鳥取　人気歴史スポット5選

鳥取には、観光名所が多くあるだけでなく美味しい食事や風光明媚なスポットがたくさんあります。そんな鳥取の中でも、歴史を感じさせるスポットを5つ厳選して紹介しますね！

1　白兎海岸

日本神話の中に「因幡の白兎」という話があります。ウサギはワニザメを騙して海を渡ろうとしましたが、怒ったワニザメに皮を剥がされてしまいます。そのウサギと大国主とが出会った場所がこの白兎海岸だと言われています。大国主の兄たちは、傷ついて泣いているウサギに「皮膚を海水で洗って強い日光と風を浴びるとよい」と嘘を教えます。さらに傷が広がり、痛みに震えるウサギに大国主は「澄んだ真水で傷を洗い、蒲の花粉を付ければ皮膚は戻る」と教えてやります。ウサギはお返しに「大国主こそが姫と結婚するだろう」という予言を与えます。その予言の通り、大国主は、八上比売と結婚することになります。そんな神話の伝承が残る海岸が、この白兎海岸であると言われています。

2　三徳山三佛寺

鳥取県東伯郡三朝町にある天台宗の仏教寺院である三佛寺。修験道の僧たちが修行を行うための場所として作られたこの寺院は、日本全国でも例を見ない建築様式のお寺になっています。投入堂とも言われるこのお堂。一体誰がこのようなお堂を作ったのかは明確に分かっていません。寺に残された伝説には役小角という行者が創建したとも言われていますが、これも定かではありません。険しい山中の絶壁に造られたお堂は、参拝することができますが滑落事故と隣り合わせになっています。参拝したいと思う方は、きちんと寺院側の指示に従う必要があります。このお堂に参拝することが修行の一環であると理解し、登山に適した服装・持ち物で訪れるようにしましょう。寺院側から入山を拒否される可能性もあります。きちんと自分の服装や恰好を鑑みてから訪れて下さい。

3　仁風閣

仁風閣は、鳥取市にあるフレンチルネッサンス様式の西洋館です。1907年、当時の皇太子嘉仁親王（のちの大正天皇）の山陰行啓時の宿泊施設として建築され、県内で初めて電灯が灯った建物としても有名です。建物はもちろんですが、二階のバルコニーからは池泉回遊式日本庭園の宝隆院庭園を一望できます。美しい庭園と西洋風の洋館が不思議とマッチして美しいハーモニーを奏でています。明治に建築されたとは思えないほど丁寧に保存された建物は、今も衰えない魅力を持っています。内装や家具も華やかで高い評価を集めています。映画「るろうに剣心」ではロケ地としても登場しました。

4　燕趙園

燕趙園は友好都市（姉妹都市）である鳥取県と中国河北省の友好のシンボルとして平成7年に作られた施設です。中国の皇家園林をテーマとする日本最大の中国庭園としても有名ですね。庭園内の建物は、本場中国で設計・資材の調達、加工するだけでなく、仮に組み立てをしてから解体した上で日本に持ち込んで建設された庭園は、かなり本格的。日本と中国の友好の懸け橋にもなっています。また、園内では中国雑技団のショーも行われており、本場の妙技を楽しむこともできます。日本に居ながら、中国の気分を味わえる素敵なスポットですね。

5　玄忠寺

玄忠寺は鳥取市にある浄土宗のお寺です。このお寺は剣豪・荒木又右衛門が葬られたお寺としても有名で、そのゆかりの品や資料も展示されています。荒木又右衛門は渡辺数馬ともに、伊賀越の仇討を成し遂げた人物です。この仇討は曾我兄弟の仇討ちと赤穂浪士の討ち入りに並ぶ日本三大仇討ちに数えられています。

1630年岡山城主池田忠雄に嫡男（光仲）が誕生し城下は大賑わいでした。このお祭りの中で忠雄が寵愛した小姓渡辺源太夫（数馬の弟）が河合又五郎に斬り殺される事件が発生します。

殺害した河合又五郎は旗本安藤家に逃げ込み事件の解決は難航を極めました。 幕府にも仲裁を申し出ますが、煮え切らない態度。 忠雄は立腹し、登城を拒否するまでに。ところが1632年に忠雄は死去してしまいます。この時の遺言が「岡山を召し上げられようと、この件は解決すべし」でした。幕府は忠雄の死を一つの区切りに、池田家を鳥取へ国替え。殺害犯である又五郎の江戸追放で喧嘩両成敗を計ります。ですが、殺害された渡辺源太夫の兄である数馬はこの沙汰に納得せず脱藩して仇討の機会を伺います。

ところが、この数馬はあまり剣の腕は良くありませんでした。そこで、剣豪でありは姉婿の郡山藩剣術指南役荒木又右衛門に助太刀を依頼します。二人は又五郎を追い詰め、鍵屋の辻(現三重県伊賀市小田町)で討ち取りました。

この仇討は世間の注目を集め、見事本懐を遂げた数馬と又右衛門は世間の耳目を集めた。特に、実質仇討ちを主導した荒木又右衛門は賞賛を浴びたそうです。そんな荒木又右衛門の菩提を弔った玄忠寺には、今も参拝客が手を合わせに訪れています。遺品館もリニューアルされ、羅漢のふすま絵などユニークなものもたくさん展示されています。貴重な施設ですので、ぜひ足を運んでみてくださいね。
素材提供　トリップアドバイザー