちに天下人となる武将の元に出仕させた直虎の先見の明は、素晴らしいものがありますね。その後、直政は徳川四天王の1人になり猛将ぶりを発揮し、「井伊の赤備え」として怖れられます。
風雪に耐えた野面積みの石垣の上に再建
若き徳川家康が17年間居城としていた浜松城は、明治維新により取り壊されましたが、昭和33年(1958年)に再建されました。現在の天守閣は野面積みの石垣を持つ旧天守台の上に建っています。最近の発掘調査により、家康居城時代の石垣も発見されました。天守閣3階にある展望室からは、空気の澄んだ日などは東に富士山の姿を見ることができますよ。
■ 基本情報
- ・名称:浜松城
- ・住所:静岡県浜松市中区元城町100-2
- ・アクセス:【電車・バス】◆JR東海道線「浜松駅」下車後、バスターミナル(1)(13)乗り場発のすべてのバス「市役所前停」下車 → 徒歩約6分
- 【自動車】◆東名高速道路・浜松I.Cより約30分 / 浜松西I.Cより約30分
- ◆新東名高速道路・浜松浜北I.Cより約40分
- ・営業時間:8:30 ~ 16:30
- ・定休日:12月29日・30日・31日
- ・電話番号:053-453-3872
- ・料金:大人(高校生以上)…200円 / 中学生以下は無料
- ※障がい者・療育手帳をお持ちの方は本人・介護者1名無料
- ※団体割引あり
- ・オススメの時期:桜の開花時期
- ・駐車場 : あり無料
- ・公式サイトURL:http://www.hamamatsu-navi.jp/shiro/index.html
戦国時代を背景にしたゲームでは知られている井伊直虎。彼女のゆかりの地は、奥浜名湖以外にも三遠南信地域に及んでいます。まずは井伊家発祥の地「井の国」めぐりで、悠久の時を感じてみませんか?
素材提供:トリップアドバイザー