
福島市の観光を計画しているみなさんのガイドブックがわりに、是非訪れていただきたい、おすすめの場所をご紹介してみたいと思います。東北地方のひとつ福島県は山形県と宮城県に隣接しています。古くから城下町として発展し続けた歴史があり、見どころがたくさん。数ある中から、行っていただきたい伝統的なスポットや県内最大で最古の土蔵、お子様と一緒に楽しめる新しい施設など、いろいろ織り交ぜて選んでみましたので、参考にしてください。
1.福島県立美術館
広々とした敷地の中でゆったりと美術品を楽しめる県立美術館。絵画の他に彫刻や版画、工芸など2200点以上の美術品を常設展で公開しています。
年に5回程度企画展を行っている他に様々な実技講座なども行っており、訪れる時期によって様々な美術に触れることができます。
20歳で没した画家関根正二と同時代に活躍した画家たち、フランス印象派の絵画、ベン・シャーン、ワイエスら20世紀アメリカの絵画などを収蔵しています。ただし2015年4月から3月まで改修工事のため休館中です。東日本大震災復興事業として2016年4月6日~5月8日に「フェルメールとレンブラント展」が催されます。日本初公開のフェルメール作「水差しを持つ女」が展示されますよ♪ お見逃しなく! 前売り券も発売中です。
■ 基本情報
- ・名称:福島県立美術館
- ・住所:福島県福島市森合西養山1
- ・アクセス:福島交通飯坂線「美術館図書館前駅」下車徒歩2分
- 9番バス乗り場より福島交通ももりん2コース「県立美術館入口」下車徒歩3分
- ・営業時間:9 : 30~17 : 00(最終入館は16 : 30まで)
- ・定休日:月曜日(祝祭日をのぞく)
- 祝祭日の翌日(土・日にあたる場合は開館)
- 年末年始(12月28日~1月4日)
- ・電話番号:024–531–5511
- ・料金:常設展 一般・大学生 270 (210) 円
- 高校生以下 無料
- 企画展 展覧会ごとに異なる
- ・公式サイトURL:http://www.art-museum.fks.ed.jp/menu_j.html
2.こむこむ
プラネタリウムや常設・企画展示室などのある、子供向けの教育文化複合施設。毎日日替わりで、様々なイベントやワークショップを多数行っています。
参加体験型の展示で、お子様の学びの場にピッタリです。
こむこむでは毎日、楽しいイベントが催されています。例えば…、羊毛クラフト、シェフに習うイタリアン、声優講座、親子でリトミック、星空観察会など、子供から大人までどなたでも楽しめます。プラネタリウムは子供向けの番組で、小さなお子様でも飽きずに見れますよ! 中学生以下無料というのも、嬉しいですね! こどもライブラリー、こどもチッキン、実験室など、充実した施設が魅力的♪
■ 基本情報
- ・名称:こむこむ
- ・住所:福島県福島市早稲町1番1号
- ・アクセス:福島駅東口より徒歩3分
- ・営業時間:9:30–19:00
- ・定休日:毎週火曜日(火曜日が祝日の場合はその翌日)
- ・電話番号:024–524–3131
- ・料金:施設による
- ・公式サイトURL:http://www.city.fukushima.fukushima.jp/site/comcom/
3.旧堀切邸
江戸時代から続く豪農・豪商の館で、県内最大で最古の土蔵など価値のある建物があります。敷地内には飯坂温泉を楽しめる手湯や足湯もあり、リラックスすることができます。
車椅子の方も利用できるようになっているんですよ。美しい庭園を見ながら、観光の合間にゆったりしたい方には特にオススメです。
場所は飯坂温泉。江戸時代、庄屋として財を蓄えた堀切家は、飢饉の時には農民を助けるなど、地元の人から慕われていました。敷地面積は4000㎡あり、明治13年以前はその倍以上の広さだったそうです。土蔵「十間蔵」や近代和風住宅の「主屋」など、歴史的に価値の高い建物が保存されています。主屋に隣接する蔵には展示スペースもあり、堀切家や地域の歴史を学ぶことができます。
■ 基本情報
- ・名称:旧堀切邸
- ・住所:福島県福島市飯坂町字東滝ノ町16
- ・アクセス:福島交通飯坂線 飯坂温泉駅下車 徒歩5分
- ・開館時間:9:00〜21:00
- ・定休日:無休(臨時休館あり)
- ・電話番号:024–542–8188
- ・料金:無料
4.浄土平
浄土平は、磐梯朝日国立公園の中にある火山荒原と原生林の見られる湿原です。トレッキングやドライブで吾妻山東部の美しい景観を見られる他、ビジターセンターや天文台などもあり、観光に最適!
いつの時期に行こうか悩んでいる方、少し早めの紅葉の見られる秋と雪壁の見られる春頃は、きっと絶景が見られますよ♪
浄土平には散策コースがいくつかあります。湿原散策コースは標高1600mにある駐車場をスタートする、1周1㎞、約20分ほどのコースです。特に5月~9月には珍しい高山植物を見ることができます。吾妻小富士コースは、直径約500mの吾妻小富士の火口を訪れるコースです。1周約1時間のコース。足元にお気を付け下さい。片道約20分の桶沼コース、約2時間の鎌沼コースなどもあります。
■ 基本情報
- ・名称:浄土平
- ・住所:福島県福島市土湯温泉町鷲倉山
- ・アクセス:福島駅から浄土平まで バスで約1時間
- 福島飯坂I.Cより浄土平まで 車で約1時間
- 福島駅西口より浄土平まで 車で約1時間
- ・電話番号:0242–64–2105(浄土平ビジターセンター)
- ・オススメの時期:9月末〜10月(紅葉の時期)
- ・公式サイトURL:http://www.bes.or.jp/joudo/vc/
5.花見山公園
花木生産農家の方々が長い時間をかけて作り、一般の方に公開している美しい公園です。園内には30分、45分、60分程度をかけて回れる三つの散策コースがあり、色とりどりで鮮やかな花や木々を見て回ることができます。
3月〜5月にかけて一斉に咲き誇る花々は、一度は見てほしい美しさです。
大正時代、養蚕農家だった阿部家が副業のために花を植え始め、その後、花木生産農家に転向したあと「家族だけで見るのはもったいない」と私有地を無料で一般公開しています。日本を代表する写真家、故秋山庄太郎氏が「福島の桃源郷」と称し、毎年のように訪れた場所としてよく知られています。梅、桜、レンギョウなどが一斉に花開く姿はとても美しいものです。
■ 基本情報
- ・名称:花見山公園
- ・住所:福島市渡利
- ・アクセス:東北自動車道福島西ICから車で30分 ※開花期間中は周辺交通規制あり
- JR福島駅からバス渡利循環花見山公園入り口下車さらに徒歩20分
- ※開花期間中は、JR東北本線・新幹線福島駅から臨時バス運行あり
- ・電話番号:024–531–6428(福島市観光案内所)
- ・料金:無料
- ・所要時間:30〜60分
- ・オススメの時期:3〜5月(花の時期)
6.岩谷観音

http://yamaiga.com/test/map/his_23.html
信夫山の中腹にある崖に、三十三観音、地蔵尊、不動尊などの仏像が並んでいます。江戸中期から彫刻された仏像。中には風化してしまったものもありますが、何とも雰囲気があります。
周辺に大きな見どころがあるタイプのスポットではありませんが、福島市を一望して過去に想いを馳せるには良いスポットです♪
山の崖に刻まれた磨壁仏群で、その数は60体もあります。江戸時代には、西国三十三観音を模した仏像を作ることが全国的に流行し、その影響を受けて作られたと言われています。仏像が並ぶ姿は圧巻。石段を登ったところに鎌倉時代に開基したと言われる観音堂があり、聖観音が祀られています。ここでも、静かな境内の岩壁に多くの仏像が彫られています。
7.吾妻小富士
標高1707mの吾妻小富士は、浄土平湿原などを見下ろせる絶好のスポット。火口は約一時間で一周できるくらいで、そこから見下ろす直径500mの火口の雰囲気も、周囲の景色も絶景です!
特筆したいのは早春の山肌に残る雪景色。「雪うさぎ」と呼ばれていて、とても雰囲気があって素敵なんですよ♪
浄土平ビジターハウスの隣の急斜面を20分ほど登ると、火口にたどり着きます。ここから福島市を眼下に見ることができ、また遠く蔵王も見ることができます。強風が吹くことが多いのでご注意くださいね。山岳観光有料道路「磐梯吾妻スカイライン」を利用すると手軽に行けることができますが、スカイラインは11月中旬~4月上旬の冬期は閉鎖されますので、ホームページなどで開通日をご確認下さい。
■ 基本情報
- ・名称:吾妻小富士
- ・住所:福島県福島市土湯温泉町鷲倉山浄土平地内
- ・アクセス:福島交通吾妻スカイライン方面行き定期バスで1時間10分、
- 火口壁まで 徒歩15分
- 東北道福島西IC国道115号、県道5・70号より 車で50分
- ・電話番号:0242–64–2105(浄土平ビジターセンター)
- ・所要時間:60分
- ・オススメの時期:早春
8.あづま総合公園のイチョウ並木
毎年10月~11月ごろの紅葉の時期、あづま総合運動公園中央園路に植えられた116本のイチョウが一斉に色づき、大変美しい景色となります。地元の方も毎年紅葉を楽しみにしているそうで、ランニングコースとしても有名です。
イチョウの紅葉に合わせて、夜はライトアップのイベントも行われます。イチョウ並木をぜひご覧ください。ライトラップのイベントのほか、ミニコンサートや市場などのイベントも予定されておりますので、イベントの日程に合わせて訪れるのもいいかも。
基本情報
- ・名称:あづま総合運動公園
- ・住所:福島県福島市佐原字神事場1
- ・アクセス:福祉交通バス佐原行「あづま運動公園前」下車後徒歩5分
- ・営業時間:17:00~20:00(※ライトアップが行われる時間)
- ・定休日:火曜日
- ・電話番号:024–593–1111
- ・オススメの時期:10月下旬~11月上旬の紅葉の時期
- ・参考サイトURL:http://www.f-kankou.jp/cgi-bin/f-kankou/asobu/page.cgi?id=82
9.浄楽園
秀峯吾妻連峰の四季を背景に、美しい日本庭園を鑑賞することができます。面積は約25.000平方メートル。金閣寺などを手掛けた一流の庭師が十余年の歳月をさせた、池泉廻遊式純日本庭園となっています。緑豊かな庭園は、眺めているだけで心がやすらぎます。
また、園内には茶屋が設けられており、雄大な日本庭園を眺めつつ、抹茶ぜんざいや最中などの甘味をいただけます。おそばやうどんなどの食事メニューもありますので、お腹を満たしたいときにも安心です。日本の美しい風景をご堪能ください。
基本情報
- ・名称:浄楽園
- ・住所:福島県福島市桜本字荒神38
- ・アクセス:東北自動車道 福島西ICから約15分
- ・営業時間:9:00~17:00※開園期間中は無休
- ・電話番号:024–591–1304
- ・料金:大人500円 子ども250円
- ・公式サイトURL:http://www.jyourakuen.jp/
10.五色沼
コバルトブルーやエメラルドグリーンに輝く神秘的な沼を見ることができます。太陽の光によって刻々と色を変化させることから、「吾妻の瞳」や「魔女の瞳」と呼ばれているそうです。
正式には五色沼湖沼群と呼ばれ、毘沙門沼、赤沼、みどろ沼、弁天沼、瑠璃沼、青沼などの沼で構成されています。酸化鉄の沈殿物が付着したことで赤みがかっていたり、アルミニウムや珪酸によってできたアロフェンにより、青白色に見えたりと、様々な表情を見せます。一切経山(いっさいきょうざん)山頂からの眺めは格別に美しいですよ。
基本情報
- ・名称:五色沼
- ・住所:福島県耶麻郡北塩原村桧原 五色沼
- ・アクセス:福島西ICから50分(浄土平まで)
- ・電話番号:024–543–0986
- ・公式サイトURL:http://www.urabandai-inf.com/urabandai/goshiki.html
11.アンナガーデン
吾妻連峰の山麓に位置。福島の観光名所として四季を通して利用され、毎年30万人もの観光客が訪れるそうです。アンナガーデンのシンボルともいえる聖アンナ教会をはじめ、園内はヨーロッパの雰囲気。
アンナガーデンには食べる、見る、ショッピングを楽しむなど、多種多様なお店が一堂にそろっています。福島ならではの工芸品だけでなく、輸入雑貨や陶器など、オシャレでかわいいアイテムもありますよ♥西田記念館では、約1,300本のこけしを展示し、こけしの歴史などを紹介。お腹がすいたらレストランへ!本格石窯で焼き上げるピザをいただけるお店や、オーガニックにこだわったレストラン、軽くティーブレイクできるカフェなど、お店はたくさん♪
基本情報
- ・名称:アンナガーデン
- ・住所:福島県福島市荒井横塚3–183
- ・アクセス:福島西ICより約10分
- ・営業時間:各ショップによって異なります
- ・定休日:各ショップによって異なります
- ・電話番号:024–593–0639
- ・公式サイトURL:http://www.anna-g.com/
12.中野不動尊
「中野のお不動様」として多くの人々が参詣した、「日本三大不動のひとつ」です。中野不動尊には本堂に祀られた厄除け不動明王、祈祷殿に祀られた眼守不動明王、院洞窟内に祀られた三ケ月不動明王の三体の不動明王が祀られていることから、厄除け難除けとして古くからその名を知られています。
境内には、痛いところや悪いところをさするととげをぬいてくれるといわれる「とげぬき地蔵」、一周約5~10分ほどでめぐることができる洞窟などの見どころも多いです。参拝のあとには、「かもしか庵」で一休み。中野不動尊オリジナルのみやげ品や福島県内のおみやげ品も扱っています。
基本情報
- ・名称:中野不動尊
- ・住所:福島県福島市飯坂町中野字堰坂28
- ・アクセス:東北自動車道「福島飯坂インター」を降り山形方面へ約10分
- ・営業時間:8:30~17:00※10月中旬~12月は8:30~16:00
- ・電話番号:024–542–2100
- ・公式サイトURL:http://nakanofudouson.jp/
13.四季の里
中世ヨーロッパ風の大きな農村公園「四季の里」。園内の入園ゲートの真正面にある工芸館では、ガラス作品やこけしの製作実演を見学することができ、実際に体験することも可能。駐車場に隣接した三角屋根の建物では、自由市が行われています。地元の農家の方が出店し、季節の果物やお野菜を購入することができます。人気は秋の収穫時。県内外からのお客さんにも好評なのだとか。
園内の中でも特にオススメなのが、「農園レストラン」!地元で採れた新鮮な素材を使用した料理を楽しめて、福島工場直送のできたて生ビールをいただけます!美しい公園を眺めながら、お昼からおいしいビールに舌鼓なんて最高ですよね♥
基本情報
- ・名称:四季の里
- ・住所:福島県福島市荒井上鷺西1−1
- ・アクセス:福島西ICから10分
- ・営業時間:9:00~16:30(農園レストランは21:00まで)
- ・電話番号:024–593–0101
- ・公式サイトURL:http://www.f-shikinosato.com/
14.旅の最後は温泉でリラックス♥
実は福島市には、4つの名湯があるんです。旅の疲れを癒してくれる温泉にゆっくりつかってリラックス&リフレッシュしませんか?
飯坂温泉
福島の奥座敷ともよばれ、あの松尾芭蕉が立ち寄り湯につかったといわれる鯖湖湯をはじめとした9つの共同浴場があります。泉質はアルカリ性単純温泉。どの浴場も200円~300円で入浴することができます。
土湯温泉
土湯温泉は、13種類の泉質を持つ、全国的に見ても大変珍しい温泉です。「かじかの湯」、「月の湯ぶじぇ」、「下の湯」、「偲いの湯」と4つの足浴が楽しめます。
高湯温泉
白布高湯、蔵王高湯とならんで、奥州三高湯の一つに数えられる温泉です。国民保養温泉地にも指定されており、2010年には東北初の「源泉かけ流し宣言」を発表。薬効成分の高いお湯がお肌をすべすべにしてくれると評判なのだとか。
岳温泉
水戸黄門も湯治に訪れたと伝わる名湯。草津温泉などと並ぶ酸性泉の温泉で、神経痛や冷え性などに効能があるといわれています。こちらも高湯温泉同様に、国民保養温泉地に選ばれています。
福島市で観光スポットをめぐる時のイメージが浮かんできましたでしょうか?東北地方でも有数の歴史を誇るこの町では、伝統的な名所のほかにも、新しく工夫された施設や、四季おりおりの自然を楽しめる場所などたくさんのおすすめスポットがあります。優しい風の中で色とりどりに咲き誇る花の時期、または少し早めの紅葉のころや、厳しさを感じる雪壁のころ、どの季節に訪れても風情のある風景が、あなたを癒してくれることでしょう。