身延山は、標高1,153mで豊かな自然環境に囲まれた山梨県南巨摩郡にあります。全体が日蓮宗の総本山であることでも知られていますね。トレッキングで美しい風景を楽しんだり、久遠寺を訪問して心身ともにリフレッシュできる素敵な場所です。高低差763mを約7分で運行しているロープウェイもありますので、誰でも気軽に訪れることができますよ。頂からは富士山や南アルプス連峰をのぞめる大パノラマが広がっています!さぁ、早速出発しましょう。
1.身延山とは?
http://saifeis272910.at.webry.info/201409/article_9.html
文永11(1274)年に日蓮聖人が身延山に入山、身延山久遠寺を開きました。山全体が日蓮宗の総本山であり霊山となっています。そのため、人の手が入っていない自然がそのままに残されていて、四季折々の美しい風景を楽しむことができます。山頂からは絶景が広がり、たくさんの観光客が訪問します。山頂まではロープウェイが運行していますが、久遠寺境内付近から標高差760m、の道を徒歩で約2時間30分で登ることもできます。
それではさっそくですが、身延山を存分に楽しむ方法をご紹介したいと思います。
周辺には鷹取山や七面山などの山があり、どちらも日蓮宗の修業の場になっています。山腹には雑木林が分布し、林が植林されています。「甲州盆歌」に歌われたナンテンや山頂にカタクリが自生する他にコノハズクやニホンカモシカ、イノシシ、ツキノワグマなどが生息しています。
2.身延山久遠寺
http://morinobuna.at.webry.info/201104/article_12.html
日蓮宗の総本山として有名な身延山久遠寺。身延山を語るうえで外せないお寺です。身延山の中腹あたり、標高400m付近に位置し、とても壮観な寺院です。とにかく規模が広く、建物も大きい!山に囲まれた環境はまさに日蓮宗の総本山にふさわしい佇まいとなっています。年間を通して多くの参拝者で賑わっていますよ。かの有名な戦国武将・信玄公が自署を加えた法華経を奉納した場所でもあります。
「三門」が迎えてくれます
京都にある知恩院・南禅寺とならぶ日本三大三門のひとつ。三門とは空・無相・無願という解脱に至る過程を表していて、この門が身延山久遠時を訪問した人を迎えてくれます。身延山の額は畳二畳分もあるそうです。中には御釈迦様の高名な弟子をモデルとした十六羅漢像が置かれています。この「三門」は間口5間、奥行き2間、高さ7丈となっています。別名「ニ王門」ともいわれ金剛力士を祀り、上層には十六門羅漢が祀られています。三門を入ると右に本多日生上人像、その横に宮沢賢治の句碑、左には大英社長永田雅一の母・永田紀美の銅像、その後ろには聖徳太子を祀る太子堂があります。
287段もある階段「菩提梯」
http://ibex-d.com/fuji/modules/d3blog/index.php?cid=6&start=20
三門をくぐると目の前にある287段もある階段「菩提梯(ぼだいてい)」。高低差が104mもある急な階段で一段一段の高さが揃っていないので、登るのに20分ほど時間がかかるそうです…。菩提とは煩悩(ぼんのう)を断ち切って悟りの境地に至ることを意味していて、この菩提梯には悟りにいたるまでの梯子という意味が込められているのだとか。階段を登りきると、ようやく久遠時の本堂が見えてきます!まさにプチ修業ですね。
※階段を登る自信がない方は安心してください!駐車場奥のほうにエレベーターがあり、本堂まで行くことができます。
「菩提」は悟り、「梯」はかけはしを意味しています。この菩提梯の横にあるのは当時の地主・南部実長の銅像。この287段の石段を登り切ると涅槃(ねはん)に達する、すなわち不生不滅の高い境地に達するという意味の梯は南妙法蓮華経の7字になぞらえ、7区画に分けられています。
日蓮聖人ゆかりの場所「思親閣」
http://www.gosyuin-meguri.com/novelty/3348.html
山頂には日蓮聖人が故郷の両親を偲んで、追慕した場所といわれています。それにちなんで思親閣 奥之院が建てられました。今はふもとからロープウェイで奥之院がある山頂まで7分でたどりつけますが、本堂裏から徒歩だと約2~3時間もの時間がかかります。日蓮は一体どんな思いで身延山を登っていたのか…想いを馳せることができます。奥之院へは本堂裏から上の山を経る表参道と主に妙石坊から追分を経る裏参道の2つがあります。思親閣・奥之院ではとても心地好いパワーを頂くこともできます。清々しい気持ちでお参りすれば心身ともにスッキリしますよ。
日蓮聖人が植えた「御手植杉」
思親閣のまわりには、日蓮聖人が両親や師匠など世話になった人に想いを寄せて4本の杉を植えました。樹齢700年を超える杉の木は霊樹とされています。写真は母親への感謝の気持ちを込めて植えた杉なのだとか。最近はパワースポットとしても人気を集めています。右側には「日蓮大聖人 御手植杉 御父妙日尊儀菩提」、左側には「日蓮大聖人 御手植杉 御母妙蓮尊尼菩提」、近くに「日蓮大聖人 御手植杉 立正安国」、「日蓮大聖人 御手植杉 御師範 道善房」と並んでいます。
3.身延山のしだれ桜
全国しだれ桜10選にも選ばれている身延山のしだれ桜。久遠寺境内には、樹齢約400年と呼ばれるの「しだれ桜」が2本あり、枝いっぱいに淡いピンクの花が咲きます。地面に枝が垂れ下がる様子や風に揺れる様子は優美で、うっとりとしてしまいそうです。毎年お花見シーズンには多くの人でにぎわいます。境内だけでなく山内各所至る所で咲き乱れ、それは見事なものです。また、ロープウェイから眺める桜もおすすめです。身延山の登りロープウェイが発車するとすぐ、眼下に身延山西谷に咲き誇る桜が広がります。高度があがってくると富士山も姿を現し、桜と富士山と美しい日本ならではの風景を両方堪能することができます。
毎年3月下旬から4月上旬になると数百本の桜が咲き乱れ、満開の時期にはこの素晴らしいしだれ桜を一目見ようと多くの観光客が訪れます。樹齢400年のしだれ桜は報恩閣と仏殿の前にありますよ。地面に垂れ下がる桜の花は見応えがあります!
http://blogs.yahoo.co.jp/fumichanbnzai/37029049.htmlhttp://www.shimanobo.com/
4.身延山ロープウェイで山頂まで空中散歩!
http://www.gosyuin-meguri.com/trip/3099.html
標高差760m。登山道を歩いて登ると2時間半ほどかかる道のりをロープウェイでは7分ほどで登ることができます。山麓・久遠寺駅から山頂・奥之院駅間を登るロープウェイは九州新幹線「つばめ」や「富士登山電車」をデザインした水戸岡鋭治さんのデザイン!白を基調とし、すっきり。内装は木目調のレトロな雰囲気でになっています。お子さま連れの方や足腰に自身がない方は迷わずロープウェイを使いましょう。でも、そうでなければせっかくなので自然を満喫しながら登山道を歩くのもおすすめですよ。もちろんロープウェイから望む景色も素晴らしいものがあります。
元旦は特に人が多く集います。
http://www.shimanobo.com/category/1348927.html
霊山身延山の山頂からのご来光。天気にもよりますがその美しさは格別です。元旦は初日の出を見るために多くの人で混雑します。元旦はロープウェイも午前4時30分から運行され、早朝の利用客には甘酒や携帯カイロが配布されることもあるとか…。1年の始まりにこんなに美しいご来光をのぞめたら、何だか1年健やかに過ごせそうですね!春(3月中旬)と秋(10月初旬)の数日間と限られた時間ですが富士山の頂上と太陽が重なる「ダイヤモンド富士」の鑑賞スポットでもあります。
「ダイヤモンド富士」が見ることができる時期も山頂までのロープウェイが早朝から運行しています。乗り場では寒さ対策のためにカイロを配っている時もありますよ。初日の出の時とは違い、「ダイヤモンド富士」の時期はあまり混雑していない場合も。身延山を眼下に置いたダイヤモンド富士はかなり神秘的!
富士山と七面山を拝めます
http://hirasan.canada2194.com/minobusan.html
展望台から望める七面山は、身延山の守護神・七面大明神が祀られている場所です。身延山のようにロープウェイで登ることもできないので、歩いて登るしかありません。足が悪くて七面山に登れない人はここ、七面山展望台から参拝しましょう。
東側の展望台は「関東の富士見百景」にも選定されている富士山の眺望をはじめ壮大な大パノラマを臨むことができるんですよ!「ダイヤモンド富士」はこちらから☆身延山を見たあとは身延山からの雄大な眺めを満喫してみてください。
5.身延山へのアクセス方法
http://community.travel.yahoo.co.jp/mymemo/vacation/blog/118604.html
身延山へのアクセス方法は次のとおりです。公共交通機関
▷東京方面より①中央本線経由 JR新宿駅 (中央線特急スーパーあずさ) →JR甲府駅1時間30分
JR甲府駅 (身延線特急ふじかわ) →JR身延駅50分
②東海道線経由 JR東京駅 (東海道新幹線こだま) →JR新富士駅1時間15分
JR新富士駅 (バス利用) →JR富士駅7分
JR富士駅 (身延線特急ふじかわ) →JR身延駅55分
▷関西方面より
東海道線経由 JR新大阪駅 (東海道新幹線こだま) →JR新富士駅2時間50分
JR新富士駅 (バス利用) →JR富士駅7分
JR富士駅 (身延線特急ふじかわ) →JR身延駅55分
▷JR身延駅より
JR身延駅から「身延山行き」路線バス乗車、終点・身延山バス停留所下車。(所要時間 約15分/運賃 大人片道 280円)
※路線バスの終点、「身延山(門前町)」から久遠寺境内まで乗合タクシーが運行しています。土日のみ運行。詳しくはこちら→身延山乗合タクシー久遠寺線のご案内
▷高速バス
新宿から「身延ー新宿」線高速バスが出ています。1日6往復。完全予約制。詳しくはこちら→高速バス「身延-新宿」線のご案内
車
▷東京方面より①中央道経由 東京→甲府南IC→国道358号→国道140号→国道52号→身延3時間(インターから50分)
②東名高速経由 東京→新清水IC→国道52号→身延3時間(インターから40分)
▷関西方面より
①中央道経由 大阪→名神高速→小牧JCT→中央道→双葉JCT→中部横断道→増穂IC→国道52号→身延3時間(インターから35分)
②東名高速経由 大阪→名神高速→小牧JCT→東名高速→新清水IC→国道52号→身延3時間30分(インターから40分)
身延山の旅は、仏教思想への理解が深まるという意味もありますが、霊験あらたかなパワースポットを訪れたことにもなるのです!日蓮聖人が想いを寄せて植えられた4本の杉は樹齢700年を超え、霊樹としても注目されていますし、3月中旬と10月初旬のうち、数日間だけしか見られない、頂上と太陽が重なるダイヤモンド富士を見ると、とてもいいことがあるらしいです。エネルギーが充電され、リフレッシュされるような気持ちになれますよ。
素材提供:トリップアドバイザー