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湊川神社は、神戸三大神社の一つである大きな神社です。御祭神は南北朝時代に活躍した「楠正成(くすのきまさしげ)」。そんな湊川神社は豊かな緑の中、楠公ゆかりの史跡や歴史的に貴重なものが展示されている宝物殿など訪れたいスポットや楽しい行事があるんですよ。楠正成公が御祭神の湊川神社。智・仁・勇の三徳を持つ正成公にあやかって、学業成就・合格祈願・開運の学生さんにお勧めのパワースポットです。緑豊かな境内を散策しながらパワーを受けるもよし、宝物館や史跡を巡るもよし、イベントに参加するもよし。「楠公(なんこう)さん」は年間を通じて楽しめます。
湊川神社とは?
年間を通じて全国から多くの参拝者が訪れ、「楠公(なんこう)さん」の愛称でも親しまれています。
至誠純忠の精神を持つ楠木正成。彼が祀られている湊川神社は大河でも有名になった吉田松陰らも尊崇し、訪れた場所です。ここは建武の新政に尽力した南朝側の皇族や武将などを主祭神とする建武中興十五社のうちの一つになります。創建は明治5年(1872年)と神社にしては比較的歴史の浅いものとなっています。神仏霊場巡拝の道70番で兵庫5番となっています。
湊川神社のご利益
厄除け開運のほか楠木正成公を祀ることから、国家安泰・家内安全・健康長寿・学業成就・合格祈願・開運招福の後利益があるとされます。また、この湊川神社は幕末の維新志士・坂本龍馬や高杉晋作・木戸孝允などが多く訪れた場所でもあります。ここに祀られている楠木正成の持っていた正義と忠誠は多くの幕末勤皇家を奮い立たせる存在でした。それゆえに歴史を動かした先人たちも数多く訪れていたのです。このことから少しむずかしい目標を達成するときには「大願成就」を願って訪れるそうですよ。
見どころ・お勧めポイント
徳川光圀公と縁の深い湊川神社では忠臣・楠木正成を始め、その一族を崇める石碑や墓、銅像など数多く存在しています。また、5月には楠公に関係するさまざまなイベントが催され、境内は多くの人で賑わいます。歴史こそ浅いものの、創建された経緯や境内にある文化財など見どころがたくさんあるので近くに訪れた際には散策しながら寄ってみるのも良いですよ。楠公祭
楠正成公の殉節された5月25日にちなみ、5月月間は「楠公まつり」とされ、5月24~26日に「楠公際」が行われます。メインイベントとして後醍醐天皇が隠岐から京都に戻られる際に、楠正成公が神戸にお迎えし京都まで先導した様子を再現したと言われる騎馬武者行列が行われ、多くの見物客でにぎわいます。
昭和10年の大楠公殉節600年祭にはこれまでにない盛り上がりと華やかさになったそうです。戦後は占領政策などにより神道や神社には厳しい弾圧がかけられ、賑やかな楠公行列は見られなくなりました。簡素ながらも毎年行われていたお祭りは幾度となく中断を強いられます。しかし現在では多くの人々が集まる湊川神社最大の楠公まつりとなっています。
狛犬と獅子
湊川神社にある狛犬には角があります。これは古いものにはあるものだそうです。中国から日本に唐獅子が伝わった際に、一方は中国の霊獣・獅子、一方の狛犬は異国の獣で想像上の動物とされていました。このことから狛犬と獅子は違うとされ、区別するために頭に角をのせたそうです。これは鎌倉時代後期以降に簡略化され、昭和時代以降の狛犬には角がないものが多くなっています。
拝殿天井画
戦火で焼失した拝殿を再建する際に、全国の有名な画家から奉納された163点の絵を天井画として納めています。その中でも中央に9枚にわたって描かれている「大青龍」の迫力は参拝者を圧倒します。他に宗像志功の作品も納められています中央「大青龍」は兵庫県を代表する画家・福田眉仙作。その右にある4枚の版画「運命」は棟方志功作となっています。これは棟方志功がニーチェのツァラトゥストラに暗示を受けて創造したものです。龍は古来より朱雀・玄武・白虎とともに四方を守護する四神とされています。また、水を司る神としても信仰があります。この天井画、御祭神・大楠公を守護するようにも見て取れます。参拝者が拝殿前に進むと真っ先に目に入ります。
徳川光圀公銅像
表門を入ってすぐ右側にある御墓所近くには徳川光圀公の銅像があります。光圀公は、正成公を尊敬していたとされ墓碑「嗚呼忠臣楠子之墓」を建立されました。この功績をたたえる意味で昭和30年7月に正成公の墓所に完成しました。光圀公は水戸藩主を辞したあと、西山荘に隠居していました。しかし隠居後も大日本史の編纂を行うなどの活躍を見せていました。これら光圀公が行った功績は偉大であると天下に顕彰されました。このようなことから徳川光圀公の銅像が建設されたのです。銅像の原型は平櫛田中の作。平櫛田中は日本の彫刻家であり、代表作は「鏡獅子」や「烏有先生」、「転生」などがあります。
御殉節地(国指定文化財史跡)
楠正成公は湊川で新田義貞とともに足利尊氏の大軍でむかえうち、激戦の末に殉節を遂げたとされたとされています。この地は明治になってみ那智川神社が創建されるまで、地元の人々や豊臣秀吉や江戸幕府からも大切に守られてきました。境内北西隅(社殿の左奥)に位置します。敵の数、数万に対して味方七百余騎という過酷な状況化で湊川神社に落ち延びた楠木正成。殉節を決めた楠木正成は、その際弟である正季以下一族共々「七生滅族」、または「七生報国」を誓い殉節を遂げたそうです。これは「七度人間に生まれ変わっても共に朝敵を滅ぼそう」という誓いでした。殉節のときは兄弟刺し違えてその生涯を閉じたそうです。
嗚呼忠臣楠子之墓(国指定文化財史跡)
徳川光圀公の尽力で建立された楠正成公の墓碑です。墓碑の表には「嗚呼忠臣楠子之墓」と書かれ、光圀公の文字で彫られています。この墓碑は湊川神社創建以前からあるものです。長い間放置され、荒れ果てていたところを徳川光圀が設立しました。これによって水戸学者らの間では楠木正成の正義と忠誠は理想の勤皇家として崇敬されることになります。幕末には坂本龍馬や伊藤博文、木戸孝允など幕末期の重要人物たちが墓前に拝礼し、明治維新への強い精神的活力を得ていたとされています。
湊川神社訪問者の声
http://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g298562-d2079518-Reviews-Minatogawa_Shrine-Kobe_Hyogo_Prefecture_Kinki.html
基本情報
- ・名称:湊川神社
- ・住所:兵庫県神戸市中央区多聞通3-1-1
- ・アクセス:JR神戸線「神戸駅」 北へ徒歩5分
阪神・阪急山陽各電車「高速神戸駅」 東改札から地上へすぐ - 神戸地下鉄海岸線「ハーバーランド駅」 北へ徒歩7分
- 神戸地下鉄西神・山手線「大倉山駅」 南へ徒歩5分
- 駐車場:なし
- ・営業時間:日出~日没
- ・定休日:なし
- ・電話番号:078-371-0001(FAX:078-371-1920)
- ・料金:宝物殿は入館料 300円
- ・所要時間:1時間
- ・オススメの時期:5月
- ・公式サイトURL:URL http://www.minatogawajinja.or.jp/
宝物殿
楠公ゆかりの貴重な宝物が展示されている場所です。国指定重要文化財のものばかりですよ。楠正成が着用していたと言われている鎧や、直筆の法華経。また、正成を描いた絵画も展示されています。その他合戦図や刀剣もあり、楠公の歴史を感じられます。他にも楠正成の生涯を解説したジオラマもあり、とても分かりやすい展示がされています。楠正成のファンや彼のことをもっと知りたい方には一度訪れる価値がある場所ですね。料金は300円なのですが、御朱印を頂くと宝物殿が団体料金(200円)になれるカードがもらえますよ。
■ 基本情報
- ・名称: 宝物殿
- ・営業時間: 9:30~16:30
- ・定休日: 木曜日
- ・電話番号:
- ・料金: 大人…300円、高・大学生…200円、小・中学生…100円【団体割引・20名以上】大人…200円、高・大学生…100円、小・中学生…50円
神能殿
御鎮座百年祭記念事業の1つとして建てられた場所です。殿内には雅でりっぱな能舞台があり、500人ほどの人数を収容することができます。諸説ありますが、楠正成の妹が能楽の始祖である観阿弥の母親であり、この能楽の舞台も楠公と繋がりあってできた場所であることがわかります。この神能殿は楠本稲荷神社と東門の間に位置しています。年に数回、能の公演や寄席が行われているので、興味のある方は訪れてみる価値ありますよ。楠公が鎮座する地で、何百年も続いている日本の芸能文化を是非楽しんでくださいね。
楠本稲荷神社と菊水天満神社
境内にある神社です。楠本稲荷神社は入って参道の右側、赤い鳥居がいくつも続いているのが目印です。菊水天満神社は本殿の右奥にひっそりとたたずんでいます。楠本稲荷には倉稲魂命・猿田彦命・大宮女命が、菊水天満には菅原道真公が御祭神となっています。楠本稲荷神社の拝殿には天井をびっしりと覆うほどの提灯が飾られています。楠公が鎮座する本殿とはまた違った物々しさがありますよ。2月の初午の日には初午祭が行われ、祭りの後はぜんざいが無料で配布されます。菊水天満神社は、7月の夏祭りと共に菊水天神祭が執り行われ、子供神輿や灯篭の奉納で盛り上がります。
新春初太鼓と初神楽
年が明けた午前0時、新年を知らせる太鼓が初太鼓です。初神楽は、初太鼓と共に奉奏される新年最初の祈祷です。年明け初の神楽でご利益を貰いたいですね。また、この後の三が日の間は、先ほど紹介した拝殿天井画が一般公開されるので、神楽と合わせて見てみたいですね!この初神楽で奉奏されるのは、「浦安の舞」と呼ばれる舞。この舞は国の平穏無事を祈る舞で、心震わす雅楽の音色に合わせて踊る巫女さんの姿はとても神々しいです。色鮮やかな本装束に身を包んだ巫女さんが舞う姿には心を奪われることでしょう。
例祭
祭りの日である7月12日は、楠正成が殉節された日を新暦に換算したもので、その日には巫女による「橘の舞」という神楽が披露されます。月間祭りであり、湊川神社でも1番大きな祭りでもある5月の楠公まつりにも負けない大勢の参加者で毎年賑わっています。この祭りで舞われる「橘の舞」は、湊川神社独自のもの。このほか、2月の祈年祭、5月の楠公まつりにも奉奏されます。千早を身にまとった四人の巫女さんが、美しく舞います。湊川神社オリジナルのこの神楽、一見する価値ありますよ。
楠公さんの夏祭り
8月22日から26日にかけて催されるお祭りで、地元住人で賑わいを見せます。見どころは、なんといっても豪華絢爛に輝く楠公のねぶた灯籠!屋台も立ち並び、ビアガーデンも設置されていますので、暑い中一杯するのも良いですね。浴衣を着て訪れたくなります。夜になれば、本殿前の櫓でみんなで御前踊りです。また、最終日には仮装して踊る「バサラ踊り」というのもあって、メイド服や何かのキャラクターに仮装した参加者も輪に入って一緒に踊るというとても個性的な場面が見られますよ。
楠公さんの手作り市
毎月1日に境内で行われるマーケットです。手作りアクセサリーや衣類・小物・中には食べ物を販売しているところも。毎月同じとは限らないので、新鮮味のあるマーケットです。ハンドメイド好きの方が作る商品はどれも温かみがありますよ。この日の湊川神社は、お祭りの時や通常時とはまた違った雰囲気です。人々の憩いで交流の場となるように始まったのが、この手作り市です。世界に一つしかない個性的で素敵なハンドメイド作品をここで見つけてみませんか?
湊川神社には様々な見どころやスポットがありましたね!湊川神社は歴史的に貴重な物や場所もあれば、歴史を感じる祭り、賑やかな祭りや交流の場など、さまざまな面があります。そんな湊川神社に是非訪れて、あなたも色んな湊川神社の雰囲気を味わってくださいね!