1.龍雲院とは?
龍雲院は、1625年(寛永2年)に建立された曹洞宗の寺院です。江戸時代に蝦夷地を領有していた外様大名一万石格の松前藩主公広(きんひろ)の正室が、亡くなった長男の冥福を祈って創建されたとされています。本堂、庫裏(くり)、鐘楼(しょうろう)、惣門(そうもん)、土蔵とかからに成り立っています。2.龍雲院の魅力
本堂は、新潟県柏崎の大工によって1842年(天保13年)建築されました。細部に優れた彫刻が施され当時の技術の素晴らしさが感じられます。また、庫裏は、地元の大工によって建築されましたがの正当な座敷のある建造物としては北海道でも古い遺構とされています。幸いなことに、戊辰戦争のさなか戦火を免れたことで江戸時代の建築様式そのままの伽藍(がらん)を残すことが出来ました。それにより、平成4年に国の重要文化財に指定されました。■ 基本情報
- ・名称: 龍雲院
- ・住所: 北海道松前郡松前町松城305
- ・電話番号: 0139-42-2449
- ・オススメの時期: 5月の桜の時期
- ・公式サイトURL: 龍雲院
3.見どころ・周辺のオススメスポット
蝦夷霞桜
日本では、里桜のソメイヨシノが最もポピュラーですが、山地を真白のに染める山桜もまた見ごたえがあります。山桜の一種、霞桜も全国に自生していますが、北海道の霞桜は蝦夷霞桜とよばれ龍雲院境内にある蝦夷霞桜は、元北海道大学教授の植物分類学者、館脇操博士によって特にこの古木を「エゾカスミザクラ」と命名したとされています。龍雲院の「蝦夷霞桜」と光善寺にある「血脈桜」、そして天神坂門にある「夫婦桜」を松前の三大名木桜とされ桜の時期には一見の価値有りです。松前城天守閣
龍雲院から南に行くと松前公園内に松前城天守閣が見えてきます。松前城は正式には福山城といい、1606(慶長11)年、大館の南方にある福山台地に松前家初代藩主松前慶広がのこの地に築城しました。その後、蝦夷地近海の要害を固める為、1849(嘉永2)年に17世松前崇広は幕府の命により新たな城の築城に取り掛かりました。築城には、当時の三大兵学者と言われた高崎藩の市川一学に設計を一任し、家老松前内蔵広当を総奉行として着工して、5年後の1854(安政元)年に完成しました。この松前福山城は日本式の城としては、最後の築城となりました。戊辰戦争や第2次世界大戦などの戦火を免れた為1941(昭和16)に国宝に指定されました。しかし、1949(昭和24)の火事で焼失してしまいましたが、町民の思いと全国の思いが結集して1961(昭和36)年に現在の天守閣が再建されました。■ 基本情報
- ・名称: 松前城
- ・住所: 北海道松前郡松前町松城144
- ・アクセス: JR江差線木古内駅から函館バス松前行きで1時間29分、松城下車、徒歩10分
- ・営業期間・時間: 4月上旬~12月上旬・9:00~16:30(閉館17:00)
- ・定休日: 期間中無休
- ・電話番号: 0139-42-2216
- ・料金: 大人360円・小人240円
- ・公式サイトURL: 松前城
松前藩屋敷
龍雲院から北へ行くとテーマパーク松前藩屋敷が有ります。「松前の五月は江戸にもない」といわれていた江戸時代の松前の町並みをそのまま再現されていて人気のスポットになっています。海の関所「沖の口奉行所」・当時の藩士の暮らしが窺える「武家屋敷」・ニシン漁に勤しむヤン衆たちの活気が伝わってくる「番屋」・「廻船問屋」や「髪結」など14棟が建ち並んでいます。松前の魅力を実際に体験出来るコーナーもあり、中でも足軽などの甲冑やお殿様・町娘・岡引・忍者などの衣装の着付(有料/60分)をして町中を散策すれば江戸時代にタイムスリップした気分になれます。また、漬物で有名な「松前漬」ですが、ここ松前が発祥の地とされています。この「松前漬」の体験も出来ますので挑戦してみてはいかがですか。■ 基本情報
- ・名称: 松前藩屋敷
- ・住所: 北海道松前郡松前町西館68
- ・アクセス: JR江差線木古内駅から函館バス松前行きで1時間30分、松城下車、徒歩15分
- ・駐車場:有り(無料)
- ・営業期間・時間: 4月上旬~11月上旬 AM9:00~PM16:30(閉館PM17:00)
- ・定休日: 期間中は無休
- ・電話番号: 0139-43-2439
- ・料金: 大人360円、小・中学生240円(団体10名以上は大人290円、小・中学生190円)
- ・公式サイトURL: 松前藩屋敷
素材提供:トリップアドバイザー