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たとえ一度も渡ったことはなくても、皆さんの中には「勝鬨橋」という名前は耳にしたことがある方が多いのではないでしょうか。隅田川に架かるこの橋、一体どんな橋なのかご紹介しましょう! 隅田川の最下流に架かる橋が勝どき橋で、国指定の重要文化財であるにもかかわらず、触るだけでなく、跳ぶなどしてもOKで、水上バスでクルージングすれば、下から覗くことも出来ちゃいます。
1.勝鬨橋とは?
東京都中央区にあり、隅田川の最下流に架かる全長246m、橋幅22メートルの橋。1940年に完成しました。国の重要文化財。 http://blog.goo.ne.jp/deco_mstyle/e/1ed35c72dcc38e47dd925850a85a9b19
中央部分が開閉する跳開橋ですが、舟の交通量の減少と、橋上の交通量の増加などから1970年11月以降は”開かずの橋”となっています。 http://tokyodiary.at.webry.info/200912/article_25.html
1905年1月、日露戦争での旅順陥落祝勝記念として、有志たちが築地と月島を結ぶ渡し船の「勝鬨の渡し」を設置。これに由来して「勝鬨橋」と命名されました。橋の両端がアーチ橋になっており、開けると最大70度の角度になります。ちなみに70秒で全開となります。片側のみ開ける、という事も出来るそうですね。日本では未だ現存している希少な可動橋です。再び跳開して欲しい、跳開したところが見たいという声は未だにありますが、機械を復旧させるにはかなりのお金もかかり、橋の上の交通量もあることから、実際には難しいところです。橋の近くにある駅「勝どき橋駅」(都営大江戸線)の名前の由来にもなりました。駅の近くの地名も「勝どき」として、現在に残っています。常用漢字でない「鬨」は「どき」とされています。
http://f.hatena.ne.jp/freierjpmann/20111021124043
2.勝鬨橋の見どころ
かちどき橋の資料館
橋の開閉に利用していた旧変電所を改修した資料館。 http://sanpo01.lolipop.jp/sanpo/2011/tokyo23/sanpo1044.html
勝鬨橋のほか、隅田川に架かる橋について知ることができます。東洋一の跳開橋として知られていた勝鬨橋について、関連情報や貴重な資料が展示公開されている資料館です。設けられた頃の跳開された写真などは、とても貴重かつ歴史の流れを感じられるものです。また、関東大震災から復興した橋梁の工事写真や設計図面、関連資料も閲覧ができるようになっています。すでに失われた建物の資料なども保存されています。変電所を改修して作られた資料館だけあって、橋を開く為の巨大機械を見に行くための橋脚内見学ツアーも組まれています。こちらは予約制ではありますが、リアルな勝鬨橋の姿を見ることができます。
http://puquder.blog56.fc2.com/blog-entry-315.html
■ 基本情報
- ・名称: かちどき橋の資料館
- ・住所: 中央区築地六丁目地先(築地市場勝どき門横)
- ・営業時間: 火・木・金:9時30分~16時30分 (年末年始を除く)12月1日~2月28日:9時~16時
- ・電話番号: 03-3543-5672
- ・料金: 無料
- ・公式サイトURL: http://www.kensetsu.metro.tokyo.jp/kachidoki/index.htm
橋が開閉していたころのモチーフ
http://blogs.yahoo.co.jp/love54cheese/51938676.html
http://tokyodiary.at.webry.info/200912/article_25.html
歩道
歩道には、かつて運転室や見張り室だった小屋が4棟あります。開橋時に用いられていた信号器も。モチーフがあるのも、この歩道の道路側の手すりです。人が道路に出ないようにするために作られた手すりにも、粋なデザインが象られていますね。橋は完全に閉じていて、もう動くことはありませんが、かつてはこの橋が大きく跳ね上がったというのは、橋桁部分を歩いていると不思議な気分になります。橋の真ん中までいくと、橋の歩道から車道までギザギザのラインが確認できます。車道と歩道の境目を下の隙間から覗くと、ちゃんと2つに分かれていて川が見えます。橋のたもとには、勝鬨橋が日本国重要文化財に指定された際の石碑が設置されています。
3.勝鬨橋の歴史
勝鬨橋の建設は1933年、7年後に開催計画されていた万国博覧会のメインゲートとしての構想からスタート。 http://www.tanken.com/katidoki.html
博覧会は結局開催されなかったものの、完成した橋は東洋一の可動橋を誇る建築物に。当時は 1日数回、1回約20分開いていました。 http://homepage3.nifty.com/kachidokibashi/index.html
1947年に都電が開通。東京オリンピックの開催年以降は、跳開回数は年間100回を下まわり、1970年11月29日が最後の跳開となりました。もともと明治の時代から架橋計画はあったのですが、工費の問題などで実現はしていませんでした。この勝鬨橋が建設に移された時は、4度目の計画だったそうです。その頃は隅田川を移動する船舶が非常に多かったため、さらに水運が盛んになった際に、3000トン級船舶が川を上ることも考えて可動橋にしました。可動橋にしたのは、そちらの方が高架橋よりコストが抑えられるという理由です。工事の際には、当初の万国博覧会時という目標工期が設けられました。無事に間に合い、7年の歳月をかけて完成しました。博覧会自体は中止になりましたが、橋の完成は妨げられませんでした。
4.こんな人にオススメ!
http://japagarden.exblog.jp/iv/detail/index.asp?s=18681482&i=201302/23/74/f00490…
文学作品やテレビドラマや映画、アニメなどにも登場しており、ファンにとっては一度は見ておきたい橋かも。 http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-416.html
ロマンチックにライトアップされた橋はデートで訪れてもいいですね。勝鬨橋が出てくる作品では、割とひどい目にもあっていたりします。古くはゴジラが東京にやってきた際に、海に帰るゴジラに橋がひっくり返されています。他にも、ウルトラマンの闘いで破壊されたり、ヘリにロケット弾で破壊されたりしますが、ビジュアル的にも名称的にも有名な建築物なので作中でのインパクトをもたらすのにはちょうど良いのかもしれません。「こちら葛飾区亀有公園前派出所」は、主人公の両津勘吉が下町出身ということもあり、度々少年時代の思い出で下町が舞台になりますが、この勝鬨橋も「勝鬨橋ひらけの巻」で取り上げられました。
http://tokyoyakei.jp/tokyo-sumida.html
5.勝鬨橋以外の現存する可動橋
勝鬨橋は、その可動橋としての役割を終えてから40年以上を経ており、動態保存の声もあがっていますが、日本近代で建造された可動橋は46橋ありました。現存するのは可動橋は7橋のみで、文化財として貴重な存在であることから、勝鬨橋を含めて3橋が重要文化財、2橋が登録文化財となっています。現存する可動橋の中で実際に可動している橋は、今でも1日8回(熊本地震のために停止中)の昇降を行う筑後川昇開橋。1日数回の開閉と5~10往復の貨物列車が走る四日市市にある末広橋梁。毎週日曜日午後1時から開閉する、赤橋の名で親しまれている長浜大橋の3橋があります。
6.隅田川に架かる重要文化財
隅田川には勝鬨橋を第一橋梁として、上流に向かって36もの橋が架かっています。そのうち、勝鬨橋、永代橋、清洲橋の3橋が平成19年(2007)にそろって国の重要文化財に指定されています。3つの橋のうちで最も古い大正15年に竣工したのが永代橋で、川幅一杯に広がる力強く弧を描くアーチは、夜になるとブルーにライトアップされて優美な姿となります。
3つの橋のうち最上流にあるのが、昭和3年に竣工した清洲橋で、世界で最も美しいとされたドイツのライン川に架かるケルンの吊橋をモデルにしています。夜になるとピンクのライトアップで、その優雅な姿を浮かび上がらせます。
7.勝鬨橋に行ったなら
国の重要文化財となっている勝鬨橋、隅田川を渡るために架けられているので、橋は可動しなくても実際に橋を渡って、勝鬨橋だけでなく周辺のスポットに出かけることが大切です。築地場外市場
平成28年(2016)11月に築地市場は豊洲に移転しますが、一般客も買い物やグルメが楽しめる築地場外市場は、市場の移転後もそのままの残って、これまでどおり築地で楽ませてくれます。築地場外市場には、築地と言えばお寿司と言われる寿司店や海鮮丼のお店が約50店舗、鮮魚の美味しいお店に、おなじみカレーライスやラーメンのお店など、手頃な値段で美味しい様々なお店があります。味自慢の天然まぐろを小売りするお店や、築地名物とも言える玉子焼きのお店などもあります。
■ 基本情報
- ・名称: 築地場外市場
- ・住所: 中央区築地 4-16-2 千社額棟1F(ぷらっと築地)
- ・アクセス: 勝鬨橋から徒歩4分
- ・営業時間: 店舗によって異なる
- ・定休日: 店舗によって異なる
- ・電話番号: 03-3541-9466(築地場外市場商店街振興組合)
- ・公式サイトURL: http://www.tsukiji.or.jp
波除神社
江戸の海を埋め立てる最後の工事が、徳川4代将軍家綱の時に行われ、築地海面を埋め立てても激波によって作業が進みませんでした。そんなある夜、海面に漂う稲荷大神のご神体が見つかり、社殿を建立しお祀りしたところ、波風は治まり萬治2年(1659)に埋め立てが完成しました。稲荷大神の神徳により埋め立てが完工したことから、『災難を除き、波を乗り切る』波除稲荷と称されて、350年以上の長い年月の間、築地の地で崇敬を受け続けています。
■ 基本情報
- ・名称: 波除神社
- ・住所: 中央区築地6-20-37
- ・アクセス: 勝鬨橋から徒歩5分
- ・営業時間: 9:00~17:00
- ・電話番号: 03-3541-8451
- ・所要時間: 1~2時間
- ・公式サイトURL: http://www.namiyoke.or.jp
築地本願寺
元和3年(1617)に創建された築地本願寺は、浅草近くの横山町に建立されて、江戸浅草御堂と呼ばれました。明暦の大火の後に現在地に移り、築地御坊と呼ばれるようになりました。関東大震災で本堂を焼失してしまい、昭和9年(1934)に現在の本堂が再建されました。現在の本堂は、石造りの古代インド様式という姿をしており、独特な外観となっていますが、本堂内部は外観とは打って変わって、伝統的な真宗寺院の造りとなっています。伝統的な様式と新しい技術を用いて建立されたことから、平成26年(2014)に本堂、石塀などが国の重要文化財となりました。
築地本願寺に出かけて境内に佇めば、仏教の故郷とされるインドにある寺院、宮殿と見まがうような本堂を前にして、何か特別な荘厳さと美しさを犇と感じることが出来るでしょう。
■ 基本情報
- ・名称: 築地本願寺
- ・住所: 中央区築地3-15-1
- ・アクセス: 勝鬨橋から徒歩7分
- ・電話番号: 03-3541-1131
- ・公式サイトURL: http://tsukijihongwanji.jp
浜離宮恩賜庭園
東京都心のウォーターフロントにある公園は、江戸時代は将軍家の鷹狩り場で、その後に浜御殿という将軍家別邸、明治時代になり皇室の離宮となりました。潮の満ち干で姿を変える潮入の池が残された、都内で唯一となる海水の池がある貴重な庭園で、池にはボラやセイゴ、ハゼなどの海水魚が泳いでいます。庭園内には18世紀後半に設けられた鴨場が2ヵ所あり、潮入の池と共に浜離宮の見どころの一つとなっています。
■ 基本情報
- ・名称: 浜離宮恩賜庭園
- ・住所: 中央区浜離宮庭園
- ・アクセス: 勝鬨橋から徒歩17分
- ・営業時間: 9:00~17:00
- ・定休日: 12月29日~1月1日
- ・電話番号: 03-3541-0200
- ・料金: 一般300円
- ・公式サイトURL: https://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index028.html
水上バス
勝鬨橋から築地市場に向かい、さらに浜離宮を散策したあとは、水上バスの浜離宮発着所から、浅草・お台場クルーズの水上バスを利用すると、隅田川をさかのぼりながら勝鬨橋を眺めることが出来ます。水上バスは、浜離宮を出航すると勝鬨橋をはじめとして、永代橋、清洲橋と重文3橋をくぐるので、貴重な文化財を下からも眺めることが出来ます。水上バスは両国に寄ってから、浅草に向かい両国に戻ります。臨時便が運行される時には、スカイツリー近くの吾妻橋に、臨時便で行くことが出来ます。
■ 基本情報
- ・名称: 水上バス 浜離宮発着所
- ・住所: 中央区浜離宮庭園1-1地先
- ・アクセス: 勝鬨橋から徒歩20分
- ・出航時間: 両国方面|11:03、14:08、お台場海浜公園折返し|13:25
- ※ 定期便のほかに臨時便あり
- ・電話番号: 03-5608-8869
- ・料金: 大人|両国620円、お台場海浜公園620円
- ※小学生料金は大人料金の半額相当
- ・公式サイトURL: https://www.tokyo-park.or.jp/waterbus/index.html
8.勝鬨橋散策あとに
勝鬨橋と隅田川の眺めを堪能したあとは、築地に向かって行き、場外市場などで食事をするのも良いですし、せっかくですから下町情緒あふれる、月島のもんじゃ焼きを楽しむのも良いでしょう。近どう本店
月島には80店舗以上のもんじゃ焼きのお店があり、その中でも創業昭和25年(1950)の近藤本店は、月島もんじゃを代表する、月島一の歴史がある老舗となっています。もんじゃ焼きは今では大人も食べる料理となっていますが、そもそもは子ども達が大好きなおやつだった食べ物でした。老舗もんじゃ焼の近どうでは、子ども達が大好きだった懐かしの味がするもんじゃから、定番となっているもんじゃまで、種類豊富なメニューとオリジナルもんじゃが出来るトッピングがあります。
■ 基本情報
- ・名称: 近どう本店
- ・住所: 中央区月島3-12-10
- ・アクセス: 勝鬨橋から徒歩10分
- ・営業時間: 月~金|17:00~22:00、土・日・祝|12:00~22:00
- ・定休日: なし
- ・電話番号: 03-3533-4555
ビーラインカフェ
もんじゃ焼の町として知られる月島には、同じ小麦粉を使ったクレープや、そば粉ガレットを楽しめるビーラインカフェがあります。モーニングサービスもあるので、勝鬨橋に向かう前に立ち寄って朝食を摂り、散策したあとに築地でお昼というコースも良いでしょう。クレープやガレット以外にも、カレーやオムライス、サンドイッチなどバラエティ豊かなメニューが並んでいます。
■ 基本情報
- ・名称: ビーラインカフェ
- ・住所: 中央区月島3-30-5
- ・アクセス: 勝鬨橋から徒歩7分
- ・営業時間: 月~土|9:00~20:00、日|9:00~19:00
- ・定休日: 火曜日
- ・電話番号: 03-5547-4232
焼肉 凛 本店
月島にはもんじゃ焼以外にも、焼肉のお店も数多くあり、その中には元祖厚切り牛タン塩焼きが名物として知られる、創業30余年となる焼肉 凛 本店があります。是非とも食べて見なくてはならない一品は、これぞ真のタンテキと言えるボリューム満点、こだわりの元祖厚切り牛タン塩焼きです。牛タン塩焼きだけでなく、ハラミ、ロース、カルビなど、どれもがボリューム良し味良しの一品ぞろいとなっています。
■ 基本情報
- ・名称: 焼肉 凛 本店
- ・住所: 中央区月島1-27-1 第3メガロ1F
- ・アクセス: 勝鬨橋から徒歩11分
- ・営業時間: 火~金|17:00~23:00、土・日・祝|17:00~22:30
- ・定休日: 月曜日
- ・電話番号: 03-3531-2985
9.場所
誰もが知っている勝どき橋、昔のように大きな船は通らずとも、ハの字に橋が上がる姿を見てみたいものですね♫