中氷川神社とも呼ばれている埼玉県さいたま市にある神社「中山神社」について

さいたま市見沼区と浦和区の境目近くで、昔の面影を残す緑や田畑に囲まれた土地に祭られている中山神社。またの名を中氷川神社とも言いますが、大宮の武蔵一之宮「氷川神社」の分社なのでしょうか。それとも何か、もっと深い縁があるのでしょうか。

１．「中山神社」とは？

中山神社はもともとは氷川社と呼ばれており、大己貴命(おおなむちのみこと)を祭神とする、旧中川村の鎮守様でした。明治末期に近隣の山村神社を合祀して「中山神社」と改名したそうです。中川村の「中」と山村の「山」を足して「中山神社」ということでしょうか。

また、さいたま市の大宮区に鎮座する氷川神社、浦和区に鎮座する氷川女體(にょたい)神社のちょうど中間当りに位置することから「中氷川神社」と呼ばれているそうです。

創建は崇神天皇2年（紀元前95年）と伝えられています。これは氷川女體神社と同年代の創建となります。天正19年（1591年）には徳川家康から社領15石の朱印も受けています。元々周囲にいくつかの神社があり、それが明治40年（1907年）に神社合祀をして現在の中山神社になったんだそうですよ。歴史ある神社は複雑な経歴も持っているんですね・・・。

２. 中山神社の魅力

中山神社が創建されたのは、桃山時代までさかのぼり、埼玉県内の神社の中でも古い型式の作りになっています。旧大宮市では最古の社殿で、さいたま市の指定文化財に指定されており、建築学上でも非常に貴重な財産となっています。

また、普段訪れても、参拝する方と出会うことは少ないと思いますが、七五三や初詣などの時期には、神社の前を通る第二産業道路と呼ばれる県道に数本の幟が立っています。

中山神社は龍神伝説の継承がある神社！中山神社と氷川女體神社、そして大宮氷川神社の三社は龍神伝説で結ばれているんです。この三社は一直線に並んだ「光の道」との考えもあるんです。この「光の道」は聖地を刺し貫く、いわるゆパワーゾーンと解釈され、霊験あらたかなパワースポットとなっているんですよ☆

３．見どころ・お勧めポイント

中山神社にはいろいろな見どころがあります！その中でも代表的なものをいくつかご紹介しますね☆特に神事である「鎮火祭」は一度廃れたものなんですが、近年になって復活した神事！これはもう行くしかありませんよ。他にも素晴らしい景色を望むことができるポイントなどもあります。中山神社に行く前に要チェック☆

大宮氷川神社、浦和氷川女體神社との関係

氷川神社、氷川女體神社、中山神社の御祭神はいずれも素戔嗚尊(すさのおのみこと)、大己貴命、奇稲田姫命(くしなだひめのみこと)ですが、各神社の主祭神は次の通りです。
　・氷川神社：素戔嗚尊　　・氷川女體神社：奇稲田姫命　　・中山神社：大己貴命

このことから、氷川神社を父、氷川女體神社を母、中山神社を王子として、昔はこの三社で一つの「氷川神社」を形成していたのではないかといわれています。

また、中山神社から見ると、夏至には氷川神社に太陽が沈み、冬至には氷川女體神社から太陽が昇ります。

先程も記述したように中山神社と氷川女體神社、そして大宮氷川神社はとても関係が深い神社。これら三社は一直線に結ばれたパワースポットで、特に夏至や冬至の太陽の光から「ご来光の道」とも呼ばれています。中山神社以外の二社は水に深く関係しているのに対して中山神社は正反対の火と関係が深いんです。これは神事の「鎮火祭」の火によって中氷川の氷が溶けて大地になったとも言われてるんですよ。

火渡りの神事「鎮火祭」

１２月８日には鎮火祭がとりおこなわれます。薪を大人の胸ほどの高さに積み上げ、火をつけて神官の方が祝詞をあげるのですが、お寺さんのお護摩の火を大きくしたものと想像して頂ければよいかもしれません。そして薪が燃え尽きた後、参拝者が灰の上を歩き、無病息災を祈願するお祭りです。

実は、鎮火祭は長いこと行われてなく、昔の名残の「お火塚」が残っていただけなのですが、数年前から復活いたしました。

また、鎮火祭の「火」により、中氷川の「氷」が溶け、神社周辺の土地が「中川」と呼ばれるようになったといわれています。

鎮火祭が中断した要因としては神事を行ってきた講の跡継ぎがいなくなったことや真木にするためのアカマツの入手が困難になったことが挙げられています。1981年に中断、2007年より再開しています。関係が深い三社のなかでも唯一火を扱う神事「鎮火祭」で灰の上を歩くなんて経験、一度はしてみたいですね。

中山神社近くのビュースポット

空気の澄んでいる日ならば、中山神社を出でから、ちょっと美しい風景をご覧になられては如何でしょうか。神社の参道を横切って走る第二産業道路を川口方向（神社を背にして左手）に進むと首都高速さいたま見沼インターと接続している大きな橋があります。

こちらからは、秩父の山々をバックにそびえるさいたま新都心の建物や広大な見沼田んぼの名残、富士山まで一望することができます。夕方であれば秩父の山に落ちる夕陽もみられます。写真が趣味の方には是非お勧めいたします。

もちろん神社の中にも素晴らしい眺めはありますよ☆大きな道路を入った先には静かに佇む氏神様。その後ろを振り返るとたくさんの木々が並ぶ参道が鳥居まで続いているんです♪その風景はなんだか時を越えたようにも思わせてくれます☆そんな昔ながらの佇まいは心身ともにリフレッシュすることが違いなし！

４．口コミ

中山神社がどんな神社なのかはやっぱり訪れた人の口コミが一番！さまざま口コミの中から一部をご紹介しますね☆やっぱりパワースポットとしての人気や中山神社鎮火祭など、イベント情報も寄せられています。中山神社に行こうと思っている方は訪れた方々の口コミを参考にしてみてください♪行く前から楽しみになっちゃいそうですね♪

５．詳細

JR大宮駅、JR北浦和駅、どちらを利用しても公共交通機関の最寄り駅からであればそれほど時間もかかることなくスムーズにたどり着くことができますよ。中山循環バスを利用すれば徒歩3分で迷う心配もなし！のんびりと散策しながら中山神社やその周辺を巡ってみませんか☆きっとのんびりとした時間が過ごせますよ。




中山神社から公共交通で他のスポットに移動するのは少し不便です。さいたま市のコミュニティサイクルで氷川神社、氷川女體神社も廻られてはいかがでしょう。詳細はコミュニティサイクルのサイトをご参照願います　→　http://saitama-cycle.jp/