まだ天気予報が無い昔から、京都の天気に関しては、様々な言い習わし、ことわざが伝えられてきました。今回は、京都を旅する前に知っておきたい京都の天気の特徴について、検証しながらまとめてみます。
「夏暑く、冬寒い」は本当か?
noriqnub
京都府は、南北に長く、北部は日本海の気候、南部は内陸の盆地のような気候です。「夏暑く、冬寒い」と言われるのは、観光地の集中している南部。京都市内は、「どの方角を向いても山が見える」と言われるほど、四方を山に囲まれた盆地です。http://photo53.com/
夏は、周りの山々が壁となって空気の循環が悪いために暑くなります。閉めきった部屋の中にいるような感じですね。逆に冬は、周囲より低いために寒い空気が下に溜まり、深々と冷える気候です。
夏は、周りの山々が壁となって空気の循環が悪いために暑くなります。閉めきった部屋の中にいるような感じですね。逆に冬は、周囲より低いために寒い空気が下に溜まり、深々と冷える気候です。
Kyoto-Picture
夏は、周りの山々が壁となって空気の循環が悪いために暑くなります。閉めきった部屋の中にいるような感じですね。逆に冬は、周囲より低いために寒い空気が下に溜まり、深々と冷える気候です。 このように、夏は暑く冬は寒いのが京都市内の気候の大きな特徴です。この寒暖差が、京都の美しい四季をもたらしているとも言えます。
通り1本ごとに気温が変わる!?
京都に住んでいる人が気候を表す言葉の1つに、「通り1本ごとに気温が変わる」というものがあります。 目に見えて気温が変わるという根拠があるものではなく、あくまで体感にもとづくことわざのようなものです。http://photo53.com/
特に、冬の京都の気候を指します。 ある京都在住の方のサイトによると、「今出川通を境に、景色が変わり、北大路通を境に雪が積もる」と言われるほど、主要な通りを挟んで気温がガラッと変わります。 京都市内は、盆地と言っても非常に狭い土地です。にも関わらず、市内の南北で大きく気温が変わります。
例えば、京都市でも南の方に在る京都駅付近でぱらぱらと粉雪が舞っている時、京都市内の北の方では雪が積もっていて、更に山沿いでは強く降っている…ということは少なくないのです。
京都盆地の特徴的な地形が教えてくれる、京都の天気にまつわる豆知識でした。
「雲が愛宕さんへ参ると雨、お稲荷さんに参ると晴れ」
Ari Helminen
「西の空を見ると、今後の天気がわかる」と言うのは、理科の授業で習った人も多いと思います。 それを京都の中心部に当てはめたのが、この言葉です。 「洛中」こと、京都の中心部から見て西の方に在るのが愛宕山です。東南には、千本鳥居で有名な伏見稲荷があります。 「西の方向の愛宕山に雨雲がかかると、まもなく雨が降る」「洛中から東南の方向には伏見稲荷があり、その方角に雲が流れると雨雲がすぎるので天気が良くなる」と昔の人は思ったのです。
「弘法さんが勝つか、天神さんが勝つか」
INABA Tomoaki
これも、京都に古くからある言い伝えです。 これは、弘法さん(東寺)の縁日(毎月21日)と天神さん(北野天満宮)の縁日(毎月25日)が、お天気の相性が悪いということ。つまり、片方の日が晴れるともう一方では雨が降る…ということを指しています。 しかし、『京都気象100年』によると、残念ながらこの言い伝えはあまり正しいとは言えないようです。あくまで言い伝え…ということなんですね。
京都には、2~4で紹介したようなユニークな「お天気ことわざ」があります。 それだけ、気候が特徴的で、昔の人が工夫して気候と付き合ってきたということでしょう。
京都は、寒暖の差が激しいからこそ四季折々の自然の美しさが生えます。 ぜひ、春夏秋冬それぞれの楽しみがある京都を満喫して下さい。お天気ことわざを頼りにするのもいいですが、くれぐれも、天気予報確認をお忘れなく!