赤山禅院とは?
赤山禅院は、京都市左京区修学院にある天台宗の寺院で延暦寺の別院の一つです。本尊は泰山府君。京都御所から見て表鬼門の方角に当たるため、方除けの神として古来信仰を集めていました。拝殿の屋根の上には、御所の東北角・猿ヶ辻の猿と対応して、御幣と鈴を持った猿が安置されています。現在では境内の福禄寿殿が「都七福神」の一つとされていて、また、紅葉の名所としても有名です。
赤山禅院の歴史
この赤山禅院は仁和4(888)年、比叡山延暦寺の別院として、日本からの最後の唐への留学生である慈覚大師円仁の遺命によって、天台座主安慧が創建。本尊には天台の守護神であり、陰陽道の守護神でもある泰山府君が赤山明神としてまつられ、古くから方除けの寺として厚く信仰されています。
赤山禅院の魅力
比叡山の西麓にある赤山禅院は、隠れた紅葉の名所としても有名です。古来より「もみじ寺」として知られ、参道のもみじのトンネルをはじめ、境内にはたくさんのもみじがあります。修学院離宮よりも更に山手に入ることから、知る人ぞ知る隠れた名所として守られています。また11月中旬の「もみじ祭り」期間中の境内は伸び伸びとしたもみじの見ごろで、紅葉狩を楽しむ人の心を捕まえて離しません。赤山禅院の門をくぐると、境内へと参道が続きます。石段を上がるとまず迎えてくれるのが屋根上に「猿」がまつられている拝殿。境内には大きな2つの数珠の形をした門やたくさんの社など、不思議な雰囲気をかもし出す多くの建物や置物があります。これは赤山禅院の特徴ともいえる神仏混合の寺院だからです。
赤山禅院の見どころ
邪気から守る「猿」
まず目につくのが、拝殿の屋根上に鎮座している「猿」。この猿には、深い意味があります。 この猿は比叡山を護っている日吉神社(滋賀県)の神猿といわれ、この場所が都の北東にあたり、表鬼門に位置するため、守護として鎮座しています。 猿は京都御所にある猿ヶ辻の「猿」と向き合っており、都に邪気が入らぬよう護ってくれているそうです。 右手に御幣(ごへい:神道の祭祀に使う細長い木の枝に白い紙を切って挟んだもの)左手に鈴を持ったなんとも愛嬌のある猿です。数珠供養
毎年11月23日には「数珠供養」が行われます。数珠は念珠とも呼ばれ、仏前で拝礼する身近な仏具であり、功徳を授かる「お守り」でもあります。そんな大切なものだけに、念珠が使えなくなってしまった時に普通のごみのように捨てることができない…。そういった想いから「数珠供養」が始まりました。 供養当日は、古くなった念珠を供養しようとたくさんの人が集まります。 本堂の前にある護摩壇に、持ち主自身が上がり念珠を焚き上げます。そしてご利益を授かろうと本堂横にある大きな念珠の門をくぐります。
天台の秘法、ぜんそく封じ へちま加持
「へちま加持」は、古くから毎年仲秋名月の日に厳修されてきた天台の秘法です。千日回峰行を修めた大阿闍梨が、へちまにぜんそくや気管支炎を封じ込め、加持・祈祷を行います。古くから仲秋の名月の日に行うのはその日から月が次第に欠けていくのと同じように、病を減じさせるためとされています。赤山禅院には毎年、無病息災を祈って多くの方が集まります。赤山禅院を訪れた方の声
赤山禅院。しゃしんは神の使いの猿。鬼門を猿が守るのは丑寅の逆が坤(ひつじさる)だからなんやろな 禅院と言いながら泰山府君をまつっていたり道教神道禅宗がかなりチャンポンになってる pic.twitter.com/4w3oy4vphV
— つくし@秘封倶楽部2.0 (@tsukushi_k) 2015, 7月 24
昨日の補足。 赤山禅院のおみくじは福禄寿。とても愛敬のあるお姿です(✿´ ꒳ ` )大吉でした! pic.twitter.com/BkkMrKMan1
— マツリ (@matsuobororiya) 2015, 7月 5
赤山禅院。 pic.twitter.com/QwFDHC3YsL
— サトゴシ (@Cd5wa31sYossi) 2015, 7月 26
赤山禅院・基本情報
■ 基本情報
- ・名称:赤山禅院
- ・住所:京都市左京区修学院開根坊町18
- ・アクセス:叡山電鉄「出町柳」から乗車「修学院駅」下車 徒歩20分
- ・営業時間:9:00~16:30
- ・電話番号:075-701-5181
- ・拝観料:参拝自由
- ・公式サイトURL:http://www.sekizanzenin.com/index.html