佐川美術館は、1998年、あの有名な運送会社の創立40周年を記念して、滋賀県守山市に作られました。展示されている作品は、日本を代表する画家である平山郁夫氏や彫刻家・佐藤忠良氏のものを中心に、バラエティーに富んだ個性豊かなものばかり。現在は様々な場所でギャラリーやミュージアムがつくられ、イベントも数多く行なわれていますが、こちらはその素晴らしい外観がひときわ目をひき、高く評価されています。多くの人々を魅了してやまないアート。どんな見どころがあるのか、一緒に見ていきましょう♪
佐川美術館とは?
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こちらの『佐川美術館』は、外観も独特で美しい美術館です。自然との美しい調和を見せてくれる外観は、特に高い評価を受けており、館内には平山郁夫氏や佐藤忠良氏などの作品を中心に、多くの作品が展示されております。 http://www.sagawa-artmuseum.or.jp/plan/2014/09/art-in-wonderland.html
このように、多くの人々を対象とした素敵なイベントも多く催されています。 1998年(平成10年)に佐川急便創立40周年を記念して開館したのがこの佐川美術館です。名前を聞いてもしかしたら、と思った方もいるかもしれませんがまさにその通り!佐川急便と関係のある美術館だったんですね。しかも佐川急便にはこの美術館へ美術品輸送を行うための専用輸送車両も存在しているんですよ!
水辺との調和が美しい洗練された外観
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施設の外観はとてもアートティックで、水の上に浮かんでいるようなデザインになっています。そのため、四季によって様々な顔を見せてくれるのも特徴です。この独特で美しいデザインは、高い評価を獲得しています。展示作品だけがアートではありません。建物の外観すべてもアートになっているのが佐川美術館なのです。たとえ雨であったとしても、その雨ですら外観を彩る作品の1つとして素晴らしいインパクトを与えるものになっています。
佐藤忠良のブロンズ像がお出迎え
http://blog.goo.ne.jp/luckyhillson/e/9f6b46a1ca8c11570e40aad4ce63b59c
佐藤忠良氏の70年の歴史を紹介しています。特に目につくのが、ブロンズ像です。テーマに合わせて40点もの作品が展示されているので、とても見応えがあります。佐藤忠良さんの世界がよく感じ取れる展示となっています。佐川美術館にある佐藤忠良のブロンズ像は実際に作品に触れることができるのです!これは文明発達化によって物に触れるという経験が減少、「触覚を養う」ことが衰退しつつあると考えた佐藤忠良が作品に触れることで触覚を養うことになれば、との想いから勧められています。
日本を代表する芸術作品の数々
佐川美術館では日本を代表する芸術家、日本画家・平山郁夫と彫刻家・佐藤忠良の作品、陶芸家・樂吉左衛門が中心となっています。ここには三巨匠の作品を展示する常設展があります。関連したさまざまなイベントも行われ、見るだけでなく楽しむことができる美術館となっています。◎本画家・平山郁夫『月下知りクロードを行く』(2001年)
http://kodai-iseki.blogspot.jp/2014/07/blog-post_8.html
2015年12月15日(火)~2016年04月10日(日)には、平山郁夫 シルクロードの大地という展覧会が開かれます。平山郁夫氏のシルクロード各地を巡る旅は、1968年にアフガニスタンを初めて訪れて以降、40年間に百数十回を越える壮大なものだったそう。この展覧会では、シルクロードの大地に息づく人々の営みを中心とした作品を多く見ることができます。
『月下シルクロードを行く』は2001年に制作された作品で、65.2×91.0cmという大きめな作品となっています。見応えがあり、引き寄せられる色彩は見るものを魅了します。平山郁夫氏は62年にわたる作画活動とともに、世界各地で崩壊の危機に瀕している文化遺産の保護活動を通して世界平和を希求し続けていた人物です。
◎彫刻家・佐藤忠良『帽子・夏』(1972年)
http://www.sagawa-artmuseum.or.jp/plan/2015/02/post-52.html
生命力みなぎる作風で知られる彫刻家が佐藤忠良です。ブロンズ像を始めてとして、パワフルな作品を数多く見ることができますよ。1970年代には「帽子」シリーズに代表される、現代感覚あふれる新境地を開拓しています。初期から最近の作品まで、作風は少しずつ変わってきているものの、根底に流れるパワフルなヒューマニズムは変わっていないことを感じます。
佐藤忠良氏の作品では大半が女性をモデルにしたものが多く、佐藤氏の制作を語るうえで欠くことのできないテーマになっています。特に『帽子・夏』はその代表作といえる好例です。佐藤氏の作る女性像は大きなポーズを取らないことと、時代の風俗を取り入れることを特徴としています。『帽子・夏』の作品でも当時流行したベルボトムを着用しています。
◎陶芸家・樂吉左衛門『焼貫茶入』(2006年)
http://www.takiya-art.co.jp/rakukitizaemon.html
「守破離(しゅはり)」をコンセプトとして、美術館としては大変珍しい水庭に埋設された地下展示室と、水庭に浮かぶように建設された茶室の2つで構成されているのが、樂吉左衞門館です。ここは樂家の伝統と技術、そして芸術性を受け継ぐためにと、樂吉左衞門氏ご自身が設計創案・監修しました。 2000年以降に作陶された焼貫黒樂茶碗や黒樂茶碗、茶入、水指などの作品を展示されているのですが、どれもすばらしい趣を感じられます。
常に斬新な造形美の世界を表現し続けている吉左衛門の作品。2015年10月から2016年4月までは「樂吉左衛門×ORIBE」と称して新たな造形美を求め続ける吉左衛門と、激しく歪み、派手な意匠の織部茶碗を同時展観することでその接点を見つけることができるコンセプトになっています。
茶室がすごい!
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この茶室は樂吉左衛門館に併設されています。樂吉左衛門館同様に彼が自ら設計の創案を行ったそうです。エントランスから水庭の中に入るように会談を降りると茶室にたどり着きます。2つある茶室のうちの1つ、「盤陀庵」は水庭の下にあるんですよ。
全国で6番目に古い、国宝の梵鐘
http://www.sagawa-artmuseum.or.jp/plan/2014/08/post-48.html
佐川美術館には、全国で6番目に古い、国宝の梵鐘があります。これは、もともと比叡山西塔にあったものだそうで、特別展示されているんです。いろいろな経緯で今は佐川美術館の所有となっているそうですで、佐川美術館来たら忘れずに見たいものの一つとなっています。国宝級の代物はなかなか見ることができないので、わざわざ立ち寄って鑑賞してくださいね。
滋賀県内にはいくつかの梵鐘がありますが、そのなかでも国宝に指定されているのはこの佐川美術館の梵鐘だけ!天安2年に造られたことがわかる銘文が内側に見られます。この銘文は逆文字になっているんですが、これは作る過程で型に正字で陰刻したために生じた技術的な誤算とも言われています。
水庭に面したコーヒーショップ「SAM」で穏やかな時間を
水庭を眺めながらティータイムを楽しむことができるミュージアムカフェSAM。色々な美術品を眺めた後に一息つくならココに決まり☆ドリンクや軽食メニューが揃っているので休憩にも最適ですよ。コンクリートの建物と水庭が素晴らしいコラボレーションになっています。テーブルセットは、ハンス・ウェグナーの作品
http://homepage2.nifty.com/hanamizuki54/art/sagawa.htm
水庭に面した場所にあるコーヒーショップ「SAM」では、ゆったりとした穏やかな時間を過ごすことができますよ。美術館ならではのサービスが、テーブルセットにはハンス・ウェグナーの作品が使われているということです。飲んで美味しく、見て優雅な気分にさせられる、感性をくすぐられる要素がたっぷりのカフェになっています。
知る人ぞ知る名物「自家製プリンとアイス」
http://www.sagawa-artmuseum.or.jp/cafe/drink.html
美術館の中にあるカフェだと、美味しさはそんなに求められない…と思っているなら、大間違いです!ここで食べられるサンドイッチやドリンクはどれも絶品だと評判です。そして、このお店に行ったらぜひとも食べていただきたいのが、知る人ぞ知る名物になっている「自家製プリンとアイス」!ほどよい甘さにやさしく温もりある風味が絶品だと評判です。一口食べると心が癒されていくのを感じられますよ。
■ 基本情報
- ・名称: SAM (サム)
- ・住所: 滋賀県守山市水保町北川2891
- ・アクセス: JR湖西線 堅田駅からバスで15分
- ・営業時間: 9:30~17:00
- ・定休日: 月曜日
- ・料金: ~1000円
お気に入りを探しに「ミュージアムショップ」へ
http://s.webry.info/sp/kikko1-realization.at.webry.info/201407/article_15.html
このミュージアムショップには、作品が展示されている作家さんの作品をモチーフにした商品などが売られています。他にもアート雑貨などが売られているので、ぜひ旅の思い出に1ついかがでしょうか?カフェも併設されています。 【平山郁夫】クリアファイル 桜蘭の夕
http://www.sagawa-artmuseum.or.jp/shop/products/detail.php?product_id=64
平山郁夫の作品の一つである桜蘭の夕のA4サイズのクリアファイルが販売されています。バッグの中に資料と一緒にいつも持ち歩くことが出来る便利なアイテムですよ。ふとした瞬間に、作品を眺めてゆったりとした気分になることもできる平山郁夫ファンにはおすすめのアイテムです。
【価格:450円】
【佐藤忠良】ブローチ ふくろう
http://www.sagawa-artmuseum.or.jp/shop/products/detail.php?product_id=30
佐藤忠良のふくろうという作品がブローチになったものが販売されています。シルバーが基調となっているので、女性だけでなく男性にもおすすめです。スーツの胸ポケットにつけたり、バッグなどにつけると、素敵なワンポイントになります。キラッと光るおしゃれ感が魅力のアイテムです。
【価格10,800円】
【樂吉左衛門】はがき
http://www.kyotodeasobo.com/art/search/museum/raku/raku_kanreki01
なかなか器を買うことはできないけども、いつも樂吉左衛門の作品を身近に置いて眺めていたい!という人におすすめなのが、はがきです。大切な人へのメッセージカードとして使えるだけでなく、壁に貼ったりすることでインテリアとしても利用することができます。また、デスク周りに置いておくと、いつでも眺めることができますよ。【価格 108円】
佐川美術館を訪れた人の声
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http://minkara.carview.co.jp/userid/288416/blog/34482206/
ここからの眺めは、まさに「水に浮かぶ美術館」を実感です。
http://nakatakablog.blog102.fc2.com/blog-entry-226.html
利用案内&アクセス
http://r-35.seesaa.net/article/108127553.html
基本情報
- ・名称:佐川美術館(サガワビジュツカン)(Sagawa Art-museum)
- ・住所:滋賀県守山市水保町北川2891
- ・アクセス:JR湖西線堅田駅下車後江若交通バスまたはタクシーで約15分
- ・営業時間:9:30~17:00
- ・定休日:毎週月曜日・年末年始
- ・電話番号:077-585-7800
- ・料金:一般1000円、大・高生600円
- ・公式サイトURL:http://www.sagawa-artmuseum.or.jp/
佐川美術館の独特なアート空間に身をゆだねてみたくなりませんか?日本を代表する芸術家である平山郁夫氏や佐藤忠良氏、樂吉左衞門氏らの作品をじっくりと堪能するもよし、水庭に面したコーヒーショップで穏やかな時間を過ごすもよし。また、お気に入りを探しにミュージアムショップへ立ち寄るのもおすすめです。そして一見の価値ありなのが、水の中に浮かぶ茶室。ぜひそこに込められた、人と自然に対する独特の考え方を感じてみてください。