“日本のマチュピチュ”と呼ばれているお城をご存知ですか?それは「天空の城」とも言われる竹田城。
確かに霧の中に浮かぶ山城跡を見ていると、日本の城とは思えないほど神秘的な雰囲気が漂っています。
限られた期間、また限られた条件下でしか見られないこの現象、ついに今年も見ごろを迎えました!
今回は、この絶景をみるためのポイントや見どころを余すことなくご紹介いたします。
竹田城とは
竹田城は、兵庫県朝来市にある日本の百名城にも選ばれている山城。 天守閣などは現存せず、石垣だけがかろうじて残っている状態ですが、それでも来訪者は後を絶ちません。
室町時代には、但馬守護山名氏の守護代を努めた太田垣氏の居城で、その後には太田垣氏の居城となりました。織田信長が但馬進出により、豊臣秀吉がこの城を落城させましたが、城として機能したのはほんの短い時間で、今で廃城となってしまったのです。
標高353.7mの山頂にあるので、うまく時間を調整すると、下の写真のように雲海の中にそびえ立つ竹田城を目にすることができます。
戦国時代の城は多くが山城でしたが、江戸時代に入り平城や平山城が増えています。城下町を抑えて所領を守る為のものだったのですが、こうして見ると山頂に城を構えた人々の苦労はどれだけのものか感じられますね。
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竹田城の歴史
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竹田城の歴史は謎に包まれています。戦国時代、1441-1443年ころに但馬の守護大名、山名宗全が築城したと言われていますが、豊臣秀吉が但馬に攻め入った後に普請するよう指示したものという説が有力のようです。 秀吉の支配下におかれてから播磨龍野城主の赤松広秀が城主となり、壮大な石垣が完成したとも言われています。関ヶ原の戦いで東軍徳川家康に寝返りましたが城下に火を放ち、西軍の宮部長房を攻めた事で自害を命じられます。この後、竹田城は廃城となり雨風に晒される事になるのです。
竹田城の最後の城主となる赤松広秀は、関ヶ原の戦いで敗北するも鳥取城攻めで功績をあげましたが、城下に火を放った罪を被って自害しました。こうして竹田城は廃城となったのです。
徳川家康は、武将でありながら血を嫌い、特に城下に火をつけた事で多くの農民等が命を失ったことに腹を立てたとも言われます。城を落とす事は勝利に繋がりますが、無益な殺傷は許せなかったのかも知れませんね。
目を引く石垣は赤松広秀の代に完成したと言われているのは、高麗瓦と呼ばれる朝鮮によく見られる瓦が出土しているからで、赤松広秀が朝鮮から帰国してから完成させたのではないかと思われるからです。
しかし、竹田城は山城遺跡としては全国でも珍しく完全に形の残る遺跡として、歴史ファンからも高い評価を受けています。
観光客の激増で、石垣が崩落しかかるピンチに陥っている竹田城は、史跡保護と観光ルートの確保の為に観覧出来る場所が決められていて、立ち入り禁止区域も昔から見ると増えているのです。雲海だけでなく、残された本丸や天守台からの絶景もお見逃しなく!!
2つの顔を持つ竹田城
竹田城は、なんと2つの顔を持っていると言われています。それは、夜明け前の顔と、日の出後の顔です。どちらも格別の美しさです。夜明け前
http://shiros.seesaa.net/article/409512748.html
夜明け前に行くと、キレイな星空と竹田城のコラボ景色を眺めることができます。、月が出ていていることと朝霧の発生時間が重なるタイミングにしか見ることができず、さらにそのタイミングは、11月上旬のみと言われています。年に数えるくらいしか見れない絶景となるので、ぜひ訪れてみてください。ただし朝方の気温はグンと下がるので、防寒対策を忘れずに♪
日の出後
http://blog.livedoor.jp/mishima_dai3eigyoubu/archives/52203099.html
一般的な竹田城の映像や写真で見るのが、日の出後の様子です。午前9時あたりまで出ている雲海を眺めることができますよ。夜明け前はカメラマンが多くいるのですが、日の出後になるとぞろぞろと帰っていくので、ゆったりと眺めることができます。太陽と竹田城のコラボが見たいならこのタイミングがおすすめですよ。
雲海の絶景スポット
竹田城といえば、雲海に浮かぶ姿が印象的です。 天空の城と言われるように、雲海に浮かぶ姿は人の手で作られたとは思えない美しさがあります。
山城の多くは廃城から長い年月を経て、塀は崩れ落ち堀も埋っています。雲海も天候と、季節にもより異なるのでしっかり事前にチェックをしておきたい!
雲海が見られるベストシーズンは9月下旬から12月上旬。更に、明け方から午前8時頃までの時間帯で、朝方と日中の気温差が高く、微風で、但馬南部地方に濃霧注意報が出ている日ですと素晴らしい景色が見られるそうです。絶景を眺めるには、事前に気象条件等をしっかり調べてから現地に向かう必要がありますね。
竹田城から雲海を眺める
まさに、自分が天空の城の住人になった気分が味わえます。天守台から南千畳方向を眺めるのが一般的。
雲海を見るために早朝の竹田城に向かうには、交通手段に注意してください。 雲海シーズンの秋には、シャトルバスでしか城に向うことができず、徒歩ルートや一般車ルートは通行止めになっている場合があります。
また、雲海の季節は雪や路面の凍結なども予想されますので、雲海が見られるかの気象条件の確認と合わせて、朝来市役所のHPで情報収集して向かいましょう。
大手門の左右には櫓台があり、三の丸からも攻撃が行われていました。北千畳の見附から本丸や雲海も良く見えます。見張りの為の場所ですが、雲海がでると地上もまったく見ることが出来ません。時期によって色んな見え方がするのもまた魅力の一つなのです。
立雲狭から雲海に浮かぶ竹田城を眺める
http://www43.tok2.com/home/yumc/photo2/ike_51_takedajyo.htm
竹田城の東南に位置する朝来山「立雲峡」からの眺めが有名です。まさに、雲の海に浮かぶ船のような竹田城を臨むことができます。 朝来山の中腹に当たるので、対岸の竹田城は本当に美しく見えます。標高は低いですが、迫力のある美しい様がありありと目に焼き付ける事が出来ます。早朝の景色はこの世のものとは思えないくらいに美しいのですが、外灯がないので懐中電灯など(回りが照らせるアウトドア用)が必要です。
この絶景を目にする為には、立雲峡の駐車場まで行き、一番高い位置にある第一展望台まで行く必要があります(第二、.第三展望台は竹田城より低い位置にあるので、できれば第一展望台に!)。
駐車場から歩いて30分ですので、軽い登山に備えた装備をしていきましょう。登山…と言っても、分かりやすい看板が出ているのでご安心を。
藤和峠から雲海に浮かぶ竹田城と観音寺城を眺める
http://blog.livedoor.jp/satelight57/archives/40430040.html
竹田城の西側にあたる藤和峠からは、竹田城と観音寺城を眺めることができますよ。少し距離がありますが、輪郭が絵画のような美しさになっていると評判です。峠道を登ったあたりに駐車場があるので、そこから眺められますよ。雲海が発生しやすい条件はコレ!
http://ymgch.exblog.jp/21114304/
竹田城の雲海は、いつでも見れるわけではないんですよ。ある一定の条件を満たすタイミングで眺めることができます。■時期:9月~11月
■時間:明け方から午前8時頃まで
■条件: 1.湿度が高く十分な放射冷却があること 2.よく晴れていること
3.朝方と日中の気温の差が大きいこと 4.風が弱いこと
夜明け前に雲海を見に行くなら要チェック!
http://shiros.seesaa.net/article/409512748.html
夜明け前に雲海を見に行くならぜひとも用意をしておきたいグッズを下記にご紹介させていただきますね。持っていると大変便利ですよ。懐中電灯
竹田城までに行く道は、街灯などが一切ないので、懐中電灯は必ず必要です。手に持つタイプが一般的ですが、山道をあるくには頭に装着できるヘッドライト型がとてもおすすめです。また、登山中は明るく照らす白色のLED、眺望ポイントでは赤色のLEDで近くを照らすことができるものも使い勝手良いですよ。雨がっぱ
雨が降るから雨がっぱを用意するのではなくて、こちらは雲海対策です。雲海がたくさん出ている時は水蒸気に包まれているような状態になります。なので、普通の洋服ですと、濡れてしまうのです。出来れば全身を覆う事ができるかっぱを用意しましょう。防寒対策
夜明け前から竹田城に向かうのであれば、必ず防寒対策をしていってくださいね。朝の冷え込みは半端がありません。手首や首回りもしっかりと塞がるようなものを見につけていってください。特に冷えが気になる人はカイロを準備するのも手です。電車で訪れるなら、近隣のホテルで1泊!
http://hotelikue.jp/2015/10/03/ritsuunnkyou/
せっかく竹田城を訪れるのであれば、宿泊したいですよね。竹田城の付近には、ホテルや旅館などがたくさんありますよ。温泉に浸かってリラックスすることもできます。雲海が見れるのは基本朝なので、宿泊しておくと、スムーズにいくことができます。竹田城の付近には、たくさんの素敵な宿があるので、おすすめです。
竹田城の基本情報
http://www.voluntary.jp/weblog/myblog/684/47019
雲海シーズンにはシャトルバスが運行しています。天空バスと言い、10月から12月まで城下町周辺と竹田城を結んでくれます。車で訪れる人の方が多いと思いますが、雲海シーズンは混雑もしますのでバスの利用がお勧めですよ!!
・まちなか駐車場停留所
・竹田駅停留所
・山城の郷停留所
・竹田城停留所
・上町停留所
から乗車できます。子供連れや、年配者はこちらのバスを利用しても便利ですよ。フリ―パス券には登城証明書がついてくるので、登山しても良いのおですが記念にフリ―パス券を購入しても良いと思います。
なお、南登山道(新町、城南台側)からは登れませんのでご注意下さい。
山城の郷と城南台側の登山道の他に、竹田小学校の裏から登るルートもありますが、一般的には「山城の郷と城南台側」ですね。冬場は交通止めになるので城南台側登山道のみが利用できます。
入城制限はありませんが、山城に向かう道は積雪や路面が凍結している事も考えられるので、装備や体調には気をつけて登りましょう!!
■ 基本情報
- ・名称: 竹田城跡
- ・住所: 兵庫県朝来市和田山町竹田字古城山169番地
- ・アクセス: [公共交通機関] JR播但線竹田駅からタクシーで10分
- (山頂までは竹田城跡駐車場から徒歩15分)
- [車] 播但連絡道路和田山JCT-加都交差点右折-駐車場から徒歩約20分
- ・定休日:冬季閉山期間:平成28年1月4日(月)~平成28年2月29日(月)
- ・電話番号: 079-674-2120
- ・観覧料: 大人(高校生以上) 500円 / 中学生以下 無料 / 年間パスポート 1,000円
- ・公式サイトURL: http://www.city.asago.hyogo.jp/category/2-0-0-0-0.html
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https://flic.kr/p/7VM5WL
竹田城の雲海