Kentaro Ohno
年間を通して多くの観光客が訪れるアートの島・直島。 2009年、この直島になんともアーティスティックな銭湯…いや、「実際に入浴できるアート」が登場しました。 現代アートなんてよくわかんないや…というアナタでも、肩の力を抜いて楽しめること間違いなし。 現代アートの聖地とも呼ばれている直島で、アートな銭湯でゆったりと湯につかれば、アーティスティックな気分になれるでしょう♡♡♡
1.直島銭湯ⅠLove湯とは?
http://ism.excite.co.jp/art/rid_Original_07586/
2009年、アーティスト・大竹伸朗とクリエイティブ集団「graf」の手によって、実際に入浴できる美術施設「I Love湯」が直島に誕生しました。 現代アートは難解だというイメージを払拭すべく「飽きがこないこと」をテーマにした様々な趣向が凝らされ、国内外から集められたさまざまなオブジェやタイルなどが随所にあしらわれています。
「直島銭湯ⅠLove湯」には、香川県の高松港と岡山県の宇野港からの定期船で直島宮浦港まで行くことになります。港からは徒歩で2分ほどの場所にあるので上陸すればすぐに分かります。入り口の上には看板?のようなオブジェに「ゆ」と言う字が飛び出ていて「銭湯・・・のような」という感じで、入ってみないことには何屋か分からない銭湯です。アートな銭湯は新しいようで銭湯の基本の入り口や下駄箱や脱衣所の雰囲気は崩していないのは良いですね。
2.直島銭湯ⅠLove湯の魅力は?
http://blogs.yahoo.co.jp/andante730/32684759.html
建物そのものだけでなく浴槽・備品・おみやげなどを含むすべてが大竹氏のひとつの作品となっており、国内はもちろん海外からも熱い注目を浴びています。 また直島宮ノ浦港から徒歩2分という便利な立地のため、観光客のみならず地元の人にとっても憩いの場となっています。
お湯を沸かす際に石油系燃料ではなく木のペレットを使用しているので、環境にもやさしいですね。
遊び心が銭湯の外観の色使いやタイルのから伝わってきますね。入る前からワクワクします。この銭湯をデザインした大竹氏も幼いころには良く銭湯通いをしていたそうなので、銭湯でほっこりする空間を作るのにツボは抑えているのでしょう。外観が派手になっていますが、実際に銭湯のかなめになっている大浴場はホワイトカラーを貴重にすっきりしていて無駄がなくアートを魅せるところは魅せ、とてもスマートな銭湯なんです!
3.直島銭湯ⅠLove湯の見どころ
外観
http://hdri.iwalk.jp/2009/09/building254.php
「…え?ほんとに銭湯???」と首をかしげたくなるほど強烈な外観は、一度見たら絶対に忘れられません。 特に、きらびやかなネオンが灯った夕方~夜は一見の価値ありです。
http://blogs.yahoo.co.jp/mappyhappy713/53679057.html
入口の「直島銭湯」の文字は、なんともレトロな雰囲気。
現代アートの新しさと昔ながらの銭湯の古さが、うまく融合していますね。
昼も太陽の陽射しに合うような白地のタイルにカラフルな装飾が一枚のカンパスのようです。そうですね~東南アジアのタイかインドをホウフツとさせる雰囲気ですね。大竹氏のスクラップブッキングのアートが心地良いのはカラーリングにあるような気がしてなりません。夜になると暖色系の赤や黄色、オレンジから、ほのかに映っるグリーンの中性色のライトが優しく「ⅠLove湯」の建物を浮き上がらせています。ここの銭湯の外観もお湯に使った時と同じ癒しを感じられますよ。
ゾウに見下ろされながら入浴
http://tabiiki.net/kagawa/naoshima/371/
明るいお風呂場には、海をモチーフにした壁画+エキゾチックな植物が。 もちろん、浴槽の内側もとってもアーティスティックです。
男湯と女湯の敷居の上には、なんと立派なアフリカゾウが!
敷居越しに石鹸やシャンプーのボトルを投げるときは、ゾウさんに当たらないようくれぐれもご注意を!?
銭湯に行ったことがある方なら知っていると思いますが、銭湯には大概、大きさの差こそありますが中庭があって、そこには池があり鯉や金魚が泳いでいるんですよね。この摩訶不思議な銭湯もちゃんとそう言う銭湯らしさを造っているんです。入り口の横に金魚が泳ぐイケスも配してあり、湯船の壁のタイル絵の向こうにはサボテンの庭が造られています。浴槽のそこにはスクラップブックのアートも施されていて、頭の上から足の下までアートが鑑賞できるお風呂は南国風のBGMが流れていてとっても合います。
おみやげ
http://blog.goo.ne.jp/rieotsuka-blog/e/b63b722051ef3ffdd39f51a7f4e00bcb
http://www.tetsuyaota.net/entry/20110806/p1
入口横の番台では、大竹氏デザインのさまざまなオリジナルグッズが販売されています。 たとえば、銭湯には欠かせないタオルや石鹸・シャンプーのセットに…
http://blog.goo.ne.jp/acquacolonia/e/b11707e6d2872bc1d0100821e06535f8
湯上りの体をシュワっとクールダウンさせてくれるラムネ。 一応、中身は普通のラムネです。
http://www.rote-hair.com/archives/1751
家族やお友達へのおみやげには、ちょっとカッコイイロゴ入りTシャツなんていかがですか? 着るだけで思わずテンションあがっちゃいそうですね!
とってもエキセントリックで大浴場の象は、元は秘宝館の物だったとか!浴室を見下ろす様はちょっとエロティックさを感じますね。それもそのはずでここの銭湯のテーマのひとつに「性」がありそれをモチーフにしています。
大竹伸朗氏がデザインしたハートのロゴが入ったここでしか手に入らないタオル(310円)やパステルカラーの下着なども記念にいいですね。オススメのお風呂セットはタオルとローズの香りのボディーソープ、グリーンアップルのシャンプー・リンスで可愛い袋に入っていて携帯用に良いですよ。
4.直島アート鑑賞
”ⅠLove湯”で湯ったりとアート鑑賞するのは、島巡りの前、それとも後、島中がアートな直島なら、どちらでも楽しめることは間違いナシです!先に”ⅠLove湯”でアートしてから、アートな島巡りして、最後にアートの中で湯ったりというのが、せっかく朝からオープンしている時なら♫宮浦ギャラリー六区
島の玄関口となる宮浦の街中にあった元パチンコ店のパチンコ999が、エントランスの役を担う公園と一体になって、ギャラリーに大変身したのが宮浦ギャラリー六区です。このギャラリーでは、ギャラリーに作品を展示するアーティスト、見に来る来館者、ギャラリーの島に住む大人から子どもまで集えるようにと、作品展示だけでなくイベントなども行われます。2016年は瀬戸内国際芸術祭2016の会期に合わせ、春・夏・秋と連続企画が開催されています。
■ 基本情報
- ・名称: 宮浦ギャラリー六区
- ・住所: 香川県香川郡直島町2310-80
- ・アクセス: ⅠLove湯から210m
- ・営業時間: 14:00~20:00
- ・開館日: ベネッセアートサイト直島カレンダー参照
- ・定休日: 月曜日(祝日の場合開館、翌日休館)
- ・電話番号: 087-892-2550
- ・料金: 510円
- ・所要時間: 1~2時間
- ・公式サイトURL: http://benesse-artsite.jp/art/miyanoura-gallery6.html
家プロジェクト
直島町の町役場がある本村地区には、7軒のアートな家が町中に佇んでいます。築200年の家や、農協スーパーだった家、アートのために新築された家などなど、アーティストのイマジネーションが、家という空間をアートとして表現することで、新たな息吹を与えています。家プロジェクトの第一弾となった「角屋」は、築200年の家と現代アートが、見事に融合した作品となっています。「護王神社」は、石室と本殿とをガラスの階段で結ぶことで、アーティストのイマジネーションによる独特の世界が生み出されています。7軒のアート、どれがお気に入りになるでしょうか?
■ 基本情報
- ・名称: 家プロジェクト
- ・住所: 香川県香川郡直島町本村地区
- ・アクセス: ⅠLove湯から2.3km
- ・営業時間: 10:00~16:00
- ・定休日: 月曜日(祝日の場合開館、翌日休館)
- ・料金: 共通チケット|1,030円、ワンサイトチケット|410円
- ・所要時間: 1~3時間
- ・公式サイトURL: http://benesse-artsite.jp/art/arthouse.html
ANDO MUSEUM
家プロジェクトがある本村地区には ANDO MUSEUMがあり、建築家の安藤忠雄がプロデュースすることで、築100年の家の中に新しい息吹を吹き込みました。木造建築の中に入れ込まれたコンクリートボックス、木造家屋の影を浮かび上がらせるライトの光、対極的な存在が織りなす空間美が楽しめます。安藤忠雄は、直島とおよそ25年のかかわりがあり、ベネッセミュージアム、地中美術館は、数多くの代表作のひとつとなっています。
■ 基本情報
- ・名称: ANDO MUSEUM
- ・住所: 香川県香川郡直島町736-2
- ・アクセス: ⅠLove湯から2.3km
- ・開館日: ベネッセアートサイト直島カレンダー参照
- ・営業時間: 10:00~16:30
- ・定休日: 月曜日(祝日の場合開館、翌日休館)
- ・電話番号: 087-892-3754
- ・料金: 510円
- ・所要時間: 1~2時間
- ・公式サイトURL: http://benesse-artsite.jp/art/ando-museum.html
ベネッセハウスミュージアム
直島がアートアイランドへと変身するきっかけと言えるのが、美術館とホテルが一体となったベネッセハウスミュージアムが出来たことでしょう。ベネッセハウスミュージアムは、絵画、彫刻、写真など、数多くの収蔵作品と、サイトスペシフィック・ワークの展示がある美術館となっています。アーティストが作品のイマジネーションに合わせて、作品を展示する場所を決めて制作を行うという、サイトスペシフィック・ワークによって、美術館内外あちこちに作品が展示されています。
■ 基本情報
- ・名称: ベネッセハウスミュージアム
- ・住所: 香川県香川郡直島町琴弾地
- ・アクセス: ⅠLove湯から4.8km
- ・営業時間: 8:00~21:00
- ・定休日: 年中無休
- ・電話番号: 087-892-3223(ベネッセハウス)
- ・料金: 1,030円
- ・所要時間: 1~2時間
- ・公式サイトURL: http://benesse-artsite.jp/art/benessehouse-museum.html
李禹煥美術館
ヨーロッパを中心に活動を行っており、現代アートの代表的作家として知られる李禹煥の作品を展示するため、安藤忠雄が設計した半地下構造の美術館が李禹煥美術館です。そこに「ある」ということから、自然の美、人工の美、芸術的な意味を考えること、存在というものを考える術ともなるでしょう。潮の満ち引きと同じように、呼吸に合わせた筆遣いも、自然、存在というものを感じさせる術となるでしょう。
■ 基本情報
- ・名称: 李禹煥美術館
- ・住所: 香川県香川郡直島町字倉浦1390
- ・アクセス: ⅠLove湯から2.5km
- ・営業時間: 3~9月|10:00~18:00、10~2月|10:00~17:00
- ・定休日: 月曜日(祝日の場合開館、翌日休館)
- ・電話番号: 087-892-3754
- ・料金: 1,030円
- ・所要時間: 1~2時間
- ・公式サイトURL: http://benesse-artsite.jp/art/lee-ufan.html
地中美術館
瀬戸内の自然景観に配慮して造られた地中美術館は、建物のほとんどが地下に埋設されており、空からその姿を眺めると、赤ちゃんが喜んで遊ぶ『はめ込みパズル』のようです。はめ込みパズルのような穴が空いていることで、地下にありながらも自然光が入ってきます。人工光とは全く異なった穏やかで柔らかな光によって、作品がより活き活きと輝いて見えることでしょう。
地中美術館には、瀬戸内海の美しい景色を一望することが出来る地中カフェがあり、室内だけでなく屋外のすぺーすもあり、カフェタイムでは館内とは違った光の素晴らしさを楽しむことが出来ましょう。
■ 基本情報
- ・名称: 地中美術館
- ・住所: 香川県香川郡直島町3449-1
- ・アクセス: ⅠLove湯から2.1km
- ・営業時間: 3~9月|10:00~18:00、10~2月|10:00~17:00
- ・定休日: 月曜日(祝日の場合開館、翌日休館)
- ・電話番号: 087-892-3755
- ・料金: 2,060
- ・所要時間: 1~2時間
- ・公式サイトURL: http://benesse-artsite.jp/art/chichu.html
赤かぼちゃ
船で直島の玄関口、宮浦港を降り立つと、ふ頭右手前方に黒い水玉模様の巨大な赤かぼちゃが、ドデンと鎮座しています。『クサマハプニング』の水玉模様がトレードマークとなっている、草間彌生が手がけた立体作品のうちの一つがこの「赤かぼちゃ」です。直島には、もうひとつ「黄かぼちゃ」があり、つづじ荘からベネッセハウスに向かい、県道246号線とベネッセハウスへの道が分かれた先のピア先端に鎮座しています。
■ 基本情報
- ・名称: 赤かぼちゃ
- ・住所: 香川県香川郡直島町直島町 宮ノ浦港フェリーターミナル
- ・アクセス: ⅠLove湯から350m
- ・所要時間: 30分~1時間
5.豊島と犬島
直島だけがアートな島ではありません。ベネッセアートサイト直島として、直島以外にも2つの島がアートな島になっています。直島と小豆島の間にある豊島には、豊島美術館、心臓音のアーカイブなど7つのアートがあります。豊島と本州との間にある犬島には、犬島精錬所美術館、犬島「家プロジェクト」、シーサイド犬島ギャラリーの3つのアートがあります。
直島からは、直島・宮浦港から豊島・家浦港、犬島・犬島港を結ぶ高速船が、豊島美術館、犬島精錬所美術館休館日以外の日に運行されています。
6.瀬戸内国際芸術祭
瀬戸内海の美しい自然の中にある島々が、3年に1度アートスペースとなり、アートを楽しむ多くの人達が集まる、現代アートの祭典が瀬戸内国際芸術祭です。2016年の瀬戸内国際芸術祭は、春・夏・秋の3会期で行われ、ベネッセアートサイト直島の3つの島も3会期すべての会場となります。3年に一度の芸術祭だからこそ、このチャンスに美しい瀬戸内海の自然と融合した、現代アート作品の数々との出会いを楽しんでみたいものです。
7.直島銭湯ⅠLove湯を訪れた人の声
修学旅行から昨日戻りました 写真は、瀬戸内海にある直島という島の 「I♡湯」という銭湯にいたらんちゅうです 近所にらんちゅうの繁殖をしている人が いるんだそうです きれいな子たちでした pic.twitter.com/hifB3PuE4V
— コメコメ@金魚 (@dhr_comet) 2014, 10月 19
直島 直島銭湯 I♡湯 歴史古風と、近代ミニマムを 合わせる、この島に また、大竹伸朗氏は異世界を 持ち込んだんだなぁ。 手ぬぐいとタオル買いました。 pic.twitter.com/l0tKRMHW7S
— ニシカ (@nilkil) 2014, 8月 23
笑!船を再利用してるのかな?可愛いですねー。RT @musicrobita: なんとなくヒョウタンツギみたいな直島銭湯。 pic.twitter.com/quHBmg9lyi
— 小林治 (@osamukoba) 2014, 5月 11
8.場所
基本情報
- ・名称: 直島 銭湯ILove湯
- ・住所: 香川県香川郡直島町2252-2
- ・アクセス: 宮浦港から徒歩2分(宮浦港までは、高松港から四国汽船フェリーで約50分)
- ・営業時間: 平日14:00〜21:00、土日祝10:00〜21:00(最終受付20:30)
- ・定休日: 月曜日(祝日の場合は翌日休業、他メンテナンス期間に臨時休業あり)
- ・電話番号: 087-892-2626(NPO法人 直島町観光協会 受付時間:8:30〜18:00)
- ・料金: 15歳以上510円(直島島民は310円)、15歳以下210円(3歳未満は無料)
- ・参考サイトURL: http://www.benesse-artsite.jp/naoshimasento/
アートな直島のアートな銭湯、アートに染まるために朝風呂に入るか、アート三昧のあとにアートな湯でさらに寛ぐか、小さな島ですからお好み次第、気分次第で楽しむことが出来るでしょう。瀬戸内国際芸術祭開催年に合わせて、島巡りもかねて是非出かけてみて下さい♫