1.永観堂とは?
平安時代初期の863年に建てられ、お寺の名前は「禅林寺」です。創建者は空海の高弟・真紹僧都です。当初は真言宗でしたが、のちの住職たちが浄土宗を信奉したため、浄土宗西山禅林寺派総本山の寺院となっています。「永観堂」の名は、1072年住職となった永観律師に由来します。永観律師は境内に施療院を設け、病気の人や恵まれない人々を救済。当時としては珍しい慈善事業、いまでいう社会福祉活動に奔走するうち、人々によって永観堂と呼ばれるようになったといいます。
2.永観堂でできること
緑蔭法話
8月1~3日朝7時から、境内の放生池のほとりで法主の法話が聞けます。法主の話が聞ける寺院は京都でも珍しいとか。誰でも参加できます。除夜会
12月31日、大晦日の午前11時から法要があり、午前0時から除夜の鐘がつけます。阿弥陀堂では写経もでき、心静かな新年を迎えたい人におすすめです。3.永観堂の見どころ
境内
東山の山ふところに抱かれ、自然と古刹の景観美が楽しめます。紅葉はもちろん、四季折々に梅、桜、ツツジと緑、百日紅と花も楽しめ、雪を頂いた冬の景色も人気です。哲学の道からそっと入ってみたい、凜として静かな寺院です。阿弥陀堂
本尊の「みかえり阿弥陀」がある本堂。阿弥陀様は、正面から見ると横を向いていて、慈愛に満ちた表情です。浄土への道から振り返って人を思いやるという逸話が伝わっています。臥龍廊
御影堂から開山堂への、山の急斜面に沿ってつくられた起伏のある廊下。龍の背中を歩くような不思議な感覚が足に心地よく伝わります。多宝塔
境内の一番高いところにあり、急な坂をのぼりきると京都が一望できます。珍しいつくりで、一度見ておきたいものです。本尊「阿弥陀如来立像」
「みかえり阿弥陀」の通称で有名。高さ77.6センチと大きくはありませんが、永観律師を励ましたという逸話が残っています。三鈷の松
葉先が3つに分かれている松の古木。三鈷というのは「智慧」「慈悲」「まごころ」の意味で、ひととき足を留めてみるのもよいでしょう。悲田梅
方丈の庭にある梅の木。永観律師が、悲田院(施療院の役割)の病気の人にこの梅の実を与えたことから、この名で呼ばれるように。4.口コミ情報
トリップアドバイザー
■ 基本情報
- ・名称:永観堂
- ・住所:〒606-8445 京都市左京区永観堂町48
- ・アクセス:JR京都駅から 市バス5系統:バス停「南禅寺・永観堂道」下車、徒歩約3分
- JR京都駅から 市バス100系統:バス停「東天王町」下車、徒歩約8分
地下鉄烏丸線「京都」から 「烏丸御池」にて地下鉄東西線六地蔵方面行き - 乗り換え、「蹴上げ」下車、徒歩約15分
- 京阪電車「三条」から 市バス5系統:バス停「南禅寺・永観堂道」下車、徒歩約3分
- 京阪電車「神宮丸太町」から 市バス204・93系統:バス停「東天王町」下車、徒歩約8分
- ・営業時間:9:00〜17:00(受付16:00まで)
- 平成27年度秋の寺宝展・夜間拝観(ライトアップ)
- 11月6日(金)〜12月3日(木)
- 17:30〜20:30(受付終了)(21:00閉門)
- ・定休日: なし
- ・電話番号:075-761-0007
- ・拝観料: 通常の拝観 一般 600円、小中高生 400円
- 秋の寺宝展 一般 1,000円、小中高生 400円
ライトアップ 中学生以上 600円 - 秋の寺宝展とライトアップは入れ替え制。継続しての拝観はできません。
- ・オススメの時期:紅葉の11月下旬〜12月上旬
- ・公式サイトURL:http://www.eikando.or.jp
永観堂には「七不思議」が伝わり、1.孔雀の間の「抜け雀」の欄間、2.悲田梅、3.火除けの阿弥陀如来、
4.臥龍廊、5.三鈷の松、6.木魚蛙、7.は2説あり、聖衆来迎の松または岩垣もみじともいわれますが、「ホントに不思議?」と首をかしげる人もいます。京都の言い伝えや、紅葉のライトアップで京都の「冬は底冷え」の、凜とした空気感を味わってみてはいかがでしょう。
参考:「永観堂パンフレット」 http://www.eikando.or.jp/Guide_JP.pdf
素材提供:トリップアドバイザー