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再開発で次々風景が刷新されていく東京丸の内にあって、 歴史を感じさせる重厚なたたずまいの建物のひとつが、 明治安田生命保険相互会社の本社ビル、明治生命館です。 大正から昭和初期に多数作られた西洋風デザインの建造物の中でも、
特に高いクオリティを誇る建物は、国の重要文化財に指定されています。
明治生命館とは?
昭和5年に着工し、4年かけて建てられた本社ビルは、東京美術学校(現東京芸術大学)教授の岡田信一郎さんの設計による、
古代ギリシャを思わせる古典主義様式のデザインの建築物です。
夜間はライトアップされ、白亜の宮殿のように浮かび上がって見えます。
空襲にも耐えたビルは、戦後GHQに接収された期間もありました。
昭和の激動を乗り越えてきた建物には、歴史の重みが詰まっています。
見事な内装の1Fと、会議室など歴史的価値の高い2階の主要室は、土日に一般公開されています。
明治生命館の魅力
コリント式の柱が印象的な重厚で美しいデザインの外観の古い建物をそのまま残し、隣接して建てた30階建てビルと一体化させてあります。
重要文化財である歴史的建物を今もなお、社用ビルとして活用しながらの
全面保存を実現したものです。
内観も全体的に古典主義的意匠で構成されており、当時の建築術の 粋を集めた内装の美しさ、
各所に贅沢に使われた大理石の輝きに、 思わず足を止めて魅入ってしまいます。
建物の歴史が詳しく紹介された資料・展示室では、更に、
建物が 歩んできた時代の記憶を感じることができます。
明治生命館の見どころ
店頭営業室
1階入り口を入ると、市松模様の床のラウンジの先に、重厚なデザインの柱が整列する営業室が見えます。
四角く区切られたガラスの天井から降り注ぐトップライトの光が大理石に反射する、
古典様式の中にモダンさも感じる空間です。
回廊
店頭営業室を囲むように作られた2階の回廊から、吹き抜けを見上げると、四角い柱の柱頭や天井の、職人の匠の技を感じさせる見事な装飾を間近に見ることができます。
特に、大理石の天井の八角の幾何学模様(コファリング)と、
その中心部の大きな花飾り(ローゼット)の精巧さには、思わずため息が漏れます。
会議室・執務室・応接室
戦後、昭和27年まで、GHQに接収されていた間、明治生命本社は アメリカ極東空軍司令部として使われていました。
米・英・中・ソ4ヶ国代表による対日理事会は、この会議室で行われました。
大理石製の回廊と対象的に、木造の内装の2階の主要室には、
明治・大正期を思わせるモダンで気品ある雰囲気の中に、歴史の深い感慨が漂います。
古典主義様式のモチーフの装飾
その他、窓枠の透かし模様や食堂の梁のレリーフなど、至る所に、主に植物をモチーフにした古典主義様式の丁寧な彫刻や 石膏細工を見ることができます。
当時の日本人が近代建築に注いだ熱意と技術に圧倒されます。
明治生命館を訪れた人の声
http://kabakabaryokounikki.hatenadiary.com/entry/2014/05/17/012014
基本情報
- ・名称:明治生命館
- ・住所:〒100-0005 千代田区丸の内2-1-1
- ・アクセス:
- 東京メトロ千代田線「二重橋前」駅3番出口直結
- JR山手線ほか「東京」駅丸の内南口から徒歩5分
- JR山手線「有楽町」駅国際フォーラム口から徒歩5分
- ・営業日・時間:土・日曜日 11:00~17:00
- ・電話番号:03-3283-9252
- ・料金:無料
- ・公式サイトURL:http://www.meijiyasuda.co.jp/meiji_seimeikan/