日本一柔かいうどんといえば三重の伊勢市周辺で食べられる「伊勢うどん」。その極太のうどんはコシがなく、“ふわふわぷるぷる”と独特な食感が特徴だ。そこにたまり醤油ベースの香り高いタレを混ぜていただくのが、伝統的な食べ方である。
肩の力がフッと抜けるような優しい食感のとりこになる人は少なくないはず。その伊勢うどんを都内でも味わえる店を紹介しよう。
「『二代目甚八』の伊勢うどん(¥454)は三重県産小麦粉アヤヒカリを使用したややコシありタイプ」
本社を三重県鈴鹿市に置く、三重県産食材にこだわるうどん店。メニューの多くは関東人が好む讃岐うどんだが、その中に伊勢うどんも存在する。
やや細めの手打ち麺は20分茹でることで、外はフワフワ、中はもっちりとベストな食感が実現する。これに鈴鹿の味噌蔵「東海貯蔵」のたまり醤油をベースにした赤褐色のタレがよくからむ。
とがりがなくまろやかな味わいで飽きが来ず、香り高いゆずとの好マッチングに食べ進めるほどに食欲をかき立てられる。香りと食感に工夫を凝らしたオリジナル伊勢うどんは、同店の一番人気メニューである。
「伊勢から取り寄せるたまり醤油ベースのタレがうどんの湯気に混じって上品に香り立つ。『人形町 徳』の伊勢うどん(¥750)」
東京初の伊勢うどんの店としておよそ30年の歴史を持つ。伊勢うどんになじみのない関東でその認知度向上に努めてきた功績から、2013年、式年遷宮への参加も果たした。
伊勢から取り寄せるうどんはむにゅっと柔らかく、丼を動かすだけでぷるんと白肌を揺らすさまに思わず客心を掴まれる。タレは甘さとキレのバランスの取れた出色の味わい。
トッピングのすりごま、桜海老のあげ玉、関東ねぎ、3つの香味と混ぜれば混ぜるほど香りが花開く。その味は伊勢の老舗『おくや』も公認だ。
「『ミシュランガイド2015』のビブグルマンに選出された和食店『樽見』の伊勢うどん(¥590)」
シメの定番、伊勢うどんは伊勢出身の女将の祖父の味を再現した、思い出の一杯だ。
たまり醤油に煮干しやかつおぶしなどを加え、甘さを抑えたタレはなんともハンサムな仕上がり。キリッと淡麗で食べ手を飽きさせない。1cm超の極太うどんは伊勢の加藤製麺から取り寄せ。
ほわほわとたおやかな表面とかすかに粘りを残す芯に、“柔らかい”とは奥深いものだ、としみじみ考えさせられる。余ったタレと白飯を混ぜる「追いめし」は、これまた一食の価値あり。お腹に余裕があれば……いや、なくてもぜひ試されよ。
「『BAR CHI-KYU』のカレー伊勢うどん(¥900)。「伊勢うどんはタレで食べるもの」という常識を華麗に覆す。ランチ営業も」
アース系の雰囲気漂う洒落たバーながら本格的な伊勢うどんを出す『BAR CHI-KYU』は、恵比寿駅からすぐ近く。バー×伊勢うどんの異種コンビで、食いしん坊呑兵衛の腹も心も満たす隠れ家だ。食べるべきはカレー伊勢うどん。
伊勢から取り寄せる極太うどんが魚介系出汁の効いた中辛のルーを全面で持ち上げ、口まで運ぶ。明太子と生卵を混ぜていただく「明太子伊勢うどん」も負けず劣らず人気だ。
「恵比寿におもしろいうどんを出すバーがあるんだ」。この言葉に惹かれずにいられるだろうか。
「限界までコシをなくしたムニュムニュ感が際立つ、『花大根』の伊勢うどん(¥800)」
夜は松阪、近江、前沢などから仕入れる特選和牛をリーズナブルな価格でいただけるしゃぶしゃぶやすき焼きの店として、デートから接待まで幅広いシーンで利用される。伊勢うどんはランチのみ提供。
四日市市のいとめん本店から仕入れる手打ち式うどんを使用。その柔らかさたるや、箸で持ち上げるだけでクニュンと切れるほど。驚くほどはかないが、水分量おさえめで噛めば噛むほど小麦本来の旨みを感じられる。
醤油感が全面に押し出されたタレは、さっぱりとキレありタイプでしつこさとは無縁。
1階の箸屋と系列のため、使った箸をお土産に持ち帰ることができるという、ちょっとうれしいサービスがある。
【東京カレンダーの関連記事】
肩の力がフッと抜けるような優しい食感のとりこになる人は少なくないはず。その伊勢うどんを都内でも味わえる店を紹介しよう。
たまり醤油とゆずの香りがたまらない伊勢うどん『二代目甚八』
「『二代目甚八』の伊勢うどん(¥454)は三重県産小麦粉アヤヒカリを使用したややコシありタイプ」
本社を三重県鈴鹿市に置く、三重県産食材にこだわるうどん店。メニューの多くは関東人が好む讃岐うどんだが、その中に伊勢うどんも存在する。
やや細めの手打ち麺は20分茹でることで、外はフワフワ、中はもっちりとベストな食感が実現する。これに鈴鹿の味噌蔵「東海貯蔵」のたまり醤油をベースにした赤褐色のタレがよくからむ。
とがりがなくまろやかな味わいで飽きが来ず、香り高いゆずとの好マッチングに食べ進めるほどに食欲をかき立てられる。香りと食感に工夫を凝らしたオリジナル伊勢うどんは、同店の一番人気メニューである。
東京一古い伊勢うどんの名店『人形町 徳』
「伊勢から取り寄せるたまり醤油ベースのタレがうどんの湯気に混じって上品に香り立つ。『人形町 徳』の伊勢うどん(¥750)」
東京初の伊勢うどんの店としておよそ30年の歴史を持つ。伊勢うどんになじみのない関東でその認知度向上に努めてきた功績から、2013年、式年遷宮への参加も果たした。
伊勢から取り寄せるうどんはむにゅっと柔らかく、丼を動かすだけでぷるんと白肌を揺らすさまに思わず客心を掴まれる。タレは甘さとキレのバランスの取れた出色の味わい。
トッピングのすりごま、桜海老のあげ玉、関東ねぎ、3つの香味と混ぜれば混ぜるほど香りが花開く。その味は伊勢の老舗『おくや』も公認だ。
伊勢出身女将の思い出の味をいただけるミシュラン選出の和食店『樽見』
「『ミシュランガイド2015』のビブグルマンに選出された和食店『樽見』の伊勢うどん(¥590)」
シメの定番、伊勢うどんは伊勢出身の女将の祖父の味を再現した、思い出の一杯だ。
たまり醤油に煮干しやかつおぶしなどを加え、甘さを抑えたタレはなんともハンサムな仕上がり。キリッと淡麗で食べ手を飽きさせない。1cm超の極太うどんは伊勢の加藤製麺から取り寄せ。
ほわほわとたおやかな表面とかすかに粘りを残す芯に、“柔らかい”とは奥深いものだ、としみじみ考えさせられる。余ったタレと白飯を混ぜる「追いめし」は、これまた一食の価値あり。お腹に余裕があれば……いや、なくてもぜひ試されよ。
カレー伊勢うどんに明太子伊勢うどん……変わり種もそろう『BAR CHI-KYU』
「『BAR CHI-KYU』のカレー伊勢うどん(¥900)。「伊勢うどんはタレで食べるもの」という常識を華麗に覆す。ランチ営業も」
アース系の雰囲気漂う洒落たバーながら本格的な伊勢うどんを出す『BAR CHI-KYU』は、恵比寿駅からすぐ近く。バー×伊勢うどんの異種コンビで、食いしん坊呑兵衛の腹も心も満たす隠れ家だ。食べるべきはカレー伊勢うどん。
伊勢から取り寄せる極太うどんが魚介系出汁の効いた中辛のルーを全面で持ち上げ、口まで運ぶ。明太子と生卵を混ぜていただく「明太子伊勢うどん」も負けず劣らず人気だ。
「恵比寿におもしろいうどんを出すバーがあるんだ」。この言葉に惹かれずにいられるだろうか。
和モダンなしゃぶしゃぶ店でいただく伊勢うどん『花大根』
「限界までコシをなくしたムニュムニュ感が際立つ、『花大根』の伊勢うどん(¥800)」
夜は松阪、近江、前沢などから仕入れる特選和牛をリーズナブルな価格でいただけるしゃぶしゃぶやすき焼きの店として、デートから接待まで幅広いシーンで利用される。伊勢うどんはランチのみ提供。
四日市市のいとめん本店から仕入れる手打ち式うどんを使用。その柔らかさたるや、箸で持ち上げるだけでクニュンと切れるほど。驚くほどはかないが、水分量おさえめで噛めば噛むほど小麦本来の旨みを感じられる。
醤油感が全面に押し出されたタレは、さっぱりとキレありタイプでしつこさとは無縁。
1階の箸屋と系列のため、使った箸をお土産に持ち帰ることができるという、ちょっとうれしいサービスがある。
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