Luigi Rosa
ローマの近郊には、美しいヴィッラと呼ばれる城砦都市(または城砦村)が豊富に点在しています。大きな特徴は、山頂に迷路状の入り組んだコロニーを形成していることです。平地に街がある私たち日本人にとって、山頂に街がある風景には好奇心をかきたてられます。しかもそのほとんどが城砦都市です。ヴィッラは古代ローマ人の時代までさかのぼります。裕福なローマ人が夏の季節、避暑のために過した村がその原型で、野菜の栽培や生ハムの製造、オリーブオイル搾りやワインの醸造まで、自給自足の豊かな生活が営まれてきました。古代ローマ国家の破綻、ゴート戦争やランゴバルド人の侵入などを経て、現在の城砦都市の形態へと変貌を遂げてきました。
1.コッタネッロ (ラツィオ州)
http://cms.tp-srl.it/comune.cottanello/
コッタネッロは、ローマ近郊の山頂に築かれた要塞都市です。この街の歴史は古く、中世の時代には既に現在の街並みが形成されています。ローマ時代の面影を色濃く残した貴重な城砦都市でもあります。 中世時代に支配した貴族によって街の周囲には、見張り砦や城壁が築かれています。18世紀にはナポレオンの侵略にあったこともあります。
現在も農業や酪農が盛んで、街のレストランでは新鮮な野菜やチーズが提供されます。
2.スビアーコ(ラツィオ州ローマ県)
http://www.paradoxplace.com/Perspectives/Rome%20&%20Central%20Italy/Subiaco/Subi…
人口9千人ほどの自治体(コムーネ)は、山の斜面に立地しており、皇帝ネロが豪華な別荘地として開発したことがこの城砦都市の始まりとされています。
中世には、聖ベネディクトゥス(聖ベネディクト)教会が修道院を建設し、1465年にイタリアで最初の活版印刷が行われた地として有名です。
1700年代にはフランスのナポレオンが侵入して、教会を略奪。その後ジュゼッペ・ガリバルディによってイタリア統一の足がかりとして占領されるなど、時代の指導者たちに翻弄されてきました。
3.ヴィッレ・ロトンダ(vallerotonda)
http://www.travelux.com/Destinations/Details/EU/IT/7/Vallerotonda
【オススメポイント】おすすめのホテル
ホテルやレストランも豊富に点在しており、Hotel Des Reves、BEST WESTERN Hotel Rocca、Hotel Myresなどの一流ホテルがあります。4.バッシアーノ(bassiano)
http://www.tesoridellazio.it/pagina.php?area=i+tesori+del+lazio&cat=borghi&pag=B…
バッシアーノの要塞都市は、ラツィオ州ラティーナ県の山岳地帯にあります。人口1600人ほどの基礎自治体(コムーネ)です。
街路は立体的な迷路のように張り巡らされており、要塞ファンにはたまらない城砦都市でもあります。
城砦の中には生ハムで有名なレストランやホテルがあります。チーズやワインも最上級のものがそろっています。