クラシック音楽の心地よい音色を聴きながらコーヒーを…都内中央総武線沿線にある名曲喫茶7選　

たまにはゆったりと音楽を楽しみたい。流行の音楽だけでなく、クラシックも聞いてみたい。そんなときにお役に立つのが「名曲喫茶」。今や死語のような感じもしますが、都内の中央線沿線には、まだまだ元気な名曲喫茶ががんばっています。数軒はしごするのも、いいかも♪

名曲喫茶とは

デジタル大辞泉の解説によれば、【名曲喫茶】 主にクラシック音楽を聞きながら飲食を楽しむ喫茶店。クラシックの名曲をじっくり楽しみたいという通なお客さんから、ちょっと店構えが気になったから立ち寄ったという人まで、客層はさまざまです。意外と若いお客さんも多いんですよ。

上の写真は本郷にある名曲喫茶　カデンツァです。中央線沿線でないので、今回はご紹介していませんが、こんなふうに音楽が好きな人がゆったりとくつろげるお店がほとんどです。

1.神田　白十字（かんだ　はくじゅうじ）【水道橋駅】

水道橋駅東口を出て、白山通りをあるいていて、この店構えを見たことがあるひとは多いでしょう。周りの雰囲気とはちょっと違って、ここだけ時間が止まっているようです。「神田白十字」は開店して６０年以上たつ、老舗の名曲喫茶です。

１階はよくあるテーブル席、２階は７０人座れる細長いテーブルがふたつ並んでいます。普通のお客さんは１階で、学生サークルなどは２階を利用しています。外観ともども、内装も昭和としか言いようがない懐かしい感じです。

気品ある白十字マーク

名曲を聴きながら、コーヒーとチョコレートケーキはいかが？チョコレートケーキは甘さ控えめ。砕いたナッツが入っていて、いかにも大人の味です。テーブルに店名の白十字が入っていますね。お客さんも静かで、じっと音楽に聞き入っています。



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2.名曲喫茶 ネルケン【高円寺駅】

高円寺の「ネルケン」。名曲喫茶に行ったことがなくても、ネルケンの名前を聞いたことはあるかも。入口にたくさんの観葉植物があり、壁一面につたが這っています。これ、営業中？非常に入りにくいですが、入口が植木鉢でふさがっていなければ、大丈夫、営業しています。

どっしりしたテーブルと重厚なインテリア、そして鳴り響くクラシック音楽。普段なじんでいるカフェとはあまりにも違うのに、なぜか腰を落ち着けてしまいます。おだやかな時間を過ごすことができるお店です。

邪魔されずに一人で

ネルケンにはひとりで来るお客さんがおおい。そのために席と席の間は、木をつかった間仕切りで仕切られています。うっかり隣の席と目があったりして、気まずい雰囲気にならないように配慮してあるんですね。ひとりでどっぷりと音楽にひたるのも、たまにはいいです。



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3.音楽室と珈琲　ルネッサンス【高円寺駅】

名曲喫茶なんて、もうなくなっていくばっかりでしょ。その通りですが、時には時代に逆行して新規オープンする頼もしい名曲喫茶もあります。高円寺の「ルネッサンス」は、２００７年の開業。今どき珍しいと思っていたら、閉店した中野の名曲喫茶「クラシック」のスタッフが立ち上げたお店です。

そう言われてよくみれば、備品などになつかしい雰囲気があります。ＬＰも保存してあったものです。３０席ある店内はゆったりしていて、メニューはコーヒー・紅茶・ジュースのみ。食べ物の持ち込み自由です。

若者もいるよ

土地柄なのか、若いお客さんが多いですね。真空管アンプが普通に使われていたころには、まだ生まれていなかったような若い人が、ルネッサンスにはやってきます。ふらっと１人で来て、のんびり過ごして出ていく。自然でいいですね。



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4.音楽とコーヒー ヴィオロン【阿佐ヶ谷駅】

「ヴィオロン」は1980年の開店。高円寺の「ネルケン」、吉祥寺の「バロック」、荻窪の「ミニヨン」などとおなじく、中央線名曲喫茶の王道をいっています。自慢はオーディオ。マスター自作（！）の真空管アンプからひびくレコード演奏は圧巻です。

アンプがあまりにも巨大（２メートル以上あります）なので、ちゃんとおさめるために一段低くなっています。まるでホールのような臨場感。ちなみにお店そのものがウィーンのムジーク・フェラインザールというホールをベースにつくられているそうです。

みんなそれぞれ

名曲喫茶だからといって、クラシック音楽だけに集中する必要はありません。本を読んでいる人もいますし、小声でそっと語り合うカップルもいます。共通して言えるのは、みんなヴィオロンの音と空気がすきということでしょうか。夜はクラシックギターのライブなどもありますので、お好きな方は要チェックです。




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5.名曲喫茶 ミニヨン【荻窪駅】

荻窪の「ミニヨン」も名曲喫茶マニアには有名なお店です。名曲喫茶は照明を落とし、静かな雰囲気をつくっているところが多いのですが、ミニヨンはあかるくて入りやすいですね。

カウンター奥にはギッシリとレコードのコレクションが。ミニヨンに限らず、ＣＤではなくレコードを使っているお店はとても多いです。こまかいノイズや隙間、ゆがみなどが微妙な味になって、名曲をより一層味わい深くしています。

いい音楽とおいしもの

ミニヨンはコーヒーもおいしいです。ブレンドコーヒーはソフトとビターがあり、どちらも￥450。長居するお客さんのために、おかわりは￥300です。お茶受けにはマドレーヌがおすすめ。手作りのクッキーもあり、甘くてバターの香りがします。おみやげにするのもいいんですよ。



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6.クラシック音楽　バロック【吉祥寺駅】

中央線沿線は、名曲喫茶率が高い（今、かってに決めました（笑））。そして、名曲喫茶は初めての人にとっては異常に入りにくい（笑）。吉祥寺の「バロック」は駅北口から新宿方面にもどってすぐです。ビルの２階にあり、しろうとでもなんとか入れます。

入口に「音楽鑑賞のため，お話はできません」とありますが、ひるまずにそっとゴー！店内は２０席くらい、私語厳禁なだけにとっても静かで落ち着きます。きれいな生花が飾ってあり、２時間いても３時間いてもかまわないそうです。今でもレコードを使っていて、いつの間にかくつろいで音楽が聴けますよ。

リクエストをしてみよう

ここまできたら、ぜひともリクエストを。コーヒーといっしょに注文票がとどきます。これにリクエストを書き込むと順番にかけていただけるというシステム。正統派クラシックなんて、曲名がわからないという人は「マタイ受難曲」と書き込みましょう。どの名曲喫茶でも通用する、魔法の呪文です（笑）。




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7.名曲喫茶 でんえん【国分寺駅】

国分寺にある「でんえん」。この店構えを見て、さっと入れるひとは少ないでしょうね。店は大正時代の米蔵を改装して作ったのだそうです。創業は昭和３２年。歴史を感じます。店内はパソコン・携帯電話禁止。店内撮影も控えてほしいですね。ここは、大人のくつろぎどころなんです。

店内には絵画が飾られ、照明は暗めです。地上店ですが、まるで地下にいるような感じです。天井が低いので余計にそう感じるのかも。それが不思議と落ち着くのです。ひとりでじっくりと何かを考えたい時は、何もかも投げ出したい時に、ぜひとも使いたい喫茶店です。

どこをとってもレトロです

看板のレトロ感が、いい味になっていますね。とても古いお店だけに、いつまであるのかやや不安です（ごめんなさい）。でも国分寺で名曲喫茶といえば、やはりでんえん。あとは国立の月草くらいでしょうか。ぜひともがんばって続けていただきたいですね。



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