古くから不思議なことが起こるという弘法大師ゆかりの地、「弥山」。麓に厳島神社を見下ろす霊山で、あの伊藤博文も足しげく通ったと言われる山。山頂からの360°のパノラマビューは絶景で、さらにはパワースポットとしても人気の場所なんです。この山ではいまだに解明できていない不思議な出来事も言い伝えられています。一体、どんなミステリーが眠っているのでしょうか?
平安時代初期に真言宗の開祖・弘法大師によって開山されました。同年、山腹に宮島で最古の寺院となる大聖院を建立し、以後は真言密教の修験道場とされていたと伝えられています。山頂には御山神社、裾野には厳島神社が鎮座しています。
初代内閣総理大臣・伊藤博文も弥山への信仰がたいへん厚かったそうで、たびたび訪れていたそうです。そして、この山頂からの眺めを「日本三景の一の真価は頂上の眺めにあり」と賞賛したというエピソードも残されています。
獅子岩展望台から望む景色もまた、絶景。
ペトログラフはメソポタミアのシュメール人が使用していた世界最古の文字・楔形文字よりもさらに古い文字だと言われています。日神ラー・女神・イシス・男神ゲブなどシュメールに伝わる神を表す文字が刻まれているそうです。
弥山の山頂付近にある御山神社は平清盛が厳島神社を造営した際に、奥宮として建立したといわれています。神代の昔、神が降臨したといわれてる神社。境内には社殿が一列に並び、厳島神社本社と同じく、市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)・田心姫命(たごりひめのみこと)・湍津姫命(たぎつひめのみこと)の3神を祀っています。
ロープウェイの終点地からさらに山道を登らなければならないため、スルーする人が多い穴場の観光スポットとなっています。昭和天皇も大正時代に参拝されたという神社で、境内にはその記念碑が建てられています。
鳥羽天皇勅命の祈願道場とされ、明治天皇行幸の際の行在所となった寺院です。さらに明治時代には伊藤博文の寄進により参道の大修理が行われ、平成18年にはチベット仏教の最高指導者・ダライ・ラマ14世もいらしたんですよ。
中でも印象的なのが金色の涅槃仏(寝仏)。
お堂の中にはチベット僧が修行のために造った砂曼荼羅が保存されています。砂曼荼羅は通常、造ったらすぐに壊されてしまうものなので、保存されているのはとても貴重なのだそうですよ。
不心得者がこの岩の側を通ると疥癬(疥癬虫により伝染する皮膚病。ひどいかゆさをともなう)になるといわれています。逆に、疥癬に悩む信心深い人がこの岩に触ると、病が岩に移り治るとも伝えられています。
弥山の奇石のひとつとされる巨大な岩です。疥癬岩の前を通る際は、疥癬が伝染らないようぜひ良い心がけを持って通って下さい。
ちなみに疥癬虫はダニの一種なのだそうで、疥癬による痒さは数ある皮膚病の中でも最高レベルと言われています。恐ろしいですね。
また、大茶釜の霊水は万病治療だけでなく幸運が訪れるとも伝えられているんですよ。この霊水を使用したお茶をその場で頂くこともでき、ご利益を求めて連日多くの人々が訪れます。どんな味わいがするお茶なのか気になりますね。
弘法大師の杖が木になったということで、樹齢は約1200年と言われています。開花時期は1~2月で、この時期に咲かなければ不吉なことが起こるということになるんですね。霊験あらたかな梅をぜひ見に行ってみてください。
※残念ながら立ち入り禁止のため、現在はみることができません。
江戸時代後期、岡野清(おかのきよし)・山野峻峯斎(やまのしゅんぽうさい)により書かれたという「厳島図会」には、この曼荼羅岩に刻まれているありがたい文字・梵字の拓本をとっている人々の姿が描かれています。
穴の周りには白い粉が吹いています。衛生的な面を考えるとオススメは出来ませんが、実際に舐めてみた人によると本当に塩の味がしたそうですよ。現代の科学をもってしても解明できない霊験あらたかな奇石です。
現在は伐採され、切り株だけが残っています。
現在、この杉は枯れてしまい、現存していません。
イロハモミジやウリハダカエデといった種類の木々に囲まれているので、色づき方が微妙に違っているのが特徴的!かなりのスケールなので日本一の紅葉スポットとも言われているのです。歴史ある建造物とともに、鮮やかで美しい紅葉を味わってみるのも弥山の魅力ですね。
毎年1月には200本の弓を射る「百手祭」が行われます。年の初めから争い事や勝負を行わないという願いがかけられている伝統的な行事です。
天井が一部分しか残っておらずほとんど吹き抜けの状態。しかし、畳に換算すると857枚分もの広さがあり、別名「千畳閣」と呼ばれてきました。未完成な姿でありながら厳かで、昔から人々の集う場所として使われていたんですよ。
その絵とは龍の姿や蓮の池などで、仏閣と深く関わっている物ばかりが集まっているのだそう。高さはおよそ30メートルで、船着き場へ向かう船からでも見ることができます。1407年からこの地にある塔ですが、今もなお美しい姿を残していることに感動します。
美しい水の流れは嚴島八景の1つとされ、歌人たちが俳句で読み上げることも少なくなかったと言います。弥山の登山コースである「大聖院コース」を通ればすぐ近くに見ることができますよ。岩肌をすべるように流れるので、静かで空気の良い滝なのです。
この原始林の中は散策できるようになっていますが、観光客の歩く遊歩道以外は人の手が加えられていません。極限までそのままの姿にしたことで、今では研究や観察の対象となっているんですよ。弥山の標高に合わせて自生する樹木の種類も変化しますよ。
・大元公園コース…山頂までおよそ2時間をかけて登山するコースです。原始林や岩のゴロゴロしている道もあるので、少々体力勝負です。
・大聖院コース…白糸の滝や鯨岩を通って山頂を目指すコースです。登山時間は1時間半から2時間ですが、石段が多いので登山初心者には向きません。
・夕日観音コース…秋になると観光客でにぎわう紅葉谷を経由し、夕日観音を眺めながら山頂を目指すコース。およそ1時間ほどで登れます。
・紅葉谷コース…初心者でも安心の登山コースです。山頂まで約1時間で、ゆったり歩けるので誰でも気軽に登山できます。
・宮島ロープウェイコース…ロープウェイを使って獅子岩駅まで行き、そこから約30分間歩けば山頂に到着するコース。足に自信がない場合はこちらがおすすめ。
・くぐり岩…山頂へ向かう道の途中、巨大な石によってふさがってしまったように見える場所があります。実は岩の下をくぐることができるので、こうした名前が付けられました。
・鯨岩…大聖院コースを通って登山していると出会える岩が、鯨岩。大きな鯨が寝そべっているような姿をしています。
・船岩…船の形をした非常に珍しい形の巨岩。干満岩から下側に存在しているのですぐに見つけられます。
・幕岩…大聖院コースでの登山の途中、「遊女石畳」の手前で見られる岩。カーテンのように横に広く、巨大な幕をかけたような岩肌を見られます。
・賽の河原…天井のようにかかった巨岩の下にお地蔵さまが祀られている場所。あまりのスケールに圧巻されます。
ここで味わえるのは”太閤力餅”。豊国神社を立てた人々がこの餅を食べて、秀吉に感謝するとともに作業に精を出したのだそう。シンプルにきな粉をまぶしたお餅で、少々の砂糖がかかっている1品。訪れたら是非味わってみたいスイーツです。
弥山は、古くから信仰対象となっていた山です。そのためあちらこちらで修行の形跡が見られますが、それらを取り巻く自然や不思議な岩たちにも魅力を感じることでしょう。登山コースを使い、当時の修行僧の気分で山頂を目指すのもおすすめ。そこからの眺めは他では味わえない絶景になるはずですよ。
また、新しい観光スポットもあります。獅子岩駅の二階には、弥山の「きえずの火」にあやかった「誓いの火のモニュメント」があり、「きえずの霊火堂」はもっと幸せになれるスポットとして恋人の聖地に認定されています。彼氏彼女と一緒に出かけましょう。「ハートインもみじ饅頭」が手作りできる体験工房もあります♪弥山の見どころはまだまだあります。厳島神社と合わせて一日満喫してみてはいかがでしょうか。
弥山(みせん)とは
http://www.b-crew.co.jp/blog/2011/05/30/%E3%83%91%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%…
宮島の中央部に位置し標高535mの弥山は、神々の宿る霊山として古くから信仰の対象となっています。今も残る「弥山原始林」は厳島神社とともに世界遺産に指定されています。由緒ある史跡や花崗岩が風化してできた巨大な岩が沢山あり、独特な光景を作り出しています。平安時代初期に真言宗の開祖・弘法大師によって開山されました。同年、山腹に宮島で最古の寺院となる大聖院を建立し、以後は真言密教の修験道場とされていたと伝えられています。山頂には御山神社、裾野には厳島神社が鎮座しています。
Kevin Jones
http://miyajima-ropeway.info/map/index.html
1.展望台からの眺め
弥山には頂上の弥山展望台とロープウェイの終着駅の獅子岩に展望台が。視界を遮るもののない景観は何度見ても飽きない360度の大パノラマです!初代内閣総理大臣・伊藤博文も弥山への信仰がたいへん厚かったそうで、たびたび訪れていたそうです。そして、この山頂からの眺めを「日本三景の一の真価は頂上の眺めにあり」と賞賛したというエピソードも残されています。
獅子岩展望台から望む景色もまた、絶景。
http://blog.goo.ne.jp/escassy1/e/4ab842adcd3acc379690d1d3e89d69af
2.巨大岩のペトログラフ
獅子岩展望台の巨石郡には、ペトラグラフと呼ばれる古代の文字や文様が刻まれた岩石が見つかっています。一体誰が何を伝えようと刻んだのか…考えてみるだけでも神秘的ですね。ペトログラフはメソポタミアのシュメール人が使用していた世界最古の文字・楔形文字よりもさらに古い文字だと言われています。日神ラー・女神・イシス・男神ゲブなどシュメールに伝わる神を表す文字が刻まれているそうです。
http://soundmaster.cocolog-nifty.com/photos/megalith/img_4634_1.html
3.御山神社
ロープウェイの終点地からさらに山道を登らなければならないため、スルーする人が多い穴場の観光スポットとなっています。昭和天皇も大正時代に参拝されたという神社で、境内にはその記念碑が建てられています。
http://angepasse.livedoor.biz/archives/51384916.html
4.大聖院(だいしょういん)
宮島でもっとも歴史のあるお寺が、弥山にあるこの大聖院。弘法大師が弥山で修行をし、この寺を開いたといわれています。皇室との関係も深く、格式の高いお寺です。鳥羽天皇勅命の祈願道場とされ、明治天皇行幸の際の行在所となった寺院です。さらに明治時代には伊藤博文の寄進により参道の大修理が行われ、平成18年にはチベット仏教の最高指導者・ダライ・ラマ14世もいらしたんですよ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E8%81%96%E9%99%A2_(%E5%AE%AE%E5%B3%B6
大聖院には建物がいくつもあり、たくさんの仏像が祀られています。中でも印象的なのが金色の涅槃仏(寝仏)。
お堂の中にはチベット僧が修行のために造った砂曼荼羅が保存されています。砂曼荼羅は通常、造ったらすぐに壊されてしまうものなので、保存されているのはとても貴重なのだそうですよ。
http://blogs.yahoo.co.jp/electric_cat2003/61325180.html
5.疥癬岩(かいせんいわ)
大日堂のすぐ上にある大きな岩が「疥癬岩」。不心得者がこの岩の側を通ると疥癬(疥癬虫により伝染する皮膚病。ひどいかゆさをともなう)になるといわれています。逆に、疥癬に悩む信心深い人がこの岩に触ると、病が岩に移り治るとも伝えられています。
弥山の奇石のひとつとされる巨大な岩です。疥癬岩の前を通る際は、疥癬が伝染らないようぜひ良い心がけを持って通って下さい。
ちなみに疥癬虫はダニの一種なのだそうで、疥癬による痒さは数ある皮膚病の中でも最高レベルと言われています。恐ろしいですね。
http://tabiseto.com/misenkaiseniwa.html
6.弥山の七不思議
古くから伝わる弥山の七不思議をご紹介します。①きえずの火(きえずのひ)
弘法大師が修行をした時に焚かれた護摩の火が1,200年もの間、燃え続けているという霊火が不消霊火堂(きえずのれいかどう)にあります。 http://nihonkokoro.seesaa.net/article/362963430.html
この火で沸かした大茶釜の湯は、万病に効く霊水といわれています。きえずの霊火は、1901年に操業を始めた八幡製鉄所の溶鉱炉の種火や、広島平和記念公園の「平和の灯」の元火のひとつになりました。ここに絵馬を三回以上奉納すると、願いが叶うといわれています。また、大茶釜の霊水は万病治療だけでなく幸運が訪れるとも伝えられているんですよ。この霊水を使用したお茶をその場で頂くこともでき、ご利益を求めて連日多くの人々が訪れます。どんな味わいがするお茶なのか気になりますね。
http://argentphotoblog.blog116.fc2.com/blog-entry-118.html
②錫杖の梅(しゃくじょうのうめ)
弥山本堂の横にたたずむ梅の木は、弘法大師が立てかけた錫杖が根を張り、ついには八重咲きの紅梅になったという言い伝えがあります。毎年美しい花を咲かせますが、弥山に不吉な兆しがあるときは花が咲かないともいわれています。弘法大師の杖が木になったということで、樹齢は約1200年と言われています。開花時期は1~2月で、この時期に咲かなければ不吉なことが起こるということになるんですね。霊験あらたかな梅をぜひ見に行ってみてください。
http://naofujiwara.wordpress.com/2014/04/03/%E6%96%B0%E5%85%A5%E7%A4%BE%E5%93%A1…
③曼荼羅岩(まんだらいわ)
弥山本堂の南側に畳数十畳分もの大きな岩があります。この岩には、弘法大師の書であると伝えられる「三世諸仏天照大神宮正八幡三所三千七百余神…」という文字と梵字が刻み込まれています。※残念ながら立ち入り禁止のため、現在はみることができません。
江戸時代後期、岡野清(おかのきよし)・山野峻峯斎(やまのしゅんぽうさい)により書かれたという「厳島図会」には、この曼荼羅岩に刻まれているありがたい文字・梵字の拓本をとっている人々の姿が描かれています。
http://blogs.yahoo.co.jp/hirolin_m7/61866257.html
④干満岩(かんまんいわ)
http://blogs.yahoo.co.jp/asakaze22/25855885.html
側面にあいた小さな穴の水が、海の潮が満ちると溢れ、潮が引くと乾くといわれている巨大な岩です。不思議なのは岩穴は標高500mの場所にありながら、水には塩分が含まれていること。なぜ、塩分を含んだ水が溢れるのか、いまだに科学的な証明がされていません。穴の周りには白い粉が吹いています。衛生的な面を考えるとオススメは出来ませんが、実際に舐めてみた人によると本当に塩の味がしたそうですよ。現代の科学をもってしても解明できない霊験あらたかな奇石です。
http://hazakura-bojyo.at.webry.info/201209/article_1.html
⑤拍子木の音(ひょうしぎのおと)
深夜、人気のない所からどこからともなく聞こえてくる拍子木の音。弥山に棲む天狗の仕業ともいわれています。音が鳴っている間は家に、こもっていないとたたりがあると恐れられていたそうです。⑥しぐれ桜(しぐれざくら)
どんなに晴天の日でも、この木だけは雨が降ったように濡れているという不思議な桜。現在は伐採され、切り株だけが残っています。
⑦龍燈の杉(りゅうとうのすぎ)
旧正月元日の夜から6日間、宮島周辺の海面に現れる謎の灯りを龍燈といい、この龍燈が最もよく見える弥山頂上の大杉は「龍燈の杉」と呼ばれていました。現在、この杉は枯れてしまい、現存していません。
基本情報
弥山に登るには徒歩で3つのルートがあり、それぞれ1時間半から2時間程度かかります。ロープウェイを利用すると、榧谷(かやたに)駅で乗り換え、終点の獅子岩駅までは15分ほどですが、終点から頂上までは約30分ほどの山登りとなります。獅子岩駅にも展望台があるので、時間がない方にはこちらがおすすめです。https://flic.kr/p/avhZRh
・名称:弥山
・住所:広島県廿日市市宮島町
・アクセス:
【ルート1】JR山陽本線宮島口駅フェリーで10分→宮島桟橋から紅葉谷駅まで徒歩25分→宮島ロープウエーに乗り換えて15分→獅子岩駅下車→徒歩30分(山頂展望台まで)。
【ルート2】JR山陽本線宮島口駅フェリーで10分→宮島桟橋から無料送迎バス乗り場まで徒歩16分→紅葉谷駅までバス3分→宮島ロープウエーに乗り換えて15分→獅子岩駅下車、徒歩30分→(山頂展望台まで)。
・営業時間: 宮島ロープウエーは9:00~17:00(時期により異なる)
・電話番号: 0829-44-0316(宮島ロープウエー)
・料金: 宮島ロープウエー(往復) 大人(中学生以上)1800円、小学生900円
・公式サイトURL: http://miyajima-ropeway.info/index.html
7.まだあります!弥山の見どころ
紅葉谷公園
紅葉谷公園は、弥山の麓に位置する自然公園。ここにはおよそ700本のモミジやカエデが植えられているので、圧倒される美しさを体験できます!紅葉が見ごろを迎えるのは毎年11月の中旬から下旬にかけてなので、このあたりに足を運んでみるのがベスト。イロハモミジやウリハダカエデといった種類の木々に囲まれているので、色づき方が微妙に違っているのが特徴的!かなりのスケールなので日本一の紅葉スポットとも言われているのです。歴史ある建造物とともに、鮮やかで美しい紅葉を味わってみるのも弥山の魅力ですね。
■ 基本情報
- ・名称: 紅葉谷公園
- ・住所: 広島県廿日市市宮島町紅葉谷
- ・アクセス: 宮島口駅から船で厳島へ渡り、下船後徒歩で20分
- ・オススメの時期: 11月中旬~下旬
- ・公式サイトURL: http://www.miyajima.or.jp/sightseeing/ss_momiji.html
大元神社
大元神社は宮島の中で最も古いとされている建物。厳島神社よりも歴史的に古く、遥か昔からこの地で大切にされてきた建物です。ここは今も柿葺屋根の姿を残しており、「大元葺」と呼ばれています。当時のままの形で残っているのは日本でここだけなのだそう。歴史ある建造物の中でもトップクラスの貴重な建物なんですね。毎年1月には200本の弓を射る「百手祭」が行われます。年の初めから争い事や勝負を行わないという願いがかけられている伝統的な行事です。
豊国神社
豊臣秀吉と深く関わっている神社も、この弥山を訪れれば見ることができます。厳島神社からわずかばかり北にあるのですぐに見つけられますよ。豊臣秀吉は1587年にこの神社の建立を命じましたが、13年後に亡くなってしまったため工事がストップした状態で現在に至ります。天井が一部分しか残っておらずほとんど吹き抜けの状態。しかし、畳に換算すると857枚分もの広さがあり、別名「千畳閣」と呼ばれてきました。未完成な姿でありながら厳かで、昔から人々の集う場所として使われていたんですよ。
■ 基本情報
- ・名称: 豊国神社
- ・住所: 広島県廿日市市宮島町
- ・アクセス:宮島口駅から船に乗って船着き場にて下船。その後厳島神社方面へ徒歩8分
- ・公開時間:8:30~16:30
- ・定休日: なし
- ・公式サイトURL: http://www.miyajima-wch.jp/jp/nature/misen.html
五重塔
豊国神社のすぐ隣、真っ赤な姿でそびえる五重塔も是非目に焼き付けたいスポット。豊国神社と同じく重要文化財に指定されており、内部の見学や入場はできません。見ることができないので残念ですが、この内部には極彩色の美しい絵が描かれていると言います。その絵とは龍の姿や蓮の池などで、仏閣と深く関わっている物ばかりが集まっているのだそう。高さはおよそ30メートルで、船着き場へ向かう船からでも見ることができます。1407年からこの地にある塔ですが、今もなお美しい姿を残していることに感動します。
白糸の滝
厳島神社の裏手を流れる川は「白糸川」と呼ばれ、この川にかかっているのが白糸の滝。白い糸が複雑に絡まり合って落ちていくように見えることから名付けられたそうです。流れ落ちる水量が多くないのでごうごうとした滝ではありませんが、それゆえに白糸のように見える姿となっています。美しい水の流れは嚴島八景の1つとされ、歌人たちが俳句で読み上げることも少なくなかったと言います。弥山の登山コースである「大聖院コース」を通ればすぐ近くに見ることができますよ。岩肌をすべるように流れるので、静かで空気の良い滝なのです。
原始林
弥山の斜面には、昔から姿を変えていないうっそうとした原始林があります。なぜこんなに姿が変わっていないのかと言うと、弥山では木の伐採が禁止されていたからなんです。手つかずの自然を守ってきたことにより、現在でも非常に貴重で珍しい植物が自生する林になっているんですね。この原始林の中は散策できるようになっていますが、観光客の歩く遊歩道以外は人の手が加えられていません。極限までそのままの姿にしたことで、今では研究や観察の対象となっているんですよ。弥山の標高に合わせて自生する樹木の種類も変化しますよ。
8.登山コース
弥山は厳島神社の周辺から山頂へ向かう登山道が5つ存在しています。・大元公園コース…山頂までおよそ2時間をかけて登山するコースです。原始林や岩のゴロゴロしている道もあるので、少々体力勝負です。
・大聖院コース…白糸の滝や鯨岩を通って山頂を目指すコースです。登山時間は1時間半から2時間ですが、石段が多いので登山初心者には向きません。
・夕日観音コース…秋になると観光客でにぎわう紅葉谷を経由し、夕日観音を眺めながら山頂を目指すコース。およそ1時間ほどで登れます。
・紅葉谷コース…初心者でも安心の登山コースです。山頂まで約1時間で、ゆったり歩けるので誰でも気軽に登山できます。
・宮島ロープウェイコース…ロープウェイを使って獅子岩駅まで行き、そこから約30分間歩けば山頂に到着するコース。足に自信がない場合はこちらがおすすめ。
9.弥山の奇岩
弥山には不思議な岩が数多く存在しています。これらはとても珍しい形をしているので写真撮影にもおすすめです。・くぐり岩…山頂へ向かう道の途中、巨大な石によってふさがってしまったように見える場所があります。実は岩の下をくぐることができるので、こうした名前が付けられました。
・鯨岩…大聖院コースを通って登山していると出会える岩が、鯨岩。大きな鯨が寝そべっているような姿をしています。
・船岩…船の形をした非常に珍しい形の巨岩。干満岩から下側に存在しているのですぐに見つけられます。
・幕岩…大聖院コースでの登山の途中、「遊女石畳」の手前で見られる岩。カーテンのように横に広く、巨大な幕をかけたような岩肌を見られます。
・賽の河原…天井のようにかかった巨岩の下にお地蔵さまが祀られている場所。あまりのスケールに圧巻されます。
10.塔の岡茶屋
弥山を訪れたなら、やはりご当地グルメも気になりますね!もちろん弥山にならではのグルメがあるんです。五重塔のすぐ下に店を構える「塔の岡茶屋」では、豊臣秀吉にちなんだスイーツを堪能することができますよ。ここで味わえるのは”太閤力餅”。豊国神社を立てた人々がこの餅を食べて、秀吉に感謝するとともに作業に精を出したのだそう。シンプルにきな粉をまぶしたお餅で、少々の砂糖がかかっている1品。訪れたら是非味わってみたいスイーツです。
■ 基本情報
- ・名称: 塔の岡茶屋
- ・住所: 広島県廿日市市宮島町大町419
- ・アクセス:宮島口駅から乗船し、船着き場へ。その後厳島神社方面へ徒歩10分
- ・営業時間: 10:00~17:00
- ・定休日: 不定休あり
- ・電話番号: 0829-44-2455
- ・料金: 太閤力餅520円
- ・参考サイトURL: http://tabelog.com/hiroshima/A3402/A340201/34007288/
弥山は、古くから信仰対象となっていた山です。そのためあちらこちらで修行の形跡が見られますが、それらを取り巻く自然や不思議な岩たちにも魅力を感じることでしょう。登山コースを使い、当時の修行僧の気分で山頂を目指すのもおすすめ。そこからの眺めは他では味わえない絶景になるはずですよ。
また、新しい観光スポットもあります。獅子岩駅の二階には、弥山の「きえずの火」にあやかった「誓いの火のモニュメント」があり、「きえずの霊火堂」はもっと幸せになれるスポットとして恋人の聖地に認定されています。彼氏彼女と一緒に出かけましょう。「ハートインもみじ饅頭」が手作りできる体験工房もあります♪弥山の見どころはまだまだあります。厳島神社と合わせて一日満喫してみてはいかがでしょうか。