一枚岩とは?
高さ100メートル、 幅500メートルの大きな岩で古座川の流れに沿って屏風のように立っています。一枚岩は「古座川弧状岩脈」と呼ばれる岩脈の一部で、 この岩脈は 「浦神の虫喰岩」までつながっていて周辺にはケヤキ、モミ、ツガ、トガサワラ、 ヒノキ等、紀南を代表する貴重な自然林が広く分布しています。
昔、岩が大好物の魔物がいて、岩の多い古座川の岩を下流から順に食べて行き、一枚岩に食いついたときに一枚岩の上流に住む犬が魔物を追い払ったという言い伝えがあります。おかげで一枚岩は残り、その時の歯形が今も残っていて、魔物が流した悔し涙が「陰陽の滝」と呼ばれる滝になったといわれています。
巨大な岩なのに断層、風化、侵食などが少ないため国指定天然記念物に指定されました。
一枚岩の魅力
一枚岩は四季折々、桜や紅葉などに彩られ美しい姿を見ることができます。岩面にはヘリトリゴケという地衣類が生えていて、古座川の一枚岩に生えているヘリトリゴケは国内では勿論、世界でも最大最長命ではないかともいわれています。また古座川には全長2cm、世界最小と言われるハッチョウトンボなどの貴重な昆虫も生息しています。毎年、4月下旬と8月下旬の2回だけ魔物を追い払ったと言われる伝説の守り犬の姿に似た影が日没前の数分間だけ岩肌に映る現象が起き「一枚岩の犬影」を見ようと沢山の写真愛好家や観光客が見物に訪れます。この現象は、一枚岩の対岸にある「犬鳴」の山影が、太陽の位置や気象条件などで一枚岩に映り、その形が犬のように見えるようです。一枚岩周辺の見どころ
滝の拝(たきのはい)
古座川は清流で有名です。古座川支流の小川沿いに遡っていくと滝の拝に着きます。小さな橋が架かっているので上から滝の拝を見るとデコボコに浸食された大小の岩穴の間を澄んだ水が激しく流れ落ちています。滝つぼは底まで澄み切っていて、淵と底を泳ぐ魚の姿を見ることができます。夏にはアユが集まり連日釣り人で賑わい、滝の岸壁には、たくさんのボウズハゼやヨシノボリがよじ登るのを見ることができます。大小の岩穴は「ポットホール」と呼ばれ、川床などのくぼみに石が入り、水流がくぼみを削っていくことで穴ができたようです。
蟲喰岩(むしくいいわ)
古座川町池野山にある国指定の天然記念物です。石英粗面岩の巨岩が風雨に浸食されて、壁面が蜂の巣のような大小様々な無数の穴ができています。岩の高さは約60mもあり、頂上あたりまで直径10cm内外、深さ4~5cm位の無数の穴が空いています。言い伝えによる岩を食べる魔物が食い散らかした後のようです。穴の開いた小石を糸に通して願掛けをすると耳の病気が治るとも言われています。この蟲喰岩の頂上近くにある洞窟には、祠があり、昔は観音像がまつられていましたが、今は観音像は地上に降ろされています。牡丹岩(ぼたんいわ)
古座川町月野瀬に蟲喰岩と同様、大小無数の穴が蜂の巣に似た岩肌の岩があり、その穴の模様が牡丹の花に似ているところから「牡丹岩」と呼ばれて言います。一枚岩、蟲喰岩と並び、奇岩名峰の多い古座川町の中でも名勝地として訪れる人が多いスポットの一つです。古座川の右岸には「祓いの宮」という社殿のない神社があり、この先に弘法大師開基の霊山・重畳山へ入る登山道の入口があり、修行のために入山する人はここでお祓いをしたといわれています。参加者の声
@_akirango_ 古座川の一枚岩で調べたらここら辺来れると思うで(^^)まぁただ白浜から1時間半以上かかるで笑
— とぅ〜 (@sekai_no_too) 2015, 5月 3
古座川の一枚岩。 こらすげー pic.twitter.com/FsZ28OU7I8
— ジョルノ ジョバーナ (@JunJun_GioGio) 2015, 5月 2
南紀熊野ジオパーク認定の、古座川町一枚岩には、岩を食べる魔物を追い払い、一枚岩を守ったという民話があります。毎年4月と8月に出現すると伝わる守り犬の影☆ 今年も姿を見せてくれました(≧∇≦)http://t.co/Sk6B1N0oIU pic.twitter.com/GwH4RyNN0w
— 和歌山県観光連盟 わかぱん (@wakayamakanko) 2015, 4月 17
■ 基本情報
- ・名称:一枚岩
- ・住所:和歌山県東牟婁郡古座川町相瀬
- ・アクセス:JRきのくに線古座駅から古座川ふるさとバス松根行きで25分、一枚岩下車すぐ
- (バスは1日2往復のみ、自由乗降)
- ・電話番号:0735-72-0180
- ・公式サイトURL:http://www.town.kozagawa.wakayama.jp/