戦争の悲惨さを後世に伝える。広島平和記念資料館で平和を学ぼう！

広島の平和公園の一角にある資料館が、広島平和記念資料館です。広く大きな公園の中で、静かにたたずむその施設は、原爆の惨禍を私たちに教えてくれる大切な資料館になっています。

１.広島平和記念資料館とは？

広島平和記念資料館は、1949年に原爆に関する資料を収集・展示・公開する施設としてオープンしました。日本人だけでなく、沢山の外国人も毎年訪れています。現在の展示の順路に従うと、東館から入場して展示品を見学し渡り廊下を渡って、本館の展示を見て終了という展示になっています。大きな窓ガラスからは、広島の平和公園を見る事ができ、原爆死没者慰霊碑とその奥に平和の灯、原爆ドームが見える様になっています。東館は、被爆から現在までの広島の歩みを展示し、本館では遺品や写真・遺物などを主に展示しています。どの品物も、一つ一つから原爆の威力の恐ろしさや戦争の虚しさを感じる事ができます。

２.広島平和記念資料館の展示から学ぶ

1945年8月6日。その日一発の爆弾が広島に投下されました。原爆ドームの上で爆発したこの爆弾により、広島の街は壊滅状態になりました。8時15分に投下された原爆は、その一発で多くの人の命を一瞬にして奪い去りました。あまりの光の強さに、コンクリートに影が焼き付いた事も有名ですね。なんとか生き延びた人々の中には、やけどを負って水を求めながら彷徨ったと言います。ぼろぼろの身体を何とか動かして帰宅した人。力尽きて救護施設に収容された人。遺体すら残らなかった人もいます。これは、三位一体の遺品です。亡くなった三人の遺品を組み合わせて、一つの展示品にしています。ぼろぼろの洋服が原爆の威力を教えてくれます。伸ちゃんの三輪車です。当時3歳だった伸ちゃんが、大好きで8月6日もこれに乗って遊んでいました。そんな男の子を吹き飛ばし、三輪車や鉄かぶとは一瞬で黒焦げになってしまいました。

沢山の展示品の一つひとつが、静かに雄弁に原爆の威力を語りかけてきます。毎日沢山の人が平和祈念館を訪れますが、館内は静かな喋り声が響くだけで皆真剣に見入っていました。

３.ボランティアから学ぶ

平和記念資料館では、ピースボランティアという人達が資料の解説を行ってくれます。ボランティアをされる方は登録制で、20代の会社員から80代の被爆者の方まで多種多様です。
展示品について説明してくれる他、一緒に平和公園を回って解説してくれるコースもあります。事前予約しておく事が望ましいですが、当日でも空いていれば頼む事は可能です。一時間～一時間三十分程度の時間で館内や公園内を回り、質問などにも答えてくれます。
ボランティアの方によっては、英語が出来る方や手話が出来る方など色々。多くの人に広島の事・戦争の事を知ってもらいたいという気持ちが伝わってきますよね。
是非、訪れた際は利用してみて下さい。