花の寺と称される京都・三室戸寺。三室戸寺といえばまずあじさいが思い浮かびますが、あじさい以外にも四季折々の美しい自然を楽しむことができます。
宇治観光するなら、ぜひとも訪れてみたいですね。
1.三室戸寺とは?
京都の宇治市にあり、隠れた名所「三室戸寺」。寺伝によれば宝亀元年(770年)光仁天皇の勅使によって南都大安寺の僧・行表が創建したそうです。しかし当時の創建伝承については伝説的色彩が濃く、創建による詳細ははっきりしていません。
2.三室戸寺の魅力
三室戸寺の最大の魅力は、「花の寺」の呼称にふさわしい花々と豊かな自然の美しさです。庭園は5000坪と広く階段・坂道が多いのでちょっぴり大変かもしれませんが、ゆっくりまったり散策すれば日ごろのストレス・モヤモヤも消えてしまいそうですね。
「あじさい寺」とも称される「三室戸寺」ですが、その魅力はあじさいだけにとどまらず!四季折々さまざまな花を愛でることができるんですよ☆境内の至る所に存在する花々は訪れた人の目を楽しませてくれます。
春はきれいな桜が花を咲かせます
http://www.hanadera.com/2009/04/post-867e.html
三重塔の近くのソメイヨシノや桜園の枝垂桜などが、春の訪れを祝っています。春本番ともなれば梅が見頃となり、その香りは素晴らしいもの。馬酔木には可愛らしい花が☆春を知らせるうぐいすの鳴き声も楽しめます。寺の上部からはさまざまな木々が新緑の覆われ青々とし、春の訪れを感じられます。
初夏はつつじとしゃくなげがきれいですね
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園内には、平戸ツツジや霧島ツツジ、久留米ツツジ、西洋シャクナゲと言った花々が植えられており、その数何としゃくなげは1000株、ツツジは20000株を誇ります。関西屈指の規模を誇るそうで、別称をツツジ寺と言うのも頷けますよね。女性の心をくすぐる白・ピンク・紅色が、あざやかな緑と見事なコントラストをなしています。例年ゴールデンウィークに見ごろを迎えます。目を奪われるほどの鮮やかに咲き誇る姿、是非1度ご覧になってみて下さいね。
目で楽しむのはもちろん、写真に収めたり絵にしたりするのも素敵ですね。実際、季節になるとカメラを手に熱心に写真を取っていらっしゃる方の姿が多く見受けられますよ。
春から初夏にかけて美しく彩るツツジやシャクナゲ。境内北側の山の斜面にある「しゃくなげ苑」はちょっと山を登らなければいけませんが、それでも見る価値あり!シャクナゲの開花は例年4月上旬。今年のGWは「三室戸寺」のシャクナゲを見に行きませんか?
梅雨はやっぱりあじさい
雨の日は外に出たくなくっちゃいますが、お気に入りの傘をさして美しいあじさいたちに会いに行ってみませんか?境内には1万株のあじさいが植えられており、6月になると見ごろを迎えます。額あじさいに始まり、西洋あじさい、柏葉あじさい、幻のあじさいである七段花まで、様々なあじさい鑑賞がたのしめます。
ジメジメとした雰囲気で気分が滅入ってしまう季節、梅雨。そんな気分を一気に吹き飛ばしてくれるのが見事なあじさい!雨露に濡れたあじさいはいつもよりも綺麗なんですよ。最盛期を迎える6月中旬頃には多くの人が訪れます。
夏は蓮を見てさわやかな気持ちに、、。
蓮の花は午後には閉じてしまうので、ちょっと頑張って早起きして行きましょう。
朝早い時間なら、暑さもそんなに厳しくないですし…ね。
7月上旬から8月中旬にかけて見頃を迎える蓮。珍種の蓮「大洒錦」などが約100種250鉢もあります。本堂前にある「蓮園」では最も知られた大賀ハスから古代バス、青円寺ハスなどが咲き乱れます。その光景はまさに極楽浄土!蓮の葉に酒を注ぎ、茎から飲む「ハス酒を楽しむ会」もおすすめ☆
秋は秋明菊と鮮やかな紅葉。
特に紅葉の美しさは目を見張るものがあり、古くから「三室戸の紅葉」として親しまれてきました。平安時代、西行法師は「暮はつる秋のかたみにしばしみん紅葉ちらす三室戸の山」とその美しさを詠んだそうですが、写真を見るとその気持ちも手に取るように分かると思いませんか?紅葉の見ごろは、例年11月下旬から12月上旬で、シュウメイ菊の見ごろはその少し前になります。数はあまり多くありませんが、池の畔に咲く白い花は目を細めてしまうほど、可愛らしく可憐です。
江戸時代には「三室戸の紅楓」として宇治十二景の一つに数えられるほど古くから紅葉の名所として親しまれています。現在では紅葉の隠れた名所・穴場としてゆっくりと紅葉を楽しむことができます。市内から離れていることもあって、混雑が苦手な方にはおすすめ☆
冬ならではの景色を
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京都の冬は寒さが厳しいことで知られていますが、こんなに綺麗でお茶目な景色が見られるならそう悪いものでもないかもしれませんね。1年を通じてわたしたちの眼と心を楽しませてくれる三室戸寺は、一度きりではもったいないかも!?
本堂前にある狛牛や狛兎なども白く染まる時期。雪が降れば少し行きにくいかもしれませんが、その分人気も少なくのんびりと散策することができます。本堂までの長い階段で滑らないように気をつけてくださいね☆四季折々さまざまな表情を見せてくれる三室戸寺です。
3.見どころ・お勧めポイント
「花寺」と言われるほど四季折々さまざまな花が楽しめる「三室戸寺」の見どころはやはり花!どの季節に訪れても季節の花が訪れた人の目を楽しませてくれます♪初めて訪れた方はその数の多さに圧倒されますよ☆あじさい園
https://www.flickr.com/photos/yuchinmchu/7455099160/sizes/l
スタンダードな西洋あじさいや額あじさいから「幻のあじさい」といわれる七段花まで、50種類・1万株ものあじさいが咲き誇るあじさい園。 2009年に朝日新聞が行った「日本一のあじさいの名所はどこだと思いますか?」というアンケートでは、箱根登山鉄道・鎌倉の名月寺に続いて3位に三室戸寺が選ばれました。
6月の土・日になると、あじさい園ライトアップが行われ (詳しい日程については、公式サイトで確認してみてくださいね)、日中とはまた違った闇夜に照らし出される幻想的なあじさいの姿も楽しめます。
全てを忘れて魅入ってしまうような、美しい景色はきっと心を癒してくれることでしょう。運がよければ、ハートマークのあじさいが見つかるかも!? 夜デートでのお出かけ先にもぴったり。手をつないであじさい園をまわれば、心の距離がぐっと近づきそうですね♡
「三室戸寺」に訪れるほとんどの方がこの「あじさい園」目当て、というぐらいメジャー。品種や株数、敷居面積5千万坪という広大なあじさい園は圧巻!人気のハート型のあじさいを探そうと必死に目を凝らす方も。見つけられた時の幸せ感は最高潮♪
つつじ・しゃくなげ園
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園内にはつつじ2万株・しゃくなげ1000株が植えられています。 関西最大規模を誇るツツジ、圧巻ですよね!!4月下旬~5月中旬に開花のピークを迎えるので、ゴールデンウィークのお出かけ先としても良さそうですね。
蓮園
本堂前の蓮園では、6月下旬~8月上旬にかけて計250鉢・100種類の蓮が見ごろを迎えます。
咲き誇る蓮の向こうに荘厳な本堂が見えるさまは、さながら極楽浄土のように見えるのだとか…
毎年7月になると、「ハス酒を楽しむ会」が開催されます。(詳しい日程については、公式サイトで確認してみてくださいね)
蓮の葉に注がれたお酒を茎からストローのように飲む様子が象に似ているので、「象鼻杯」の異名があります。
今年の夏は、健康・長寿にご利益があるというハス酒を楽しんでみては?
本堂前の動物たち ①狛ウサギ
三室戸寺のある宇治の古称・菟道(うじ、「ウサギの道」の意)にあやかり、狛犬ならぬ狛ウサギが安置されています。ウサギの足元にある玉の穴の中に、卵形の石が入っています。 これを立てることができれば、運気が上向きになるのだとか。本堂前の動物たち ②宝勝牛
http://www.mimurotoji.com
富右衛門という農夫が買っていた弱々しい牛が観音様のご利益で立派な牛になり、その後牛の仲買人として成功した故事にちなんで作られました。 どっしり鎮座した牛の口の中には石の玉があり、これをなでると勝運・金運・健康運が上がるといわれています。
牛のわき腹(写真右)には小さい穴があいており、この穴をのぞくと体内に納められた牛の木像を見ることができます。
本堂前の動物たち ③狛蛇
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2012年、本堂前に新しく狛蛇が安置されました。 三室戸寺にゆかりのある蛇神・宇賀神をモチーフとしており顔は老人・体は蛇という奇妙な姿ですが、この像をなでると金運がアップするといわれています。
なでるとお金の帰る龍頭
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槙島の戦いで信長軍が三室戸寺の伽藍を破壊したとき、秀吉の家来のひとり・増田長盛が梵鐘の竜頭(鐘の一番上の部分)を切り取り持ち去ってしまいました。ところがその直後に長盛は重病になってしまったため、自分が壊した鐘のたたりを恐れて寺に深く詫び、病気を治す祈祷をしてもらいました。
祈祷のおかげで彼の病気は無事に治り、竜頭も寺に帰ったため、いつしか「この竜頭をなでると金(鐘)が帰ってくる」と言われるようになりました。
親鸞聖人の父「日野有範」の墓
三室戸寺本堂の東にある阿弥陀堂は、浄土真宗の宗祖である「親鸞聖人」の父で、官吏だった「日野有範」の墓だと伝えられています。親鸞聖人の末娘「覚信尼」が祖父である有範の墓上に阿弥陀堂を建て菩提を忌ったと言われており、阿弥陀堂の正面に飾られた立派な額「四十八願寺の額」は、有範の生家にあったものだと言われています。
源氏物語 恋おみくじ
美しい花々を鑑賞した後は、恋おみくじをひいてみませんか?「三室戸寺」では、 世界最古の長編恋愛小説である、源氏物語千年紀を記念した「源氏物語恋おみくじ」を引くことができます。色とりどりの紙に運勢が書かれた素敵なおみくじで、占えるのはもちろん恋愛運。「容姿整った人との最高の恋が期待できる」「巨万の富に恵まれることがあるかもしれない」など、他のおみくじとは一味違った内容が書かれているそうですよ!
4.合わせて回りたい周辺の観光スポット
宇治川
源氏物語にも登場する歴史的な川で、宇治観光の出発点でもあり緑に囲まれています。満開に咲き誇るツツジや対岸の平等院など美しい景色、のどかな風景を鑑賞しながら散策が楽しめ、鮎のシーズンには鵜飼いも行われます。観光船では宇治川観光を楽しむだけでなく、船上でお食事や宇治の上ほう茶、抹茶わらびもちがふるまわれるプランもあり、贅沢な時間が過ごせます。
宇治市源氏物語ミュージアム
国内唯一の「源氏物語」に関する博物館で、特に源氏物語ファンにとっては眉唾ものの施設です。源氏物語のあらすじをハイビジョンで紹介するコーナーや、源氏物語に関する調度品などを展示するコーナー、臨場感あふれる物語シアターなど、見ごたえ十分の内容で、施設に一歩足を踏み入れると煌びやかな世界が広がっています。
源氏物語に全く知識がない方にも分かりやすく展示してあるので、ご安心くださいね。この機会に源氏物語に触れ合ってみるのもいいですね。
■ 基本情報
- ・名称: 宇治市源氏物語ミュージアム
- ・住所: 京都府宇治市宇治東内45-26
- ・営業時間: 午前9時~午後5時
- ・定休日: 月曜日
- ・料金: 大人500円
- ・公式サイトURL: http://www.uji-genji.jp/
5.周辺のおすすめグルメスポット
福寿園
宇治市に古くから伝わる、伝統的な宇治茶文化を堪能したいなら、流の流れる音を聞きながら、宇治茶を使った宇治茶づくりのお料理が楽しめる「福寿園」がオススメです。宇治茶を使った茶そばや、茶葉粥などのお食事メニューから、抹茶あんみつやお茶だんごなど、スイーツまで宇治茶を使ったメニューが目白押し。お茶のふわりとした優しい香りと味で、極上の時間をお楽しみいただけるお店です。
館内には、お茶の手もみや陶板での宇治茶づくり、石臼を使っての抹茶作り体験などができる工房も併設しています。
■ 基本情報
- ・名称: 福寿園
- ・住所: 京都府宇治市宇治山田10番地
- ・アクセス: 京阪宇治駅から徒歩8分
- ・営業時間: 10時~17時
- ・定休日: 月曜日
- ・電話番号: 0774-20-1100
- ・料金: 茶そば800円
- ・公式サイトURL: http://ujikoubou.com/index.cgi
しゅばく
宇治駅から徒歩5分の場所にある「しゅばく」は、素材にこだわった十割蕎麦がいただける、大人気の蕎麦屋さんです。国内産の蕎麦の実だけを使用し、香りをそこわないように丁寧に石臼で挽いてそば粉にしています。喉越しやつけ汁の濃さ、お皿のセンスに至るまで・・・全てにおいてパーフェクトと評判で、ひとたび口に入れるとそば本来の味が口いっぱいに広がります。
■ 基本情報
- ・名称: しゅばく
- ・住所: 京都府宇治市宇治東内13-1
- ・アクセス: 京阪電鉄宇治線:宇治駅下車徒歩約1~3分
- ・営業時間: 11:30~15:00
- ・定休日: 月曜日(祝日の場合は翌日)
- ・電話番号: 0774-22-5470
- ・料金: ざる950円
- ・公式サイトURL: http://aquadina.com/kyoto/spot/7300/
中村藤吉本店
時を超えてはるか昔にタイムスリップしたかのような、情緒ある店構えの「中村藤吉本店」は、甘味や軽食が味わえるお店です。店自慢の「生茶ゼリィ」は、しっかりとお茶の味が楽しめるゼリーやもちもちの白玉、あんこなどが入った究極の和スイーツ。1時間以上待つことも有る人気店で、開店前から行列ができていることも少なくありませんので、時間に余裕を持っての来店がオススメです。
■ 基本情報
- ・名称: 中村藤吉本店
- ・住所: 京都府宇治市宇治壱番10
- ・アクセス: 宇治駅 徒歩3分
- ・営業時間: 11:00〜17:30
- ・定休日: 無休
- ・電話番号: 0774-22-7800
- ・料金: 生茶ゼリィ740円
- ・公式サイトURL: http://www.tokichi.jp/
6.訪問者・体験者の声
https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g946495-d1386218-Reviews-Mimurotoji…
https://www.tripadvisor.jp/Attraction_Review-g946495-d1386218-Reviews-Mimurotoji…
5.「三室戸寺」についての詳細 ・基本情報
■ 基本情報
- ・名称 明星山三室戸寺
・住所 京都府宇治市菟道滋賀谷21
・電話番号 0774-21-2067
・アクセス
電車なら…京阪「三室戸駅」下車 東へ徒歩15分
車なら…京滋バイパス宇治東ICより3分
・拝観時間 8:30-16:30(4/1-10/31)、8:30-16:00(11/1-3-31)
※拝観・納経最終受付は閉門30分前まで、年末(12/29-12/31)は休み
・拝観料 大人500円、小人300円(団体割引30名以上 大人400円)
・公式サイト http://www.mimurotoji.com/
【ご注意】
他の拝観者とのトラブルや植物へのダメージを防ぐため、三脚・イーゼル・絵の具の持ち込みは禁止されています。
地図はこちら
1年を通じて美しい花々や景色が楽しめる、三室戸寺。いかがでしたか?美しい花々は忙しい毎日で疲れた心も癒してくれそうですね。
素材提供:トリップアドバイザー